前に戻る



小腹が減ったので、レイクルイーズのビレッジに立ち寄って「ミートパイ!」とカフェラテを購入。


汗をかいていたのでシャワーを浴びたいと思ったのですが、ここでふと、バンフに「ホットスプリングス(温泉)」の標識が出ていたなと思いだしてネットで調べてみたら、バンフアッパーホットスプリングスというのがあることを発見し、そこに立ち寄ることにしました。



早速バンフに移動してGooglemapナビに誘導されるままに温泉施設に向かいます。



駐車場に100台ぐらいの車が停まってたので、こりゃぁ、芋洗いだなと思ったら、想像通りでした。(私は写真を撮ってませんが、こんな感じです)


受付もえらい行列で10分ほど待たされたのですが、困ったのは中のロッカーです。


コインロッカー方式なのですが、ここまで全てクレジットカード決裁で済ませていたのであいにく小銭を持ちあわせておらず、両替機はあるにはあったのですが故障中でした。


さきほどの受付で両替してもらえば良いのでしょうが、そのためにもう一度10分ほど並ぶのも億劫です。

まぁ、カナダだから治安は問題ないだろうと、10箇所ほどあった鍵のついてないロッカーに荷物を入れておくことにしました。



実はカナダは温泉天国で良い「野湯」がたくさんあるので、どこかで入ろうかと水着を持ってきていたのですが、人も来ないようなマイナーなところに行くつもりだったので、郷ひろみもびっくりのビキニタイプの水着しか持ってきていませんでした。(後で絞るのが楽だからという理由です。ケニアのの時に絞って乾かすのが大変だったので)


改めてレンタルしても良かったのですが、まぁ、誰もおっちゃんの水着姿なんか見やしないだろうと腰の部分の幅が1cmぐらいしかない超ビキニの水着を履いて中に入ります。


というわけで、お湯に浸かってるぶんには問題ないのですが、やはり長時間入ってるとノボせてくるので(湯温は低いですが、それでも)、ついつい湯船、というか温水プールの縁に座ると、なんとなく水着のことと視線が気になります。


中にいる人をくまなく探してみたのですが、男性でビキニタイプを履いてるのは私ぐらいなもんです。


居心地の悪い気分のまま縁に座っていたら、突然後ろから若い男性係員(プールみたいに監視員が居て見張ってます)に「すみません」と、声をかけられました。


やはりビキニは駄目だったか!


と、思いながら振り返ると、その係員は私の日本で使ってる免許証を手に持っていて、



「これ、君の?」



と、質問してきたので、わけも分からず、



「はい、そうです」



と、答えると、



「ロッカーに落ちてたのが受付に届けられたから、後で取りに来てくれる?」



と、言い残して去って行きました。

なるほど、ビキニの件じゃありませんでしたか。


とりあえず一安心、というわけにもいきません。


両替機探してウロウロしてる時に免許証だけ落としたのかなと思ったのですが、なんとなく気になったので、ロッカーに一度戻りました。



財布の入ってるズボンのポケットを触ると、入ってるはずの財布が入ってないじゃないですか!



「嘘でしょ!?」



と、思いながらロッカーの中や手荷物をくまなく探してみましたが、財布は見当たりません!


顔から血の気が引いていくのを感じつつ、「しまった!両替の手間をケチらなければ良かった」と後悔しつつ、現金以外にクレジットカードなんかが入ってる財布の最大被害のことを想像してブルーになりながら、慌てて着替えて受付に向かいます。



スタッフルームに顔を出して名乗ると、、、



「あぁ、これが届いていたよ」



と、男性スタッフが免許証ではなく財布を机の引き出しから出してきました。



受け取ってすぐに中身を確認すると、あるはずのものは全部入ってます!


聞けば脱衣所の床に私の財布が落ちていて、親切などなたかが拾って受付に届けてくれたんだとか。


受付の女性が「あなた、ラッキーよ」と、声をかけてくれたのですが、まさにそのとおりだと思います。


日本で財布を落とした外国人が「ちゃんと返ってきたよ、信じられない!」なんて感想をネットに上げてたりしますが、まさにその逆のイベントを私がカナダでするとは思いませんでした。



ブラボーカナダ!



