金曜日に恒例の天気予報チェック!
今週末は天気が悪いと思って、まったく何も考えていなかったのだが、宮城・山形以北は土日とも快晴の天気予報。
う〜む、困ったぞ。
日曜日の18時に埼玉に行く用事があったので、東北道方面に出かけるのは歓迎だが、目的地がおもい浮かばない。
金曜日の夜の10時に帰宅して、とりえあえず登山ザックに日帰り用の荷物を放り込んで出発。(夜11時)
なんとなく鳥海山に行きたくなり、信号待ちの時に目的地登録。
残り550km、到着予定時刻 朝8時。
う〜ん、無理(笑) 日帰り登山だったら6時には登りはじめたいし、第一徹夜で500km超走った後に一往復は体力的にも厳しい。
とりあえず北に向かいつつ、那須付近のサービスエリアで仮眠。
朝になっても目的地がピンとこずに、そのまま走り続ける。

お! ロードスターRHT、めっずらし〜。(画面の白い○は虫の死骸です)
サービスエリアで朝食を食べながら携帯で調査。鳥海山山頂付近には山小屋があるので、もしここに泊まれれば、明日の朝に下山して埼玉に向かえば、なんとか18時には間に合いそう。
ぎんがめ「もしもし」
小屋主「はい」
ぎんがめ「宿泊したいんですけど、大丈夫ですか?」
小屋主「はい」
ぎんがめ「えーっと、では1名でお願いします」
小屋主「名前をお願いします」
ぎんがめ「ぎんがめと申します」
小屋主「しいたけですか?」
ぎんがめ「ぎんがめです。銀色のぎん、海亀のかめ。ぎんがめです」
小屋主「わかりました。4時30分までには小屋に着くようにしてください」
ぎんがめ「わかりました」
なんとも事務的で心許ない対応だが、まぁ大丈夫でしょう。
さて、目的地と行程が決まるとがぜんやる気が出てきます。
良い感じに天気もよくなってきましたよ!

月山の横を駆け抜け

鳥海山を遠くに眺めながら、車を走らせます。

鳥海山ブルーラインを上がって

恒例の雲海ドライブ

頂上はガスの中でしょうか?

鳥海山ブルーライン。いつ来ても最高でございます。

駐車場に到着。遠くに頂上が見えております。これからザック背負ってあそこまで歩くわけです。
まずは(レトルトの)牛丼を腹に放り込み、水とスポーツドリンクを調達して準備完了。

さて、いよいよ行きますよ!

最初の展望台までは、登山者意外の人も登るのでちゃんと整備されております

展望台から頂上を眺めます。これからあのてっぺん付近まで歩きます。

天気もいいし、快調快調!

雲に向かって登る感じです。(ってことは、この後はガスの中?)

こんな雪渓も越えて行きます。ザラメなので慎重に行けば問題なし。風がすずしくて気持ち良い!

だんだん現実離れした景色になってきました。

特に苦労することなく気持ちのいい山歩きが続きます

横を見れば、目線の高さに雲が流れています

いよいよ雲(ガス)に近づいてきてしまいました

そろそろ疲れてきたところで、高山植物が目を楽しませてくれます。

最初は歩きやすかった道も、すっかり岩場の登山道。

頂上付近はガスの中。

右側に小さく登山者が写っているの見えますでしょうか?
なかなかスリルのあるところを歩いています。

実際はこんなかんじで、普通は左に落ちないので、たいしたこと無いのですが。

それよりも下っていくときの方が、足元が脆くてヒヤヒヤもんでした。

雪渓から目の前に迫った頂上を眺めます。ちょっと待てばガスが取れそう。

おぉぉぉぉ、取れた。絶景なり。

んが、晴れきった後に歩き始めたので、雪渓を上がるときにガスの中に入ってしまった。
全部白い世界で、どっちがどっちなのかよくわからない。
(なので、たくさんの人の足跡を頼りに登る)

お、また晴れそうだぞ。(この時間帯は晴れたりガスったりを繰り返します)

わお、これはすごい!!!
しかし、頂上はまだ上だな・・・・

腹が減ったのでカロリーメイトでごまかしながら、山小屋目指してひたすら登る。景色は綺麗だけど疲れたぞ〜

最後の岩場。あと少し!

ついた〜!!!
そして受付へ。
嫌な予感的中。
予約表にぎんがめの名前が無い。
煮ても似つかない「さわだ」なる名前があるが、下の名前と住所が一致している人が居る。
というわけで、「さわだ」ではなく「ぎんがめ」であることを伝えてようやく中に案内された。やれやれ(笑)。

まだ夏山シーズンの前なので、けっこう空いていてラッキー。

小屋の周りは高山植物でいっぱい。
涼しい風の中、2時間の仮眠で東京からここまで一気に文字通り駆け上がってきたので、ちょいと昼寝。
起き上がる時に、手をついたら、生っぽい手触りが・・・
なんだろうと思って見てみると

かわいい高山植物が岩の間に必死に生えていた。(大きさ比較のためにアルミボトル缶のキャップを置いてみました) 白い花がかわいい。手をついてごめんね。
夕飯の案内が流れたので食堂へ移動。腹減ったぞ〜!

