人間の本能なのでしょうか、姿が見えなくてもちゃんと追いかけられます。
昔はこうやって小動物を捕まえてたんでしょうね〜。
たまにお尻が見え隠れします。
土手を登り始めたのですが、ここは人間のほうが速かったです。
逆に道路脇みたいな開けた場所ではなかなかのスピードで走ります。
というか、全力で走る後ろ姿がかわいすぎです。
でも、車に轢かれたらまずいので、回りこんで草むらの方へ誘導しました。
体力が尽きたのか走るのを止めたので、前に回り込みます。
アルマジロくんです。(ムツオビアルマジロ、Six-banded Armadillo, Euphractus sexcinctus)
体長は40cmほど。
手で掴んでよいのかわからなかったので触らなかったのですが、お腹がどうなってるのか見てみたかったです。
(全然OKっぽいです)
って、彼にとっては生きるか死ぬかの全力疾走だったわけで、ちょっと申し訳ないことをしてしまいました。
いやぁ〜、でもかわいかったです。
さて、なんかこの辺の道は走りやすいなぁと思っていたら、、、
あ〜、なるほど、ゴイアス州政府が集中的に5000kmほど道路整備を進めてるんですね。(この看板、何度も登場します)
ポルトガル語は読めませんが雰囲気でわかりました。
ちなみに書いてあるメッセージを帰国後にGoogle翻訳に入れてみたら、
Morethan5000kmofroadsarebeingrebuilt (5000km以上の道路が再整備されました)
GOIASgovernmentworkingforyou (ゴイアス州政府は皆さんのために働きます)
ということになってました。
素晴らしい!
景色も良いし、道も良いし、最高!
こういう森林地帯も良いですね〜。
「牛横断注意」の看板が出てなくても、普通に横断シーンに出会うのが海外ドライブです。
シャパーダ地形の中を進む道。
お〜、なんか奇岩が並んでますね!
素晴らしい。
奇岩地帯が終わると、今度は広大な大豆畑地帯に飛び出しました。
ちょうどこの辺りが州境でゴイアス州からバイーア州になりました。
ここは空が広くて良いですね!
現在の標高は大分下がって900mですが、まだけっこう涼しいです。
さて、張り切って行ってみますか!
って、あれ!?
未舗装路?
いやいや、国道ですし、ご冗談でしょう?
えーっと、まさかずーっと未舗装路ってことは無いですよね?
なんか砂が深くて走りにくいし・・・
未舗装路でも交通量がそこそこあれば、こんなことにはならないはずなので、嫌な予感しかしません。
おっとっと、けっこうでかい水溜りがあります!
(ちゃんと迂回路もありましたが)
うげー、轍がけっこう深い!
雨期なんかに道路上を流れる水で削られたのか突然巨大な凹地があったり、大きな穴が口を開けてたり、車の底を摺るような深い轍があったり、パンクしそうな石が転がってたりと、かなりの悪路です。
しかも穴なんかはアスファルトの時と違ってまったく目立ちませんし、悪路の種類が場所によって次々に変化して注意すべき対象が変わるので、走りにくいったらありゃしない状態です。
まさか国道がこんな道になるとは大予想外でした。
(こういう事態があり得るとしたら先ほどまで走ってたTO110号線のほうだと思ってました)
とりあえずブラジリアで急いでバンパーを治さなくて正解だったと前向きに考えて走っていきます。
そして、走りながら左右を見渡してみて思ったんですが、、、
いやぁ、360度地平線ですよ!
すごいなぁ。
ここは本当に起伏の少ない平らな大地が広がっているのできれいな地平線が広がってます。
ブラジルの広大な大豆畑といえども、これまで見てきた場所は土地がなだらかに起伏していることが多かったので、ここまで平らな地平線が果てしなく見える場所は新鮮に感じます。
なんて、景色を眺めていたら、急に腹が痛くなってきました。
逆に運転中は忘れるからか痛くならないので、なるべく停まらないで走り続けることにしましょう。
いやぁ、どこまで未舗装路が続くんでしょう・・・?
まさか、バイーア州は道路整備に力を入れてなくて、サルバドールまでのほとんどの区間が未舗装路、、、さすがに、それは無いか。
無いですよね?
これ、水の量がこんなもんだから迂回で済みますが、雨が降ったら普通車での突破は不可能なんでしょうね〜。
道幅はけっこうあるんですが、まともに走れる車線は1車線分だけです。
右側通行もへったくれもありません。
ん!?