というわけで、服を着て外に出てしまったので、再び温泉に入るのは諦めて、そのまま車に乗って次の目的地に向かうことにしました。


なんというか、一瞬足りともくつろげなかった温泉体験でした。




さて、次の目的地と言っても、日本を出発する時点では終始カナディアン・ロッキーで過ごすつもりで居たので、今のところ化石掘りぐらいしか候補がありません。


手元にあるのはカナディアン・ロッキーのガイドブックと使うつもりのなかった「地球の歩き方」のみ。


まずはネットで天気予報を調べてみると、明日はどこもかしこも雨予報になっていて、唯一エドモントンだけが晴れマークになってました。


これしか情報源がないので仕方なしに「地球の歩き方」をパラパラとめくってみると、エドモントンの東にエルク・アイランド国立公園というのがあって、野生のエルクやムース、バイソンに会えるというので、とりあえずここに行くことにしました。< br>

Googleナビで経路を調べてみると、460km、4時間半ぐらいで着くみたいです。


これなら距離的にも問題ないでしょう。



というわけで、早速出発しました。(18:30)








制限速度は110kmと十分快適に走れますが、「飛行機でパトロール中」なんて表示を出すぐらい取り締まりは厳しいので、スピードオーバーしないように気をつけて走らなければなりません。

ダッジチャージャーにはオートクルーズ機能が付いてると思ったのですが、どうしても見つけることが出来ず、下り坂なんかでは気を使わされました。








カルガリー近郊で積乱雲の下に突っ込みつつ国立公園を目指します。









途中のPAでハンバーガーを買って食べ、あとはひたすら走っていきます。









積乱雲と夕日の組み合わせ、とても綺麗でした。


そう言えば、こちらの高速道路って制限速度110kmでも信号のない交差点がたくさん登場するんですよね。

これには驚きました。



23時前にエドモントン付近に到着したのですが、Googleマップナビで赤表示になってるのでまさかとは思ってたのですが、渋滞に突入しました。







さすがに交通集中による自然渋滞ではなく、工事渋滞で、1時間ほどロスしました。



なるほど、これからはGoogleマップナビの渋滞表示を信じて迂回することを心に誓いました。



途中に手頃なキャンプ場があったらそこで宿泊しようかと思っていたのですが、結局見つけられないまま国立公園まで走ってしまいました。


入口ゲートは自動精算機が設置されていて24時間入れるようになっていたので、チケットを購入してそのまま中に入ります。(14時までで1日分のようです)


公園中央部の大きな駐車場まで車を進め、そこで車中泊をすることにします。



なんか、どんどん車中泊慣れしてきました。




8月15日(金)




6時に起床。






なるほど、こんな景色でしたか。


沼にビーバーの寝床があったのでしばらく眺めていたのですが、残念ながら宿主を見つけることは出来ませんでした。
(すでに使ってない場所だったのかも)



野生動物の活動時間は早朝か夕方、夜間と相場が決まっているので、すぐにセルフサファリドライブに出かけます。








すると、いきなり道路脇にバイソン(別名バッファロー、Plains bison (Bison bison bison))が寝ていました。


近くに車を停めて、しばらく様子を観察していると、、、








むくっと起き上がりました。


さすがの大きさです。






そして、ゆっくりと歩き始めました。









ん? 私の方に向かってきてるわけじゃないですよね?









えーっと、バイソンって気性が荒いんでしたっけ?









なんて、ドキドキしながら見守っていたんですが、何事も無く車のすぐ横を歩いていきます。









なぜ、わざわざ近くを通ったのかはわかりませんが、とりあえず後方に歩いて行ってしまいました。









あ、シカの親子だ。









耳が特徴的なミュールジカ(Odocoileus hemionus)ですかね。









かなり警戒されていてすづに立ち去って行きました。


あと、写真には撮れませんでしたがコヨーテも見かけました。







晴天の予報ではありましたが、こんな感じで霧が漂っていて、どうにもスッキリしない天気です。


(この時はカナダ西部に湿った空気が流れ込んでいたので、カナディアン・ロッキー含めて毎朝こんな感じでした)









鴨の群れです。









あれこれ公園内を巡って走っていたら、バイソンの群れに遭遇しました。

写真に写りきってはいないのですが100〜200頭は居そうです。








オスがこちらを睨みつけています。









群れが移動を開始したので、同じスピードで後ろから付いて行ってみます。









いやぁ、壮観ですね!









