ケニアドライブ旅行記
その10
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この時ケニアはちょうど大統領選挙を控えていて(2013年3月実施)、特にこの区間は選挙に関する候補者のポスターがたくさん貼られていました。









これなんかはちゃんとした看板に貼られていて日本でもよく見る光景なのですが、、、











木に貼ってあったり、、、









錆びた道路標識に貼ってあったり、、、










道路標識に貼ってあったりと、候補者アピールのためならなんでもありって感じです。









さらに、あちこちで集会なんかもやってたので、これも選挙活動の一つなのでしょうか?


さて、行きの飛行機の中で歴史を調べている時に知ったのですが、ケニアは前回2007年の選挙に失敗し、国中が凄まじい紛争状態に陥って1000人以上の方が亡くなったんだそうです。

元をた どれば多民族国家であることと、それを悪用して民族間感情を悪化させた西洋統治時代まで遡れるのですが、ケニアは未だに国の運営としては未完成状態で「失敗国家ランキング」という不名誉な序列で2012年度は16位にランキングされています。ちなみに1位は無 政府状態の隣国ソマリア。そのソマリアに軍隊を派遣していることを含めてケニアの治安はものすごく悪化してます。

この選挙によって勃発した紛争は当然のことながら観光産業にも大打撃を与えており(ケニアはヨーロッパのリゾート地、日本で言うところのフィリピンみたいな場所だったため)、 ちゃんと調べたわけじゃないんですが入場者数の減少にあわせて国立保護区の入園料なんかは軒並み値上げされた気がします。少なくとも他の人の旅行ブログに書 かれている料金よりも全体に高かった気がします。


なんて前知識もあったので、選挙関連の看板を見かけるたびに、次の選挙はうまく行ってほしいものだと一観光客としても思うわけです。


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そして2013年3月、一応選挙は終わりましたが平穏無事というわけにはいかなさそうです。

3月 4日 時事ドットコム:ケニア大統領選、投票開始=警官襲撃で12人死亡
AFP通信によると、インド洋に面する主要都市モンバサでは4日早朝、若者グループ約200人が警官を襲うなどの事件が発生。警官6人と若者6人の計12人が死亡した。当局者はモンバサ地域の分離・独立を求めるグループの犯行とみているという。
(※モンバサはこの旅最後の目的地で、イギリスの調査会社によるとかなりリスクが高いと指定されている地域です)

3月 9日 ケニヤッタ氏が大統領当選 ケニア大統領選 対立候補陣営は認めず 混乱広がる恐れ - MSN産経ニュース
ケニヤッタ氏は故ケニヤッタ初代大統領の息子。2007年末の前回大統領選後に千人以上の死者を出した暴動をめぐり、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)に「人道に対する罪」で訴追されている。 ケニヤッタ氏は暴動への関与は全面的に否定している。


3月31日 ケニア最高裁、ケニヤッタ氏の大統領当選を確認 : AFPBB News
AFPの特派員によると、ケニア西部キスム(Kisumu)では、抗議する人々が道路を封鎖。火を放ったり投石したりするなどして警官隊と衝突し、少なくとも2人が銃弾を受けて負傷した。
(※キスムは私がこれから向かう街です)


話を戻します。

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ケニアならではのカメ飛び出し(道路横断)注意の看板。
実際にカメはみかけませんでしたが。



先程まで散々Eグレードを走った直後だからか、B4号線の舗装具合が素晴らしく感じます。

ケニアの道は穴だらけと聞いていたので、こんな整備具合で本当に良かったです。







お〜、遠くにグレートリフトバレーの崖が見えています。

写真では写しきれない壮大さです。












30km制限の看板がありました。


なるほど、村の中は30km制限だったんですね。


(でも、30kmでハンプに突入するとトランクに置いてあるスペアタイヤが跳ねます。20kmでぎりぎりってところです)