あれは、まさか・・・・
唯一走れる車線をフォルクスワーゲンの車(GOL?)が塞いじゃってます。
轍でスタックしたのかと思いきや、車がまったく動かなくなっちゃったんだとか。(説明に来てくれた女性のジェスチャーでそう理解しました)
見たところそんなに古い車じゃないからエンジントラブルなんて起こりそうに思えないのですが、実際止まっちゃってますね。
トラクターが呼び出されているということは、この後けん引して道を開けてくれるんだろうと思いますが、こちらは急いでいるので、いつ終わるかわからない作業をのんびり待つわけにもいきません。
というわけで、VoyageはFFなので行けるだろうと判断し、躊躇せずに右側の深い砂地に突っ込んでパスしようとしたら、のっけからスタックしそうになって焦りました。
同乗者たちが見守る中、お腹を擦りながら速度を保ちつつグイグイ進ませて行きます。
「止まるなよぉ、止まらないでくれよぉ、、、、、、止まっちゃっても助けてくれそうな人たちいっぱい居るから大丈夫かもしれないけど・・・・」
なんて、ことを考えつつ砂の抵抗を感じながらアクセルを調整します。
何度か止まりそうになりつつもなんとか故障車をやり過ごし、皆さんに手を振ってそのまま先に進みました。
まぁ、すでにトラクターが来てましたし、ポルトガル語の話せない私が手伝えることなんて無いですしね。
いやぁ、冷や汗が出ました。
その後は、道は舗装路に無事切り替わり、どこまでもまっすぐな道を前に先導車をつけて走っていきます。
あまりにまっすぐなので、GoogleMapナビで次の指示を確認したら「473km先左折」となってました。
相変わらずスケールがでかい世界です。
ちなみにブラジルでは車の燃料としてエタノールを使ってましたが、たまに置いてないガソリンスタンドがあって、そんな時はガソリンを入れたりもしておりました。
こちらの車のエンジンはエタノールでもガソリンでもどちらでも走れるように作られています。
あれ? なんでしょうこの列。(17:40)
GoogleMapを見ても、周囲に街や信号などはまったく無さそうな場所ですし、なんで渋滞してるのか理由がさっぱりわかりません。
もし工事による片側交互通行だとしたら5分も待てば動くだろうと考えて、しばらく車の中で待機していたのですが、微動だにする気配がありません。
対向車も来ません。
ドライバーや同乗者も車から降りてくつろいでます。
私も車から降りました。
近くに居たトラック運転手のおじさんに英語で「交通事故ですかね?」とジェスチャー交えて尋ねてみたら雰囲気で伝わったらしく、「そうじゃない?」という感じの返事が返ってきました。
やっぱり。。。
って、まじか!
このペースならもしかしたら22時ちょい過ぎぐらいには着けるかもって思ってたのに・・・・
一応宿に連絡でもしておくかと携帯を取り出すと安定の圏外表示。
はぁ〜、どうしたもんか。
まさか、ここで一晩過ごすってことにはならないですよね・・・
GoogleMapで周囲の道路を確認してみましたが、都合よく迂回できそうな道はありません。
まぁ、それがあるんだったら、そちらに車が動きますよね。
しかし、皆さんこういう状況に慣れてるんですかね?
渋滞の先頭に向かって歩いていってる人も何人かいますが、ほとんどの人が余裕の表情でくつろいでいます。
まぁ、こうなったら、なるようになれ!ですね。
そして、列に並び始めてから30分後、、、
ついに対向車が走ってきました!
50台ぐらい走っていったでしょうか。
さて、お次はこちらの列ですね!
って、全然動く気配がありません。
そして、また対向車線の車が50台ぐらい通り過ぎていきました。
いったいどういうルールで先頭は道を譲り合ってるんでしょう?
さて、今度こそちらの列の番ですね!
・・・・・
全然動く気配がありません。
代わりに救急車が一台走って行きました。
どうやら道を塞ぐような事故が起こったみたいです。
さらに待つこと10分。
ドライバーが一斉に車に戻ってエンジンをかけ始めたので、「やっとか」と、思いながら、私も車に戻ってエンジンをかけます。
ようやく動きました!
