ニュージーランド ドライブ日記 1月 5日 (ワナカ → マツキツキ → テ・アナウ)
9日目






ワナカ ←→ マツキツキ駐車場 100km
ワナカ → テアナウ  270km

合計 370km


目覚ましは使用せず、朝7時に起床。


本日は悪天候で予定が狂ったとき用の予備日です。ですので、特に計画は入って
いません。距離も寄り道しなければ270kmとけっこう楽です。


幸い晴れているので、選択肢としてはマウントアスパイアリング方面に行くか、
次の目的地であるミルフォードサウンド方面に今日のうちから移動してしまうか
。世界遺産であるテ・ワヒポウナムはアオラキ/マウントクック、グレーシャー方
面、アスパイアリング、フィヨルド(ミルフォードサウンド含む)4つをあわせて
登録されているので、やはりマウントアスパイアリングは外せないところです。

というわけで、マウントアスパイアリングをこの目で見ることに決定。

鍵をボックスに放り込みチェックアウト(チェックイン、チェックアウトで
スタッフの誰とも顔をあわさないユースホステルはこれで何軒目でしょう)







昨日食べ切れなかったポテトをぱくつきながら車で5分のDOCに顔を出します。

DOCではトランピング用のパンフ(1$)やら地図(19$)を購入します。この辺りで一
番高い、マウントアスパイアリングは日帰りでどこから見られるか尋ねると、ス
タッフが3か所ぐらい教えてくれたので、その中の1か所に決めて出発することに
します。

あと忘れずに天気予報をチェックしたのですが、やはり明日は雨まではいかない
ものの、雲が増える傾向にあるみたいです。そして明後日は完全に雨ですね。

朝飯は昨日買ったポテトでいいかと思っていたのですが、サブウェイが営業して
いたので、そちらで購入します。(昨日あわててハンバーガーを買う必要も無かっ
たわけですね)
サブウェイでは質問攻めにあうので、最初にパンやらソースを自分から指定して
、「全部入りで!」と宣言して、完成を待ちました。






湖を眺めながら朝食です



では、トランピングに行きますよ〜





ワナカの湖の脇を走って行きます。

いわゆる主要幹線道路では無いので、どんどん道が細くなっていきます。





そして砂利道に突入です。


キャタピラで道が削れているのか、タイヤがまったくグリップせずに完全に宇宙
遊泳状態です。







なんか、道の真ん中に障害物が。。。







牛です。当たり前のように道路の真ん中に居ます。


そして立ち去る気配無しです。






というわけで、私が避けて通りました。








そして、さらに進むと1匹どころか大量の牛が道路を歩いています。






そして牛を追うはずの牧羊犬が車の前に笑顔で飛び出してきます。私の車を牛か
なんかと勘違いしているのでしょうか。どうしたもんかと思っていると、牛の後
ろを走っていたトラックから右手が出てきて、先に行けの合図。そのままトラッ
クを追い越し、牧羊犬に注意しながら車を進めます。







牛は足を止めてこちらを見てます。


見つめ合う牛と私。


ロマンスか! ロマンスなのか!



この中から一頭なんて選べない!





違います。どいて欲しいんです。




じわじわと車を前に進めてみます。


やっと牛が動き始めました。よかったよかった。





って、そっちかい!!









「そっちかい!」の衝撃映像はこちら。↑クリックしてスタート








数分間一緒に走ったでしょうか。ようやく、脇に退けた隙を狙って一気に車を前
に進めました。






さらに、こんな水たまりというか川を何本も越えて行きます。(深さ15cmはありま
す)





相変わらずすごい景色ですね〜









ワナカから50km、30分で着くかと思ってましたが(この計算がそもそもおかしいの
ですが、信号のないニュージーランドではアベレージ70〜80kmは出ます)、実際に
は1時間以上かかってマツキツキ駐車場に到着しました。

ここから、マウントアスパイアリング山が拝めるポイントまでは歩いて片道2時間です。


ザックに昼飯や水などを放り込み、さっそくトランピング開始です。


と、途端に足の甲がかゆくなります。おとといブループールでサンドフライに10
か所ほど噛まれたところが赤く腫れ上がっていて、昨日の氷河ではそれほどでも
無かったのと、サンダルを履いているときは刺激しないので大丈夫なのですが、
ここに来てタイトな登山靴で歩き始めたら猛烈に痒くなってきました。しかし、
登山靴の上からじゃどうすることも出来ないので、景色に意識を集中して歩きま
す。幸い景色は絶景です。





