前編に戻る



1月1日(日)





5時過ぎ目が覚め、だんだん外が明るくなってきたので、日の出でも見ようかと荷物は置いたまま静かに部屋を出ます。(部屋は若い方が多いからか、皆さん音も立てずに健やかにおやすみのようでした)


おばあちゃんに言われたとおり、出るときもちゃんと南京錠をかけておきます。



ひとまず海沿いに出て見ることにします。



えーっと、ここだと水平線から昇るところは見られませんね。





と、あれこれ探して、ようやく桟橋からなら見られそうだと気がつく前に太陽が昇ってしまっていたようでした。(6:03)


というわけで、プエルトヒメネスの港で見た2012年初日の出です。



軽やかなエンジン音を響かせながらセスナが飛んでいきます。

ここからシレーナとかに行けたりするんですかね?

行けるみたいです

その後、「チョップスティーック!」ドイツ人の方に教えてもらったワニを探しに行ったのですがさっぱり見つかりません。


ワニは(たとえ野生でも)なぜかそこまで観たい動物でも無いのと、今回の旅に限っても後で見られるチャンスがあるので、そこまで拘る必要はなかったのですが、途中から意地になってしまい、ついつい30分ほど探しまわってしまいました。


それでも見つからなかったので、自転車に乗ってウロウロしていた小学校高学年ぐらいの2人組の男の子に声をかけて、ワニの居場所を尋ねてみます。なんせ英語は通じないしスペイン語は私が話せないので、身振り手振りでワニを表現して探していることを伝えてみたのですが、理解してもらえたのかどうか?


最後に何やら方向を指さして場所を教えてくれたので、伝わったんだと判断してそこに向かってみるも、結局見つからず。


これでようやく、「後で見ればいいや!」と踏ん切りを付けて、一旦宿に戻ります。


部屋に戻るとまだ皆さん睡眠中だったので、出来る限り音を立てないように荷物を運び出して車に積み込みます。



おばあちゃんが起きてきたので挨拶をし、念の為クロコダイルの場所を壁に貼られていた地図を使って確認すると、辿り着き方を丁寧に教えてくれました。


さらに、宿の周りの電信柱や木々にとまっている鳥を指さし、「あれは○○、あれは○○」と、ヘイナ君ばりに鳥の名前を教えてくれます。(遠くに居る小さな鳥も肉眼でです)


美しい鳥が居たので、写真撮ろうと思ってデジイチのレンズを交換して車のドアを閉めたら飛んで逃げてしまいました・・・・


これから出発しますと告げると、残念そうな顔をした後、「割引してあげるから友人に紹介して」と宿の連絡先が書かれた名刺サイズのカードをくれ、「アミーゴ」と言いながら手を差し出してきたので、握手をして別れました。(小さな見かけによらず力強い握力でした)



さて、名残惜しいですが出発しますか!(7:00)


さて、まずは再びワニ探しです。


おばあちゃんに教えてもらった場所ですが、果たして居るかどうか・・・



お、ここは居そうですね!





あ!



居た!

(全長1mあるか無いか、小さなワニです)





