月曜日
朝6時30分に旅館を出発。
天気予報通り雨が降っております。
次に宿泊したかった宿に予約の連絡を入れてみると
「空いてますよ」
とあっさりオッケーの返事。
というわけで、次の宿泊地が決まりました。

黒部アルペンルートの入り口、室堂です!!
写真は夏の物です。

カー
ナビでルートを作ってみると、下道込みで500km。カーナビ計算で夕方には立山駅に着くみたいなので、そこからケーブルカーとシャトルバスに乗り継いで
18時過ぎには室堂に着けそうです。普通に走れればナビの計算時間よりは早く着くので(下道30km/h平均で計算されます)、17時ぐらいには室堂に入
れるでしょうか。
(日本地図を見やすくするために画面を回転させています)

ほんじゃ、行きますよ〜 (岡山市街)

いやぁ、雨がけっこう降ってますね

兵庫県でいったん国道に降りて、再び高速(有料)道路に戻ります。

さらに福井県も下道を行きます。
福井県と言えば
水晶浜。
ここで、かっちょいい写真を撮って「
マツダ車のある風景展」に応募するのです!!
撮影場所はここ!

この時期は自動車進入禁止なので背景のみ撮影。

良く似た別の場所でロドの写真を撮っておきます。
ちなみに大雨が降ってます。
内装と私の体、デジイチが良い感じに濡れました。
あとは、コンピューターで作業をしてっと

かっちょいい写真完成!
よ〜し、応募するぞ〜!!

って、
とら。さん、すでに同じ場所で撮って賞とっちゃてるじゃないですか!!
先越された〜〜〜!!
というボケを書きたいが為に水晶浜に行き、雨の中オープンにして写真を撮っておりました。
先を急ぎますよ!

県道33号線で馬背峠を越えます。何気に良い道でした。
というかですね、室堂に行くのは良いのですが、リュックしか持って来ていないことを今更思い出しました。
逆に言うとリュックだけで中身無しで行こうとする自分も自分なわけですが。
さ
すがにまだまだ雪が残っていて寒いだろうから(標高2450m)、フリースの一枚ぐらい買ってから上がることにします。室堂は観光地なので、今日はバスで
上がって、宿にすぐに入って雨をやり過ごせば、明日は快晴で楽しめるでしょう。寒いのは朝だけのはず。観光地ですから宿の真ん前にバス停があるでしょう
し。
カーナビで近所のユニクロを探して、早速お店に入っていきます。
一周まわってみましたがフリースが見当たらなかったのでスタッフに声をかけて場所を尋ねます
「フリースは今の時期は・・・」
げげ! ユニクロなのにフリース売ってないのか!! (それは思い込み)
あわてて店内を見渡すと、ありました、500円のセーター!
今回だけならこれで十分! 早速購入してトランクに放り込みます。
では、富山に行きますよ〜

松を見ると金沢だなぁって感じます。雨も止んだし良い感じ。

石川県美川町。
県で一番の町です。

こちらの叔父様は「
おは諏訪」で有名な諏訪町出身でまったく関係ございませんのお間違え無きよう。

富山県に入りました。遠くに黒部立山の山々が見えてきました。
富山インターで北陸道を降ります。

おぉぉぉ、かっちょいいですな!

県道43号線で立山駅に向かいます。
カーナビに誘導されてこの道を走っているのですが、普通は県道6号線を使うのだと思います。というのも、43号線の方はけっこう街中の細い道を通るんですよね。

ただ、途中にこんな景色があったりします。こりゃ、(晴天の)帰りもここに来た方が良さそうですね。

猿です。私のブログではおなじみのメンバーですね。
そして、いつも手ブレバリバリの写真になります。

西武特急レッドアロー号が富山地方鉄道で余生を過ごしておりました。

15時45分に立山駅に到着しました。

ケーブルカーが降りてきました。
準備(と言ってもリュックにセーターと持ってきたジャンバーと着替えを突っ込むだけなのですが)をしているうちに15時50分発のケーブルカーは行ってしまいました。これに乗れれば、美女平16時発のバスにそのまま乗れたんですけどね、一歩及ばずでした。
まぁ、すぐに次が来るからいいやと思いながら、改札をくぐります。

ゴールデンウィークなのに誰も居ません!

ケーブルカーが下ってきました。

どやどやと観光客が降りてきます。その格好を見てちょっと安心する私。やはり本格的な登山装備は要らないようです。

いやぁ、本当に私一人、貸し切り状態ですよ。
運転手さん(若い)に声をかけると、いろいろ親切に教えてくれました。

こ
れ、上の美女平駅においてあったケーブルカーの車輪です。右のでかい2つの車輪を見て欲しいのですが、左右に非対称の車輪がついていて、2台のケーブル
カーはこれがそれぞれ左右別に着いていて、H型の車輪で線路を挟み込んでポイントでは必ず同じ方向に移動してすれ違いを行うそうです。逆側の車輪は分厚い
んですよ
ね。
(と、運転手さんに教えてもらいました)

けっこうな角度です。(30度弱)
写真だと伝わらないなぁと思っていると、運転手さんが
「斜めから撮るといいですよ」
と、立ち位置とアングルも教えてくれます。

ありがとうございます。あなた様も一緒に入れさせていただきます。
角度、伝わりましたでしょうか?