勾配のない川沿いの道を延々と歩いていきます。








感電しないように、柵を階段で越えて行きます。








向かいの山のむこうにロブロイ氷河が見えます。大迫力です。









途中、どう考えても羊牧場だろうというところの中に入っていきます。(写真を撮
る寸前まで、数匹の羊が柵の所からこちらを見ていたのですが、近づいたら蜘蛛
の子を散らすように行ってしまいました)










その羊たちに見下ろされながら歩いて行きます。









牧羊犬に追い立てられながら、牛が川を渡っていました。子牛が躊躇したり、流
されたり、それを牧羊犬が駆り立てたりと、まるで動物奇想天外の一シーンみた
いです。(来年の年賀状にしましょうかね)









いったい何mある滝なんでしょう。(左上から右下にかけてあっちゃこっちゃに短い滝が見えると思いますが、これが1本の滝筋なんです)









写ってます。


スケールがでかいのと、それに比べて人が少ないのがいいですね。この辺で足が
痒いことはだいぶん忘れました。元もと蚊に刺されまくったおかげでヒスタミン
系の痒み耐性は出来てるんですよね。蚊に刺されても1日で腫れが引くのは特技と
言えば特技です。サンドフライへのアレルギー反応も日本の家蚊と同じだといい
のですが・・・。




この時は暖かく(むしろ暑く)、Tシャツ,短パンで歩いてました。







勾配は全くないので、ちょっと散歩感覚で入れる道だと思います。
(左下、写ってます)








ようやく目的地の山小屋が見えてきました。DOCのスタッフがここからマウントア
スパイアリングが見えると言っていたポイントです。

先ほど勢いよく追い抜いていった高校生ぐらいのクライマー(ロープにピッケル装
備の若者)、2人組が声をかけてきます。


「今何時ですか?」

「12時だよ。ところで、ここからマウントアスパイアリングって見えるの?」

「嫌、ここだと見えないよ。もう少し先に行かないと」


なるほど、もうちょっと歩かないと駄目か。

ふたたびザックを背負い、2人の高校生が向かうであろう本格的コーストは違う谷
沿いのコースを進みます。






マウントアスパイアリング方面を見てみると、山陰か
ら微かに見えていたので、DOCスタッフが間違いを言っていたわけではないみたい
です。








橋を渡り








美しい林を抜け







ちょっとした広場に出ると、先ほどよりはちゃんとマウントアスパイアリングが
見えます。


さすが標高3000m、見上げるとかなりの高さです。






ここで腰を下ろし、昨日買ったハンバーガーとポテトをぱくつきます。温くなっ
たコーラも運動した後は美味しいものです。







いやぁ最高!

本当は余裕があれば、ここからさらに標高1000m上がると、すばらしい絶景ポイン
トがあるのですが、それをやるには時間が足りないので、来た道を戻ることにし
ます。(早起きして樵れば良かったかな)









あえて振り返らないでここまで歩いて来ておいたので、帰りも楽しめます。









っつーか360度すごい景色なんですよね〜
溶岩がたれてできたのか、氷河に削られたり









押し出されたりしたであろう岩山が延々と続いています











途中にはいくつもの滝が降り注ぎ、そこにだけ木が生い茂っています。
まるで木の中から水が飛び出してくるようです。









何度見ても不思議な景観ですね。










帰りも羊牧場の中を歩いてゆきます。
(ゆっくりと道をあける羊たち)


ちょっと散歩のつもりが、ワナカに戻ったのは4時過ぎ。

再び車に乗り、砂利道を走って行きます。

制限速度いっぱいいっぱいのスピードで走っているのですが、、、




ぶっこ抜かれました。みんな早すぎ。








牛飛び出しすぎ!(2匹目)








同じ写真に見えるかもしれませんが、3匹目









6匹目。
(早く行けよ、俺)







昨日フィッシュアンドチップスを買った店で今度はアイスを買い、ぱくつきなが
ら次の目的地を目指します。







数日前に乗馬をしたカードローナの街を越えて、クイーンズタウンを目指します








クイーンズタウンが見えてきました。




久しぶりにR35が続くワインディング道路です。

クイーンズタウンは、南島の観光基地となる街で、ここに滞在すればたいていの
アクティビティに参加することが出来ます。ゆえに、日本人を含め、多くの観光
客が大挙して押し寄せるので、私は宿泊せずにスルーします(笑)。


一応ガスを入れるためだけに立ち寄ります。







あ、フィアットだ!(カーナンバーに注目。運転席にいたおじいさんはお金を払
いに行ってしまってますが、御年配カップルの旅です)







さらに赤NCが!!








