フランスレポ BMW520Dでドライブ編 (2)

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前回のつづき





とりあえず、何をするにも中途半端な時間しか残されていないので、ひたすら下道を北上してパリを目指します。





そして、良い景色を発見する度に撮影タイム






ガイドブックに載っていなくてもすばらしい景観の村もたくさんありますね。





昨日、サービスエリアで購入しておいたフランスパンのサンドイッチをぱくつきます。


こちらは普通に美味しいので、次回フランスを長期間ドライブする時の主食になりそうです。


どこでも売ってますしね。





お、何かの果物畑ですかね?


ブドウとは違うようですし、なんでしょう。





北海道とよく似た景色が広がりますが、決定的に違うことがあります。







とにかく道幅が狭いのです。


北海道だと雪を除けておくスペースが両サイドにあって、道幅が1.5車線分ぐらいあるのですが、ここにはそんな余裕はありません。






ただ、それでも制限速度は70kmだったりするので、 皆さん飛ばす飛ばす(笑)


老いも若きも皆ペースが速いですよ〜。


まさか、ホンダCRVに煽られるとは思いませんでした。



そして、こんな道を走るには正確なハンドリングの車じゃないと恐いですよね。



現地を走ってみて初めてわかるヨーロッパ大衆車のサイズやら走りの秘密。


納得です。

(逆にアメリカのフリーウェイではアメ車の曖昧なハンドリングがよく合うんですよ)






車の向きが逆ですが、これから写真奥に広がる広大な平野に向かって降りていきます。






牛の群れ






羊の群れ







車線をはみ出す勢いのサイズのトラクター


農業大国であることを実感させられます







残り余裕時間が1時間半になったので、軽油を街で入れてから、一旦フリーウェイに入ってパリを目指します。







まだ、少し遊んでいられるだけの猶予があるので、両脇の景色を気にしながらしばらく走ってから、頃合いを見計らってフリーウェイを降り、再び下道探検に出かけます






なんとなく匂う方へと向かってハンドルを切ります






と言っても、どこもかしこも大農場地帯。(写真は防風林の中)





こんな景色が文字通りごろごろと転がっています。(馬が居ます)





ほんと、北海道に来たみたいです






四方八方匂うので、結局車を北(パリ)に向けて走らせます






この360度地平線の彼方まで続く農場の雰囲気を写真ではお伝えできないのが残念
もうちょっと、丘の高さが高ければ奥行き感も出るのでしょうが・・・






何にせよ、時速70kmで走ることだけを純粋に楽しむことが出来る道がそこら中に転がっているのです

ちなみにBMW520Dの印象ですが、一言で言うととにかく楽です。

さすがに車体が(ロードスターと比較して)でかいので軽快なコーナリングというわけには行きませんが、安心してコーナーに飛び込むことが出来ますし、ハンドルを切った分だけ正確に曲がる様はさすがでございます。

ディーゼルエンジンは速くはないですけど必要にして十分なトルクをいつでも、どこからでも与えてくれます。ぽい挙動をするか? と聞かれると、それを感じさせてくれるほどのペースでは走らなかったので、どこまでもニュートラルなフィーリングといった感じです。日本に戻ってきてロードスターに乗ったときに、やはりそうだったんだなぁと実感しましたし、ロードスターはFRであることを強調するフィーリングになってるのかなぁと思いました。

個人的に気になったのはATのレバーの操作方法。これは慣れだと思うのですが、あまりに他の日本車と作法が違っているので、まったくもって慣れることが出来ず、発進、P、バック、どれを選択するときも、「え〜っと、どうするんだっけ?」と思いながら操作してました。

内装は値段なり、牛革のシートは気持ち良いったらありゃしない感じで、疲れ知らずでした。(そりゃぁ、そうですよね)





さて、遠くの空、特に北方面には天気予報通り雲がおおいかぶさっているように見えます






そして、遊んでいられる時間も残り1時間ぐらいになってきました






渋滞や意図せぬ道迷いなどに対する余裕を持っておくとすると、そろそろフリーウェイに戻っても良い頃です






こんな緩やかな丘






細い農道 (例によってカーナビ推薦のショートカットルート)