上の美女平駅に近づくとカメラのフラッシュがピカピカ光ります。
対抗して私も写します。
たぶん、彼らの記念写真にはカメラを構えている私が一人ポツンと写っていることでしょう。

美女平駅に到着しました。

ケーブルカー待ちの観光客がわんさか居ました。45分待ちぐらいだそうです。(運が悪いと2時間待ちとかもあるのだとか)
明日はこれに巻き込まれるのでしょう。
次はバスに乗るので改札口に向かいます。するとスタッフが
「まだ時間がありますので、時間になりましたらこちらにお越しください」
と声をかけてきます。
16時50分発の5分前ですから45分に来れば良いようです。
アイスモナカを食べながら時間をつぶし、45分になったので改札に行くと
「あの〜、まだ時間がございますので、お時間になりましたらお越しください」
と、また言われます。
「50分のバスに乗りたいんですけど」
と伝えると
「それは7月19日からの運行です。次のバスは17時30分発ですよ」
げげげ! そうだったのか。先ほどの一歩の差が1時間半のロスにつながるとは・・・・
(水晶浜ボケ撮影大会の代償は大きかった・・・)
暇つぶし用の本などはすべて車に置いてきてしまったので、携帯でネットでも・・・って圏外か!!
室堂がソフトバンク圏内なのは知っていたのですが、美女平はつながらないようです。

暇だぁぁぁぁぁ。
(美女平から下界を望む)
あ、そうだ、前から気になっていたことを駅員に確認しておこう。
「あのぉ、立山室堂山荘ってバス降りてから徒歩何分ですか?」
「う〜ん、15分ぐらいかなぁ」
「え!? そんなにあるんですか? 道とかすぐにわかりますかね?」
「雪野っ原歩くからどうかなぁ、心配だったら室堂に着いたら山荘に電話した方がいいよ」
「はい、、、そうします、、、」
やはり明るいうちに着きたかったなぁ。17時30分のバスだと室堂着は18時20分だから、日没までギリギリ。もし迷ったら気温下がって、即凍死・・・・。携帯電話つながるから、それは無いか。
置いてあったガイドブック(ほとんど役に立たない)を読んだり、お土産屋を5周ぐらいしたりしながら時間をつぶします。
17時20分に待ちかねたように改札をくぐりバスに乗り込みました。

私以外にも何人かお客さんが乗ってます。このうち誰かが立山室堂山荘行きだったら着いていけばいいわけです。
運転手がマイクで
「ケーブルカーの接続が遅れておりまして、出発が10分ほど遅れます」
とアナウンスします。
その10分でどんなけ陽が沈むと思っとるんじゃぁぁぁ! と言いたいところですが、ここはぐっと我慢。
はたして、17時40分にスキーを抱えた男性が1名乗り込んで来て、ようやくバスが出発。

ブナの林に入ると、案内テープが流れ始め、「ここ、ブナの林は。。。。」
と解説を始めます。
称名の滝ではわざわざバスを停めて、じっくり眺める時間を取ってくれますが、私としては明日の晴天の下りで見ることが出来るので、ここは室堂に向けて是非急いで欲しいところです。

標高が上がってくると、だんだんガスって来ました。雲行き怪しすぎです。

うーむ、絶景ポイントなんですが雲行き怪しいのが気になって楽しめないぞ〜。
阿弥陀ヶ原のバス停に到着すると、何人か降りていきました。
それを目で追っていると、刺していた傘が突然ひしゃげます。
この件とは違います。
暴風雨です。
バスの中に居たので気付かなかったのですが、いつの間にやら大雨になっており、ついでに強風まで吹いているようです。
終わった。。。
雨具と言えば小さな折り畳み傘しか持っていません。道がわかっていて、3分ぐらいで着く距離なら駆け込むという手もありますが、迷ったら一発アウトです。しかも、道がわかるかどうかも定かじゃないガスの雪野原を15分・・・
室堂を観光地だと思って舐めきってました。
登山経験者にあるまじき失態。。。
(経験しているからこそ無理して歩かないという決断は出来るのですが)

雪も深くなってきました。窓ガラスも雨で濡れてます。

あいかわらずバスの車内には観光案内が楽しげに流れ、モニターには今居る場所が夏の晴天だったらどんなにすばらしい景色になっているのかを映しています。
それを恨めしげに眺める私。

バスの高さが3mですから雪の高さは5mぐらいでしょうか。雪の大谷は16mだそうです。
しかし、今は今晩どうしようかで頭が一杯です。
途中のバス停(どのホテルもバス停の目の前にあるようです)でお客さんは次々に降りていき、最後はおばちゃん3人組と私だけになりました。