右車線に停まってるトレーラーはドライバー不在の車です。
たぶん、運転手さんはどこかで昼寝か何かしてるんでしょう。
そして、こんなところで我先にと追い越しをかけて行く車も居ます。
ありゃ、また止まっちゃいましたか。。。
しかし、先頭はどのぐらい先にあるんでしょう?
ライダーの2人、マナーが良いですね〜。
バイクなら脇を走って先頭に行くということも出来そうですが、ちゃんと並んで待ってました。
2人が道路脇に降りて花の写真を撮ったりしてるのを見て、私も和んでました。
そして、再びドライバーが運転席に戻り始めたので、私も運転席に戻ってエンジンをかけて待機します。
やっと進んだぁ〜!
たぶん、ここが事故発生現場です。
あれが対向車線側の先頭車両ですね。(18:30)
特に誰かが交通整理をしているような感じはしなかったんですが、いったいどういうルールで道を譲り合っていたんでしょう?
いやぁ、対向車線側も半端ない渋滞になってます。
なんか2列になって並んでますし、すごいことになってます・・・
我先に!と進んだ結果なのでしょうか?
対向車線側の事故渋滞も5kmぐらいあったので少し同情しつつも、こちらが先に抜けられたことに安堵しました。
というわけで、宿から1100km以上一気に走って22時過ぎにサルバドールの街に到着。
宿の門限は22時らしいので焦ってます。
GoogleMapナビに導かれるまま住宅街に入って行くと、もうあと少しで宿に着くというところで、入るように指示された道の入り口にゲートがあって、そこにはおじさんが3人ぐらい立ってました。
宿はこのゲートの先にあるみたいなんですが、ゲートは閉められています。
車をゲートの前に停めるとおじさんが一人こちらに歩いてきたので、「ポウサダ(Pousada)」と目的地を言いながら進行方向を指さして、この先にある宿に行きたいということを伝えてみたところ、「そんなものは無いよ」という返事とジェスチャーが返ってきました。
あれ? 間違えましたかね?
確かに閉じられたゲートの先に宿があるって話も変なので、これはもしかしてGoogleMapの登録場所が間違ってるんでしょうか?
ブラジルではよくありますし。
って、これはマズイ。
ちょうど都合よく目の前にガラス張りの高級なレストランがあったので、そこにスマホを持って入っていきました。
中には蝶ネクタイ姿のボーイさんが何人か立っていて、汚い格好の私を怪訝な目つきで見てるように感じましたが、気にせずレジのところに行ってスタッフさんにスマホのメールを見せながら、「ここに行きたいんですけど」と尋ねてみました。
すると、「ポザーダなら、そこにあるよ」と、ゲートの先を指さします。
そっか、Pousadaは「ポウサダ」じゃなくて「ポザーダ」だった!
というわけで、お礼を言って再びゲートの前に車を進め、先ほどのおじさんに「ポザーダ!」と言いながらゲートの先を指さすと、「あぁ、ポザーダね」という感じでゲートを開けてくれました。
さて、おじさんにお礼を言いながら車を前に進めると、GoogleMapナビは「目的地に到着しました。案内を終了します」と、メッセージを発して現在地表示に切り替わってしまったのですが、どれが宿の建物なのでしょう?
