ブラジルドライブ旅行記 03

目次










サンパウロから大分離れたこともあって、道路もかなり空いてきました。











工事区間が延々と続きます。










幹線道路ばかり走り続けているのもなんだったので、少し寄り道してみました。

風の音ぐらいしか聞こえない畑のど真ん中で少し景色を眺めてから、再び走り始めます。









というわけで、プレジデンテプルデンテ(Presidente Prudente)の街に無事に到着しました。(15:00)


GoogleMapを見ただけでは街の規模をいまいち想像できていなかったのですが、意外に大きな街のようです。
(帰国後に調べたら人口20万人とか)



予約したホテルに辿り着くために、そう言えばと思い出してカバンからタブレット端末を取り出し、ナビゲーション状態にしたままサスペンドさせて放置していたGoogleMapナビを立ち上げてみたら、キャッシュデータだけでちゃんとホテルへのナビゲーションを再開しました。


しまった、こんなにちゃんと使えるんならサンパウロから脱出するときに使えばよかったです。








街中に大きなバスターミナルがありました。

日本でいうところの地方都市の中心となる駅といったところでしょうか。









ナビのおかげで迷うこと無く予約していたホテルに到着。

GoogleMapナビさまさまです。



そして案の定というか何というか、レセプションのおじさんに英語がさっぱり通じないので、チェックイン手続きですらけっこう手こずりました。


幸いbooking.comで入れた予約通知をホテルのスタッフがプリントアウトしたものが机の上に乗っていたので、「それそれ!」と指さして自分の予約確認が取れた次第です。


宿に着いたらすぐにスマホ用のプリペイドCHIP(SIMカード)を入手しようと決めていたので、おじさんに大型ショッピングセンターの場所を尋ねてみたのですが、口頭で行き方を説明されてもどこにあるのかさっぱりわかりません。



というか、そもそも「大型ショッピングセンターの場所を私が尋ねていること」がちゃんと通じているかどうかすら怪しいわけですが。


まぁ、車で街の中心部をうろつけば大型ショッピングセンターぐらい自力で見つけられるだろうと考え、その場は「ありがとう」とお礼を言ってわかったふりをしてしまいました。






宿泊料金は60レアル。(2640円)


テレビ、エアコン、冷蔵庫付きで、なかなか清潔な良い宿です。


今回の旅ではだいたいこのクラスの安宿に泊まりながら旅を続けるつもりです。



部屋に荷物を置いてからすぐに車に乗ってCHIPを入手するために出かけました。



一応最初はおじさんから聞いた説明を自分なりに解釈したとおりに走ってみたのですが、案の定見つからなかったので、あとは適当に街の中心部に向かって走っていきます。



うーむ、しかし、なんかほとんどの店がシャッター降ろしてるんですが・・・



そっか、今日は日曜日か。(ブラジルはカトリックメインの国)



街中を走りまわること30分、まったく見つけられなかったので、仕方なしに先ほど見かけたホテル近くのバスターミナルに行ってみることにしました。



しかし、バスターミナルにはバス会社の切符売り場がずらっと並んでる以外にATMマシンが1台とキオスクが一店舗あるぐらいで、CHIPを売っていそうな雰囲気ではありませんでした。







諦めて車に戻るときにバスターミナルの向かいに小さな売店があったのに気が付き何気なく覗いてみると、「TIM(キャリア名)のCHIPにチャージできます!」って宣伝ポスターが貼ってありました。VIVO(ブラジルナンバーワンキャリア)のロゴシールも貼ってもあります。


試しに英語とジェスチャーでレジに立っていた若い女性店員に尋ねてみたところ、プリペイドCHIPそのものも売ってるとの事だったので、「VIVO」と「TIM」どちらが田舎でも繋るか確認してみたら、従業員高お客さんだかわからないおじさんが呼び出され、彼が言うには「VIVOだろうな」ということだったので、「VIVO」のCHIPを注文しました。


