その51
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1月12日(土)(16日目)
再び日の出前に起床。
いや〜、よく眠りました。
さて、今日はどんな日の出を見えてくれるでしょうか、って水平線に雲が多くて嫌な予感・・・
嫌な予感的中!(6:27)
よりによってという場所に雲が発生してました。
まぁ、これはこれで今日しか見られない美しい日の出ではあります。
さて、今日も一日楽しみますよ〜。
まずは朝食!
足元には今日も猫がお供をしてくれます。
もちろん果物も頂きます。
相変わらず素晴らしい!
昨日よりも若干雲が多い感じですが、当たってる天気予報によると大きく崩れることは無さそうです。
さて、早速ダイビングサービスに向かいますか!(8:40)
てっきり3月に行われる国政選挙の看板かと思ったら、モンバサ知事に立候補中の方の看板でした。
ハンプを超えるマタツ。
ちなみに、私は写真のマタツのようなデコレーションは好きです。(特にフォグランプのあたり)
再び巨大な高級リゾート施設に入り、場所もわかってるのでまっすぐダイビングサービスに向かおうとしたんですが、プールには駐車場側から勝手に入れないようになってるらしく、結局
一旦受付まで行ってポーターさんに案内してもらうはめに。(遠いんですよね〜、歩く距離が(笑))
今日も一番乗り。
レビ曰く、二番目いないらしいです。
ま・じ・か!(笑)
(そんな予感はしてましたが)
レビに「ブマ洞穴(Vuma
Caverns、やPinnacle(両方共この付近を代表するバラクーダなんかも期待できるビックポイント)で潜ることって出来ないの?」と尋ねてみると、それなら姉妹店のポイント近くのダイビングサービスに行か
ないと無理だよとのこと。
「じゃぁ、今日はどこで潜るの?」と、尋ねると「シャークポイントとか・・・」って言い始めるので、「いやいや、それだったら沈船ポイントに行きたいで
す。二人分のエクストラフィー払いますから」と、答えるとレビはちょっと困ったような顔をして、「ちょっとオーナーと相談してくるね」と言い残して、受付
の中に入って行きました。
レビは受付の中で電話をかけていたので、どうやらオーナーは今日はサービスにすら来ていないようです。
(お客さん、今日で2日目の私だけですしね)
待っている間、ダイブマスター(アシスタント)のハジ君が話しかけてきて、あれやこれやと日本の話なんかを尋ねられます。
私がボイスメモを使っていると、「それってソニー製?」と聞かれたので「サンヨー製」だよ、と答えると、さすがにサンヨーは知らなかったみたいだったの
で、パナソニックの子会社だとマニアックな情報を教えてあげました。すると、「LGも日本の会社?」と尋ねてきたので、「LGは韓国の会社だよ」と答えると、「そうなん
だぁ」と、納得していました。彼らからすると韓国も日本も区別がつかないんでしょうね。そう言えば、ケニアでは携帯が普
及してるからかボイスメモを使ってると携帯で電話してるのかと思われることが多いので、不審そうにこちらを見たり「ジャーナリストですか?」と質問してくる人が少なかったのが良かったです。
そして、今度はハジ君から「ジャッキー・チェンは?」、「ブルース・リーは?」、「テコンドーは?」とハズレ質問が続いたので、「日本には空手、柔道、合気
道なんかがある
んだよ」と、説明しつつ、その昔合気道をやっていた友人から教えてもらった数少ないレパートリーを披露するために「ハジくん、ちょっとゆっくり殴りかかっ
て来て
くれる?」とお願いしてみると、「うん、わかった!」と言いつつ、私基準では全然ゆっくりじゃないスピードで殴りかかって来たので焦りつつ、その
手をヒョ
イッと掴んで合気道の簡単な技(相手の動きを利用するんですよね、ど素人の生噛りですが)で返し技を寸止めで決めてあげると、すごくびっくりしてました。
続いて胸ぐらを掴んでもらって、そこからの消し技で関節を決めます。
実践で活躍したことは無いですが、海外でのウケの良い技なのでとても重宝してます。
そこへレビが申し訳無さそうな顔で帰ってきたので、言うよりも先に結論がわかっちゃったのですが、とりあえず説明を聞きます。