塀の高い民家が並んでるだけで、どこにもそれらしき案内看板は出ていません。
どうしたもんかと思っていると、先ほどゲートを開けてくれたおじさんが歩いてきて、「ポザーダはここだよ」と建物の門を指さして教えてくれました。
いやぁ、助かりました。
というわけで、おじさんに再度お礼を言ってから早速中に入ろうと思ったのですが、残念ながら門の鍵が閉まってました。
おじさんに状況を目で訴えたのですが「それは俺にはどうにもできないな」という顔をしてゲートの方に戻っていってしまいました。
まぁ、そりゃぁ、そうですよね。
仕方なしにバッテリー切れ寸前のスマホで電話をかけてみたら、塀の向こう側からも呼び出し音が聞こえてきました。
やはり場所はここであってるみたいです。
もし、おじさんが「ここだよ」と教えてくれなかったら、絶対にこの門が宿の入口だとわかりませんでした。
(治安の悪いエリアでは宿の看板を出してないことはよくあるのですが)
しばらくコールしていたら先ほどの年配の女性が電話に出てくれたので、名前を告げて到着したことを英語で伝えると、なんとか通じたらしく電話が切れた後に門が内側から開きました。
いやぁ、どうなることかと思いましたが、なんとか無事に到着出来ましたよ。
(帰国後に偶然この宿のホームページを発見したんですが、これを見ても辿り着くのは難しいと思います)
そして、翌朝ダイビングショップへ。
サルバドール名物の激しい交通戦争が始まりました。
目の前のゴミ回収車もそうですし、警察の車ですら目が点になるような荒々しい運転をしています。
ケニアのナイロビやモンバサでも経験があるのですが、こういう場所で大人しく運転してちゃダメです。
面食らっていた昨日の夜と違って、明るい状態で周囲の状態も把握しやすく気持ちの余裕もできていたので、「押しの運転」を心がけました。
だいたい皆さん運転の駆け引きに慣れてらっしゃるので、こちらが押せば譲ってもらえます。
逆に「引きの運転」をしていると、どんどん割り込まれますし、苛ついた後ろの車からも煽られますし、精神衛生上よろしくないです。
あと、1車線の道幅が妙に狭く、車間距離の少なさ含めてなんか圧迫感があります。
逆に、道が混んでるせいで道路は70km制限なのに50〜60kmぐらいの速さで流れています。
丘陵に家屋がびっしり。
ダイビングショップの船に乗って沖合へ。
(沖合から眺めたサルバドールの中心街)
さて、サルバドールの海ですが、、、、
わお! 群れ群れじゃないですか!!!
透視度は深いところはマシですし、これぐらい群れていてくれたら文句なしです。
どこからか、コバンザメの子どもがどこからかやって来ました。
他の皆さんは嫌がって追い払ってましたが、私はぜひくっついて欲しかったので、足を提供してあげました。
くっつくと少しくすぐったかったです。
動画編はこちらから。
動画の高画質版はこちらから。
サルバドールのダイビングポイントはたいてい沈船ポイントです。
オヤビッチャの群れ
船内の様子
ハンティングシーン
動画編はこちらから。
動画の高画質版はこちらから。
というわけで、大満足のダイビングでした!
相変わらずきれいなビル群ですね〜。
そして、世界遺産に登録されている旧市街へ。
うわ、やっぱり!
さすが、黒人文化圏、ほとんどの人が信号を守りません!(笑)
これ、こちら側が青になった状態なんですよ。
いやぁ、この光景はアフリカの都市部そのものです。
こちらが青ですからね〜、皆さん(笑)
もうちょいで旧市街です。
ここは交通量が多くて渋滞しているというよりも、歩行者が飛び出してくるせいで車がノロノロ運転になって渋滞しているという感じです。
子どもたちが裸足でサッカーをしているところが、いかにもブラジルって感じです。
カポエイラ。
鍛えあげてる体は美しいですねぇ。
ほんと、見事なもんです。
旧市街には16世紀当時の建物がたくさん残っていました。
植民地時代に宗主国のリスボンを真似て作らせたんだとか。
リスボンの街並みもこんなかんじなんですかね?
ペロウリーリョ広場にて。
なんて、この時はのんきにジェラートを食べながら広場を眺めていたんですが、帰国後に調べてみたら「ペロウリーニョ」は罪人を公前で吊刑するときに括りつけた柱のことで、この広場はかつて奴隷売買や奴隷への拷問が行われた場所なんだそうです。
つい最近、映画の『それでも夜は明ける』(12 Years a Slave)を見てきたばかりだったので、一気に暗い気持ちになってしまいました。
しかし、この時はそんなことは知らなかったので、気分よく観光しておりました。
翌日、次の目的地、オウロプレットに向けて走り始めました。
高速道路の料金所でも水とかジュースとかクッキーを売ってる商魂のたくましさには笑ってしまいました。
一瞬、取り締まりの警察官か高速道路のスタッフの人かと思ったら、売り子さんでした。
日本であんなところで商売してたら怒られるでしょうね〜(笑)。
突然発生する工事渋滞。
またまた渋滞。
