10月21日(日)






秋のベストシーズン突入、伊豆ダイビングへ。



ここ数年海況にあわせて、東は初島、南は神子元、西は田子のローテーションで回していたのですが、ショップがホームページにアップしているログを読んで好調が続いているという伊東で久 しぶりに潜ってみることにしました。


昔はよく行ってましたが、数年ぶりの訪問です。


伊東と言えばハトヤ、幼少期なぜか愛知県でもコマーシャルが流れていて、脳内無限ループに悩まされた最初の歌はこのCMソングでした。








伊東は集合時間が遅い上に東京から比較的近いので、家を出る時間がのんびりで良いのがいいですね。
朝7時に出ても十分に間に合うぐらいです。

(富士山の頂上付近に写ってるブツブツはセンサーのゴミではなく鳥の群れです)









伊東に行くのなら伊豆スカイラインで行くという手もあるのですが、ここはあえて「ダイビングをはじめた頃のときめき」を思い出すために海沿いを走ることに しました。
写真では写ってませんが交通量は多いです。(私はよく前にクルマがいない状態を作るためにパーキングで時間調整をしたりするので、その直後の写真です)


あの頃はダイビングにハマってはいたけど潜る金はなく、行きたくてもなかなか行けなかったんですよね〜。

どんな海なのか、海況はどうなのか、どんな生物に会えるのか、どんなショップなのか、生きて帰れるのか(笑)、なけなしのお金を握りしめてドキドキしながらここを走った記憶が蘇りま す。
というか、「ダイビング慣れ」しないよう、あえて蘇らせます。







日曜日ということもあり渋滞知らずで伊東に到着しました。
集合時間の1時間も前に着いてしまったので、港でのんびり待ちます。










あんまりに暇だったので、自分用の記録に今日時点のギアを並べて写真を撮っておきました。



みんカラは車好きが集まる場所ですが、こんなギアの紹介もどうかと思い、以下書いてみます。興味のある方はどうぞ。


左上、5mmジャージ素材で16年ものの黒単色ウェットスーツ(ロングジョン・下) 両足首のチャックが壊れていて片方は閉まらない、片方は閉まりっぱなしになってます。膝あてもぼろぼろです。

上中央、マレスのレギュレーター(タンクから垂れ下がってるホース全体)、セカンド(口に加える部分、ファーストはタンクと接続してる部分)はマレスのボ ルトレックス。16年の年月で黒かったプラボディは灰色に変色してますが吸い心地は最高で、横隔膜に力を入れなくても空気が口の中に流れこんできます。黄色のオ クトパス(右側に垂れ下がってる誰かがエア切れを起こした時に吸わせてあげるレギュ)はアクアラングの製品。一度だけ過去にバディ(友人)がエア切れを起 こして吸わせたことがあるのですが、彼はパージ(内部の水を排除する操作)しなまま口に加えて水を飲み込み、そのまま緊急浮上してしまいました・・・(水 深が浅かったのと安全停止(体内の窒素を抜くために水深5mで5分程度留まること)後だったので大事には至らなかったのですが・・・) 
青いゲージ(私のは2連でタンクの残量計とコンパス)は今となっては無駄にでかくて重いので、そろそろコンパクトなのに買い換えたいのですが・・・(アポロ 製)

BC(タンクにくっついてる腰まで覆う黒い浮き輪でタンクを体に固定する役割もあり、タンクのエアとホースでつながっていて水中でも膨らませられます。Buoyancy Compensator(浮力補正器)、もしくはBuoyancy Control Device(浮力調節装置)の略ですが、ダイバーはたいていBCって呼んでます。私が使ってるのはマレスの安いやつ。初代(やはりマレス製で高級品だった)は10年ぐらいで壊れたので、ヤフオクで数回しか使用してない (ダイビングに体質が合わず、せっかく買った道具をほとんど使わずに放出する人が多い)穴が空いて直したというのを安く入手。性能的にはこれで十分。BCの胸のあた りにナイフを付けてますが、さすがにこれは使ったことが無いです。(主に水中でひも類に絡まって脱出不能になった場合に使用します。サメと戦う用ではないです (笑))
タンクはもちろんレンタルです。

右上、16年ものウエットスーツの上。今回、ガイドに「寒くないんですか?」と聞かれましたが、寒いです。(私は寒いのに強いほうなのでガマンはできま す) 11月に潜るときは、これに1mm厚のフードベストを足します。(モジモジくん

中段左、TUSAの度付き水中メガネ。

その右、シュノーケル。めったに水中に持って行かないです。

その右、青い物体はカレントフック。潮流が激しい時に紐(写真では折りたたまれてます)の先についてるフック(写ってません)を岩などに引っ掛けて体を固 定します。流れの中で写真撮影で両手を離したい時に使用します。撮影中にうねり(前後左右の揺れ流れ)が来てフックが外れるとパニックです(笑) 伊東で は使用することはないだろうと今回は並べて撮影だけして港に置いて行きました。

