前書き
実は天候を理由に中止したお盆の計画は燕(つばくろ)から「表銀座」を抜けて槍ヶ岳、「鷲羽岳」(100名山)、「読売新道」経由で黒部ダムから「立山」
に登り返し、「別山尾根から登って」剣岳、最後は「大日連山」から称名滝に抜けるというコースでした。
「 」が初めて行く場所、コース、ということで北アルプスの宿題を一気に片付けるつもりで居たのですが、、、
そういう意味では燕岳と立山・劔岳の登山というのはお盆コースのスタートとエンドになっていて、リベンジ登山という気もしないでもないですが、実はまった
く関係なくたんなる偶然です。
8月26日(日)
前日夜中に長野入りして車中泊、、、

朝4時起きでやって来ました合戦尾根。
去年の焼岳に引き続き、会社の同僚2人を引き連れての北アルプス登山です。
土日共に晴天の予報が出ていたので、山小屋泊のコースを提案してみたのですが、さすがに家族持ちには厳しかったみたいです。
というわけで、日帰り北アルプス登山が可能な燕岳をチョイスしてみました。
私の車中泊でのあまりの寝付きの良さに感心されましたが、なんせ椅子が倒れますからね〜。余裕ですよ、余裕!(笑)
そして、なんだかんだと出発にもたつき、登山口に入ったのが朝5時。

槍ヶ岳が顔をのぞかせる高さまで登ってきた時には、すでにガスり始めてました。
今回計算違いだったのは、
(1)そもそも出発が遅れたこと、(あと30分は早く出発するつもりだった)
(2)思いの外ペースが上げられないこと、(コースタイム通りに行けるかと思ったらプラス1時間かかった)
(3)8時にガスり始めるというこの日の天気、、、、(普通は10時過ぎ)
合戦沢の頭に到着した時点では祈るような気持ちでした。

そして、10時半にようやく稜線にたどり着きました。
岐阜側はまだギリギリ晴れてるみたいなのですが、祈りは通じず、この時点ですでに燕岳はガスの中です。
気圧配置の関係で、なぜか長野側から東風が吹いてたんですよね〜・・・
いつもの西風ならガスっても西風がガスを吹き飛ばしてくれるんですが。。。

というわけで、山頂からの眺めはこんな感じ。
(もっと晴れた瞬間の写真もあるのですが、これが一番印象に残ってるので)
一回ぐらいはドカンと晴れるんじゃないかと11時半まで山頂で粘ったのですがダメでした。
帰宅後によくよく過去の自分の記録を調べてみると、燕岳の晴天引当勝負は1勝3敗。(TABさんと行ったのも負けにカウントしてます)
日帰りで晴天を狙うのなら、コースタイムマイナス1時間の3時間で山頂に辿りつけないと厳しいので、実は初心者を連れてくるのには不向きな山なのかもしれ
ません。
(唐松岳とかもゴンドラの営業の時間の関係で出発時間が遅くなりますし、南アもバスの時間が微妙だし・・・)
やはり山は宿泊してなんぼだなぁ〜って思いました。
そして、下山はさらに時間がかかりました。(というか、かけました)

アサギマダラって汗を吸いに来るんですね。
って、休憩スペースに8人ぐらいいた登山者の中で私だけがターゲットになっていて、何度飛び立っても再び私に停まってましたが。
(まさか、私の汗のニオイは花の蜜の臭い?(笑))
下りもコースタイムプラス1時間かかって降りてきたので、登山口にある中房温泉の営業時間にぎりぎり間に合いませんでした。(16:45)
駐車場近くの宿泊施設の日帰り入浴受け付け終了時間まであと15分とのことだったので、私だけダッシュして駐車場まで行って車を回収し、二人をピックアッ
プして受付終了1分前に宿泊施設にたどり着きました。
「日帰り入浴、お願いします!」
と、申し出たら、受付のおじさんが腕時計を見てから
「、、、いいですよ」
と、答えてくれた時には心底ほっとしました。
(しかも「26日はふろの日」とのことで半額で入れてラッキーでした。温泉も広々としてるし、次回から合戦尾根を下ったときは中房温泉じゃなくてこちらに
しようと思いました)

