ブラジルドライブ旅行記 34

目次










代わりに救急車が一台走って行きました。


どうやら道を塞ぐような事故が起こったみたいです。





さらに待つこと10分。





ドライバーが一斉に車に戻ってエンジンをかけ始めたので、「やっとか」と、思いながら、私も車に戻ってエンジンをかけます。









ようやく動きました!


右車線に停まってるトレーラーはドライバー不在の車です。


たぶん、運転手さんはどこかで昼寝か何かしてるんでしょう。


そして、こんなところで我先にと追い越しをかけて行く車も居ます。









ありゃ、また止まっちゃいましたか。。。




しかし、先頭はどのぐらい先にあるんでしょう?









ライダーの2人、マナーが良いですね〜。


バイクなら脇を走って先頭に行くということも出来そうですが、ちゃんと並んで待ってました。


2人が道路脇に降りて花の写真を撮ったりしてるのを見て、私も和んでました。




そして、再びドライバーが運転席に戻り始めたので、私も運転席に戻ってエンジンをかけて待機します。









やっと進んだぁ〜!



たぶん、ここが事故発生現場です。







あれが対向車線側の先頭車両ですね。(18:30)




特に誰かが交通整理をしているような感じはしなかったんですが、いったいどういうルールで道を譲り合っていたんでしょう?









いやぁ、対向車線側も半端ない渋滞になってます。











なんか2列になって並んでますし、すごいことになってます・・・











我先に!と進んだ結果なのでしょうか?











対向車線側の事故渋滞も5kmぐらいあったので少し同情しつつも、こちらが先に抜けられたことに安堵しました。




しかし、これは困ったことになりました。



事故渋滞に突入する前は遅いトレーラーや乗用車が居ても頻度が低かったので簡単に抜かせたのですが、今は自分の前に何台も遅い車が連なって走っている状態です。









私の後ろにもイライラしているであろう車が列を作って走っていて、隙あらば抜かそうとしてきます。




それでも、周囲の車と一緒にトレーラー3台同時抜きなどをしながら、少しでも良いペースで走れるように前へ前へと車を進めていきます。



それにしても先程の渋滞から抜けるときに強引に抜いていった車の1台が直線ではやたらと飛ばすのに、カーブでは思いっきり減速して前を塞ぐので「なんだかなぁ」と、思わされました。


そんな遅いペースで走るんだったら抜かさなければいいのに!


直線に入ってからの加速勝負ではVoyageに勝ち目はないので、いつまでもその車の後ろに付いて、カーブ区間に入る度にノロノロと走らされる羽目になりました。









さて、いよいよ日が沈みました。(19:30)



もう、周囲の景色も見えないので、あとはただひたすら黙々と走るのみです。



そして、だんだん右太ももの付け根が痛くなってきました。


ロードスターを朝から晩まで運転していても痛くなったことは無いので、これはVoyage号のシート配置が私の体に合わないんだと思います。


まぁ、今日はすでに1000km近く走ってますからね。


とりあえず、着座姿勢は悪くなりますが、椅子の位置を思いっきり後ろに下げて様子見しました。








(1)の交差点でBR242号線からBR116号線に入り、内心では片側2車線になるとを予想していたんですが、残念ながら片側1車線道路でした。(2車線化の工事をまさにしてましたが、まだ完成していませんでした)


そして、予想通りだったのが、すごい数のトレーラー、、、、こっちの予想はあたらなくていいのに!