満足しました! さぁ、こんどこそ出発です。



道の真ん中で堂々と犬が寝るぐらい長閑なプエルトヒメネスともお別れです。



朝食はコモパン2個。


焼けば美味しいのですが、今日はワニ探しで時間を使いすぎたのでそのままいただきます。



舗装道路バンザイ!って、夜中に走ってきた道ですが、こんな景色だったんですね〜。



畑か牧場か、いずれにしろ大自然の中ってわけではないようです。


そういえば、車にはねられた動物の死体処理はコスタリカではヒメコンドルがやるんですね。

規模もスケールも広大。延々と続きます。




気温がそれほど上がらないのなら、ぜひロードスターで流してみたい道です。



人馬一体というなら馬でも良いかもしれません。



今日も天気が良さそうなので気分よく走れそうです。




あんな種類の牛は日本では見かけないですね。




たま〜に登場する並木道、涼しくて実に気持ちが良いです。



えーっと、この分岐は・・・


たぶん右でしょう。



自然あふれる地帯に突入しました。



と、思ったらついに道路が荒れ始めました。



いつ穴ぼこが登場するかとビクビクしながら走っていきます。



この辺はちゃんと補修されてますね。



って、喜んだのもつかの間、すぐに穴が登場し始めました。



広角レンズで写すと、小さな穴に見えるかもしれませんが・・・・



実際にはこんなサイズと深さだったり、、、



こんなに穴の縁が鋭利だったりして、気を抜いて走ることなんて絶対にできないのです。








いやぁ、この区間は神経すり減って大変でした。




土が赤いのでカラハリ砂漠を思い出しました。



穴ぼこの舗装路よりも、むしろダート区間のほうが穴が空いていないので安心して走れました。



国道2号線(パンアメリカンハイウェイ)との交差点(Chacarita)のガソリンスタンドに立ち寄って給油します。


257キロ走って21リットル、13302コロン(2050円) エアコン使ったり悪路ばかり走っていたので、さすがに燃費が落ちました。



売店で冷たい水を買ったので(600コロン、94円) コロンがどんどん無くなっていきます。



コスタリカの窓拭きサービスはなかなか豪快です。



ちなみに、ドバーッと水をかけてもらって気分良いのですが、拭き上げサービスは無いので、濡れっぱなしのまま作業完了します。
(フロントガラスもワイパーで拭います)










さて、本日は移動を楽しむ日(ドライブの日)なので、まっすぐ目的地(北西方面)に向かわずに、一旦逆方向の南東方面に下って遠回りしてから、237号線あたりを走ってみることにしました。




うぉ〜、太陽が眩しい!

南国気分満点です。




そういえば、対抗車がたまにクラクション鳴らしたりパッシングしてきたりするのは挨拶なのか、取締を教えてくれているのでしょうか?

(実際にパッシングを受けた後に取締を見かけたことは無いのですが)




小さな街を抜けていきます。



こんな小さな町でもちゃんと教会が中心部にありますね。



電話のマーク、実際に電話機が置かれているのを見たことがないんですよね。



なんだろう? と、思ってよく見たら墓地でした。



ネイリ(Nelly)の街で237号線に入ります。



さすが元旦で日曜日、ほとんどの店は閉まっているみたいです。



馬を運ぶトラックの後ろに付いてしまったので、しばらくトロトロと走ります。



ん? なんか標高を上げ始めてますね。

この道(237号線)、山間部に入っていくのでしょうか?




くねくね道に入る前にトラックをパスさせてもらいました。




道端で日向ぼっこしていたグリーンイグアナです。軽く10匹は居ました。


大学生の時に友人が飼っていたグリーンイグアナはほとんど動きませんでしたが、ここのイグアナは案外すばしっこく、ちゃんと撮影する前に蜘蛛の子を散らすように逃げていってしまいました。


(ちなみに、その友人が大人しいと信じていたペットのグリーンイグアナに頬ずりしている最中にほっぺたを噛まれた話を思い出して一人で思い出し笑いしてました)



へぇ〜! こんな道だったんだ!



花も咲いてるし・・・・



これって、もしかして林間を縫う道路じゃなくて、熱帯ゆえに標高が高いところに人が畑や牧場を作って住んでいることによって作られた、、、



生活用のスカイラインじゃないですか!




わお、こりゃすごい!

ちょっと遠回りのつもりが、すごい得した気分です。



右奥に見えているのはタラマンカ山脈ですかね。



よく手入れされた牧場や、、、



見たこともない果物(?)の広大な畑地帯を通過していきます。



畑地帯はカーブを抜ける度に景色がガラっと変わるので、かなり楽しいです。



ピンボケ写真ですが印象に残ってる景色なので掲載。



チャイパッドでこの先の状況を確認し当分昼食にありつけないと判断して、日本から行動食用に持ち込んだ「一本満足」を食べたのですが、これの唯一の不満点はこんなところまで来て、CMソングとあの表情が脳内で再生されてしまうことですね。




でも、車から降りてこんな景色を眺めれば一気に何もかもが吹き飛びます。



稜線伝いに畑・牧場地帯と小さな町を幾つも越えていきます。



そして、眺めの良い場所が登場すると、いちいち車を停めて眺めてみます。








いやぁ〜、本当に気分爽快です!





ん? ちょっとだけ道の状態が荒れてきましたね。




なんて、走っていたら突然街中で検問をやっていて警察に呼び止められました。




パスポートの提示を求められ、トランクのほうに仕舞っていたのを忘れていて、一瞬あわくってしまいましたが、目的地を告げて何事も無く通過させてもらいました。

写真右奥が通過した検問場所です。


検問やっていたすぐ近くで人だかりができていて、何かと思ったら子どもたちがサッカーの試合をしてました。


日本の元旦は家でおせち料理を食べながら正月番組でも見るって感じだと思うのですが(あまり正月を自宅で過ごさない一家だったので、私自身にはそういう感覚も無いのですが)、コスタリカだと地元の(子どもたちの?)サッカーチームの試合を応援するって感じなんでしょうか。





下り坂のカーブ前方に見渡す景色にいちいち感動しつつ駆け抜けていきます。



やっぱり道路はスカイラインに限りますね〜。

ところで、スカイラインって日本だけの呼び名なんでしょうか?