レストランでステーキを食べてから帰ってきたのですが、中央高速が恒例の大渋滞。
途中のSAで睡眠休憩を取り、それでも渋滞が解消されないのでいつもの御殿場経由で車の持ち主宅まで移動し、そこからマイカーで帰宅したのは午前2時でし
た。
9月1日(土)
富山県の天気予報を信じてやって来ました立山インター。(0:30)
もうちょっと早くたどり着く予定だったのですが最近ETCの調子が悪くて、関越道のSAでダッシュボードをばらして配線をやり直し、試しに途中下車して、
再度乗り込んだら、治らなかったショックで逆走(東京方面の路線に乗ったという意味です)してしまい、しかも東京に向かってることにしばらく気が付かずに
走り続けるというダブルショックな事件があったことで、こんな時間の到着になりました。
ガソリンの残量が心もとなくなっていたのでカーナビで検索しながらインター周辺のガススタンドに立ち寄った所、すべて閉店御礼状態。
(そもそも街に人が居ないのと、灯りがまったく点っていません)

泣く泣く国道6号線まで引き返し、なんとか24時間営業のスタンドを見つけて給油しました。
(明日の食料を買い込むために立ち寄ったコンビニで「この時間でも営業しているガソリンスタンドは無いか」尋ねたら、店員の女の子に「富山市街まで行かな
いと無い」と答えられたのですが、そのコンビニから200m(富山と反対側)のところにこのスタンドがありました)
NBエンジンになって初めての燃費計測ですが、エアコンつけっぱなしで走ってきてリッター12.6キロでした。
燃費走行に気をつければもう1〜2キロぐらいは軽く伸ばせそうです。
そして、立山駅まで移動して駅前の駐車場で車中泊。(ここは蚊が多いので、窓を開けて寝られないのが辛かったです。最後は諦めて窓を開けてましたが)
3時間ほど寝たところで、周囲の方々がケーブルカーのチケット購入で並び始めたので、私も準備を軽く整えて列に並びます。(5:30)
そこでも蚊に刺されながら6時にチケットを購入。
6時40分の始発のケーブルカーで美女平に上がり、さらにバスに乗り継ぎ室堂を目指します。
いきなり標高2450mスタートの超楽ちん登山です。

おーーーー、大日連山、快晴!
(年甲斐もなく、一番前の席に座ってます)

明日登る剱岳もばっちり!
そして、本日登る立山連峰は・・・・・

なんで、朝っぱらから盛大にガスってるんじゃぁーーー!(まだ8時前)
テンション下がりまくります。

うーむ、大日連山の方にコースチェンジしちゃおうかなぁ・・・・(室堂より) (8:00)

それとも浄土山に行こうか・・・

と、いろいろ悩んだのですが、ガスが晴れる気配を感じたので、その感覚を信じて立山に登ることにします。

室堂と大日連山方面を振り返ったところです。

ここまで来ても、まだ浄土山の方に行くべきかなと悩み続けます。

いや、絶対に晴れる!
信じて登るのみです。

振り返れば薬師岳方面が見渡せます。
やはり富山・岐阜側は天気がなんとか持ってるみたいですね。
長野・新潟側はガスっちゃってます。

おお、予想通り晴れてきました!
よかった〜。

室堂方面を見下ろしたところです。
惚れ惚れする光景ですね〜。

立山の主峰、雄山に到着!