抜いても無駄なぐらいたくさん走っていたので完全に諦めてトレーラーの後ろを大人しく走り続けました。



そのまましばらく走り、ガソリンがそろそろ空になりそうなところでスタンドに立ち寄りました。



もう、体がフラフラです。



554km走行、48リットル、137レアル。(6165円)

燃費は11.5km/リットル。


試しにタンクの中を完全にガソリンに入れ替えるために、もう一度ガソリンを入れてみました。


さて、どのぐらい燃費が伸びるものなのか。



給油ついでに併設の売店に立ち寄り、夕食になりそうなものを物色します。



いい加減揚げ物以外のものを食べようと思っていたところ、鳥のもも肉を売っていたのでそれにしました。


しかし、さすがに鶏肉だけで夕飯を済ますわけにもいかないので、揚げ物も適当に1つ頼んじゃいました。


ここは珍しく伝票が無いスタイルだったのでどう精算するんだろうと思ったのですが、まぁいいやとテーブルに腰掛け、受け取った鶏肉を頬張ります。



あ〜、やっぱり焼いた肉は美味しいですね〜。



そして、揚げ物のお味は今ひとつ。



ブラジルドライブ旅行時の最大の弱点はガソリンスタンドの軽食で美味しい料理に当たる確率が低いことですね〜。


その点、ニュージーランドやオーストラリアは天国だったなぁ。



そんなことを考えながら食べていたら、店員さんに何やら声をかけられました。


ポルトガル語がわからないので、支払いをしないで食べ始めてしまったことを注意されたのかと思って焦ったのですが、離れたテーブルで食事していたおじさんが自分が持ってるコップを指さしながら大声で何やら教えてくれたので、「飲み物は頼まないの?」って言ってるんだと気が付きました。


水分は十分補給できてるのでそれは断り、美味しく全部食べた後にレジに行って精算を済ませました。
(7レアル、315円)



車に戻るとスタンドの若い黒人のスタッフがフロントガラスを洗ってくれてました。


いやぁ、これでやっと綺麗になりました。


スタッフさんはフロントガラスだけじゃなく、ボディも軽く洗ってくれました。


これは嬉しいサービスです。



お礼を言って車を発進させます。




あれ? 右のミラーが少し下を向いちゃってますね。


たぶん洗ってくれた時に動かしちゃったんでしょう。


まぁ、いいや、後で直そう。








そして、ついに料金所が登場しました。



しかし、料金は3.1レアル(140円)と安かったので、まぁ、これならセーフかなという感じです。


あまりに高かったら、今日の宿泊代すら無くなってしまうので、強制的に銀行ATMを探すイベントが発生してしまいます。


そうでなくても、宿のチェックイン制限時間の22時に間に合わないのは確定的な状況になってしまいました。


サンパウロ在住のKさんが「サルバドールは危ないから気をつけたほうがいいよ」と、わざわざアドバイスしてくれるぐらい治安の悪い街で、22時に到着できないという理由で中に入れてもらえなかったら洒落になりません。

ちなみに、サルバドールの治安がどのぐらい悪いかと言うと、世界で最も危険な都市ランキング【人口10万人あたりの殺人件数】世界ランキング統計局で、堂々の22位にランクインしちゃうぐらい治安が悪いのです。(ヨハネスブルグやケープタウンよりも上、ナイロビなんてランク外です。そもそもブラジルはサルバドール以外にもたくさんランクインしてます)
年間の殺人件数が2037件(2011年度)、1日平均5.6件という恐るべき頻度です。

まぁ、これはファベーラ(スラム街)でよく起こる殺人事件のせいなわけですが、日本なんかに比べて安全でないことには変わりはありません。


というわけで、夜中に着いたら宿無しだったというのは怖すぎなので、英語が通じることを祈りつつ、スマホで予約した宿に電話をかけてみることにしました。


最初に登場したサービスエリアに車を停めて、マテウス君がダイビングショップにかけた時の番号を参考に電話をかけてみました。



って、全然電話がつながりません。


通話中とかじゃなくて、そもそも回線に接続されていない感じです。


これって、もしかしてプリペイドのチャージ切れなんですかね?