どこまでも続く農場や牧場






土の香り







それらとも、そろそろお別れしなければと思うと急に寂しくなってきます


しかし、飛行機の時間だけはどうにもなりません




意を決してフリーウェイに戻りました







お、欧州版シビックですね。私はなぜ日本版が普通のセダンになっちゃったのか不思議でなりません。






昨日の夜中にわけもわからず走ったフリーウェイも昼間はご覧の通りの景色。


ここでパリまで残り400kmを切りました。えらい遠くまで走ったんだなぁと他人事のように思います。









名神高速の滋賀県から京都あたりを彷彿とさせる登り下り (すんません、雰囲気ぶち壊しのコメントで)


BMWだしオートクルーズぐらい着いてるだろうと、いろいろスイッチをいじってみると、やはり着いてました。



時速130kmに固定して、あとはハンドルに意識を集中して走って行きます。(楽チン!)



しばらく走っていると、電光掲示板に現在時刻が表示されています。


何気なく見てみると、1時間ずれています。



そういえば、カーナビも今朝、勝手に1時間ずれていたような。。。。




これって、もしや!




たまたま現れたサービスエリアに飛び込み、そこに立っていたおじさんに現在時刻を尋ねます。


正確にはフランス語は話せないので、自分の腕時計を指さし、次におじさんの腕時計を指さしたら、意図を察して時計を見せてくれました。




やはり一時間ずれています。



「サマータイム、終わった!?」



と尋ねると、頷きながらフランス語でそのような雰囲気のことを話してくれます。


念のため、サービスエリア内の掛け時計も確認してみましたが、こちらもちゃんと一時間ずれています。



やった〜、あと1時間猶予が増えた〜!! (サマータイムがちょうどこの日に終了した事により、1日が25時間になってました)



もともと1時間余裕を見ていたので、これで2時間に増えました!



すぐに車で走りならが食べられるサンドイッチを購入し、カーナビに目的地を入力します。




今朝、計画は立てたものの一度は諦めた、美しい村シリーズの一つです。






そこに立ち寄って空港に向かうコースを作ってみました。

※掲載画像は朝スタートした折り返し地点からゴールの空港までのルートで、この場合の目的地は「C」地点になります。

下道で100km以上走るみたいです。(という事は現地の私は気付いておりませんでした)


カーナビの試算によると、飛行機出発の1時間半前に到着する事になるようです。


う〜む、ギリギリ。


カーナビの到着予定時刻表示がある程度正確なのは昨日の走行で分かっています。

但し、それはわりとのんびりと走った場合にちょうどぴったりになる感じなので、急ぎ目に走れば多少圧縮が可能でしょう。

残り距離が諸々含めてまだ500kmぐらいありますので、なおさら圧縮の余地はあるはずです。


それで、ワントラブル分ぐらい時間を稼げればなんとかなるはず!!


もし、下道を急いで走っても到着予定時刻が早まらなければ、その時は諦めましょう、という自分ルールを決めて、すぐに出発します。


幸い、美しい村に向かうためのフリーウェイの降り口はこのサービスエリアの次の降り口です。(つまり、先ほどの地図で「B」地点あたりに居ます。ほとんどロス無く行けます、なんと神懸かり的にラッキーな出来事)




こりゃぁ、ツイてる!







というわけで、サンドイッチをぱくつきながら、美しい村を目指して走り始めます。






フリーウェイを降り、制限速度70kmの下道を走り始めます。



流れに合せて(ってほど、他の車は走っていないのですが)、できるかぎり写真撮影は控えめにまっすぐ目的地を目指します。


すると、順調に到着予定時刻が1分、また1分と早まっていきます。

よしよし、これなら何とかなりそうです。





ところが、ここで問題が発生!







