
そして、案の定というかなんというか、すぐ近くにあった「宝石屋さん」に連れこもうとしたので、「宝石は買わないよ」と携帯で電話中の女性の店員に直接告げ、案内してくれたお兄さんに「ありがとう」と笑顔で言いながら、鉱物博物館の方に向けて歩き出しました。
この時、お姉さんがサムズアップで返事をしてくれたのですが、若い女性がこのジェスチャーをするのが未だに違和感を感じてしまいます。

さて、これが鉱物博物館のはずです。
かつては州統領公邸だったそうです。

中に入るとスタッフからカメラやカバンをロッカーに入れるよう指示されました。
というわけで、博物館の中は一切撮影禁止です。
入場料は6レアル(270円)で建物ごとに分かれている各コーナーの入り口でそれぞれ半券をもぎってもらいながら、館内展示のすべてを見漏らし無く巡れるようになっています。
展示がいきなり地球の生い立ちからスタートして化石展示(当然ブラジル産出以外のレプリカ品もたくさん混ざってます)が始まった時は、鉱物が少ないからこんな展示をしてるのかと勘違いして「しまった、外したかな」と、思ったのですが、次はオウロ・プレットやミナスジェライス州の歴史のコーナーになり、ここでは大分興味深い展示が続きました。
全部ではないですが英語の説明もあったので、何を展示しているのかなんとなくはわかりました。
露天掘りに使う機械のミニチュアが置いてあったり、現在の鉱山の写真展示があったのですが、いやぁ、オーストラリアもすごかったですが、ブラジルもすごそう!
そして圧巻だったのが鉱物の展示コーナー。
地球にはこんなにいろいろな種類の奇妙奇天烈で美しい石があったんですね!
たとえば、こんなのとか。 世界で最も美しい自然の鉱石が色々とヤバい! - NAVER まとめ
いやぁ、この手の鉱物博物館は(日本も含めて)初体験だったので、驚きました。
こんな鉱物を本気で集めたら、一生かかっても無理なぐらいのすごいコレクションでした。
あとで調べてみたらオウロ・プレットの鉱物博物館は世界有数のコレクションなんだそうです。
(基本撮影禁止のはずですが、ネットで探したら写して掲載している人も居ました)
だいたいこんな石がわんさかあるという感じです。
同じ元素記号でも組成によって全然姿形が変わるのは本当に興味深かったです。
いやぁ、楽しかった!

博物館から出ると、ブラジル独立の英雄にちなんで名付けられたチラデンテス広場(Praça Tiradentes)の真上に出ました。

なかなか良い眺めなので、しばらくここに佇んで行き交う人達や車を眺めてました。

こういう中世の町並みを見ていると、「海外に来たなぁ」としみじみと感じます。
(レンタカーで道路を走ってても感じまくりですが)
さて、昼飯でも食べますか。

うーん、でも、眺めの良いレストランは混雑してるし、注文してから待たされそうだなぁ。
(ボニートでの経験でそう思いました)

というわけで、私はレストラン横の小さな売店でテイクアウトのピザとグァバジュースをオーダーしました。(6レアル、270円)
味は良かったんですが、テイクアウトしても肝心の食べる場所がないのでした。
仕方なしに、さきほどの博物館前の広場を見下ろす景色の良い場所に移動して食べてました。

その後は町並みを眺めながら軽く散歩します。

先ほどのチラデンテス広場にて。

たくさんの観光客がのんびりと時間を過ごしています。

インコンフィデンシア博物館です。Museu da Inconfidência
歴史関連に資料を展示しているらしいのですが、有料だったのとサルバドールで似たような展示をそれほど楽しめなかったことから中には入りませんでした。

引き続き町並み眺めながら散歩中。

サン・フランシスコ・ヂ・アシス教会
Igreja de São Francisco de Assis (Church of Saint Francis of Assisi)
入場料3レアル。(135円)、中に入りましたが内部は撮影不可です。
いやぁ、宗教の力ってすごいですねぇ。
オウロ・プレット出身で、ブラジルのミケランジェロと称えられる彫刻家アレイジャジーニョによる教会建築などを含めて、この植民都市時代の芸術群は「ミナス・バロック」と呼ばれてるんだそうです。

再び町並み眺めながら散歩中。

先ほど道路脇にあった小さな教会。
Igreja Nossa Senhora das Mercês e Misericórdia

なんか、普通に撮ってるだけで「絵葉書」みたいな写真が撮れます。

世界にはいろいろな文化があるもんなんですね〜。
マリアンナさん、紹介してくれてありがとうございました!
さて、そろそろサンパウロに向けて出発しなきゃならないのですが、、、

その前に自分へのお土産として、安い石でも買って行くことにしました。
オウロ・プレットに着いた時には宝石類を買う気はまったく無かったのですが、鉱物博物館を見ていたら、何かひとつぐらい欲しくなってしまいました。
(さきほど紹介された駐車場近くの店とは別の店です)