うそ・・・・
ご飯、味噌汁、漬物だけ?
いや、たしかに「神社」兼「山小屋」なのは知ってるけど、これは・・・
(登山ブログ初めて読む皆様。これは例外中の例外なので、山小屋の食事は質素であると思わないでください。場所によってはおいしい料理が出るところもあります)
常連さんは自分たちで惣菜を持ち込んで、豪勢な食事を楽しんでいる。
なるほど、ここに来るときは、肉っけのあるもの(ウインナーとか)持ってきた方がいいね。

今回は準備をろくにしないでここまで来てしまったので、暇潰しの手段が無い。ラジオがザックに入っていると気付くまで、ずーっと雲を眺めておりました。
寒くなってきたので、小屋の中に入り、毛布に潜り込む。
9:00に消灯なので、その前にトイレと歯磨きを兼ねて、いったん外へ。
おぉぉぉぉ、天の川。
明日も天気予報通り晴れそうだね。
というわけで9:00就寝。
そして3:00起床。(予定通りです。山は10時からガスるので、これが基本です)
すぐに身支度を整えて臨戦態勢。頭にはランプが付いております。
実は昨日は頂上を踏まずに、まっすぐ小屋に来てしまったのですが、それは今日の早朝に頂上へ登り、ご来光を見るため。
小屋から先は岩場で道がわかりにくいので、他のパーティーの後をくっついて歩き始めます。

一人では絶対に上がれない岩場の道です。

小屋から登ること約30分。頂上付近に来ると、すでに空も白みはじめています。
頂上はそれほど広くないので、あっと言う間に小屋に宿泊していた人(の1/3)であふれかえります。高所恐怖症の人はちょっと怖いかも。
そして4:15。予定時刻通り太陽が地平線から登りはじめます。

歓声が上がります。
そして、海に近い場所にある鳥海山は、日の出の直後に太陽の影が海に落ちることで有名です。俗に言う「影鳥海」という現象です。

日本海に鳥海山の影が落ちているのがわかるでしょうか?
神秘的な光景です。

鳥海山の山頂からは早池峰、岩手、秋田駒、八幡平、八甲田の山々が見渡せます。(写真に小さく写っています)
もちろん月山も見えます。
さて、(質素な)朝食食べに山小屋に戻りますか。

こんな岩場を登ってきたんですね。
そして、山小屋に着くと食堂から皆の歓声が。
もしや、朝食はゴージャスなのか?

昨日の夕飯に生卵とノリと梅干しがついただけだろ〜。。。
それでも、夜より良いと大好評でした。
皆、山小屋経営者の戦略にだまされているぞ!(笑)
もちろん、腹ペコの私はおいしくいただきました。
さて、埼玉めざして下山しますか! (6:00)
ちょいと歩いてから振り返ると、頂上直下に山小屋があるのがわかります。
行きと違う、尾根沿いの道を歩いて帰ります。

両横(特に右側、昨日上がってきたところ)が切れ落ちています。

下界に方向も雄大な景色が広がっています。

落ちたら命は無いでしょう。

昨日はガスっていたあたりは、高山植物が綺麗な場所でした。

高山植物(チングルマ)の群落の向こうに鳥海湖、その向こうに月山です。

ほんと、綺麗です。

下山開始から2時間。そろそろ雲が湧き出てきました。

腹がふたたび減ったので、雪解け水を沸かしてコーンスープをいただきます。
山での楽しみの一つですね。

振り返えれば、鳥海山は雲の中。早いとこ下ってきてよかった。
駐車場に無事に到着。
明日は間違いなく筋肉痛だな。。。

ほいじゃ、埼玉目指して走りますか!
(用事がなければ、山形あたりをドライブしたかったのだが。。。)

さようなら鳥海山。良い山でした。

汗を流すために、テルメ柏陵、舟唄温泉へ。(鳥海温泉は清掃中でした)
結論から言うと、まったく期待してませんでしたが、ここは良い温泉です。源泉(濃い!)かけ流しで、立地の割りには開いた窓から最上川を眺められるなど景色も良く、これで200円はすばらしい。

蔵王の景色にヨダレを流しつつ、高速をひたすら走って埼玉に18時過ぎに到着。(途中事故渋滞に巻き込まれなければ、18時ぴったりだったのに)
というわけで、目まぐるしい土日が終了しました。
皆さんも、登山どうですか?
ロードスターのドライブと相通ずるモノがあると思うのですが。