前編に戻る



今日は午前1時半に起きて行動しっぱなしだったからか(30分だけ車の中で寝ちゃいましたが)、離陸してオレンジジュースを飲んだあとの記憶がまったく無いままマイアミに到着してsしまいました。(22:30)

もしかして夕飯食べそこねましたかね?


あと、行きにも使ったボーイング757という日本では見かけない古い機体で、各座席にはモニターもついていなかったのですが、読む本もありませんし、寝ているぐらいで調度良かったのかもしれません。



特にトラブルもなく入国手続きが完了しました。




レンタカーオフィスまでは空港内トレインで移動するみたいです。




うわ、すっげ〜。超巨大なレンタカーオフィスです。(写真ではアラモしか写ってませんが、名だたるレンタカー会社がこれでもかと並んでます)

夜中なので誰も居ませんが、昼間は混雑するのでしょうか?


予約を入れていたDOLLARレンタカーに向かい、色黒な南米系のおじさんにバウチャーを見せて借りる手続きをします。


どうせ車の中で寝るだけだし、場合によっては空港の駐車場から一歩も出なくてもでなくてもいいやぐらいに思っていたので、オプションで勝手に付けられていたガソリン購入サービス(満タン返ししなくても良く、満タン分のガソリンを市場価格より少しお得で買えるシステム。空っぽで返さないとメリットありません)を外してもらうようにお願いすると、



「それは出来ません」


と、つれない返事。

いや、それだとホテルに泊まったほうが安かったって話になるので、



「いや、外してください」


と、再度お願いすると、



「できません。あなたは代理店経由でレンタカーを予約するときに、このオプション込みで契約されているはずです。それを第三者である我々が勝手に変更することは出来ないのです」


と、きつい調子で言い切られました。(こういうクレームやゴタゴタ、よくあるんでしょうね)


これは交渉の余地なしと理解して引き下がりました。

帰国後に確認してみたら、私はこの旅行で3回レンタカーを使い、2社の代理店(今回はレンタカー会社に直接申し込みをせずに価格比較込みで安売りをしていた代理店経由で申込みました)を使ったのですが、1社はガソリンサービスの縛り有りでもう一社はありませんでした。が、それに気づいておらず、結果としてすべてのレンタカーでこのオプションを使ってしまいました。

安売りするのには理由があるわけで、その辺はちゃんと見ないとダメですねという教訓です。


まぁ、でもコスタリカのジムニーなんかはレンタカー会社の公式サイトでは「空きなし」になっていたのが代理店経由では予約が取れたので、一概に代理店経由はダメってことは無いですし、うまく使えば(ガソリン空返しすれば)、正式に借りるよりも大分お得だと思います。(借りた時にすでにガソリンが2/3に減っていたという罠もありましたが(笑))



というわけで、なんか悔しいので駐車場で寝るだけではなく近隣をドライブをすることに決めました。

幸いマイアミまでの飛行機で少し寝ていたので、眠気に襲われなければ徹夜で走りまくれるかもしれません。



あと、マイアミ周辺には自動料金支払いシステムが必要なハイウェイがたくさんあるということで、そのオプション(有料)も付けてもらいました。

これで、もう引き下がれません。待ってろよ、マイアミ近隣の観光地!



そう意気込みながら指定された駐車場に向かうと、スタッフがこちらに歩いてきて、



「ごめんね、今、あそこに置いてある車しか残ってないから、あの中から好きなの選んでよ」


と、声をかけられました。




一応コンパクトカーの予約を入れていて、それより下のクラスは無いはずなので、なんでもいいやと思って紹介された車を見てみると、、、、

全部デッカイじゃん! (しかもよく見ると車種は2種類しかない)



寝るのが目的だったら迷わずミニバンなのですが、せっかくアメリカをドライブするということで、、、



こちらの巨大なセダンを借りることにしました。


帰国後に調べてようやく名前がわかったのですが、フォードのマーキュリー・グランドマーキー(Mercury Grand Marquis)という車です。


フォード・モーターグループには高級車のリンカーンと大衆車のフォードブランドの中間にマーキュリーというブランド名があったらしいのですが、2010年にマーキュリーは廃止になったそうです。



トランクルームに放り込んだ私の旅行鞄がなぜか小さく見えます。
ジムニーの時は積むのがやっとだったんですけどね〜。


ちなみに、
全長    5382mm
全幅    1986mm
です。



ロードスター(NA)は
全長    3970mm
全幅    1675mm


ジムニーシエラは
全長(mm)    3550mm
全幅(mm)    1600mm

です。

サイズそのままの四角形で比較するとこんな感じです。



う〜ん、さすがアメリカンな内装!