サルバドールというブラジル第三の都市とサンパウロをつなぐ道だけあって、交通量の多さが尋常じゃなかったです。
まったくペースが稼げず難儀しました。
バンパーが壊れたままになっていたので、ポソエンス(Poções)という人口1万人ぐらいの街(と、思ってたんですが、後で調べてみたら人口5万人という意外に大きな街でした)の手前にポツンと車の修理工場が建っていたので、ここならバンパーを直してもらえるんじゃないかと考えて入ってみました。(15:20)
中の様子を伺ってみると、スタッフもたくさん雇ってるみたいですし、修理待ちの車もたくさん置いてあったので、ここはけっこう繁盛してるみたいです。
たまたま目の前に居た若いスタッフに、ブラジリアで買ったパーツを見せながら「とりあえず、この新品のパーツと外れかかってる真ん中のパーツが取付けられれば良いんだけど」と、ジェスチャーでお願いしてみたところ、若いスタッフはベテラン風のおじさんを呼んできてくれ、おじさんが車の様子を見てくれました。
そして、「これはちゃんと直さないと取り付けられないよ」という雰囲気の返事があり、、、、
あっという間にジャッキアップされました。(中が明るいのは、この建物の半分以上は屋根が無いからです)
床は土だらけだったのですが、躊躇なく寝転がって下を覗き込むおじさん、かっこ良すぎです。
そして、私を手招きで車の下に呼び、「ここが曲がってるからダメなんだよ」と、ジェスチャーで教えてくれました。
そして、クイアバの修理工場でもやっていたように、鉄の棒を使ってテコの原理でバンパーの骨組みの歪みを矯正して行きます。
バンパーの歪みを直したら、真ん中の外れかかっていたパーツは自然にハマってしまいました。
なるほど!という、かんじです。
矯正が終わったみたいだったので、ブラジリアで購入した新品のパーツを手渡すと、拳を使って、パンパンパンとハメてくれました。
お〜、これで完璧です!
修理が終わると、すぐにおじさんは何も言わずに他の車の方に歩いて行ってしまったので、追いかけて行って財布を取り出してお金を払う仕草をしてみたら、おじさんは「そんなのいらないよ」というジェスチャーで返事をしました。
感激して思わず握手してしまいました。
油まみれのごつい手がカッコ良かったです。
ブラジルの皆さん、本当にやさしいですね〜!
ヴィトリア・ダ・コンキスタはなかなか立派な街でした。
あと、さすがバイーア州の都市だけあって運転が荒いです(笑)
皆さん我先に前に進もうとするので、車線も何もあったもんじゃありません。
おっと、トレーラーのタイヤの破片。
海外ではこんなの日常茶飯事です。
しばらく走ったところで、ま〜た、工事渋滞かぁ、、、と、思ったら、今回は全然進みません。
大分待たされてから先頭まで走ってみてわかったのですが、工事渋滞に重なって故障して止まったトレーラーがあるらしく、ただでさえ通り抜けづらい箇所がさらに細くなってしまい、どちらの車線も我先にそこを通過しようとしてお見合いになっていたようでした。
おかげで、対向車線も数キロに渡って2列3列に膨らんで並んでいて、酷い有様になってました。
(こちらは路肩を走って抜けていきます)
この光景はある種、ブラジルの風物詩ですね。
この、無表情のまま最低限の動作だけで働く若い女性スタッフ、精算の時に見せてくれた笑顔がチャーミングで意外性抜群でした。
ブラジルでいろいろ食べた結果、こんなメニューに落ち着きました。
予想通り、ピザも鳥のもも肉も安定して美味しかったです。
夜になるとトレーラーの台数が減って走りやすくなるのですが、今度はバスが増え、しかもみなさん運転が荒いので、ヘタな乗用車よりもよっぽど速いスピードで山間部を走ります。
少しでも遅いバスがいればガンガン追い越しをかけて行きます。
そして、当然のごとく脱輪してるバスが路肩に停まったりしているのでした。
クワバラクワバラ。
夜中の12時過ぎ、宿から1000kmほど走ったところで24時間営業のガソリンスタンドがあったので、給油のために立ち寄りました。(0:40)
支払いと休憩を兼ねて車から降りた時にふと思いました、、、
いやぁ、今日はもう十分走ったでしょう!
もう12時回ってますし、これから街まで行って宿を探すのもなんだったので、ここで寝ることに決めました。
併設の軽食屋にはけっこう人が居ますし、治安が悪そうな雰囲気はまったくありません。
トイレで歯を磨き、車を目立たない奥の方に移動させてから予めタブレット端末に保存しておいたオウロ・プレットに関する情報を読んだりしてから椅子を倒しました。
そういえば今日は途中で1回しかトイレに行かなかったなぁ。
ひたすら走ってたんですね〜。
周囲を見渡すと、同じように車を停めて木と木の間にハンモックを吊るして、テントまで張って本格的に泊まり込みをしている若者グループが居ました。
まぁ、ここなら襲われることもないでしょう。
この旅始まって以来、初めての車中泊です。
おやすみさい。(12:50)
そして、翌朝オウロプレットへ。
やはり丘陵地帯ドライブは良いですねぇ!