そして、嵐の室堂バス停に到着。そのバス停がホテル立山そのもので、おばちゃん3人組はその中へと消えていきました。最終のバスが到着したということで建物のシャッターは閉められ、係員も帰り支度を始めています。
こりゃ、ホテル立山に泣きついて、従業員部屋にでも泊めてもらうしか無いかな。
その前に予約を入れた立山室堂山荘に連絡を入れなければ。
「はい、立山室堂山荘です」
「予約を入れていたぎんがめです」
「あぁ、今着いたの?」
「はい、ただ、あのぉ」 (山に来ているのにカッパすら持って来ていないとは恥ずかしくて言えない)
「けっこう雨降ってるねぇ。大丈夫?」
「それが大丈夫じゃない感じで」
「え? もしかしてカッパとか持ってきてないの?」
「はい」
「靴は?」
「普通の靴です」 (一応ティンバーランドのなんちゃってアウトドア靴です)
「じゃぁ、今からカッパと長靴持った迎えを行かせるから、3階の出口で待ってて」
「え? いいんですか!?」
「20分ぐらいかかるけど、いい?」
「はい! 待ってます!!」
よかったぁぁぁぁ。
ルンルン気分で(我ながら超現金)、迎えを待ちます。 20分でも30分でも待ちますよ〜!!
デジイチはザックの中に放り込み、ザックカバーをかけます。(一応登山用のザックなので、ザックカバー付です)
待つこと10分ちょい、思ったよりも早くドアが突然開き真っ黒に日焼けした若いスタッフが入ってきました。
「ぎんがめです!」 (と、自ら名乗ったのですが、これで人違いだったら超恥ずかしい)
「ぎんがめさんですか? 大変でしたね。さっきまで晴れてたんですけどね。では、これを着てください」
と青いカッパを手渡してくれます。
これさえあれば、濡れないで小屋に行けるぞ!

って、このカッパ、丈が短くはないですかね? (太股は私のジーンズです)
ま、迎えが居るし道には迷わないから、いっか!
濡れたジーンズは小屋で乾かせばいいんだし。
「では、行きますよ。」
「はい」
「じゃぁ、これに乗ってください」
「はい!」
おぉぉぉ、リムジンでお迎えか?
リムジン
って、雪上車か! (屋根無し)
「ここに乗ってください」
「あ、はい」
キャタピラに足をかけて荷台に乗り込みます。

さらばじゃ、ホテル立山、また会おう!
って、言ってられないぐらいキャタピラ車は動きがピーキーです。
座りたくても荷台は滝のような雨に晒されているので、座るわけにも行かず、膝のジーンズはカッパをかぶせることも叶わず、情け容赦無い雨でどんどん濡れて行き、荷台をつかんだ手は0度前後の気温でしびれてきます。
スタッフは普通に運転しているんでしょうが、荷台で転がらないように捕まっているので精一杯です。しかも撮影の為に携帯をポケットから取り出してしまったのを、再びジーンズのポケットにしまうことができずに片手で捕まっているので、今にも荷台で転がりそうです。

どこがリムジンじゃぁ!
って、誰もリムジンなんて言ってないですな。
荷台で辛抱すること5分。ガスの中から突然山小屋が顔を出しました。(19時)
スタッフにお礼を言って荷台から飛び降り、すぐに小屋の中に飛び込んでカッパと長靴を脱ぎます。
ジーパンがぬれただけで済みました。
まずは受け付けを済ませてから、案内された部屋に向かいます。
山小屋なので先客が一人居ました。相部屋になるようです。挨拶を済ませると、夕食は19時30分までらしいので、すぐに食堂に向かいます。

無事に小屋にたどり着けたことに感謝。外はかなり暗くなっています。
部屋に戻り、ストーブの前に座ってジーパンを乾かしながら、立山に登りに来たというおじさんからいろいろ話を聞きます。
さすがにアイゼンとピッケルが無いと3000mの山頂に立てそうもないようですが(さすがにそれは最初から期待してませんが)、昼になって雪が緩めばいろいろ散策できそうです。
さらに小屋に置いてあった詳しいガイドブックなどを読みながら、明日の行動計画を立てます。

さらに、お風呂をいただきます。
すぐそばに「
みくりが池温泉」があるので、てっきり温泉かと思っていたら、普通のお風呂なんですね。ただ、山小屋にこんな立派なお風呂がついてるなんて、さすが室堂。
貸し切り状態だったので体が暖まったところで窓を開けて、すっぽんぽんで窓の外を散策しました。(窓の外がちょうど雪の高さになってますよね)
外は雨から雪に変わっていて、あれほど吹いていた風は止んでいました。
発電機の音が響くガスの中、大自然を(素っ裸の)全身で感じてきました。(気温たぶん0度以下です)
昨日の昼の角島では暑くて半袖で居たのが嘘のような気温です。
部屋に戻るとおじさんはすでに布団に入っていました。
では、私も寝るとしますかね。(23時)
明日はピーカンの黒部立山ですよ!
では、おやすみなさい
つづく