助手席が妙に遠い(笑)

夜中ということもあり、運転席に座ったらハイテンションになって来ました。




イグニッションオンにすると、これまたアメリカンな感じでパネルが点灯します。
インパネ周りの操作方法も独特でシートポジション合わせるだけでもえらい苦労しました。









ATシフトはコラム式で、インジケーターはアナログそのままで表示されます。





さ〜て、早速ドライブしてみますか!


「フォーーーーーン」とアメ車特有のエンジンを響かせながら、巨大な車が軽々と前に進み始めます。(エンジンは4600ccSOHCのV8だそうです)




ん?




あれ?




これ、、、、




意外にいいじゃないですか!


勝手に「アメ車、大柄、大味、大雑把!」って決めつけていたこともありましたが、けっこう運転が楽しい味付けです。




なんというか、非常に素直で少なくともドライバーの意思に背いた動きはしませんし、ハンドリングもダルな感じはありません。


大きさや重さも走り始めるとそれほど感じませんし。




へぇーーーーー、アメ車(のでかいやつ)って、こんな乗り味なのか!



運転したことない人は是非一度体験してみてください。びっくりすると思いますよ〜。

(フォードの中では高級車の位置づけなので、ちゃんと走るのは当然なのかもしれませんね)



日本を出発する前に「もし、マイアミ空港周辺を走ることになったらこの辺かなぁ」と、当たりを付けていた場所が3ヶ所ぐらいあったので、そのあたりを狙って走ってみることにしました。




こんなに広い道をゆったりと走るだけなら、この車で良いんですね〜。


なるほど、アメリカの国土に似合った国民車です。



ちなみに時速45マイル(制限速度で時速72km)でエンジンは1000回転のところを指しています。


どんなギア比なんでしょう(笑)。

さすが都会。


夜中でも走っている車はそこそこ居ます。




走っているのは1号線です。
全長3,846 kmと南北方向ではアメリカの国道でもっとも長いんだそうです。



意外に信号に引っかかるので、途中からフリーウェイに乗って一気に進むことにしました。




グランドマーキーはさらに本領発揮で楽チンドライブです。




お腹がぺこぺこになったところで下道に降り、スターバックスを発見したので立ち寄りました。



自動ドアの入り口から入ろうとすると、この時間帯はドライブスルーのみの営業だとか。




日本でもたま〜にドライブスルーのスタバを見かけますが、やはり駅前のイメージなんですよね。


カフェラテのトールサイズ、ナッツとバナナのブレッド1個で$6.10なり。


それをパクつきながら走っていきます。




空港からどんどん南に下っていきます。




真っ暗で何も見えませんが、きっと左側には大西洋が見えてるんでしょうね〜。




というわけで、やって来ました、「The keys」です。


この先にアメリカ最南端の地でカナダまで続く1号線の終端ポイントとかセブンマイルブリッジ(角島のさらに長い版)があるのですが、さすがにそこまで行って帰ってくるのは無理だし、夜中に行ってもしかたがないので、ほんの触りだけ走ってみようという企画です。



キャンピングカー用のキャラバンパークの看板とかがありましたので、皆さんここを(というか、全米中を)キャンピングカーで旅されるんでしょうね〜。いつかやってみたいなぁ。


どなたかの別荘か自宅のマイ桟橋なんかもありました。(2:10)


って、やはり観光するんなら昼間に来ないとダメです。


では次に行ってみましょう!




この車、かなり気に入りました。

平井元主査が仰ってましたが、「海外に行ったらその国で開発された車に乗らないと意味が無い」、まさにその通りだと思いました。




次の目的地に向けて再び車を走らせます。




お〜、カーブ!!

(しかし、カーブが緩すぎてハンドリング特性が確かめられるほどではなかったです)




森林地帯に入って来ました。




目的地(エバーグレーズ国立公園)の看板が登場。




ありゃ、ちゃんとゲートがあります。(3:05)

(Googlemapを調べて、「なんか近くに国立公園があるから行ってみよう」ぐらいな感覚で決めたので、実はここが世界遺産に指定されている「本物の観光地」だと知ったのは帰国後のことでした)





ラッキーな事に夜中は無料解放されているみたいだったので、中に入らせてもらいます。




周囲には広大な草原が広がっています。
(実際は湿原だそうで、野鳥の宝庫なんだそうです)




国立公園に行けばとりあえず楽しめるかと思っていたのですが、さすがに夜中に走っても何が何だかわかりません。






ん?


道路の真中に何か落ちてる?



って、うわ!