なるほど、山頂に立つためには参拝料が必要なわけですね。
(この後、この御札に付いてる鈴が下山までチャリンチャリン鳴り続けました)

山頂到着です!(9:45)

そして、山頂に佇む神主さん。
う〜む、ここで着替えたんだとは思いますが、それまではどんな格好で登ってきたんでしょう?
と、ついつい不謹慎なことを考えてしまいます。

ちなみに、神主さん、本物中の本物です。
説法からお祓い、注意事項の説明まですべて表情一つ動かさず、一切トーンを変えずに淡々と厳粛に執り行ってくれます。
登山観光気分や不謹慎な気持ちが一気に吹き飛んで神聖な気持ちになりました。

最後はお神酒を頂戴いたします。
私はお酒が弱いのでちょっと心配しましたが、そこは山頂、本当にひと舐めも無いぐらいの量でした。
雄山を後にした直後に再びガスり始めたので、ちょうど良いタイミングでした。

続いて大汝山。(10:15)
立山で一番高い山です。(3015mで日本第20位)
ややこしいですが、立山という名前の山は存在せず、
立山 → 雄山、大汝山、富士ノ折立の3つで構成
立山三山 → 浄土山、雄山、別山
だそうです。私は今回登山してから帰宅して調べ直すまでちゃんと把握してませんでした。
(立山三山と立山を混同してました)

景色も天気も良いので、ここで昼ごはんを食べることにしました。
昨日、SAで購入しておいた富山名物の鱒寿司です。
(富山電鉄で売ってる奴のほうが美味しい気がしました)

見下ろせば黒部のダム湖。
(長野側はご覧のとおり終始ガスりまくりです)

黒部ダムをサブ超望遠で撮影。

お〜、綺麗に晴れましたね〜。
(15分周期ぐらいで晴れたりガスったりしてます)

山頂記念撮影もしておきました。
写真ではわかりにくいですが、宝剣岳の山頂ぐらいスリルある頂上です。
意外に冷たい風が吹き続けるので、ヤッケを着込んでます。

室堂方面はこんな感じになっちゃいました。
大日連山に行かなくてよかったです。
富山市街から見上げた人は、「今日はガスってるなぁ」って思ったことでしょうね。

さーて、立山の稜線歩きを楽しみますか!

快晴よりも、こういう適度にガス湧くシチュエーションが大好きなんですよね〜。

富士ノ折立です。

ここの山頂が一番空いていました。(11:45)
(巻き道があるのでスルーする人が多いみたいです)

ここから一気に下って白亜の稜線歩きです。
一気に下ると行ってもここは北アルプス、南アルプスの一気に降るとは次元が違うので基本は楽勝です。

ここも本当に綺麗な稜線ですね〜。

いや〜、気分爽快です!

今日ここに歩きに来て本当によかったです。

富士ノ折立を振り返ったところです。
稜線に小さく登山者が写ってます。

アップで撮影。

大日連山はすっかりガスっちゃいました。
山の天気は何がどうなるかわからないもんです。

いやぁ、素晴らしい! 立山ならではの光景です。

ここで一度立山とはお別れ。
そして、立山方面もいよいよガスってきましたね。
この時間まで持ってくれて、本当にラッキーでした。(13:30)

別山山頂に到着。
すぐに別山の北峰まで移動し、、、、

飽きることなく剱岳を眺めてました。
私はここ(別山北峰)から眺める剱岳が一番好きです。
写真では伝わらないんですが、ものすごく大きくて迫力満点なんですよ。

見下ろせば今晩宿泊する劔沢のテン場が見えます。
前から一度泊まってみたかった場所です。
って、粘りすぎました。
雨が降って来ました!
慌ててカッパを着てテン場まで駆け下り、ひとまずツェル
トの中に荷物を放り込みました。
テン場には売店が無かったので、歩いて5分のところにある山荘まで移動してジュースと缶詰を購入。

しばらくしたら、雨も止んで晴れてきました。(15:30)

暗くならないうちに夕飯タイム。
お盆の登山用に購入していたカレーライスです。
(「8泊9日カレーとスパゲティの旅」の予定だったので、まだまだ家に残ってます)

一旦ガスに隠れていた剱岳も姿を表しました。
いや〜、テン場からの眺めも抜群ですね〜。
ブラボー!