その右オレンジの物体、ダイブフロート。普段はBCのポケットに入っていて、万が一皆とはぐれて一人で大海原を漂流することになったとき、こ れにエアを入れると高さ2mぐらいの筒状の風船になるのでそれを掲げます。船から波間に漂う人間の頭ひとつは見つけられなくても、さすがにオレンジ色の2mの高さの棒が 浮いてれば見つける確率もあがるだろうというものです。神子元みたいな外洋ドリフトポイントだと、周囲の船(特に他ショップの船)に「ここからダイバーが浮上するよ」と事前に知らせる ために、安全停止中にガイドが水中から紐でくくりつけたフロートを水面に上げます。神子元で潜るときはダイブフロート全員必携になってます。

その右の白いの、100円ショップで買った「タカラのせんせい」もどきを分解したもの。水中で込み入ったコミュニケーションを取るときに使う筆談道具。し かし、ガイドさんは身振り手振りでたいていわかってくれるので、かつてのダイブ仲間が結婚などで居なくなった現在、使った形跡は数年無し。というかこんなもんが BCのポケットに入っていたことを、この撮影で発見しました。(ペンの先が錆びてました)

グローブ。私はノーグローブ派なので、BCのポケットに入れっぱなしです。グローブをしてないほうが岩場で何かに掴まるに目視確認をちゃんとするので安全 だと思ってます。(岩に擬態してる猛毒の魚を掴んで運悪く死んじゃう人もいます) 掴まるお気に入りはもちろんカイメン類!カイメン類最高!(ガイドに「グローブつけなさい」と指示されたときように一応持ち歩いてます。逆にモルジブ共和 国なんかだと、グローブ着用禁止ですべての生き物に触れることも禁止です)

中段一番右、ウエイト(重り) 鉛製で腰に巻き付けるベルトに付けられてます。ダイバーは水中で潜水艦よろしく浮力のコントロールをしますが、人間の生身 は(よっぽど痩せてなければ)基本はややプラス浮力、それにウエットスーツを着ると超プラス浮力状態、それでウエイトを腰に付けてダイビングギア全部付けた状態でちょっとだけマイナス浮力状態にします。あとはBCにエアが入ってるか入ってないか、肺に空気が入ってるか 入ってないかで体が水中で浮いたり沈んだりします。私の場合、潜行時はBCからエアを抜き、さらに肺に入ってる空気も全部吐ききると、ぎりぎりマイナス浮力になるぐ らいに調整しています。水中では深くなればなるほど体(肺)が水圧で潰され、ウエットスーツが潰され、どんどんマイナス浮力になっていくのでBCにエア を入れて調整するのですが、水深にあわせてBCにエアを入れたり抜いたりするのが面倒なので、私は潜る深さにもよるのですが水面でぎりプラマイゼロ浮力ぐらいに調整して、水深25mオーバーにでも行かない限り入れないで肺に入れる空気量だけでコントロールしてます。というわけで楽は楽なのですが、安全停止中(水深5mという浅いところに居 て、深場に比べてかなりプラス浮力になってる。さらにダイビング後半はタンクのエアも消費してるのでタンクも浮力が増してる)、気を遣って吐き気味に呼吸しているときに魚の群れが登場したりして 気を抜くと吹き上がりそうになります(笑) この日は(アルミ10リットルタンクに対して)4kgの重りをつけてました。タンクの材質が鉄に変わるとタン ク自体の浮力も変わるので、体につける重りの量も変わります。(2kgになります) さらに緊急時(例えばダウンカレントと言って強烈な海の底に引っ張ら れるような潮流とか、深いところでBCが壊れたとか)には、赤の他人でも簡単にベルトが外せるようにベルトの端っこは垂れ下がった状態になっていて、それ を引っ張ると簡単にウエイトをベルトごと捨てることができます。

左下、香港から直輸入した1万円もしない水中ハウジングとSONY NEX-5N(16mm)。 水中でボタンが使えなくなるのは値段なりのご愛嬌、それでも十分使えます。こいつが強烈なプラス浮力なのを忘れていて、体が浮き上がりそうになって大変でした。

下段真ん中、ウエット生地のソックス。フィンが履くタイプなので靴ではなくソックス(アポロ製)にしてます。フィンとの一体感は最高ですが、岩場は滑るし尖ったもの を一切防げないので危険!なのでクロックスサンダル併用です。

下段右、GULLのワープフィン(製品名)。色はゴムの硬さ(硬い順に黒、白、赤、青)を表していて、やや柔らかめのフィン。水中では赤色光線は吸収され るので黒っぽく見えます。けっこうなロングフィンなので、全速力で蹴るとすごいスピードが出ます。大物が出た時に逃さないようにこれに買い換えたのです が、なんせ大物が出ないのでまったくの無用の長物です。でも使い心地は最高で気に入ってます。(フィンはかれこれ3つめぐらいです)


