8月14日(日)





3時に起床。



いつものごとく準備を済ませて、ヘッデン付けて出発します。(4:20)







まずは稜線に登ります。


(朝日が昇る方向を振り返ったところ。農鳥と間ノ岳の中間から昇るのでしょうか)








昨日、おじさんに教えてもらった間ノ岳の中腹を進む巻き道コースに入ります。


巻き道のイメージとして水平に進むっぽいので、かなり楽に行けそうな気がします。







朝日を浴び始めた西農鳥岳。









昨日拝むことが出来なかった北側から見た塩見岳をようやく見ることが出来ました。









ん〜、ハイマツと潅木が邪魔!

しかも夜露でズボンが濡れます。。。







ハイマツが無くなったと思ったら石ゴロゴロで、ここも歩きにくいです。









間ノ岳から流れる大井川の源流。


冷たくておいしい水でしたが、熊ノ平小屋でたっぷり水を汲んできているので、ここでは喉を潤す程度にしておきました。


ここから流れた始めた川が赤石山脈(南アルプス)を2つに分断し、さらに畑薙ダムに流れ込んで、最後は「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」となって駿河湾に通じているんだと想像すると、感慨深いです。








しっかし、さすがマイナールート。

とにかく潅木やハイマツの生い茂りが酷く、これが今日の早朝はすべて夜露で濡れているので、下半身がびしょ濡れになってしまいました。

ここで歩くの止めたら風で冷やされて震え上がりそうです。
せめてカッパの下だけでも履いておけばよかったです。









ようやく陽が当たり始めました。


これでようやくズボンが乾きそうです。








やっと巻き道コース終わった!




と、思ったら、農鳥へ続く稜線はまだ先。


なんと、巻き道コースは「W」字型になっており、まだ半分しか歩いていないのでした。









再び濡れたハイマツや潅木とゴロタ石が繰り返される歩きにくい道を進みます。


ハイマツに突っ込むときはカメラが濡れないように肩より上に持ち上げたまま歩いていたのですが、ついにレンズが曇ってしまいました。



ついでにW字の後半区間は一度下ってから登り返すので、すっごく騙された気分です。

(コースタイムが少し短いだけで、誰も楽なコースだとは言ってなかったわけですが)



この辺りでようやく農鳥小屋から歩いてきた人と少しすれ違うようになり、これで夜露が(その人が振り落としているはずなので)減るんじゃないかと期待したのですが、人が数人通過したぐらいではまったく落ちていないのでした。



大名行列の「露払い」って下っ端の仕事のイメージですが、けっこう重要な仕事だったんじゃないかとつくづく思いました。








今度こそ白根三山の稜線に到着しました。


いやぁ、予想外にハードな道でした。(潅木が濡れてなければ楽勝でしょう)







ザックを置いて、まずは農鳥岳までピストン往復に向かいます。









稜線を歩き始めてすぐに農鳥小屋に到着(6:45)



名物の管理人のオヤジさんは、山ガール、山ボーイに囲まれて話に盛り上がっている最中だったので、軽く会釈だけして通り過ぎます。



すると後ろから、


「おぅ? なんか誰か通過したなぁ〜、誰だあれは? がっはっは!」


と、親父さんの笑い声が聞こえてきましたが、私に向けて言ったわけじゃないみたいなのでそのまま進みます。









正面に見えるは西農鳥岳です。


いやぁ〜、かっちょいい山ですね〜。









ここは去年歩いたばかりのコースですが、すでにいろいろ忘れてました。

たいてい忘れるのは登りの辛さ。

いやぁ〜、こんなに登るんでしたっけ?


とりあえず今日はピストン用の軽装でよかったです。









ようやく西農鳥岳の山頂が見えてきました。









西農鳥岳は山頂を示すサインが出ていないので、たぶんここが山頂だろうという場所によじ登って一休みします。(7:25)

写真は間ノ岳、北岳方向です。








あちらのコブと私が座っているコブ、どちらが山頂なのでしょうかね?