富山方面には積乱雲が。
夜中にピカピカ光りまくってました。
自分でも不思議なんですが、山に篭ると「何もしないで2時間ぐらい軽く過ごせる」んです。
何もしないと言っても、流れる雲や、姿を表したり隠れたりする剱岳を眺めているわけですが、それだけで何時間も座ってられるのは我ながら不思議です。
お仕事 → 立山まで450km走行 → 3時間車中泊 → 立山登山 という行程が続いたので、暗くなると同時に眠りに落ちました。
9月2日(日)
地上では真夏日が続いてますが、9月ともなると、シュラフ無しのツェルト泊は少し寒いですね〜。
次回の登山からはシュラフを使おうと思いました。
早く寝たこともあり、目覚まし無しで3時に起床。

ありゃ、剱岳、ガスかぶっちゃってるじゃないですか!

朝焼けはこんな感じ。

こちらは先程まで煌々とテン場を照らしていた月の明かりです。(ほぼ満月(8/31)でした)

さ〜て、どうしたもんか。
山頂で晴れ待ちするのも良いんですが、カニのタテバイは青空と景色を眺めながら通過したいしなぁ。

ゆっくりと出発の準備をしながら、ガスが晴れる気配が出てくるのを待ちます。

ん? 少しガスが少し取れましたかね?
ならば行きますか!(5:30)

今日も長野・新潟側は全滅ですね。
相変わらず東風が吹いてますし、これは昨日よりも厳しい展開になりそうです。
テン場から20分ほどのところにある「剣山荘」にメインのザックは置いておき、サブザックにカッパなどの最低限の荷物を入れて登り始めます。
念のためザックにはレインカバーをしておきました。

場所によっては朝日があたってる場所があるので、まだ希望は持てそうです。
なんてことを思いながら、登り始めて2箇所目の鎖場で岩を乗り越えようと足を大きく上げたところ、右膝に何がぶつかったような違和感を感じ、次の瞬間、地面を鈍い音を立てながら何かが転がり落ちていく音が聞こえます。
ま・さ・か・・・・・
鎖を掴んだまま下を覗きこむと、私の腰に付けていた超広角レンズがケースごとコロコロと谷底に転がっていくではないですか!
成す術無く呆然と見ていると、なんと数メートル下で奇跡的に止まりました。
さて、どうしたもんか。
つい先ほど追い抜かさせてもらったおじさん2人組が私の数メートル後ろに居て、一部始終を見ていたようです。
一度鎖場から下り、レンズの落ちている場所を確認すると、なんとか行けそうな雰囲気です。
さすがにレンズ一個で命を落とすわけにはいかないので悩んだのですが、どう見ても問題は無さそうだったので、足場に気をつけながら回収に向かいました。
おじさん二人組は足を止めたまま私の行動を見ています。
万が一滑落したときはおじさんが知らせてくれることでしょう。

もう、奇跡としかいいようがありません。
ここじゃなきゃ回収に行けなかったですし、あと1m余分に転がっていたら絶対に止まらずに100m以上下の崖底まで転がり落ちていたと思います。
レンズは腰にぶら下げるのは止めて、ザックの中に放り込みました。
今日はツイてると思いつつ再び登り始めます。

お! 富山の街並みが見えてますね!

そうそう、剱岳って花が多い山なんです、イメージと違って。
まずは一服剱に登ります。

別山方面が晴れ渡ったので振り返って眺めているところです。

暫くの間先導役をしてくれたイワヒバリ。

引き続き剱岳らしい岩場を登っていきます。

お〜、ブロッケン現象!
思わず小林○子ごっこをしてしまいました。
(ブロッケン現象が起きているときに、両腕で思いっきり羽ばたけばわかります)

前剱へ登る途中、室堂方面(写真中央奥)を振り返ったところです。

お!
ガスが取れてきました!
ナイスタイミング!
そしてかっちょいい〜!
そして、ちょうど前を行く2人が渡りきった一本橋、なかなかスリリングですよ〜。

ガスったり晴れたりを繰り返すので、晴れ渡るタイミングで歩けるように、休憩を積極的にとりながら進んでいきます。

前剱頂上付近でコーラ飲んだりパン食べたり・・・
しかし、休憩しすぎました。

休憩中にすごい人数の年配の団体さんに追い抜かされてしまい、岩場の大渋滞に巻き込まれます。

ちょっとした鎖場でも、全員セルフビレイ(自己確保、自分と鎖場の鎖をダブルロープでつなぐ)するので、30秒もかからないような区間で5分近く待たされ
ます。
しかも、こちらも安全確保のためにある程度距離を保って付いて行くので、ペースが違うことに気が付かないのか抜かさせてくれません・・・

まぁ、でも、こんな天気の中を登れてよかったです!