ダイブコンピューター(デジタル制御の水深計で体に溜まっている窒素量をリアルタイム計算してくれる)、無し です。最初に購入したものは2回目の電池切れでそのまま放置、2個めがだいぶん前に壊れちゃったんですが、カシオの潜水王(初代)で事足りるので(他の人や特にガイドと水深あ わせて潜り、他の人のコンピューターを頼りに残留窒素計算してます)、水深と潜った時間だけ確認してます。また、海外で深場に行くようなことになったら中古のコンピューターでも買 おうと思ってます。なんでコンピューターなどが必要かと言うと、窒素が溜まったまま緊急浮上したり、地上で気圧の低い場所に行ったりすると血液中で窒素が沸騰して血流が止まってやばいことになります。なので、深 いところで高圧の空気(酸素じゃないですよ、純酸素は猛毒です)を吸って体に窒素がどんなけ溶け込んじゃったかはダイバーは常に管理しなければなりませ ん。ダイビング直後に飛行機にのるのはご法度ですし、場合によっては箱根峠越えぐらいでも減圧症(窒素の沸騰)になることもあります。
なお、カシオの潜水王(これも中古で入手したもの)は登山に行くときも海外に行くときも腕時計としてつけっぱなしです。



とまぁ、ダイビングって車と似ていて安全装置満載で楽しんでるわけです。(ジャッキとかテンパータイヤ、発煙筒にエアバッグ、車にあれこれ安全装置が着い てますが、そうそうお世話にはならないですよね。ダイビングもそんなにしょっちゅう緊急事態にはならないです)














さて、船が来たので乗り込みます。(10:30)

見た通り、普段は釣り船や渡し舟として使用している船です。













伊東を海から眺められるのはダイバーの特権。

写真に写すのを忘れましたが、伊豆スカの稜線越しに富士山の頭が見えます。


ポイント到着まで5分〜10分、、、



では、行ってみましょーー!

(一本目は同行のショップさんが初心者が多いということでマクロポイントなっちゃったのですが、個人客は私一人、つまりガイド(女性)独り占め状態だった ので、遠いポイントまで連れてってくれました。このガイドさん、私が目標としたいぐらいいろいろなところで潜られてる方でした(ガラパゴスとか鹿児島界隈 とか海外各種、、、)








離れ根(その名もトビ根)まで砂地を移動します。















ダテハゼ。

が、引っ込んだ後の写真。


世の中には沖縄まで行って泥が舞い上がる海でハゼを追い掛け回す人が居るのですが、私も真似してダテハゼ(どこにでも居る共生ハゼ)を撮影しようと試みたところ、これがけっこう保護色で見つけるのが難しく、気がついた時にはハゼまで距離1m。カメラを準備してる間にも体は慣性の法則で前に進んでしまい(ガイドさ んにも「私は群れ派です」と伝えてあるので、砂地はガンガン移動してます)、撮影準備完了時はハゼの真上。それでも引っ込んでないのがスゴイのですが、 さすがにそこからカメラを構えると間髪をいれずに穴に入ってしまうということを繰り返すこと数回。

諦めて、証拠の砂地写真だけを撮った(正確には最後のまともなチャンスだったのですが、写す寸前に引っ込んだ)のが上の写真。








やはり私は雲のように蠢くキビナゴが良いです。なんせ、いつでもシャッターチャンスなので(笑)




2本目はこちらの希望を聞いてもらいワイド系のポイントへ。(やはり離れ根まで旅しました)



こちらは噂に違わぬ魚影の濃さ。
水温が上がって各地で漁業被害が(値がつかないぐらいの豊漁含めて)出てますが、やはり伊豆の海も生物相が変わっていて(南方系の魚が増えた)、ガイドも 「今年は異常だ!」を繰り返していました。













群れ群れで大満足のダイビングだったというのは動画でまとめておきました。後半、名前がテロップで入ってる奴は私が名前を忘れない用です。






どうでも良い話ですが、高橋尚子の 腹筋トレーニングを真似して3ヶ月、気のせいかなんかエアが前より少し持つようになりました。(アベレージ水深17mで30分居た段階で残圧140でした、って最初に230ぐらい入ってたんですが(笑)) トレーニング後半 の動き、水中でのフィンキックと同じなんですよね。





さて、帰りますか!









今回はわりと深いところに居たのでどうしようか悩んだのですが、海沿いがあまりに混んでたので熱海の手前から駆け上がり、山伏峠から伊豆スカイラインに入りました。









いや〜、素晴らしい眺めです!

伊豆スカイラインは夕方に富士山見ながら北上するのが大好きです。









SONY NEX-5Nで撮影。(16mm単焦点)









PENTAX K-5で撮影。(ズームの18mmワイド端)












やはり富士山は良いですね〜。


眺めてるだけで良い気分になれます。




私の横にはオフロードバイクで来ていた若い女の子と乗用車で来ていた男の子がそれぞれ撮影に勤しんでいて、若者たちがこういった景色を眺めにここまで足を 運んできていることを嬉しく思うのでした。










熱海峠から眺めた御前崎方面に沈む夕日。










ひどい渋滞の中、裏道走行中にコメダ珈琲を発見して思わず入ってしまいました。












若い女性の店員さん(大学生だそうです)が、「私もペンタックスK5持ってるんです!」ということで撮影話で盛り上がってるうちに、ミニシロノワールが溶けたの 巻。





以上です!