行きに羊と一緒に写真を撮った牛の看板のところまで戻って来ました。

あの時と違ってすっかり晴れてます。




この頃になると道行く人と手を振って挨拶する文化に慣れてきて、こちらからも積極的に手を振るようになりました。


すると大人の人でも喜んで手を振り返してくれます。

こんな刹那の交流でも幸せな気分になるのがアフリカの田舎の魅力ですね。



ボゴリア湖の南側ゲートに続く道への分岐がある村(Mogotio)まで戻って来ました。








村内にあったガソリンスタンドで待望の冷えた水とコーラを購入。(2本で150KSh)


もうちょっとキンキンに冷やしておいて欲しかったんですが、贅沢は言えません。



ここで今回の旅の秘密兵器、魔法瓶を取り出して冷えた水をそちらに移しました。

暑い国ほど魔法瓶が必要だとコスタリカで痛烈に感じたことをようやくここで実践出来ました。



そして、コーラの栓を吹きこぼさないように警戒しつつ開け、ぐいっとひとくち口に含みます。





うますぎ!


幸せです。






やはり晴れてると景色が明るくて良いですね〜。









景色もそうですが、生えてる植物も独特で目を引きます。




写真を撮ってる時に小さな男の子が2人近くに居たので手を振ったところ珍しく無反応だったので、そういう子も居るん だなぁって思っていたら、こちらに向かって何やら叫んできます。



何を言ってるのかよくよく聞いてみたら「ギブミーマネー!」でした。



苦笑しつつその場を去ります。

まぁ、お隣のエチオピアだと子どもだけでなく大人からも罵声を浴びせられるらしいので、このぐらいなら全然OKです。







お、パトカーです。

これだけ走って初めて見ました。










トラクターも初めて見ました。

こんなに畑だらけなのに少ないもんですね。

手作業でやるって規模にも見えないのですが。








どのメーカーの車かわからなかったのですが、後で写真を拡大してエンブレムを確認したら古いプジョーのバンでした。









途中でショートカットルートに入ったのですが、さすがにこちらは道が悪いです。


まぁ、今のところ走れないことはないのでそのまま突き進みます。









うーむ、ついに穴ぼこが登場しましたか。。。

下手に踏んでパンクしませんように・・・・

穴ぼこと言えば、最近日本で深さ3cmの穴でベンツが壊れたってことで神戸市に53万円の賠償判決が出ましたね。

こちらの穴の深さはそれどころじゃないんですけど。








お、B53号線に入ったら道の状態が良くなりました。

よかったよかった。









グレートリフトバレーの西側の壁に取りついたらしく、走るに連れ徐々に標高が上がって2000mを超え、外気温は20度を切って来ました。


もう4時半を回っているということもあってかなり涼しいです。










ここでA104号線に出ました。



ショートカット無事に成功です。








お〜、このマタツ何人乗ってるんだろう?(笑)









登坂車線が整備されている坂をグングン登っていきます。


標高2500mを超えました。













まるで北海道の美瑛みたいな丘陵畑地帯が続きます。


この写真を見て「ケニアだ!」ってわかる日本人はまず居ないでしょうね〜。









気分よく走っていたら渋滞に巻き込まれました。



工事渋滞とわかるまで何が原因でどのぐらいの渋滞か分からずにちょっと焦りました。








へぇ〜、これはいすゞのバスなんですね。


ちなみに、いすゞだけじゃなくいろんな会社がフロントガラス2枚のバスを販売してるみたいで、古いのから新しいのまでいろいろ走ってました。


たしかに1枚で湾曲してるフロントガラスより交換がリーズナブルでしょうからね。







目の前に雲が湧いてるし、この辺りがグレートリフトバレーの西側の頂上付近なんでしょうか。(標高2600m)


外気温は16度まで下がりました。

涼しいを通り越して、ちょっと肌寒くなって来ました。



ここでも売り子さんが道路脇にたくさん立っていて、グリーンピースみたいな豆と玉ねぎを売ってました。




そう言えば、この街で初めてA104号線のまともな速度制限看板を見たんですが、町中は50km制限だそうです。(横断歩道のところに50km通過用の小さなハンプもありました)