平蔵のコル付近の岩場。
見た目ほど怖い場所じゃないです。

そして、登りのクライマックス、「カニのタテバイ」。

自宅に帰ってから、「なんで軍手入の写真なんか写したんだろう」と、思ったら、岩を掴んでる自分の手でした。

杭とか鎖がしっかりしてるので、公園のジャングルジム感覚で特に問題なく登れると思います。

登り切って横に移動したところから振り返ったところです。

カニのタテバイが鎖場のラストかと思ったら、そこからさらに少し登ります。
その岩場の片隅に、富山側の下界を覗き込める崖があったので、落ちないようにそっと縁に立つと・・・・

お〜、「カニのヨコバイ」(下りルートの難所)が見えるじゃないですか。

高所恐怖症なのに100名山制覇を目指している人にとっては、ここが最難関の場所でしょうね。

ようやく山頂が目前に迫って来ました。
そして、ここでようやく団体さんが追い抜かさせてくれました。

が、しかし、こんなタイミングでガスり始めます。
この時は、「まぁ、またすぐに晴れるだろう」と思っていたのですが、、、

一応念のため山頂付近から眺めた室堂方面の写真を写しておきました。

ガス全開の中、山頂に到着。(8:45)

お盆登山用に購入したコモパンをパクつきながら、晴れ待ちです。
が、しかし、、、、
嫌な予感的中で30分、1時間、1時間半、2時間と時間が経っても、晴れ渡る気配がありません。
(ガスの中をヘリが何回も近くを飛んでました。ガスで現場は見えませんがどうやら事故が何件か立て続けに起こったみたいです)

たまーに、ガスが吹き飛んで空が少し見えることはありました。
しかし、晴れて行く気配が無いんですよね。(この辺は経験でわかります)
まぁ、劔岳山頂からの眺めは前に登った時に堪能しましたし、別山尾根の登りのタイミングだけでも晴れ渡ってくれたからいいやと納得して、というよりも、コースタイムからし
てそろそろ出発しないとバスに間に合わなくなるので、下山を開始しました。
(現在10時50分、室堂までのコースタイム6時間、最終バスの時刻17時)

もう、こんな時間(室堂ぎりぎり)なので空いてるかとおもいきや、さすがにカニのヨコバイは渋滞してました。

老若男女問わずセルフビレイ大会です。
(黒い人はガイドさんで、最初の一歩の踏み出し方を指導しているところです)
順番待ちをしながら何気なく谷底を覗きこむと、、、
ん?
谷底になんか落ちてる?
肉眼ではよくわからなかったので、デジイチに望遠レンズを付けて覗いてみると、、、
ザックにストックに水筒・・・・
ご冥福をお祈りします。。。(帰宅して確認するまで数日前の事故のことは知りませんでした)

というわけで、カニのヨコバイです。

こんな場所だからこそ、「不注意」はありえないし落ちる人はそうそう居ないと思っていたのですが、、、
さらに、山頂付近でつい先程滑落した人の血が岩場に転々と落ちていたり、その方ご本人が救助にあたった山岳警備隊員に囲まれて登山道脇にいらっしゃって、そのあまりのお姿に身が引き締まる思いでした。
骨折程度の怪我で済んでよかったです。
(登山ブログでは軽い調子で書いてますが、実際に歩くときはけっこう気を使ってます)
この日は剱岳付近だけで3件の事故があったみたいです。

さて、ザックを置いてきた剣山荘まで一気に下りますか!
って、ついに雨が降って来ました!
山荘に残してきたザックにレインカバーをしておいて良かったです。
頭上は晴れているのに、長野側から雨が風で飛ばされてきている感じです。
防水じゃないレンズを取り付けているカメラを守るために、少し暑いのに我慢してカッパを着ました。
そして、幾つもの鎖場を下っていきます。

ん? どうしたんでしょう?