尿を飲んでます。









こちらは砂浴び。









乳を飲ませています。









途中に公園管理人の車が停まっていて、バイソンの群れがちゃんと獣道の中に入っていくように誘導していました。




というわけで、いったんバイソンの群れと一旦離れたわけですが、、、









30分後ぐらいに再びメインの舗装路で先ほどの群れと再会しました。









まだ朝早い時間だったのでメインの道路の交通量もそれほどでもなかったのですが、昼間だったら大渋滞を起こしていたと思います。









雄がめちゃくちゃ警戒してこちらを睨んでます。









車の前を何度も往復しつつ、だんだん距離を詰められてるような?









うむ、確かに距離が縮まってます。


これ以上近づくのはまずそうです。









まぁ、アフリカ象と違って突撃してくるなんてことはないだろうと高を括って眺めてました。




それにしても、この国立公園、それほど期待してなかったんですが、なかなか楽しいですね!






お腹が空いたのでゴルフ場(国立公園内にあります)併設の喫茶店で朝食。









カナダでの朝食は、たいていこんな組み合わせです。

卵は焼き方を必ず尋ねられるので、英語で覚えておくとマゴマゴしなくて良いです。
(私はN君ファミリーと同行してる時に、サニーサイドアップ(片焼きの目玉焼き)を覚えたので、そればっかり注文してました。


その後、情報収集のために一度ビジターセンターに顔をだすと、まだオープンしていなかったのですがパンフレットは建物の外に置いてあったので入手することが出来ました。


ここに公園内のハイキングコースの解説や各種の野生動物の多い場所なんかが書いてあったのですが、やはり基本的に早朝か夕方が有利なようです。


エルクはカナディアン・ロッキーで2度ほど見かけているので、後はムースに出会いたくて可能性の有りそうなハイキングコースを歩いてみることにしました。



これまでほとんど誰とも会わなかったぐらい人気の無さそうな国立公園なのですが、何故か私が向かったハイキングコースの駐車場にだけは家族連れのバンが来てました。

(人気が無さそうだと思ったのは朝早かったからということみたいで、昼間になるとそれなりに訪問者の数は増えていました。とは言え、カナディアン・ロッキーの人気スポットなんかに比べればたかが知れてます)


車から降りてきた小学生ぐらいの子供が蚊よけネットを頭から被ってるのを見て「大げさだなぁ」と思っていたのですが、実はそうしないとならないのだということはこの時点では知りませんでした。








家族連れに先を歩かれてしまうと野生動物に出会える可能性が下がってしまうので、準備もそこそこにカメラと双眼鏡を持ってコースに入ります。








自転車でも走行可能なよく整備されたコースが続きます。(ここは初心者向けのショートコース)


風景のメモ撮影なんかをしていると、指にチクっとした痒みを感じ、確認すると蚊が血を吸ってるところでした。


やっぱりここも蚊が多いのかと思いながら叩き殺しつつ、これ以上立ち止まっているとさらに蚊に刺されるので歩き始めます。


すると、手の甲に痒みを感じたので確認すると、歩いている最中にもかかわらず手の甲に蚊が停まって血を吸ってました。


手を振って歩いていたので、まさか蚊に刺されるとは思ってなかったのですが、事実刺されているので、すごい根性の蚊だなと思いつつ叩き殺します。


そのまま歩いていると、手を振る度に何やら手に小さな虫が当たる感触がします。


まさかと思いつつ振り返ると、私の後方に50匹ぐらいの蚊が飛んでいて、私が歩くペース(時速5km)にピッタリと着いてきています。


こりゃヤバイと思いながら歩くペースを早歩きまで上げたのですが、それでも余裕で着いてきます。


蚊よけ機能付きのスコーロンの上着を着ていたのですが、これを着てなかったらブラジルのパンタナールの時みた いにTシャツの肩越しにガンガン刺されまくってたと思います。


カナダの蚊は日本のそれに比べて毒性(麻酔作用)が弱いからか、刺されるときにチクっと感じる代わりに(刺されたのがよくわかります)、刺されても1時間ほどで腫れがおさまりますが、ここのは翌日ぐらいまで引っ張る痒みの強さでした。