さっきダイビングショップとの連絡でメールの送受信は出来たみたいだったので、booking.comに記載されていた宿のメールアドレス宛に予定到着時間と謝罪を書いたメールを念のため送っておきました。


しかし、やはり電話で直接伝えておきたかったので、意を決して追加でチャージをすることにしました。


しかし、このサービスエリアの売店は小さすぎてほとんど何も売ってないみたいだったので一旦移動し、次に登場した大きめのサービスエリアに立ち寄って、売店のレジで10レアル(450円)分チャージをお願いしてみました。


その時にレジの女の子にあれこれ質問されたのですが、何を尋ねられてるのかさっぱりわからないので、スマホをポルトガル語モードに切り替えて彼女に渡して操作を委ねてしまいました。


レジの女の子は慣れた手つきでスマホの設定メニューからあれこれ必要情報を確認し、専用の小さな端末を操作してレシートを発行してくれました。


スクラッチカードを売ってくれるのかと思ったんですが、違うんですね。


そこに書かれている数字をスクラッチカードの暗証番号みたいにスマホに打ち込むのかとジェスチャーで確認したら、「もう、何もしなくて良いですよ」とのこと。


しばらくすると、キャリアーから何やらSMSが飛んできたので、どうやらチャージが出来たのだとわかりました。


注文してから作業が完了するまで5分ぐらいかかったのですが、その間売店に一つしか無いレジには途中から私の後ろにおじさんが一人並んでいました。


お姉さんとお互い通じない英語とポルトガル語であれこれやりとりしながら、「後ろのおじさん、よく文句も言わずに黙って立ってるなぁ」と思っていたんですが、そのおじさんも携帯のチャージ目的だったみたいで少し納得しました。



売店を出てからすぐに宿に電話をかけてみました。


先ほどとは明らかに違う着信音が流れ、しばらく待っていたら年配の声の女性が電話に出てくれました。


まずは自分の名前だけでも伝えないと、と思い、何度も自分の名前をゆっくりはっきりしゃべっていたら、突然電話の相手が若い声の女性に変わり、どうやら彼女は少し英語が話せるみたいでした。


しかし、相変わらず名前を伝えるのが難しく、彼女から何度も「What you name?」と尋ねられたので、その度にサービスエリアの駐車場の片隅で大声で自分の名前を喋ってました。


ようやく名前が確認されて、宿に予約を入れている者だと伝わったみたいだったので、到着予想時間(23時過ぎ)を告げて謝ります。


先方の返事は、「Oh, My God!」。



いやぁ〜、申し訳ありません!


少しでも早く到着できるようにしますと宣言して電話を切りました。



やれやれ、これで今晩宿なし状態にはならなくて済みそうです。



再び車を発進させると、今度はスマホのGoogleMapナビアプリがエラーで止まりました。


しまった!大きな駐車場みたいな場所で道路から数十メートル以上離れるとたまにエラーで落ちるんでした。。。
(対策としては駐車場に入ってる間、一旦ナビから他のアプリに切り替えておけばOKです)


先ほど電話はつながったのですが、ネットはまだつながらないみたいで、再検索できません。


ネットが繋がってればアンテナマークの横にH(3G)とかE(2G)の表示が出るのですが、それが出ていません。


はぁ、これから300万都市のサルバドールの中心部にある宿に向かうという一番ナビが必要なときに・・・・


一応、こんな時のためにタブレットでナビゲーションができるように昨日のうちにWifi環境でナビルートを作成して途中の道もキャッシュしてあったんですが、果たして使えるかどうか。



お願いします!



・・・



「しばらく道なりです」



よし、使えた!



というわけで、月の谷で考えていたスマホで現在地表示、タブレットで音声ナビゲーションという体制までは戻すことが出来ました。



不便ではありますが、これでなんとか宿に辿り着くことが出来そうです。



しばらく走ってからBR324号線に入り、やっと片側2車線になった高速道路を走ること15分。








やった〜、スマホのネットが復活したぁ!!