あ〜、雷鳥のお母さんですね!
たくさんの登山者に囲まれてしまい、子どもを守るために地面を掘って「襲うなら私を!」アピールをしているところでした。

そんな母親の懸命の努力も知らずに草むらから顔をだす雛達。

登山者たちの撮影大会が終わった後、ようやく親子で合流して静かに去って行きました。
お騒がせしましたね〜。

剣山荘でザックを回収し、カレーを食べて燃料補給です。

剱岳、山頂は晴れていないので(見えているのは一服剱か前剱)、あれ以上山頂で粘っても意味はなかったみたいです。
さて、室堂までコースタイムで残り4時間、がんばりますか!

おーーーー、晴れてきた!
綺麗〜!
(当然のことながら、とっくの昔にカッパは脱いでます)

さようなら、剱岳!

剣御前小屋前で大福を食べて一息入れます。
ここから室堂(豆大福の右上)まで一直線に下れればたいした標高差じゃ無いのですが、一度大きく下ってから登り返すんですよね。

富山方面です。
きっと、富山に住んでいる人は「今日も立山はガスってるのかぁ」と思っていたことでしょう。

ザレた登山道をガンガン下っていきます。

雷鳥沢まで下ると、絶景のご褒美が待ち構えていました。

いや〜、素晴らしい!
やはり立山はこうじゃなくっちゃ!

昨日縦走した立山を構成する3つの峰。
右から雄山、大汝山、富士ノ折立。

今日は朝からガスっててどうなることかと思ってましたが、なんだかんだと最後まで楽しめましたね〜。
(右下に登山者が写ってるんです)
そして、雷鳥沢から室堂までの登り返しは登山を終えた足には地味にきついのですが、この景色に慰められました。

有名な「みくりが池」です。
何気に快晴のみくりが池は初めてかもしれません。
さすがの美しさです。

美味しい湧き水をごくごく飲んでフィニッシュ!
(水筒に汲んで、駐車場に着くまで冷たい水を楽しみました)

ガスが沸き立ち、這うように流れる天狗平を眺めながらバスに乗って室堂を後にしました。

さらに美女平からケーブルカーに乗って立山駅に下り、、、

駐車場に着いたら思いっきり雨が降ってました・・・

定点観測ポイント(本来は後方の立山を写す場所ですが)付近で、ようやく晴れ間が見えてきました。

あちらこちらで雨が降ってます。

お〜、だからこその幻想的な夕日です!

富山は毎回夕日を楽しませてくれますね〜。
さて、ここから自宅まで450km走らないとならないので、そろそろ高速に乗りたいところなのですが、、、

ETCのチェックのためにイエローハットへ。

確認する機械が無いということで、別のイエローハットへ梯子。
結局ETCのハードが壊れていることが判明しました。
とほほ。。。

富山といえば回転寿司!
1時間待ちになってるのに気が付かずに並んでしまい(カウンター席希望だったので、すぐに順番が回ってくるかと思ったのです)、10分ほど待ったところで
こりゃ無理だと諦めて、、、、

別の回転寿司屋へ。
そして、こちらも大行列・・・・
(後で知人に聞いたら、この日は夏休み最後の日曜日なので、外食に出かけたファミリーが多かったのでは?とのこと)
半分やけくそで餃子の王将に入ったら、そこですら並ばされました・・・・

さらに街中の温泉で汗を流して、ようやく高速道路に乗ったのが20時。

途中ワイパーが用を成さないぐらいの大雨に巻き込まれつつ、東京に帰ったのが午前2時過ぎでした。
いや〜、それにしても素晴らしい登山でした!
以上です!