本当はムースかビーバーを見つけるためにコースに入ったのですが、蚊の襲撃に気がついてからは逃げるのに精一杯で、顔も刺されるので常に腕をグルグル四方八方振り回し、コースの半分ぐらいは駆け足を使って汗だくになりながら駐車場まで戻ってきました。


様子見でショートコースにしていたのですが、半日とか一日ぐらいかかりそうなロングコースに入らなくて良かったと心底思いました。


夏場にここに行く人は、物理的な蚊対策(ネットとか)をしていかないと、酷い目に合いますよ。


というか、晴れた日中に野生動物はほとんど活動してないので(ムースは雨の日なら見られるっぽいです)、木陰でおとなしくしてるのが良いと思います。

ここの真骨頂はキャンプで泊まって(公園内に2箇所あります)、夕方と早朝に探しに行くのが良いと思います。



というわけでエルクアイランド国立公園は早々に退散することにし、ネットの繋がる場所に移動して(ビジターセンターの辺りでつながりました)、翌日以降の行動予定を考えます。


天気予報を見ると、明日も全体的に雨模様だったのですが、唯一600kmほど南にあるウォータートンレイクス国立公園の午前中だけ晴れそうな予報が出ていたので、カナディアン・ロッキーガイドブックで日帰りで歩けそうなハイキングコースを適当に見繕い、簡単に計画を立ててからすぐに出発しました。<br>






とは言え、ただ単に600km走るだけじゃもったいないので、「地球の歩き方」を頼りに途中で寄り道していくことにします。(50km以上遠回りになりましたが)


なんだかんだで「地球の歩き方」が重宝してます。







恐竜展示で有名なドラムヘラーにあるロイヤル・ティレル(古生物学)博物館です。


平日の夕方にもかかわらず、ものすごい数の車が駐車場に停まっていたので、大人気の施設のようです。
(この時はちゃんと知らなかったのですが、世界有数(最大)規模の恐竜に関する博物館のようで、恐竜好きな方にとっては聖地みたいな場所なんでしょう)


受付を済ませて中に入ると、さらに各種プログラムチケットを販売しているカウンターが有り、上部のモニターを見ると、「地球の歩き方」に大人気と書かれていた「ディノサイト!」(DINOSITE!)の16時からのプログラムが「Now selling」になってました。
これは恐竜発掘現場を見学し、実際に発掘体験が出来るプログラムです。

なんだ、空きがあるじゃんと思いながら、すぐに申し込みました。


その時に何やらあれこれ注意を受けたのですが、ちゃんと聞かずに「Yes、Yes」とわかったふりをして返事をします。(地球の歩き方に3km歩くので水を持って行けだのなんだの書いてあったので、そのことだろうと勝手に判断)


開始時間の16時まであと20分ぐらいあったので軽く館内を見てみようかと思いつつチケットを改めてみると、10分前集合と書いてあったので慌てて駐車場まで戻り、準備を済ませて集合場所に向かいます。


そこには若い女性のスタッフが一名立っていて、他に参加者らしき人は見当たりません。


買ったチケットを見せながら参加者であることを申告すると、彼女は


「今日の参加者はあなた一人なのよ」


と、言うので驚いてしまいました。


げげげ、そりゃマズイ!


というのも、これまで何度か自分一人、ガイド一人の組み合わせでプログラムなどに参加したことがあるのですが、すべての説明も質問も私に向かって投げかけられるので、英語の説明を適当に聞き流すということが出来ないからです。


とりあえず、英語が得意でないことを先に伝えて、ゆっくりはっきり喋ってもらえるようにお願いしました。


時間になったのではじめましょうということで、まずは館内の小部屋に連れて行かれます。
(なぜ、建物の中に連れて行かれたのかわかっておらず、てっきりブリーフィングでもするのかと思ってました)



ここでバッドランド(侵食の進んだこのエリア、恐竜の骨がたくさん見つかる場所です)の成り立ちや、恐竜の生態などの説明が行われます。


さらに、アルバータ州(ここ)でどんな骨が見つかったかのプレゼンテーションなんかもありました。

(この時に、ついつい適当に聞き流していたら、「どこの地方の化石がみたいですか?」という質問が混ざっているのに気が付かず、10秒ぐらい見つめ合ってしまいました)







さらにこんなものが配られたので、「これって本物ですか?」と尋ねてみたら、「もちろん」との返事。



生まれて初めて恐竜の骨を触ったので、感動もひとしおです。






これはカメの甲羅、なんとかサウルスの歯、◯◯の背骨、と、説明を受けながら次々に骨が配られます。









そして、ここで突然課題が出されました!