街を抜けるとちゃんと「50km制限終了」の看板もありました。

で、街以外の区間は何キロ制限なんでしょう?(この時点では相変わらずわかってません)








先ほどA104号線を何も考えずに感覚で右折したんですが、ふと気になってナビで現在地とキスムの位置関係を確認したら左折が正解でした。


というわけで、10kmほど間違えて走ってしまったので、再び来た道を戻ります。










いやぁ〜、美しい景色ですね〜、アゲイン。










この雲の感じ(巻積雲っぽい)からして、この辺りは明日も天気は良くないんですかね?









このA104号線、こんな感じで登坂車線が整備されていて道路状況は素晴らしいのですが・・・










対向車がルール無視なので気が抜けないんです。


上のシーンなんかはまだ撮影する余裕があるぐらいの状況でしたが、カーブを曲がってる最中に突然対向のトラッ クが目の前に登場して自分の車線に戻れない状況のままパッシングしてくるので、慌ててこちらが急ブレーキ踏んで路肩に避けるはめになることもありました。

もう、交通ルールも何もあったもんじゃありません。というか、そりゃぁ交通事故で死ぬわと思いました。

行きの飛行機で読んだ本によるとケニアは走ってる台数に対して先進国の40倍事故が起こるらしく、シートベルト着用率は1%だとか。ケニア理由ランキングでは1位マラリア、2位エイズと来て、3位が交通事故だそうです。












再び工事渋滞区間とグリーンピースと玉ねぎ売りの街を通過して行きます。







さらにT字路の向こうに続く美しい丘陵地帯も走っていきます。









ルール無視の対向車さえ居なければ素晴らしいドライブです。









カカメガフォレストまでずーっとこんな感じなら楽ちんなんですけどね〜。









再び売り子さんだらけの街に入りました。(カブとかニンジン、先ほどの緑の豆を売ってました)(17:40)


ここの売り子さんたちはなかなかアグレッシブでガンガン車に近寄ってきます。









ここで右折したいんですが、売り子さんが立ってて右折車線に入れません・・・









というわけで、アグレッシブな売り込みをスルーしつつなんとかA1号線に入りました。



入った途端、市場でも開かているのか、すごい人混みが出来ていました。









お〜、猿が道端で佇んでます。









A1号線ということで、整備の行き届いたすばらしい幹線道路を期待していたわけですが、むしろB4号線のほうがよっぽど走り易かった気がします。









というか、なんか道路の半分を塞ぐかのような土砂がところどころに盛ってある場所が何度も登場して、現在まさに工事中という雰囲気が・・・









お〜、なんか予想と全然違う!









すれ違いは当然譲り合いになります。









この村にもアグレッシブな売り子さんがいらっしゃいますね。


どうやらナクルの西側はそういう文化のようです。








そして、ついに未舗装路になりました。。。

A1号線で楽勝ドライブの予定が・・・



前を走っている小型のバン、これもマタツの一種みたいです。お客さんを載せたり降ろしたりしながら走ってました。

最初それとは気づかずに後ろをボーっと付いて走っていて、お客さんの乗り降りで急ブレーキ踏まれて突っ込みそうになりました。


このエリアではハイエース型マタツの台数が少なく、逆にほぼこのタイプの小型バンが交通機関として利用されてるみたいでした。









途中いくつかの村を越えていきますが、なんか宿を見つけて気軽に宿泊できそうな雰囲気じゃないです。









村の中のほうが道が悪いのはなぜでしょう?








ガタゴトと越えていきます。










お〜、この区間はちゃんと舗装されてます!

ブラボー!










大分暗くなってきたので、そろそろ宿を決めたいところですが、これといった場所がなく、どんどん先へ進んでしまいます。


あの手動ゲートが何のためにあって、どういう基準で閉められるのかが謎でした。

(この区間の村にたまにありました)



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