対向車もほとんど来ないので、気分よく走り続けられます。







道路と並行して走る山脈にも同じように牧場や畑が切り開かれており、そこを綿雲の影がゆっくりと流れていきます。






お! ついに穴ぼこ登場!



崩落箇所も!(ちゃんとテープが張られているだけマシですが)



そして、牧場地帯。






その後、道は標高を徐々に下げていき、、、



テラバ川(Rio Terraba)を渡った所で、、、



再び2号線に合流しました。

楽しかったスカイラインも終了です。




合流地点からテラバ川に沿って西に向かいます。



いわゆる川沿いの道で、日本でも普通に見られる光景なのですが、、、



さらに日本の軽四が加わると、ますますどこの国を走っているのかわからなくなってきます。(こちらもスズキのジムニーだし)




でも、よく見れば植物が全然違うので、やはり異国を走っているのだと気付かされます。



そうそう、日本なら道路が崩落したらサイン看板立てて放置はしないですね。








緩いカーブが続く道をひたすら走っていきます。





中央ラインが消えてなくなってるなんてスパイク履いていた時代の雪国じゃあるまいし、、、



馬も居ませんしね。



やはり、ここはコスタリカです。


パルマノルテ(PalmarNorte)という小さな街に12時半に到着したので、何か簡単に食べられるもの(出来ればミートパイ)でも手に入らないかとスーパーに立ち寄ってみます。

元旦なのにちゃんと営業していましたが、営業時間は短縮していると張り紙はしてありました。



う〜む、買ってすぐに食べられそうなものは何も無いですね〜。


そうなると、先程営業しているのを見かけた中華レストランで食べるぐらいしか手が無いのですが、あそこではクレジットカードが使えなさそうなので、なんとかコロンのお金を引き落とさなければなりません。


そういえば、中華店の側に銀行があってマクドナルドみたいに看板がくるくる回っていたなぁと思いだして、そちらに移動してみます。


車を停めて中に入ろうとすると、メインの自動ドアが反応しません。
やっぱり元旦は営業してないのかなと、諦めて車に戻ろうとしたら、数メートル向こうに立っていたおじさんが「こっちこっち」と手招きしてます。


銀行のスタッフと言うよりは、通りがかりのおじさんという感じの身なりなのですが、悪人には見えなかったので、手招きに従いそちらに向かうと、裏口みたいなドアがあってそこから中に入れるようでした。


おじさんにお礼を言いつつ中に入り、早速ATMでお金を引き落とそうとした所、ここでもメインで使ってるマスターカードが使えませんでした。まさか、不正利用か何かのチェックで止められたのかなと不安に感じつつ、サブのビザカードを使用したらあっさりと下ろせたので(15000コロン、2300円)、いずれにしろ止められてるのならそれ以上被害も広がらないでしょうし、マスターカードが使えないことはよくあることなので、気にしないことにしました。


というわけで、やって来ました中華レストラン「ドラゴンドラゴ」。


お客さんが入ってなさそうなのが若干気になりますが、それは元旦だからでしょう。



中に入ると先客は白人のお父さんと娘さんの親子が一組(居てくれたので少し安心)、アジア系のご主人はちょいと暇そうにテレビを見ているところでした。




メニューを見てもよくわからないので、一番上に書かれているたぶんチャーハンっぽいやつにしました。

鶴に赤い太陽でなんか日本をイメージさせるような絵ですね。



エビ入りの五目チャーハンが出てきました。

ドリンクもセットだったらしいので、コーラをお願いしました。
メキシカンな感じの調味料もどかどかと並べられます。


そして、フォークとナイフ・・・、いや、レンゲとは言わないからスプーンで食べたかったのですが、まぁいいやと、フォークで食べ始めます。
(長粒種のコメでパラパラなので、フォークだとなおさら食べ辛いです)



うん、味は普通に美味しいです。



後半になって、試しにタバスコとかサルサソースっぽいものをかけてみたのですが、あっという間にメキシカン料理に早変わりしてしまいました。


ついつい全部食べきってしまったのですが、かなり量が多くてお腹いっぱいです。


料金は3150コロン(490円)、 けっこう良い値段しますね〜。




さて、そろそろ予約を入れているホテルへまっすぐ向かわないと到着時間が遅くなりそうなので出発しますか。



つづく