若い店員のお姉さん(10代?)に水晶をいくつか出してもらいました。
水晶は普通の石の形をしたものだと透明で大きくても10レアル(450円)と安いのですが、ちゃんと六角形の水晶っぽい形になっているものはサイズや形で値段はピンきりで、とりあえず30レアル(1350円)のものを買うことにしました。(それでも日本で売ってるのに比べれば全然安いのですが)
試しに「負けてくれない?」とお願いしてみると、電卓を叩いて「20レアル」という数字を出してきたので、いきなりこんなに下がるんだと思った次の瞬間、彼女が顔を真赤にしながら電卓を叩きなおし、「25レアル」という数字に打ちなおしたので、単に打ち間違えたんだと気が付きつつ、そんなことで恥ずかしそうにしてる顔がなんとも初々しかったです。(おじさんに買わせる作戦だったりして)
というわけで、25レアルで即決したのですが、この値段ではクレジットカードは使えないということで50レアル紙幣で支払ったらお釣りが無かったらしく、私と商品の水晶をいくつか残したままどこかに行ってしまいました。
なんか、田舎の緩い感じのお店なんですね〜。
店内で一人で待っていたら、どこからともなく宝石売りのおっちゃんが近づいてきて、店の外から「宝石いらんかね。日本人、中国人、韓国人、皆喜んで買っていくよ」と、片言の英語で声をかけてきたので、丁重にお断わりしました。
しばらくして彼女が小銭を手に持って戻ってきたので、お釣りと水晶を受け取り、お礼を言って店を出ました。
鉱物博物館で得た宝石欲しい熱は帰国後にすっかり冷めてしまい、水晶は帰国後におみやげとして知人にプレゼントしてしまいました。

再びチラデンテス広場のところに戻ってきました。

いいかげん出発しなきゃならないのですが、気になった景色に出会う度に写真を撮りながら駐車場に歩いていきます。

いやはや、絵になりますねぇ〜。
歴史ある美しい街並みです。

最初に自称駐車場管理人のお兄さんの勧めで無理やり撮らされた場所で、もう一度撮り直しておきました。
正面に見えているのが、先ほど訪れたサン・フランシスコ・ヂ・アシス教会です。
車に戻ると、まずはいたずらや盗難されてないことを確認してから乗り込み、スマホでこの後走る予定の道を確認します。
ネットの調子がすこぶる良くて、最初からこのぐらい使えていたらブラジルドライブは本当に快適だったのになぁと思います。
さて、行きますか。(15:15)
車を走らせると自称管理人のお兄さんとは別の自称管理人のおじさんが何やら話しかけたそうにこちらに歩いてきたのですが、どうせ何か言われてお金を請求されるだけだと思ったので、無視して道路に出ました。

歩いている時にも感じましたが、さすが丘の街、どちらに走ってもすごい急坂ばかりです。

2速に入れたら失速する坂なんて、久しぶりに体験しました。

えらいきつい坂です。

チラデンテス広場に出ました。
わざわざここに立ち寄ったわけではなく、広場が街の道路の中心になっていて、ここを通過しないと街の外に出られないのです。
だから交通量が妙に多かったわけですね。
正面の建物が鉱物博物館です。

ここを左に下ったところが公共駐車場ですが、これだけ皆さんあちらこちらに路駐して観光してますので、わざわざここに停める必要性は少ないかと思います。
ただ、路駐可能なところには「1時間までOK」というような看板が立ててあったので、それ以上の時間停めていたらどうなるかはわかりません。
右奥に見えているのが、先ほど撮影した小さな教会(Igreja Nossa Senhora das Mercês e Misericórdia)です。

さて、再び丘陵ドライブです。

サンパウロ方面も快走路が続いています。
(道路ナンバーは引き続きBR354号線)

山間部に広がる町並みです。(たぶんオウロ・プレットの新市街)

GoogleMapナビの指示にしたがって細い道(MG-129号線)に入り、オウロ・プレット郊外の小さな村を抜けていきます。

制限速度は40kmと遅いものの、走ってる車は皆無です。
景色を楽しみながらチンタラ走っていても後ろから煽られることもないので、穏やかな気分で走って行けます。
これはもしかしたら、オウロ・プレットに向かう時も国道優先で遠回りする必要はなかったんじゃないかと思いましたが、ベロ・オリゾンテの街を通過できて面白かったので、あれはあれで良い選択でした。
(帰国後に調べてみたら、ショートカットルートでも全然問題ないみたいでした)

丘陵地帯だと岩を削った区間が多いですね。

いやぁ、気分爽快です!
なんて走っていたら、三叉路に「Lavras Novas」という街の案内看板が登場し、そこには滝などの観光ポイントなんかも記載されていて、たまたま対向車線を走ってきた車がそちらに入っていったので、思いつきで私も入ってみることにしました。

これが大正解!
今日は景色の良いエリアばかりを走っていたんですが、間違いなくここがベストドライブコースです。

「良い道を見つけた!」と、思いながら気分よく走って行くと、正面に岩山が見えてきました。
岩山の袂に三叉路があり、どちらに進んでも未舗装路だったので、とりあえず直進して「Lavras Novas」方面に進みました。

なかなか迫力のある岩山道路です。
Lavras Novasの街に到着しました。
看板に書かれている内容からして、ここも中世の町並みが残っているらしかったのですが、それは先ほどオウロ・プレットでさんざん見てきたので、すぐにUターンしました。
滝がどこかにあるはずなんですが、どこなんでしょうね?
帰国してから確認したら、滝はこんな感じで楽しめるみたいです。
その45へつづく