湖を横目に目的地を目指します。









久しぶりの信号です。(交通量の多い一本橋ですからね)







なぜか、ここで妙義の山々を思い出してしまいました。なんか雰囲気が似ている
のです。








実際に良く見るとまったく似てないのですが、どちらも迫力ありますよね










だいぶん南(北半球で言えば北)に来たからか、どんどん色が変わってきます。具
体的に言うと、水の色も森の緑も濃くなって来ています。変わらないジャン! っ
て方は初日の北島のまるでアメリカ西海岸みたいな写真と見比べて頂ければわか
っていただけると思います。






気候が厳しくなって針葉樹の比率が上がったのでしょうか。








豪快な直線







延々と続きます











そして横にはどこまでも羊の姿が



6号線から97号線、そして94号線へ抜けます。




ニュージーランド名物丘陵地帯。



あと、ここまで書きませんでしたが、動物の死体は本当にたくさん道に転がって
います。酷いところだと50mに1匹ぐらいの割合で延々と死体が転がっています。
肉食動物が少ないからでしょうかね。(たまにウミネコの仲間や白黒のカラスみた
いな鳥、ハヤブサの仲間がたまについばんでますが、それよりも圧倒的に死体の
数が多いイメージです)
もしやと思って、スピードを落として見てみたらハリネズミの死体だったなんて
こともありました。ひき肉になるのもかわいそうだったので、道路の脇に避けて
あげようと掴んだら、えらい痛かったです(当たり前)。調べてみたら、ハリネズ
ミはニュージーランドでは移入種らしく、日本でもペットが野生化して神奈川県
で確認されているらしいです。







テ・アナウ近くにたくさん咲いているこの黄色い花に不思議な魅力を感じました。







今日の移動も大変楽しませてもらいました。








20時前にテアナウのユースホステルに到着しました。

まだ、明るいので明日朝から曇るようだったら、今から100km先のミルフォードサ
ウンドまででかけようかと思い、天気予報を確認したら、19時発表の最新の予報
ではなんと明日も晴れるみたいです。すっげーーー、俺(笑)。

なので、ミルフォードサウンドは明日の楽しみに取っておき、宿でゆっくりする
ことにします。







6人部屋なのですが、私以外に1人しか泊まっていません。いわゆるクリスマスホ
リデーシーズンが終わったのでしょうか? 同居人は荷物を置いて、どこかに出か
けているようです。そして、竿が置いてあるので釣りが趣味であろう同居人のベ
ッドには「地球の歩き方」が置いてあります。なんと、日本人です。

まぁ、いまさら日本人恋しいなんて感情も無いので、夕飯と明日の昼飯を入手す
るために、街へぶらぶらと出かけます。







スパゲティでも食べようかとイタ飯のレストランに入りかけたのですが、なんと
なく「違うなぁ」と感じ、フランツジョセフでも入った深夜までやっているスー
パーに立ち寄ります。
ちょっとハマリ気味の韓国産カップラーメンコーナー売り場をうろうろしている
と、アジア系のおばぁちゃんが英語で

「唐辛子が入っていないやつは無いかね?」

と声をかけてきました。

「私はここの土地の者では無いのでよくわからないんですが」

「あぁ、そうなの。地元の中国人かと思ったわ。それじゃぁ、仕方ないわね」


なるほど、今度は現地中国人ですか。
と、これで終わらすのも何だったので、たまたま目に入った日本製のカップうど
んを手にとり

「これなら辛くないですよ」

と勧めてみたところ

「じゃぁ、これにするわ」

と持って行きました。日本のうどん、おいしいと思いますよ〜。


晩飯と朝食、昼飯まで入手できたので、宿に戻ります。


じゃじゃ〜ん、ラーメンと昨日から延々食べ切れなかったポテトの豪華夕食(笑) 。なんかだんだん飯がどうでもよくなっている気がする。



そして、談話室と中庭を見渡すと、唯一いるアジア人は中庭で若いヨーロピアン
の子達と仲良く話している45歳ぐらいのおじさん。いわゆる日本人日本人してい
ないので、声をかけても良かったのですが、先に寝てしまうようです。
私は恒例のノートPCを開いてバックアップ、メモ取りを行い、やはり恒例の懐中
電灯片手に25時頃部屋に戻るのでした。


そして、この日本人のおじさん、いびきを高らかにかいてました(笑)。今回の旅
で同居人のいびきを食らったのはこれが最初で最後です。

日本の山小屋やフェリーで慣れているので関係なく寝れましたけど。




さて、明日はいよいよ後半戦最大の見せ場、晴天のミルフォードサウンドです。




つづく




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