やはり、これがあるのと無いのと大違いです。









サルバドールに近づくと、雨が降ってきました。



明日はダイビングなので雨でも大丈夫ではあるんですが、できれば晴れてほしいなぁ。




いや、しっかし、皆さん飛ばしますねぇ。



夜はレーダー取締機がどこに設置されてるのかさっぱりわからないので、私は大人しく走る作戦ですが、ガンガン抜かされています。








おぉ〜、これはすごい。丘に家が密集して建ってますよ。

(写真だとわかりにくいと思います)










さすが大都市、明かりは多いし車線数も増えてきました。

こんな道路はサンパウロ以来です。



BR324号線でも2回ほど料金所が登場しましたが、料金は1.7レアル(77円)と安かったので助かりました。


しかし、今日は結局銀行に立ち寄らなかったので、宿代は1泊分しか払えなさそうです。



複数車線の道路を走るようになってから右のミラーが下を向いてるのはちょっと不便かな、と、思ってレバーを操作してみたら(手動ですがAピラーの根本にレバーが車内側に飛び出していて、それでミラーを直接動かせるようになってます)、ただでさえ下を向き気味だったのに、さらに下を向いちゃいました。


なんだこりゃ、と、思いつつ捻ったり引っ張ったり、あれこれいじってみましたが、ミラーは左右には簡単に動くんですが、上下(捻る動作)にはびくともしないのでした。


高速道路を走りながらではどうにもならなかったので、仕方なしに右ミラーは地面を見るような状態のまま走ってました。


さらに、100円ショップで購入したスマホ用の充電ケーブルが断線気味になってしまったらしく、気がついた時にはバッテリー残量が20%を切ってしまっていて、このままじゃ宿までバッテリーが持たない事態になってました。


仕方なしにタブレットの充電ケーブルと交換したら、こちらはこちらでコネクター不良で車の振動で勝手に抜け落ちるという始末です。


困ったもんです。



断線気味よりはマシなので、抜け落ちるたびに付け直すということを繰り返しながら走ってました。








GoogleMapナビの指示に従って高速を降りてサルバドール市街に入りました。


普通に片側5車線道路です。


助手席に置いたタブレットのGoogleMapナビはUターン禁止の場所でUターンするように指示を出してきたので無視して直進したら、リルート用の詳細地図がキャッシュされてなかったらしくて動作が止まってしまいました。


いやはや、スマホのネット接続が先に復活していて良かったです。




というか、周囲の車の運転がやたらと荒いんですけど!!



なんか車間距離は取らないし、ガンガン車線変更しながら前に進もうとするし、こちらが車線変更したくてウインカー出しても誰も譲ってくれませんし、、、、とりあえず右のミラーが使えないのが怖すぎるので早く直したいのですが、全体的に走ってる車が殺気立っていて、どこかに寄せて停められるような雰囲気じゃありません。


GoogleMapナビは基本優秀ではあるのですが、さすがに都市部の複雑怪奇な分岐だと、「右方向です」と言われても、実際には右に行く道が2つあったりしてどちらが正解かさっぱりわからなかったり、一方通行で入れない道に案内したりもするので、車間距離が狭くて常に後ろから煽られてる状態の中で、パニック状態になりながら走ってました。


そうこうしいているうちに脇道に入って周囲の交通量も減ったので、すぐに車を路肩に寄せてミラーを直しました。



よし、これでようやく右後ろをまともに確認できます。



GoogleMapナビに導かれるまま住宅街に入って行くと、もうあと少しで宿に着くというところで、入るように指示された道の入り口にゲートがあって、そこにはおじさんが3人ぐらい立ってました。


宿はこのゲートの先にあるみたいなんですが、ゲートは閉められています。


車をゲートの前に停めるとおじさんが一人こちらに歩いてきたので、「ポウサダ(Pousada)」と目的地を言いながら進行方向を指さして、この先にある宿に行きたいということを伝えてみたところ、「そんなものは無いよ」という返事とジェスチャーが返ってきました。


あれ? 間違えましたかね?


確かに閉じられたゲートの先に宿があるって話も変なので、これはもしかしてGoogleMapの登録場所が間違ってるんでしょうか?

ブラジルではよくありますし。



って、これはマズイ。







その35へつづく