10レアル(440円)なり。



ちなみにブラジル国内の主要キャリアのシェア(2012年)は以下のページに載ってます。

TAKAnalytics.com




シェアのVIVO、成長率のTIMといったところでしょうか。









さて、ここからが問題です。

大きさが通常SIMサイズだったので、そんなこともあろうかと予め持ってきたSIMカッターでMiniSIMサイズに切り取ります。

失敗が許されないぶっつけ本番で緊張したのですが、これはあっさり出来ました。


CHIPをスマホに差し込んでAPNでも設定すれば即開通するのかとおもいきや、これがそうではない様子。


レジのお姉さんに言語設定をポルトガル語に変更してから設定をお願いしてみたところ、あれこれ試したあとに先ほどのおじさんにスマホが手渡されました。

そして、おじさんが10分ぐらいあれこれ試した後に、今度はレジのお姉さんの弟と思われる男の子が呼び出され、今度はその子があれこれ試してくれます。

やはり、ここでは無理なのかなぁと思いながら待つこと10分、開通手続きか完了した旨のSMSがスマホに届いたらしく、試しに気象庁の週間天気予報を開いてみたら回線速度は遅いもののちゃんと表示されたので、思わず弟くんと握手してしまいました。


帰国後に調べたら開通手続きに国民番号(CPF)が必要だったみたいだったので、きっとお姉さんか、おじさんか、弟くんの誰かのCPFで開通手続きをしてくれたんだと思います。


ついでに20レアル(880円)分のチャージ用スクラッチカードを購入し、これも弟くんにお願いしてチャージしてもらいました。


これで、この旅の間中ぐらいは問題なくネットが使えるでしょう。







売店の横に大衆食堂があったので、夕食を食べるにはちょっと早かったのですが立ち寄ってみたところ、従業員のおじさんに「6時に来な」とハンドジェスチャーで言われたので一旦ホテルに戻りました。








ホテルの駐車場に車を入れる時に建物の中を通過するんですが、道幅がVoyageですらギリギリでビビりました。
(写真は翌朝暗い時間に写したものです)



安ホテルだし快適装備は何も無いかと思ってたんですが、意外にちゃんとしたエアコン付きだったので本当に助かりました。



ホテルの部屋でもちゃんとWiFiが繋がるので、タブレット端末を使って明日以降の予定を調べたりしているうちに6時になったので、歩いて先ほどの食堂に向かいました。







十字架が掲げられているので教会のようなものだと思うのですが、ダンスミュージックがガンガン流れていて中に若者がたくさん集まってるのが見えます。


これが何なのか興味はあったのですが、入り口にガードマンっぽい人も居たのでそのままスルーしました。




食堂に到着すると、何人かがすでに食事中なのを確認してから中に入り、目についたテーブルに着席したのですが、すこししてからおじさんがカフェテリア形式なのだと教えてくれました。










というわけで、大皿を1枚持って目についた食べ物を適当に盛っていきます。


ご飯(長粒種)に煮込んだ豆をかけて食べるところはコスタリカのガジョピントそっくりです。

中米、南米の一般的な料理なんですかね?








自分で選べるので、ヘルシーで良いです。

味も悪くありません。



食堂の隅っこで一人で食べていたら、「6時に来な」と言ったおじさんがオーブンから焼きたての牛肉をトングで挟んで持ってきて、お皿に置いてくれました。


さすが焼きたて、これは美味しい!


いやぁ、大満足。




本日、高速料金で思わぬ出費が多々あったのと、ボニートはクレジットカードが使えそうなので大丈夫にせよ、その後現金が足りなくなりそうなのは確定なので、早めに追加の現金を引き落としておくことにしました。


ちょうど目の前のバスターミナルにATMがありましたし。


というわけで、バスターミナルに向かって歩いていたら、売店の前を通過した時に先ほどのレジのお姉さんと弟くんに大声で呼び止められました。

何事かと思ったら、先ほどSIMカッターで作業をしている時に付属のSIMアダプターをここに置き忘れていたらしく、それを私に届けようと待ち構えていたみたいです。

私にとっては必要の無いものではありましたし、置き忘れたという事実にすら気がついていませんでしたが、なんともまぁ、律儀で優しい人たちで感激しました。


ちなみにwikipediaの英語版(かなりの言語で記載されてますが、例によって日本語のページはありません)によると、プレジデンテプルデンテはサンパウロ州で住みやすさ第6位、ブラジルの5560ある街の中でキャリア形成で29位と共に上位にランクされていて、住人はとても寛容的でフレンドリーであると書かれていましたが、まさにそのとおりだと思いました。



バスターミナルに到着し、ATMでお金を引き出そうとしたのですが、例によってエラーが出て引き出せません。

サブカードもダメだったので故障しているか通信トラブルか何かだったのでしょう。

海外(先進国以外)ではよくあることなので、明日以降引き出せばよいかと、ここはあっさり諦めました。








バスターミナルから出るとパトカーが停まっていて、側には警察官が立っていました。

なんでしょう、事故か事件でもあったんですかね?