この骨を正しい場所に配置してください・・・・



えーっと、そもそも英語で書かれてる種名や骨の部位がさっぱりわからないんですが・・・



しかも、参加者は私ひとりきりなので、彼女は「フン、フン」と可愛らしい小声を漏らして微笑みながら、私の一挙手一投足を見つめています。



恥ずかしいのでぜひやめていただきたいのですが。。。。



というわけで、健闘むなしく正答率60%といったところでした。






一箇所だけ英語力のせいで間違えたところがあり、そこが合ってれば80%ぐらいだったので、悔しくて仕方がありませんでした。(大人げない)









これで終わりかと思いきや、今度は課題の骨を箱のなかから見つけるという課題を出されました。



ちなみに、箱に入ってる石ころのほとんどはなんらかの生物の骨(化石)です。



これなら英語力関係なく出来るかと思ったのですが、ある生き物の歯の骨だけがどうしても見つからず、最後は彼女に手伝ってもらってしまいました。


ムキになって探してしまうぐらい、これは楽しかったです。(ジグゾーパズル的面白さ)




続いて、彼女が壮大なオープニングテーマのような音楽を流し、、、







石膏で周囲を固めた恐竜の全身骨格の骨を披露し(これは本物で触ってOK)、「ディノサイト、インドアプログラムに参加していただきありがとうございました!」と宣言したところで、実はこれがブリーフィングではなく、プログラム本体だったのだとようやく気が付きました。(一人参加だったので本来90分のプログラムが60分以内で終了したということもあって、この時点でも確信したわけではなく、彼女の言動から「そうなのかな」と思った次第です)&lt;br>

建物から出たところで彼女から「さようなら」と言われて、やはり終了したんだと認識し、発掘現場に行く気満々で居たので肩透かしを食らいつつ、残った時間で館内を見て回ることにしました。

(どうやらわたしが到着する前のスコールで路面状況が悪くなったか何かで、アウトドアプログラムがキャンセルになっていたみたいです。どおりで参加者が私一人なわけです)







お〜、スゴイスゴイ。









数カ月前に「眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く」を読んだばかりだったので、この展示には心底感 動しました。









そっか、ヨーホー国立公園あたりがバージェスの発掘現場だったんですね。(カナディアン・ロッキーのどこかだということはもちろん知ってましたが、ハイキングコースのすぐ側だということは気が付きませんでした)


そう思うと実に感慨深いものがあります。


ここの博物館には「本物」の化石がたくさん置いてあり、バージェス頁岩から算出した見事な化石も置いてあったのには感動しました。


本に書いてあったとおり、最高の保存状態で、当時の不思議な生き物の形態がそのまま岩に残ってました。








こちらのTレックスも半分ぐらいの骨は本物(バッドランドで発掘)を使用しています。

尾てい骨なんかは重すぎて配置できないという理由で脇に置いてありました。


日本の博物館なんかでも恐竜の骨は見てきましたが、たいていレプリカで「まぁ、サイズはこんなもんだったんだろう」と思いながら、少し覚めた目で眺めていただけだったので、ここの本物の化石展示には驚かされました。



あと、レプリカなんかの場合は当時の生態を再現するような配置になっていて(肉食恐竜が草食恐竜を襲うような格好で置いてあって、背景に肉付けされた絵が描かれています。

見事な展示方法です。







特にケラトプスの仲間の化石がたくさん発掘されるらしく、いろいろなバリエーションの化石が展示されていました。


化石クリーニングの実演やガラス越しに作業風景を眺められるコーナーなんかもあって、恐竜好き、化石好きな人であれば、一生に一度は訪れたい場所なんだと思いました。


「地球の歩き方」で存在だけ確認して、たいして期待もせずに訪問しましたが、実に満足度の高い施設でした。


しかし、化石発掘ツアーに参加できなかったのが唯一の心残り。








晴れてきたし、せっかくなので、博物館の周囲にあるセルフハイキングコースを一周してみることにしました。


(途中のチェックポイントに地形の成り立ちや化石のことなどの解説があって、そこそこ楽しめました)


