2013年スイストレッキング&ドライブ旅行記
その8
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8月15日(木) Day6




6時前に起床。






天気を確認するために外に出てみると、快晴の下にアイガーがそびえ立っていました。

よしよし、これでグリンデルワルトに来たかいがあったというものです。









おじさんからランチパック(中身はサンドイッチにスナック類にりんご)を受け取ってから、朝6時半に出発。









駅前の有料駐車場に車を停め(自分が停める時間ぶんのチケットを券売機で購入し、ダッシュボードに置いておく形式)グリンデルワルト駅に向かいます。

最初はプラットフォームに立っている人もまばらでしたが次第に数が増えてきました。


日本語が飛び交うのは予想通り。

そんな中、アジア人夫婦に英語で「写真を撮ってくれませんか?」と頼まれたので、「日本語で大丈夫ですよ」って日本語で返したら台湾の方でした。







まずはクライネシャイデック行きの始発列車に乗り込みます。(7時過ぎ)









お隣のグルント駅で進行方向が逆になるのを計算して村を眺める側の席に座っていたのですが、実はアイガー側に座るのが正解だと帰りに気が付きました。
(地球の歩き方なんかにもそう書いてあって、日本人団体さんは例外なくアイガー側に座ってました)









クライネシャイデック駅に到着。


ここでユンフフラウヨッホ鉄道の列車に乗り換えるのですが、景色を眺めたりして悠長に行動していたらあっという間に列車は満員になり、立ち乗りですらつらい状況になってます。

しかもアナウンスを聞いていると始発列車は途中の氷河駅なんかには止まらずノンストップでユンフフラウヨッホに向かうとか・・・(たぶん常連クライマー向け)


後ろにもう一編成列車が用意されたのですが、ドン臭い私がそれに気付いて向かった時にはこちらも満席で立ち乗りも辛そうな状態でした。







どうしたもんかと途方に暮れていると、さらにもう一編成列車が増発され、ようやくこれに乗ることが出来ました。


いやはや、どうなることかと思いましたよ。









さて、出発です!

(相変わらずクライネシャイデック側に座って列車を眺めている私)









お〜、あれがユングフラウですか!

(列車がつづら折れで180度ターン。あの山がユングフラウだってのは、後でわかりました)









クライネシャイデックには次から次へと列車が到着したり出発したりしてます。

あんな山奥にあるのに東京のターミナル駅みたいです。








ほどなくして列車はトンネルの中へ。


周囲の構造物の傾き具合でかなりの急角度を登っていることがわかります。


日本の同じ構造の列車に比べると最大斜度比較で3倍ほどこちらのほうが急角度だそうです。




トンネルの中の景色がしばらく続きそうだったので、宿のおじさんからもらったサンドイッチをパクつきます。








ほどなくしてアイガーヴァント駅(Eigerwand)に到着。標高は2864m

世界中の言葉で車内アナウンスがかかるのですが、日本語は中国語よりも後でした。









アイガー北壁まっただ中に顔を出す駅です。


映画みたいにドアがあって北壁に出られるのかと思ったらガラス窓で仕切られてました。

そりゃそうか。



北壁を下から見上げた時は案外簡単に登れるんじゃと思いましたが、実際にまっただ中で見てみるとオーバーハング気味のところがいっぱいあってこりゃ無理だという感じです。







北壁登山ごっこ。(もちろんトンネル内)









続いてアイスメーア駅(Eismeer) 標高3158m


氷河を間近に眺めることができます。




そして、グリンデルワルトから2時間弱もかけてやって来ましたユングフラウヨッホ駅。(9:05)


標高は3454mでヨーロッパナンバーワンの高さです。このトンネル線を101年前(1912年)に作ったというんだから、ヨーロッパ人も山好きだなぁってつくづく思いました。








私設の観光スポットなのでこんなノリでいろいろな装飾が施されているのですが、私はもちろんドン引きです。

こういうところは日本人もスイス人も一緒なんですね〜。









やって来ました、標高約3573mのスフィンクス展望台。








足元は金網で透けて見えており、なかなか高度感満点です。











展望台の正面にはユングフラウ(標高4,158m)がそびえています。


サブ望遠を使って写真中央部の切れ込み部を拡大して覗いてみると、、、、









お〜、登ってますね!

先ほどの写真と比べると山の大きさがわかるかと思います。










こちらはヨーロッパアルプス最大のアレッチ氷河。

この氷河をとりかこむ山郡一帯が世界遺産に登録されています。









ユングフラウの反対側にはメンヒ(Monch 4107m)が鎮座していて麓の小屋まで歩いていけます。










気温は0.6度、それほど風は吹いてないので(風速時速20km、秒速5〜6m)激寒ってほどでもなかったです。


というか、どんだけ日本人が多いんだ!という看板ではありますが、実際にたくさん聞こえてきたのは韓国語でした。










コーヒー(カプチーノ)を頼んでアレッチ氷河を眺めながら一息つきます。



その後、施設の中を一周巡り(氷の像とか映像展示とか、わけのわからない動物の像とかがありますが、ユングフラウ鉄道建設の歴史だけは参考になりました)、駅に戻ってきたところでメンヒ方面に出るところを素通りしたことに気が付きました。