これまたブラジルの風物詩。
事故ったトレーラーです。
あと、ブラジルは取り締まりレーダーだらけです。
これは全車線対応タイプです。
オウロプレットに向かう道にて。
オウロプレット旧市街。
サルバドールと同じく、こちらも世界遺産に登録されています。
オウロ・プレットについて簡単に説明すると、この周辺で1693年に金が発見されてゴールドラッシュに湧き、植民都市として一気に発展し、教会や邸宅などが多く作られ当時としては多くの人々(10万人)が生活してミナスジェライス州の州都として栄華を極め、その後、金の産出が止まるとベロ・オリゾンテに州都が移転され、当時から時が止まったかのように取り残されて今に至るという山間部の都市です。(現在の人口は6万人ほど)
旧市街へと車を進めていくと、、、
古い建物や教会がたくさん並んでいます。
まるでタイムスリップしたかのような光景が目の前に広がります。
ところで皆さん路駐してますが、私も路駐したら良いんですかね?
と、路駐ポイントを探してキョロキョロしながら走っていたら、駐車場の管理人を自称する黒人のお兄さんに目ざとく見つかり、「こっちだよ〜!」と案内を受けてしまいました。
まぁ、いいか。
どう見ても公共の無料駐車場っぽい場所に案内され、そこの奥から続く小道に路駐するよう指示されました。
(駐車場自体は満車でした)
「ちゃんと鍵をかけたかい?」と、親切な体を装って大げさにチェックをするお兄さん。
当然英語は通じないのですが、観光客慣れしてるのでジェスチャーや身振り手振りでお互いなんとなく話は通じます。
見張り料金は「10レアル(450円)だよ」とのことだったので、ここは素直に払っておきました。
見張りに嫌われると何されるかわかりませんからね。
「教会を見に行くのかい?」
と、尋ねられたので、
「いえ、博物館に行きます」
と、答えたら、、、
「着いてきて、こっちだよ」
と、ジェスチャーをしながら私を案内してくれようとします。
スマホのGoogleMapがあるので道案内は必要ないですし、博物館はお兄さんが指差す方向ではないのですが、もしかしたらGoogleMapが間違えてるかもしれないと思いながらついて行きました。
そして、教会へと続く小道に入ったところで、
「ほら、ここからの景色が良いんだよ」
と、盛んに写真を撮るようにジェスチャーで勧めるので、とりあえず1枚写しておきました。
なるほど。
そして、案の定というかなんというか、すぐ近くにあった「宝石屋さん」に連れこもうとしたので、「宝石は買わないよ」と携帯で電話中の女性の店員に直接告げ、案内してくれたお兄さんに「ありがとう」と笑顔で言いながら、鉱物博物館の方に向けて歩き出しました。
この時、お姉さんがサムズアップで返事をしてくれたのですが、若い女性がこのジェスチャーをするのが未だに違和感を感じてしまいます。
さて、お目当ての鉱物博物館ですが、、、
地球にはこんなにいろいろな種類の奇妙奇天烈で美しい石があったんですね!
たとえば、こんなのとか。 世界で最も美しい自然の鉱石が色々とヤバい! - NAVER まとめ
いやぁ、この手の鉱物博物館は(日本も含めて)初体験だったので、驚きました。
こんな鉱物を本気で集めたら、一生かかっても無理なぐらいのすごいコレクションでした。
あとで調べてみたらオウロ・プレットの鉱物博物館は世界有数のコレクションなんだそうです。
(基本撮影禁止のはずですが、ネットで探したら写して掲載している人も居ました)
だいたいこんな石がわんさかあるという感じです。
同じ元素記号でも組成によって全然姿形が変わるのは本当に興味深かったです。
いやぁ、楽しかった!