「今日は沈船ポイントに船は出せないんだ。クラゲが多すぎて危険だって。お金の問題じゃないんだ。」
とのこと。
いやいや、昨日も大概クラゲは多かったし、なんで今日はポイントに行ってもいないのにクラゲが多いってわかるんだ?と思ったので、
「クラゲはたくさん居ても大丈夫ですよ。昨日も刺されたけどお酢の効果で今はちっとも痛くないですし」と主張すると、
「君が大丈夫って言っても僕らには問題なんだよ。もし首のところからウエットスーツの中に入ったら大変なことになるよ」
と言いながら、クラゲが入った時の様子を迫真の演技で表現したのでちょっと笑いつつ、
「大丈夫!今日は私一人だから船からエントリーしたらすぐにヘッドファーストでクラゲの下へ行くよ。 私がそう言ってるってもう一度オーナーさんと交渉し
てくれませんか?」
と、レビに強めに頼んでみると、
「う〜ん、わかったよ。ちょっと行ってくる。待ってて」
と、言い残して受付の中に入って行きました。
頑張ってね〜。
そして、しばらくすると、レビが戻ってきて、
「オーナーが4000KSh出すんなら船を出しても良いって言ってるんだけど・・・」
と、言い出すので、内心で「お金の問題なんじゃん!」と笑いつつ、「いいよ、4000KSh出すよ、オーナーにOKだって伝えて。」と、その場で即答しま
す。
どうしても行きたいのは私の方ですし、レビを挟んでの交渉なので値引き交渉っもへったくれもありません。
すると、
「ちょっと、一緒に来て」
と、言うので一緒に受付に行くと、レビが何やらオーナーと電話で話をしつつ、
「4000KShにプラスして(よくわからない費用で)あと500KSh、4500KShだけどいい?」
と、言うので、「OK!」と答えて、交渉を成立させます。この際、細かいことは気にしません。
これにクレジットカード手数料やら国立公園入場料などあわせてトータル5300KShって感じでした。
もともと2ボートで10000KShぐらいだったので、これに5000KSh足しても神子元で2ボート潜るよりも安いので、全然問題ないわけです。(海外
は総じてダイビングフィーは日本より安いです。というか、日本が高いんです)
帰国後に値段決定の理屈を考えてみたんですが、たしか最低催行人数は6人だったはずなので、600×6=3600、切り上げで4000、昨日赤字だったか
らもう500ってところじゃないでしょうか?
まぁ、予備のタンクを使わさせたり、車より断然燃費の悪い船を余分に走らせるんだから、そんなもんだろうとは思います。
でも、シャークポイントから5分しかかからないのでそれも変ですね。まぁいいか。
レビ曰く、「ペポニ(私が宿泊しているリゾート施設の隣のホテルに付帯のダイビングサービス)だったら、ちょっと流れただけでも、浅瀬のポイントにされちゃ
うから、君はラッキーだったよ」とのこと。
なるほど、これは昨日潜って既に私のスキルレベルをわかってもらってることと、今日は私一人だったのが幸いしたのかもしれません。
あと、ペポニの名前はもちろん知っていて(自分の泊まっているリゾート施設の近くにあるってのはレビに言われるまで知りませんでしたが)、事前のメールテス
トでまさにレビが言ったような返信が来たので落選した場所でした。ということを調べていて気がついたんですが、私が泊まったリゾートにBuccaneerのダイビングセンターがあったみたいです。なのになぜかホワイトサンズ ビーチリゾートのダイビングセンターを使用させられてたようです。お客さんが集まらなかったんですかね〜。
レンタルギアを確認していると、レビがウエットスーツを1着持って来ました。
何かと思ったら、それは長袖長ズボンのワンピースのスーツで、これはレンタル品ではなくハジ君の私物なんだとか。そして、「今日はこれを着てよ」とのこ
と。
いやぁ、ちょっと感動しましたよ。
ありがとう! (と、ハジ君と固く握手)
ちなみに2本目は皆が良いって言う「シャークポイント」をあえてリクエストしてみました。
こちらもOKとのこと。
というわけで、本日もレビは沈船ポイントで使用する予備のタンクを抱えて歩いていきます。
ダイブフロートの方は昨日も持ってはいたものの使用してなかった気がするんですが、何に使用するんでしょう?