この車の車名がすぐにわかった人は凄いです。




その名もフォルクスワーゲン・ブラジリア(Volkswagen Brasilia)です。



詳しくはこちらを見ていただくとして、なかなかかっこよく決めてる車で目を引きました。

これ、フォルクスワーゲンらしくRRなんですねぇ。



そして、この車が後のゴル(GOL)になり、そのセダンタイプの派生車種がVoyageなんだということは数日後にネットで調べて知りました。



ホテルに戻ってから、冷房にあたりながら今日一日の記録をタブレットで書いたり、ネットで調べ物をしたり、ボニート訪問の後に泊まる予定の宿に予約をいれたりしているうちに眠気に襲われ、気がついたらベッドの上で大の字になって寝ていました。









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本日の走行ログ。(総走行距離 639km)





12月30(月)3日目





時差ボケもあって午前3時に起床。



他にすることもないので、タブレットであれこれ旅の情報を調べながら時間を過ごします。







まだ日が昇る前ではありましたが、早めに行動開始しようと6時頃出発しました。


ネットが使えるようになったので、本日からGoogleMapナビに道案内を任せることにします。




まずは相変わらず狭い通路を慎重に抜けて建物の外に出ました。







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GoogleMapナビの指示に従いながら街中を抜けていくところで気が付きました。


ショップングセンターがありそうな場所は街の中心部からはちょっと離れていたということを。
(店舗に十分な面積が必要なんですから、そりゃぁそうですよね)



まぁ、今となっては必要な物はすべて手に入っているので、ショッピングセンターはどうでも良いのですが。








なるほど、リオデジャネイロのコルコバード以外にもあちらこちらにキリスト様が立っていらっしゃるんですね〜。

まぁ、日本でも仏様があちらこちらにいらっしゃいますもんね。











朝日を背にボニートに向けて西へ走ります。











プレジデントプルデンテから道路のナンバーがBR267に変わったので、いいかげん有料区間が終わったかと思っていたら、まだ料金所が登場しました。


昨日みたいに1回10.3レアルみたいな料金ではないですが、いったいどこまで続くんでしょう?









うわ、三連バンプ!


と、思ったらこれは小さなバンプがたくさん設置されてるだけでした。
(ゴゴゴ!というタイヤからノイズが出るぐらいの効果で、ちょっとだけ減速すれば良いって意味なのでしょうか?)









表示されている一番近い街が352km先ってのがすごい世界です。
(もちろん手前に小さな町や村はいくらでもあります)






地図を見ていてだいぶん手前から気になっていた川の上を通過する道、、、










なるほどこんな感じだったんですね〜。



川の中心部に沿って低い雲が左右に伸びていて幻想的な光景が広がっています。











日本にあったら名物になりそうな光景ですね!











横断歩道手前にはバンプが設置されています。


この後、あらゆる町で何度も何度も登場する組み合わせです。





とりあえず、お腹が空いたのでガソリンスタンドに立ち寄って朝食を買うことにしました。









ホテルやら売店など、なんでも揃ってるガソリンスタンドです。(7:30)


旅行記を書いてる今だからわかることですが、写真中央上にBanco do Brasil(ブラジル銀行)のロゴが写ってます。

きっとここにATMが置かれていたはずです。

気がついていたら、ここでお金を引き落としていました。









ここも中に入るのに伝票を渡されるスタイルでした。











揚げ物を2つ購入して7レアル(310円)なり。


味はチーズ味、食感はシュークリームという不思議な食べ物。


もうひとつの定番っぽい揚げ物は肉やトマトが入っていて、まずまず美味しいです。



ブラジルでは食事に苦労しなくて本当に助かります。









天気は一進一退。

今は良いけど、ボニートではスカッと晴れて欲しいところです。









これまで牧場ばかりが続いていたのですが、珍しく灌木地帯に入りました。

このぐらいサンパウロから離れると片側1車線がデフォルトになるみたいです。











灌木地帯を抜けると、再び延々と牧場地帯が続きました。











お!?

晴天になりましたよ。

良い展開です。








その04へつづく