「ゴン!」



・・・・・・



センターラインの上に居た鳥が車のライトに幻惑されて突然車の前に飛び込んできたので、ブレーキ踏む間も避ける間もなく跳ね飛ばしてしまいました。。。


車から降りて確認すると、それは小さなミミズクの仲間でした。。。

すこし揺すってみたのですが、ぴくりともしません。

心のなかで謝りつつ、道路脇に移動させました。


合掌・・・・


この件ですっかり気分がローになってしまい、引き返そうかと思ったのですが、一応もう少し見ておくことにします。


(間違えてアリを踏んづけたり植物をヘし折ってもそこまで落ち込まないのに、人間とは自分勝手な生き物ですね)





ちょうど高さ2mぐらいのところに濃霧が発生しているみたいです。

 かなり幻想的な光景です。




駐車場の先にトレイルがあったので歩いてみることにしました。(3:35)




なるほど、ここは湿原なんですね。(と、ここで気が付きました)




軽く案内看板に目を通します。




少しだけ歩いて引き返そうかと思ったのですが、それほど長くはなさそうだったので、一周回ってみました。



遠くからフクロウの鳴き声が響き渡り、足元では何か動物が動いている音がしています。

たまに懐中電灯で探してみるのですが、特に何も見つけられませんでした。(一瞬、逃げていく影は見えましたが、アライグマぐらいのサイズの動物でした)



エアプランツでしょうか。

長袖一枚着ていてぎりぎりの肌寒さで、懐中電灯ぐらいしか持たずに歩き始めてしまいましたが、月明かりが明るいので、懐中電灯の電池切れても、まぁ大丈夫でしょう。(ずっと桟橋が続いていますので、途中分岐もありますが、迷うことはないです)




なるほど、こんな感じのコースだったわけですね。(3:50)

歩いた人の情報によるとヤマネコが居るらしいです。


というわけで、そろそろここはお暇することにします。




3つめの目的地に向かいます。






その前にスタバの小さな菓子パンだけじゃ足りなかったので、ガソリンスタンド併設の売店に入ろうとしたら、この時間は営業していないとのこと。




仕方なしに、空腹のまま走り続けます。




有料道路自動支払いを使えるようにしてあるので、積極的に活用します。




この装置で料金徴収をするんですね。




マイアミ空港のすぐそばを通過していきます。




こんな分岐、チャイパッドである程度予測してないとどちらに向かうのか絶対にわかりません。



あと、前方濃霧により視界不良だという警告表示が出ていました。


Julia Tuttle Causewayの長い橋で海を渡ります。(5:40)




お〜、なんかお金持ちな人が住んでる雰囲気が漂ってます。




というわけで、やって来ました、マイアミビーチ。


もう、こんな時間(6:00)ですから少しは明るくなってるんじゃないかと期待していたのですが、全然真っ暗です。



うーむ、これじゃぁ楽しめません。


帰国後にマイアミビーチと言えば水着で寝そべってるセクシーな写真だよねということで、探して確認しておきました。(←大人の方のみどうぞ)




改めて、マーキュリー・グランドマーキーを眺めてみます。


えらい後輪が前に付いてます。

ちょうど、後部座席とトランクの中間。客室・トランク容量最大化のセオリー通りですが、トランクが長いからか後輪が前に付いているように見えます。


ドライバーが前後輪のど真ん中に座るFRの車なので、旋回時に動きが素直に感じるのかもしれません。


マイアミと言えばお金持ちの街のイメージなのですが(実際、写真の通りそれを感じさせるものはたくさんありましたが)、なんかカタツムリが大量発生していたり、犯罪率の高さから街としての人気が凋落していたり(というニュースをどこかで見かけました)、良い話題が無いみたいです。



まぁ、でも、どんな場所かは少しわかりました。(やはり明るい時に走りたかったですね〜)



さて、そろそろ空港に戻りますか。




レンタカーオフィスまで戻って来ました。





225ml(360km)走行、ガソリンは半分ぐらいまで減りました。








大きな地図で見る
走ったコースです。アメリカ最南端(キーウエスト)、行ってみたかったですね〜。





マーキュリー・グランドマーキーでのドライブ、暗いところばかり走りましたが、なかなか楽しかったです。




再び空港内トレインで発着ターミナルに移動します。




うわ、国内線もすごい列!



と、思ったら、私のチケットはすでにチェックイン済みだったらしく(座席ナンバーは印刷されていませんでしたが)、係員に聞いたら先に行ってよしとのことだったので、この列に並ばずに済みました。





出発ゲートに移動するために再びトレインに乗ったら、ちょうど朝日が昇ってくるところでした。(7:30)


ブラボー。
(トレインの中で熱心に朝日を拝んでいたのは私ぐらいなもんでした)




つづく