博物館から出ると、ブラジル独立の英雄にちなんで名付けられたチラデンテス広場(Praça Tiradentes)の真上に出ました。
なかなか良い眺めなので、しばらくここに佇んで行き交う人達や車を眺めてました。
山間部の小さな教会。
Igreja Nossa Senhora das Mercês e Misericórdia
なんか、普通に撮ってるだけで「絵葉書」みたいな写真が撮れます。
世界にはいろいろな文化があるもんなんですね〜。
山間部に作られた街なので、坂だらけです。
坂の景色が絵になりますね〜。
その後はドライブを楽しみつつサンパウロを目指します。
すごい景色ですが、残念ながらこんな区間は1kmにも満たない距離でした。
もうちょっと探検気分を味わせてくれても良いんですけどね〜。
でも、この辺りのドライブは景色が良くて本当に楽しかったです。
夕方ぐらいにサン・セバスチャン・ダ・ビトーリア(Sao Sebastiao Da Vitoria)という小さな村に入りました。
コジャレたデザインのランチ専門店があったので、夕飯目的で立ち寄りました。
細長い揚げ物とミートパイを頼んで6レアル(270円)。
外のテーブルで白人のカップルが仲良く食べていたので、私も真似して彼らの隣のテーブルで頂きました。
細長いのはチーズを揚げたもので、ミートパイ含めて両方共美味しかったです。
さすがガソリンスタンド併設の店とは味が違います。
空いたお皿をレジに返し、車をバックさせて道路に出ようとしたら、突然「ピー!」っと、口笛を吹く音が聞こえたので、音の鳴った方を振り返ると、テーブルに座ったカップルが二人して全力で何やら指差しています。
その指差す方向を見てみると、私が先ほどまで座っていたテーブルにデジカメがぽんと置いてあるではないですか!
いやぁ、親切な人達で助かりました!
もし、二人が心優しい人じゃなかったら、危うくカメラとこれまでの写真データを失うところでした。
慌てて回収しながら二人にお礼を言い、手を振りながら出発しました。(彼女さんのほうが可愛らしく手を振り返してくれました)
旅も終盤戦にさしかかりましたが、気を抜かないようにしないとダメですね。
そして、昨日の車中泊が癖になってしまい、再びサービスエリアで車中泊。
ついにサンパウロに戻ってきました。
Googlemapナビのおかげでこんな道でも迷わずに走れています。
けっこう新しいT2(Kombi)ですが、セルモーターが回らなくなっちゃんですかね?
信号が青になると同時に後ろを気にしながら押し掛けしてました。
ご苦労さまです。
やっとこさ、レンタカー会社に到着出来ました。
ブラジルドライブ旅行、大きな事故もなく完了です!
お〜、8500km走行!
一回の海外ドライブとしては過去最高記録です。
そして、このVoyage号の走行距離を、一気に倍にしてしまいました。
ちなみに、鹿児島県の佐多岬から北海道の宗谷岬まで東京経由で走って片道3000km弱です。
なので、そのコースを1往復半近く走った計算になります。
我ながらよく頑張りました!
そして、Voyage号もお疲れ様です。
大きな地図で見る
Voyage号の全走行ログです。詳細も拡大して確認できます。
その後はボンジャルジン村で仲良くなった日系2世の方にサンパウロを案内してもらいました。
まずはサンパウロ中央卸売市場(CEAGESP)に到着しました。(12:30)
土曜日や日曜日の午前中は一般開放されていて、サンパウロ中から買い物客が押し寄せてくるんだとか。
(このページに詳しく書かれています)
お〜、さすがサンパウロの市場、いろんな種類の果物が並んでますね〜。
続いてシュラスコ
一度食べたかったんです!
東洋人街
いろいろ怪しすぎでしたが、本物の日本製のものもたくさん売ってました。
最後にセントロ地区のセー広場前に建つカテドラル・メトロポリターナ(Catedral Metropolitana de Sao Paulo)です。(16:30)
40年の歳月をかけて1954年に完成したゴシック様式の大聖堂で、ルネッサンス式のドームを持つネオゴシックの教会としては世界で4番目の大きさだとか。
このモニュメントが各地への起点となる場所で、それぞれの方角に位置する州の名前が書かれています。
各都市への距離表示はここを0にしてるんだそうです。(日本でいうところの日本橋ですね)
中央に描かれているのは当時のサンパウロの地図です。(ほとんど何もない)
というわけで、このブラジルの中心とも言える場所が今回の旅の終着地となりました。
ちなみに、この後成田から帰宅せずに職場にまっすぐ向かいました。
動画編はこちらから。
動画の高画質版はこちらから。
以上です!