ビーチに到着し、国立公園の入場料を払い終わって戻ってきたレビが
「ちょっと木陰で休もう」
と、言い出すので何事かと思ったら、
「あそこにうちの船があるんだけど、、、」
と、指差したところには浅瀬で座礁して斜めになった船が・・・
なるほど。
まぁ、ケニアですしね。
というわけで、いつ代わりの船が登場するのか告げられることもなく、ぼーっと木陰で待ちます。
まさか、あの船を沖まで担いで運ぶのも無理でしょうし。
10分ほどしてから、「じゃぁ、行こう!」とレビが声をかけてきたので、あぁ船が来たんだなと内心で納得しつつ、、、
今日も浅瀬を延々と歩いていきます。
昨日の反省を活かして最初から裸足で歩いていたら、思いっきりサンゴの欠片を踏みました。
裸足で歩く方は前を歩くガイドの足跡を正確にトレースしたほうが良いと思いますよ。
腰ぐらいの深さのところまで来た所で船に乗り込みます。
けっこうざっくりと切ったので、どうしたもんかと思っていたら、レビが気づいてすぐに消毒薬を塗って絆創膏をくれました。
ところが私は船に乗り込んで座るときに最初に手をついた場所が鳥の糞の上だったので絆創膏を取り扱うことが出来ず、結局絆創膏もレビに貼ってもらいました。
一本目のダイビング中に絆創膏は余裕で消えてなくなりましたが、まぁ、無くても問題なしです。(ちょっと破傷風だけが怖かったですが)
しっかし、この歳になって怪我すると治りが遅いですね〜。
4月時点で未だに傷跡が残っておりますよ。
昨日よりも若干潮が満ちている気がしたんですが、今日のほうがリーフの脱出に苦労してました。
さて、いよいよ沈船ポイントに到着し、海を覗きこんでみると、問題のクラゲが一匹も見当たりません。
レビも「全然居ないじゃん!」と、喜んでます。
私は内心で、「やっぱりお金の問題だったんじゃん」と思いつつ、いそいそと準備を進めます。
今日はレビと二人っきりなので、何の気兼ねも無く潜れます。
というわけで、本日も先に潜ります。(10:22)
相変わらずの魚影。
でも、ちょっと昨日より透視度が落ちたような・・・(10m前後、昨日は15m前後)
水温も昨日より2度近く下がって27度。
長袖長ズボンで良かったです。
レビがタンクをロープに括りつけるのを待ち、昨日バラクーダーが出現した船尾の辺りへと降りていきます。
が、しかし現実はそう甘くはないのでした。
まぁ、でも良いんです。
ギンガメアジは昨日の出会い方からすると間違いなく船に居着いていたので、今日も必ず逢えるはずですから。
(これは自信があります)
昨日はバラけていたツバメウオが今日は固まって群れてました。
ブラボー。
いやぁ〜、本当に良いポイントですね〜。
群れを眺めていると本当に癒されます。
そして、読み通りギンガメアジも登場。
船の前後を行ったり来たりしてるみたいなので、後でもう1回は出会えそうです。
15分ほどで船の先端まで来たので、昨日と同じようにここでUターンします。
すると、レビが私を呼んで何やら指差します。
彼がそういうことをするのは珍しいので、何か大物が出たのかと思ったんですが、指さした先が魚の群れとか大物が居そうな水中ではなく船の壁面だったので
マクロ系?と思いつつ近寄っていくと、、、
ウミウシ・・・・・
なぜにこの外洋のビックポイントで、しかも私は群れが好きだ!ギンガメアジが好きだ!バラクーダが好きだ!できればマンタも見たい!ってアピールしてるの
に、、、ウミウシ・・・
水中じゃなければ理由を尋ねたいところでしたが、とりあえず証拠の写真を1枚だけ撮ってOKサインを出しました。
もしかしたら、レビは日本人は全員ウミウシが好きだって思ってるのかもしれません。
(日本人でウミウシ好きが多いのは事実です。冬の伊豆の海ブログはウミウシネタで埋まります。Amazonでウミウシを検索するとこうなります)
それはともかく、、、、
群れ群れ〜
ギンガメアジ!