では、次に行ってみましょう。






ここは博物館から15分ぐらい車で走った所にあるホースシーフ谷の展望台からの景色です。

(馬盗人が盗んだ馬を隠したことからこんな名前になったそうな)

実は本日2回めの訪問なのですが、博物館に行く前に立ち寄った時は曇天だったので、晴れたのを気にもう一度やって来ました。








普通の道でもやはり晴れると景色が良いですね〜。



この辺りは石油が採れるらしく、小型の採掘機がいたるところにありました。









ホースシーフ谷の少し奥にあるワイヤー駆動の小型フェリー。乗用車10台ぐらいしか乗せられ無さそうです。(この時は私含めて2台でした)


これも「地球の歩き方」情報です。かなり役立ってます。








さらに「地球の歩き方」情報でフードゥーへ。


水で削られた地形で見かけるキノコ型の自然オブジェです。










これは夕焼けとセットの写真ですが、朝日だとさらに良いアングルで撮れると看板に書いてありました。





さて、日も傾いてきましたし、そろそろウォータートン国立公園に向かいますか!







ダッジチャージャーには今どきの車としては珍しいサンルーフが付いていたのですが、これがまた開放感抜群で、今回の旅では雨でも降らない限り、四六時中開けて走ってました。


ロッキー山脈の内部みたいな縦に広がる景色なんかでは特に重宝しましたよ。










湿った空気と日中は30度を超える猛暑で本日も相変わらず積乱雲の沸きまくる空模様です。









ドラマチックな景色なので嫌いじゃない、というかむしろ好きなのですが、これが原因でカナディアン・ロッキー方面が晴れなかったのだけは残念。




というわけで、深夜にウォータートン国立公園のトレッキングコースの駐車場に到着し、ここで何泊目かわからない車中泊をしました。
(国立公園のゲートは夜中も空いてました。私はカナダ旅行の初日に年間フリーパスを買ってしまったので、問題なく入りました)






8月16日(土)





6時前に起床し、6時半前に出発しました。


今回歩くのはガイドブックに掲載されていたカシューアルダーソントレイル(Carthew-AldersonTrail)なのですが、本来は縦走コースでゴール地点(ウォータートンの街中)に車を置いておき送迎バスを使ってここに来るのがセオリーなのですが、バスは予約制な上に8時半出発、ハイキング開始が9時になってしまい、それだと天気予報的に持たないだろうと判断して、縦走をせずに晴れてるうちに景色の良さそうなキャメロンレイク側半分をピストンで歩こうという作戦に切り替えました。


これが吉と出るか凶と出るか。








ちなみに、相変わらず日本と違ってこんな朝早くから行動開始してるのは私一人ぐらいなもんです。でも、毎日空を見上げてるんですが、日本と一緒で10時ぐらいからガスが湧き上がるので、早め行動は有効だと思うんですけどねぇ〜。
(この時はさらに早朝の霧が重なって、8時から9時ぐらいの1〜2時間しか晴れるチャンスがないという日々が続いてました)









緩い登り坂を歩き始めて1時間強でサミットレイクに到着しました。


昨日高速のサービスエリアで買っておいた調理パンで燃料補給。



その後、しばらく森林地帯を歩いて行くのですが、、、






キツツキの仲間がドラミングしてました。









ドラミング中のキツツキを間近で見るのは初めてかもしれません。

(双眼鏡が必要な距離ならコスタリカなんかでも見ましたが)








森林限界を超えてガレ場に出ました。

どんどん晴れ上がっていくかと期待していたのですが、どうやらそう甘くはないようです。










たまたまかもしれませんが、ここは気温が10度前後で風が強いため、えらい寒いです。

そのためか、生えてる植物も葉の厚さなんかも含めて悪天仕様になってます。







カシューサミットに登ったところで少しだけ晴れ間が広がりました。


この景色を独り占めです。(360度の眺めで気分爽快です)



カナダに来てハイキングコースの「見上げる景色」ばかり見ていたので、たまには稜線歩きがしたくてここに来たのですが、距離は短いものの期待通りの景色で満足出来ました。


ここでタイミングよく晴れてくれたのも良かったです。


この後、カシューレイク(ロウアーの方)まで下り、雪渓の溶けた水を魔法瓶に汲み(後にも先にもカナダの天然水はこれが最初で最後でした。もちろん美味しかったです)、天気が回復しそうも無くて、どんどん悪化してきたのでここで引き返しました。(それでも往復20kmぐらいのコースになります)&lt;br>