ぬわ〜、なんか見るからに雰囲気の良い村がぁぁぁ







しかも、登録されている村じゃないですか!(途中で通過することは知りませんでした)







お〜、雰囲気いいけど、車から降りる余裕が無い〜〜〜。




こりゃぁ、大問題です。






大問題、走っているうちに通過して終了。







というわけで、再びひたすらまっすぐ伸びる道路に突入 (キロ単位でまっすぐです)








もちろん、たまにはカーブもあります

 





街もあります


 



多少のワインディングもあります







雰囲気の良い防風林もあります。



でも、車から降りることはせずに、ひたすら車中からの撮影。



しかし、ここで非情にもカーナビは私を細いショートカットルートへ導きます。


大分走ってから急に細くなって気がついたので、いまさら戻る余裕もありません。








しかも、花まで咲いてます!!(結局車を降りてしまった私、到着時刻、プラス1分)







もうちょっとで、美しい村に到着すると言うのに、これまで見たことも無いような広大な畑が広がります(プラス1分)







北海道でもここまで平らな畑と地平線はまずお目にかかれないと思います(プラス1分)







俺を目的地に行かせてくれ〜〜〜(ちょっと遠くまで走ったのでプラス3分)








行きます、行きますよ〜、行きますとも!(自分に向かって言ってます。先ほどの写真の撮影場所から走って戻る途中で撮影。プラス5秒)








そして、撮影地から走ること10分、程なく目的の村に到着しました。







うわ、道が細い!


とか何とか言っていたら、あっさりと村の反対側に出てしまいました。







迷っている暇はないと半分パニックになりつつUターンすると、例の看板がちゃんと出ています。



場所はあっているようです。



再び、村に戻ります。


目的の撮影物はけっこうでかいはずなので、余裕で見つけられると思っていたのですが、この細い路地に迷い込むと、よくわからなくなってしまいます。


探すのは早々に諦めて、歩いていたおじさんに声をかけます。


当然、フランス語での道の尋ね方なんかわかりませんので、ガイドブックを開いて目的物の写真を指して目で訴えます。


すると、ちゃんとおじさんは意図を察してくれて、行き方を指と腕のジェスチャーで教えてくれました。

会社の同僚の誰かがフランス人は冷たいと言っていた気がするのですが、全然そんなことは無いようです。(ってフランス人じゃなかったりして)

そして、言われたとおり走ってみると、思いのほか目的地は近くにありました。










これです。(angles-sur-L'anglin村)



時計とカーナビの到着予定時間を確認して、見学のために自分に5分の時間を与えます。





皆がゆったり見学している中、ダッシュで登ってみます。


カメラを手に持ってるし、現地の人から見たら、究極の時間に余裕が無いジャパニーズツーリストです。








お〜〜〜!


なるほど、川が目の前を流れていて、ガイドブックの写真はあの橋から撮影しているわけか。




そうと分かれば、、、






すぐに車に戻って反対側にある橋に移動します。







そう、この景色を見たかったのです!







う〜ん、美しい!





叶うならば、もっと時間に余裕のあるときに来たかった。。。(結局10分消費、空港到着予定時刻は飛行機出発の1時間35分前)



というわけで、オ ルヴォワール!(フランス語でさようならの意味だそうです、つまり現地ではそんなことは言ってません(笑))




ここで、もしやと思い、カーナビの空港までのルートをもう一度作り直してみます。


案の定、到着予定時刻が10分早まりました。


どういう事かと言うと、私が作成したのはここへ立ち寄ることを決意したサービスエリアから空港へ向かうルートからここへ寄り道するルート。この場合、ルートに対しての最短距離(ルートが線で寄り道が点だとすると、線に対して垂直な寄り道ルート)でルートを作ってしまうようだったので、場合によってはここから空港への最短ルートが組まれていないかもしれないと読んだのです。


目論み通り、時間が短縮されたので、ここで道に迷ったり、ゆっくり見学してロスしてしまった分は相殺されました。(到着予定時刻、飛行機出発の1時間45分前)





あとは、まっすぐ空港を目指すのみ!