(予想通り戻って来ました)
何かに警戒したからか、急に逃げ始めて群れが分断されます。
ちょうど良い感じにレビと私で進路を塞いだ格好になったので、そのまま通りすぎずに巻いてくれました。
いやぁ〜、本当に素晴らしいポイントですね〜。
大いに気に入りました。
別に深場に長々と居るわけでも無いので(マックス27m、平均18m)、エアも全然残ってますしもうちょっと長く潜らせてくれても良いのですが(潜水時間
28分+5分安全停止)、この早く上がらされる感も「また来たい!」って気持ちを増幅させるのに一役買ってますね。
バラクーダの45%もその通りになってしまいましたが、まぁ、こればかりは生物相手なのでOKです。
2本目のシャークポイントへ移動。(ものの5分)
すると、見るからにわかる濁った潮が流れ込んできています。
これは下手すると透視度5m以下の世界じゃないでしょうか?
去年のコスタリカの海を思い出させます。
川や都市近くのダイビングポイントってこれが怖いんですよね。
後でレビに聞いたら「昨日はこのあたりにしては透視度が良い日だった」そうな。
幸いなことに、先ほど沈船ポイントにも流れこんでた「まだマシな潮」がゆっくりとこちらに流れて来ていたので、「水面休息を長めにとって、潮の状態が
良くなったら潜ろう」ということになりました。
レビ、なかなか気が効くじゃん!
というわけで、良さそうな潮が流れ込んできた所で2本目スタート。(11:46)
エントリーしてみると、やはり先程の沈船ポイントよりもさらに透視度は悪い感じ。
(5〜8mぐらい)
まぁ、これは仕方がないですね。
例によってレビが潜行してくるのを少し待ちます。
降りてきたレビが「耳」「問題」とハンドジェスチャーを出してきたので、問題ないよとOKサインを返すと、実は私が耳抜きを確認されたわけではなく、レビが耳抜きに
失敗したらしく、ぴゅーっと水面に戻っていってしまいました。
耳抜きに失敗したガイドはこれが初めてかもしれません(笑)
再びレビが戻って来て、今度こそダイビングスタート。
あ〜、なるほど、今日はこれを使うんですね。
先ほどのダイブフロートとリール紐で繋がってます。
フロートを水面に浮かべながらドリフトして行くわけです。
日本だと船長が水中の潮の流れを読みつつ(かなりの高等技術)、ダイバーが吐いた泡を追いかけるのが普通なので、リール式は教科書では見たことが有りましたが
実際に使ってるのは初めて見ました。(神子元でもシグナルフロート(携帯式)を使うのはガイドが安全停止中に他社サービスに知らせる意味合いも兼ねて上げるぐらいです)
水深が上下する度に巻いたり緩めたりしなければならないみたいで、大変そうです。
こりゃぁ、ガイディングもへったくれもなさそうですね(笑)
珍しくレビが指差したエイの仲間。
さて、このシャークポイントですが皆が勧めるだけあって魚影は確かに半端なく濃いです。
特に沖縄だとグルクンと一言で呼ばれるタカサゴの仲間やウメイロモドキなどが湧いて出てくるほどたくさん居ます。
透視度が悪いのが残念至極。
でも、確かに良いポイントなのは間違いないです。(群れ好きにとっては。そうじゃないとちょっと飽きるかも)
もちろん、他にも熱帯の海の魚はひと通り揃ってます。
カメもたくさん居ました。(3〜4匹は見たでしょうか?)
一回は気づかず上を通り過ぎ、レビに足元に居るよとサインを出され、、、
足元を見るとアオウミガメが必死に逃げようとしているところでした。
名前の由来となっているホワイトチップシャークもちゃんと深場で寝ておりましたよ。
(2mぐらいのサイズですかね)
相変わらずダイコンを気にするレビ。
もしかしたら減圧症の恐怖を叩きこまれてるのかもしれませんね(笑)
いや、それ自体はいいことなのですが。
というわけで、なかなか満足度の高い本日のダイビングも終了してしまいました。(12:34)
(潜水時間47分、マックス22m、平均12m)
本日の動画です。
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