どうやら展望台の真下に出口があったらしいのですが、気付かずに違う方向へ歩いてしまったみたいです。








再び展望台の下まで移動してから外へと出ました。


ここからメンヒの登山口や小屋まで一般観光客でも散策できるようになってるので、私もブラブラと歩いていきます。








歩いて行く途中でメンヒの岩壁に見かけた登山者達。

いいなぁ〜、私も登ってみたいです。



気温は間違いなく低いのですが、歩いていると体があったまってきたので最後はTシャツ1枚になってました。








お〜、あれがメンヒ小屋か!(11:10)

テレビで何回か見たことが有ります。



小屋の中に入ると良い匂いが充満していて皆さん美味しそうな料理を食べていたのですが、けっこう順番待ちの列なんかもできていたのと、そろそろ下山しないと宿に向かうゴンドラの最終時刻に間に合わなくなっちゃうので後ろ髪を引かれる思いで出発しました。


ユンフフラウヨッホでのんびり過ごしちゃったのと、メンヒ小屋往復が思いの外時間を食ってしまったのですが、それ以上にグリンデルワルト駅からユングフラウヨッホ駅までの行程もかなり時間がかかるというのも計算外でした。








なるほど、ここまでセスナで飛んでこれるんですね。



なんて眺めつつ、帰りはりんごをパクつきながら歩いていきます。

(予想外に美味しいりんごでした。ほぼ毎日青森産のりんごを食べてる私にも納得の味でした)








正面にユングフラウ、中央右に天文台付きのスフィンクス展望台が見えています。









へぇ〜、ソリで遊べるんですね〜。


家族連れに大人気です。





というわけで、、、、






標高3500mでソリチャレンジ!!

(もちろん有料です。急いでるのに何やってるんだか)


しかし、正面にはユングフラウ、けっこうスピードが出るので気分爽快です。




イヤッホーーーーー!






って、スピード出過ぎ!




コブ!!




飛ぶ、飛ぶ、、、飛んだーーーーー!  






痛ってーーーー!(着地)




ということで、思わず途中でブレーキをかけてしまい、ショボショボのスピードでゴール。








滑りきった後はコース脇にあるベルトコンベアでのんびり登ります。(左はスノボ用コース)



ショボショボのスピードに落としたことがどうにも納得がいかず、今度はカメラをザックの中に仕舞い、本気モードで滑走することにしました。




しかし、カメラを持っていなくてもコブのジャンプにビビって減速してしまい、たいしたスピードも出せずにゴール。




うーむ。




三回目は途中のコブが邪魔なのでコースの一番左端のコブがほとんど無いところを滑走します。




読み通り! イヤッホーーーーー!




トップスピードのままゴール。

雪壁手前でブレーキ!



これは気持ち良い!


(で、ここで止めときゃよかったのですが)




再びカメラを持って左端でスタンバイ。



絶好調にスピードが出てるところで撮影しようと企みつつ、滑走を開始します。








画角調整用にファインダーを覗くと、コースが凹状になっているためか微妙にソリが左端をハズレて中央に向かい始めてしまいます。


あ! という声を上げる間もなくソリはトップスピードを保ったまま中央コブ地帯へ・・・・


そして成す術なくジャーーーーンプ!


斜めに着地!


バランスを保てず転倒!!




日本人のおじさんは、日本人の証であるカメラを守るために持った手を天高く突き上げ、背中と頭を下にしたままゲレンデを数m下ります。




。。。。。





その日本人のおじさんは背中にユングフラウヨッホのザラメ雪をしこたま溜め込んだまま、恨めしげな顔でちんたら進むベルトコンベアの前に居る子ども達にオレを先に行かせろと大人げない感じで睨みつけたり、それでも退いてくれないからと階段を使って強引に追い抜いたりしながら上に上がって行きます。





時計を見て悩んだのですが、これで終わるにはあまりに悔しすぎたので再チャレンジ。







こうして出来上がった写真を見てみると、ソリごときのスピードではよっぽどスローシャッターで撮影しないと疾走感が出るわけでもなく、なんか左端を滑ってるらしいだけの写真が撮れていてなんとも微妙な感じです。



でも、最後はすごいスピード(本人談)で下ったんですよ!

周囲を見渡してみても、あのスピードで下まで下りきってる人は私一人だったんですよ!(本人談、しかも周囲はファミリーばかり)




最後にベルトコンベアで上がるときに見つけたスノボコーナーでかっちょいいデザインのTシャツを着ていた方に声をかけて写真を撮らせてもらいました。








Superdry.(極度乾燥(しなさい))(欧州では超イケてるブランド)のTシャツ、実物を初めて見ました!



「Tシャツかっちょいいね」って褒めたら、ちょっと照れてました。



さて、いくらなんでも下りますか。


って、30分に1本の列車を2本逃しました・・・(40分ほどソリで遊んでたせいです)



予定より1時間遅れでクライネシャイデックに向かいます。(13:00)



その9へつづく