いつもじっとしているか餌を食べてるだけのマーモットが珍しく表情豊かな様子を見せてくれました。









どうやら数匹のファミリーで暮らしているようです。




えっちらおっちらと稜線まで戻ると、反対側からバスに乗って9時に歩き始めたであろうハイカーが次々に登ってきました。


彼らはここで晴れた景色を見られていないので、判断を間違えなかった自分に対してちょっとした誇らしさを感じつつ挨拶しながらすれ違います。


というか、次々に団体さんが登ってきて、登り優先ルールで道を毎回譲っていたので、下るのもえらい時間がかかりました。

ここ、予想以上に人気コースなんですね。

(ウォータートン国立公園では1、2位を争う人気コースだとか)









この神秘的な色合いの湖はワードマン湖。


すれ違いざまに「あれはアメリカ合衆国にあるんだよ」と教えてくれた人が居ました。

そう言えば、ウォータートン国立公園はアメリカとの国境沿いに位置していたんでした。







さすがカナダ、馬で登ってくる人も居ます。

(カナダのハイキングコースのいくつかは馬やマウンテンバイクでの走破が許されています)




13時頃にキャメロンレイクの駐車場に戻ってきました。


予想以上に駐車場の車が増えていて(カヌーの人やら釣り人も)、「人気の場所なんだなぁ」と再認識しました。







キャメロンレイクからウォータートンの街に下るときにバキュームカーに前を阻まれ(なぜバキュームカーだとわかったかと言うと、私が下山した時にまさに組み上げをやっていたからです。あ、そう言えばカナダのボットントイレはどこもほとんど臭わないのが不思議でした)、仕方なしに適当な展望箇所で車を停めたら、そこがすごい眺めです。








大きな石(足元は100〜200m下を川が流れているようなところです)に腰掛けてアップルパイを食べてました。


幸せ〜。




ウォータートンの郊外に出ると、車が数台道端に停まってました。



これはもしや・・・






クロクマです。(日本で言うところのツキノワグマの仲間)









最初、グリズリー(ヒグマ)だと思って眺めていたのですが、後でよくよく特徴を調べてみたら、クロクマにも黒じゃない種類がたくさん居るということと、サイズが小さかったこと、肩の筋肉が盛り上がってなかったのでクロクマだと判明。


グリズリーを見てみたかったので、少し残念。




さて、明日はまるまる観光できる日としては実質ラストの日曜日です。(月曜日の夕方にはバンクーバーに戻らなければなりません)



カナディアン・ロッキーの天気予報的には明日も相変わらず芳しくないのですが、はてさてどうしたもんか。




候補その1はお土産屋さんで教えてもらったクランブルックで化石探し。

候補その2は野湯巡り

候補その3は「地球の歩き方」に書いてあった、バッドランドで恐竜の骨を見られるもう一箇所の国立公園訪問。



というわけで、とりあえず候補その1から調べてみたのですが、どうやら採集場所にたどり着くには4WDの車とできれば現地の状況に詳しいガイドが必要とのこと。


もちろんオフィシャルのガイドが居るわけじゃないみたいなので、誰かアマチュアの採集家に頼むことになるみたいなのですが、いまさらそんなこと出来るわけもありません。


候補その2を選択すると、ここからバンクーバー近郊に向けて走り始めてしまうことになるので、唯一晴れ予報が出ている明後日の月曜日を有効に使えない気がします。


候補その3だとバッドランドを巡った後に夜にカナディアン・ロッキーに戻っておけば、明後日の早朝にショートコースの一つでも楽しんでからバンクーバーに向かって走っても、夕方到着に間に合いそうで一石二鳥です。

先日の恐竜の骨発掘プログラムもインドアバージョンになってしまって不完全燃焼状態ですし、ここはひとつ再チャレンジということで、候補その3の州立恐竜公園(Dinosaur Provincial Park)に行くことに決めました。


ネットで各種プログラムの予約ができるみたいだったので、早速午前と午後のプログラムにそれ ぞれ予約を入れておきました。



つづく