(奥に見えているのは中央アルプス)








富士山の手前に見えているのが農鳥岳の山頂。あちらはちゃんと標識が立っているのが見えます。













左が間ノ岳(3189m)、右に北岳(3193m)。


標高日本第四位と第二位の山です。









ちょいと小腹が減ったので、シャリバテる前にここで昼食タイム。
(気に入ったので、昨日に引き続きカルボナーラ)





さて、腹も満たされましたし、農鳥岳の山頂を踏みに行きますか!







う〜ん、農鳥岳ってこんなに遠かったっけ?




というぐらいのアップダウンと距離でした。









農鳥岳の山頂に到着。(8:40)


右の若い彼は私が途中で追い越し、後から「ヒーヒー」言いながら登ってきた子です。
(文学表現ではなく本当に「ヒーヒー」言いながら歩く人を初めて見ました)



登山歴2年目だという彼と山話で盛り上がり、私の今回のコースや初日の顛末にすっごく感動してくれたところまでは良かったのですが、


「きっとマゾヒストなんですね!」


と、混雑する山頂で、でかい声で言われたので、


「いや、そうじゃなくて、困難とかがあっても、苦労して成し遂げたいって気持ちは男なら普通にあるでしょ」


と、赤面しながら答えたのですが、天真爛漫な笑顔の彼に通じたかどうか。


農鳥岳には5分も居れば十分と思っていたのですが、話が盛り上がりすぎて、ちょっと長居してしまいました。


さて、ガスも上がり始めて来ましたし、そろそろ北岳方面に向かいますか!



若い彼は奈良田方面に下るとのことでここでお別れし、私は再び来た道を戻ります。(9:05)







いや〜、まず西農鳥岳までが遠い!










ここから見上げた感じだと、右のコブのほうが山頂ですかね? (先ほどカルボナーラを食べたコブ)
いや、左のほうが高いですかね?









念のため、左のコブも踏んでおくことにします。
(先客がいました)









さすが人気の白根三山。団体さんも来ています。








途切れること無くどんどん登ってきますね。









左のコブで再び長居をしてしまいました。








ありゃ〜、ついに間ノ岳にもガスが昇りはじめました。

とはいえ、明日も早朝に間ノ岳山頂を通過予定なので、今日はガスっていても問題ないはずです。

(でなければ、とっとと折り返して向かってました)







ひとまず鞍部まで下って来ました。(すっかりガスった農鳥岳を振り返ったところです)


行きは素通りした農鳥小屋に立ち寄り、(嫌だったのですが)トイレをお借りしました。


ここのトイレは登山者の間では(空中ぼっとん方式、いろいろ残っていることで)超有名で、私もこれがあるからここにはテントを張りたくないのですが、自然の摂理には勝てないので使用させてもらいました、が、・・・・、人生で久しぶりに吐く寸前まで行きました。


(目を瞑って鼻をつまんで行けば良いのですが、元来好奇心旺盛なのが災いしました)


良い立地の小屋なので、早くトイレの方式が改善されることを切望します。




巻き道との分岐まで戻り、ピストン用の小型リュックからザックに荷物を移していたら、ちょうど間ノ岳方向から歩いてきたおじさんに声をかけられました。

なんでもウルトラライトウエイトに興味があるらしく、「それ、シックスムーン(メーカー名)の最新のザックでしょ! 初めて見たよ」と、言われたのですが、私は海外のメーカー直販サイトから円高を利用して直輸入で買ったにも関わらず、メーカー名すら忘れていて、「あぁ、そうだと思います」と、生返事しかできませんでした。(アウトドアギアはアメリカから個人輸入すると日本の正規代理店で買うのがあほらしくなります)

そのままウルトラライトウエイト談義になったので、ツェルトで泊まっていることを伝えると、「風が強い日は絶対にツェルトはやめたほうがいいよ、やはりピビィが最強だよ」とアドバイスを受けました。

ピビィだと本当に寝るだけにしか使えないので、個人的にはツェルトのほうがたとえ風に弱くても好みです。あと、予想なんですがツェルトって普通のテントよりも案外風に強いんじゃないかという気がしています。(穴があきまくってるし、骨が無いので、ペグさえしっかり打っておけば)



さて、ここからは間ノ岳への登り返しになります。


こりゃぁ、そろそろ燃料補給しないと無理な登りです。






ということで、コモパン おぐら小町!