行きに走らされたカーナビ推薦のショートカットルート、やはり景観的には正解だったようです。一般道はやはりあそこまでの開放感は無いみたいです。


あんな景色は、ちょっと脇道に入らないと見られないようですので、皆さんも是非走ってみてください。







そして、今度こそ心を鬼にして走っていきます








いやぁ、しっかし、407クーペでもいいですけど、オープンカーでこんな道を走ってみたかったですねぇ







何回も通過した、こんな小さなランナバウトも、そろそろ終わりですかね (パリ市内と違ってほとんど誰も走っていないので、怖くもなんともないです)






さて、再びフリーウェイに戻ってきました。あとは渋滞がどんな感じか、そして道を間違えることなくまっすぐ空港にたどり着けるかどうかです。

さらに15分ほど到着時刻を前倒し出来たので、小さな渋滞1回分ぐらいは稼げたようです。(飛行機の出発2時間前到着予定)






両脇にはポプラ並木や






花畑が広がっていますが、まっすぐパリを目指してオートクルーズで淡々と走ります(本当は後ろ髪引かれまくりです)






いよいよ、パリの郊外に来たのか料金所(チケット受取所)が登場しました






お、キャンピングカー&ライトウェイトスポーツの旅ですかね?

実は私も老後はロドで寝室を牽引なんてことを夢想していたりします。






あと、200km、もうちょいです!







お、風車がたくさんありますね。昨日の夜はまったく気がつきませんでした。







空がすっかり曇り空になりました。やはりパリから思いっ切り離れていてよかったです。







料金を支払います。(帰りは変なショートカットルートには誘導されませんでした。有料区間は16ユーロぐらいだったと思います)


日本のETCレーンみたいなのもあるようなので、いかにも一般風マークのところに侵入します。




そして、パリに近づいたことから油断したのか、料金所を超えたところの分岐でパリとは逆方向に走り始めてしまいました!

(看板を見て変だなぁと思ったのですが、ここに来てカーナビの案内を信用してしまいました。。。変なショートカットルートを除くと、明らかに道を間違えたのはこれが最初で最後でした。)

順調に到着予定時刻を早めてきたのに、ここで一気に10分ロス!









頼む、渋滞するなよ〜〜〜






いよいよパリ市街に入ってきました。



カーナビに自動でルートを作らせると、内側の環状線を走らせようとするのですが、途中経過地を登録して、多少遠回りでも外側の環状線を走っていきます







いよいよ混んで来ました。





それでも、なんとか制限速度の90kmぐらいで流れています。




いいぞ〜、その調子!!








看板にシャルルドゴール空港の文字発見! 




良かった、間に合ったぁぁぁぁ(飛行機出発の2時間前)









と、思ったら、どこがレンタカー返却所かわからず、有料駐車場に入ってしまい、半べそかかされました。


(ちなみに空港に進入するところにガススタンドがあるので、ガソリンはそこで入れられますよ)



なんとか、昨日1時間近く悪戦苦闘していたレンタカーオフィスに到着。いやぁ、間に合って良かったです。

(走行距離、1200km弱)







お、こんな車も貸してくれるんですね。どうせならこっちにしてくれれば良かったのに!





他社ですが、こんなのもあります。

というか、ヨーロッパのレンタカー会社は、いろんな車を貸してくれますよ。

小さな会社でもよければ(イギリス等で調べたのですが)、ロータスエリーゼとかクラシックカーとか、スーパーカーをレンタル出来ます。
それらでスイスの峠を走ることなんかを考えると、ぞくぞくしませんか? 車好きの皆さん。

あ、そういえば今回はフランスの大自然は紹介できずじまいでした。当然、すっごいのがあります。それは今後の宿題ですね。

あと、たまたまかもしれませんが、今回パトカーには一台も会いませんでした。





それから渋滞の様子はこんな感じです。(空港で撮影)
やはり、内側の環状線は日曜日ですらこの混雑っぷり、平日はさらに酷いことになります。






さて、後は日本に戻るのみです。(第一ターミナルと第二ターミナルを結ぶ無人列車)






実はこの後、飛行機に追い風で10時間強乗って、日本に到着するのが月曜の昼過ぎ。






そのまま会社に顔を出す約束になっております。






メールチェック中。
フランス語キーボードってあるんですね。(中途半端に配置が違っていて実に使いづらいです)


今回は私にとってヨーロッパのイメージを大きく変える旅(出張)になりました。







次は(って何年先になるかわかりませんが)村めぐりだけで無く、大自然も満喫してみたいと思っております。



また、人生でやりたいことリストが増えてしまいました。




おしまい!!



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