あれ? もしかしたら、ガスる前に山頂通過できますかね?










急いで登るか、諦めてゆっくり登るか悩む雲行きです。









結局、なかなか本格的にガスらないので、マックススピードで登ってしまいました。

「ヒー、ヒー、」と、声は出しませんでしたが、かなりの急登で根性との戦いになります。







そうそう、間ノ岳は着いたと思ってからが長いのでした。。。
前回は下りオンリーだったので、すっかり忘れておりました。







農鳥方面を振り返ったところです。

農鳥岳はすっかりガスの中に入ってしまいました。









そして、間ノ岳はまだセーフでした。








すっかり息が上がりつつ到着!(11:35)


お盆の百名山、こちらもさすがに混雑しています。








山頂こそ晴れているものの、周囲はガスに包まれています。

私は雲好きでよかったです。




では、ここには明日も来ますし、北岳山荘(本日の宿泊地)に向かいますか。








ガスの中へと下って行きます。









この区間も記憶では楽勝で駆け抜けるイメージだったのですが、なんだかんだと距離がありますね〜。


一気に歩ききるつもりが一度バテちゃったとこともあって、思わず途中で休憩を入れてしまいました。









北岳に近づくに連れ高山植物が増えてきました。
さすが「花の百名山」。








間ノ岳と北岳の中間にある中白根山。

天気も写真のとおりなので、素通りします。










正面にはガスの中から姿を表した北岳。



いつ見ても端正なフォルムでかっちょいい山です。






後はスタコラと下って、まずは北岳山荘に立ち寄りました。(13:30)









わお、山ガール。



今回の縦走でカップルを除く「山ガールオンリーグループ」を見かけたのは初めてかもしれません。

北岳に山ガールが来る時代になったんですね〜。

(世の中には「南アルプスは私の実力ではまだまだ」なんて言ってる方がけっこういらっしゃるのに)




北岳山荘では昼食弁当を頼む計画だったので、弁当を注文します。




では、さっそくツェルトを張りますか!







って、すんごい強風!!



つい先ほど見知らぬおじさんに「やめておきなさい」ってアドバイスを受けたばかりですし、(見晴らし優先で場所を決めたせいで)風に対して横向きに張ることになったので、ツェルトが破れたり、最悪飛ばされたりするんじゃないかと心配になります。

ひとまずツェルトの中にでっかい石を入れて、ペグが飛んだりポールが倒れたりしても絶対に飛ばされない状態にしておきます。ペグも上に石を乗せて補強しました。



強風に晒されたツェルトをしばらく観察していたのですが、ストックにかかるテンションも十分ですし、テントと違ってベースはフレームレスな構造で風の作用を逃がす構造なので、やはり風に強い気がします。


さて、今晩もつかどうかの実験です。


それよりも、まずは北岳往復に行きたいので、その間に壊れたりしないかのテストです。








では、本日2個目のコモパンを食べてから北岳チャレンジです。(14:30)


ちなみに、コモパンは1日1個という食糧計画ですが、本来の計画では明日向かう予定だった北岳を早朝巻き道夜露濡れ放題コースへの変更にあわせて本日中に済ませることにし、ゆえに今日2個目を食べても良いのだという勝手なルール変更です。




というより、何より、シャリバテしまくりで歩けなかっただけですが。







ありゃ?


さっきまで山頂が見えていたのに、なんかガスって来ましたね。


普通、夕方に向かってガスは取れていくはずなのですが、、、



なんて思っていたら、突然雨が降り出し(今回3回目の雨)、慌ててリュックからカッパを取り出して上だけ着てからカメラをカッパの中に仕舞い、後は黙々と登って行きます。



やっぱり、北岳往復は明日の朝にしておけばよかったかなぁ・・・







本降りになったら引き返そうと思っていたのですが、雨が降ったり止んだりしているうちに、山頂付近まで登って来てしまいました。








というわけで、北岳山頂に到着。(15:20)


残念ながら山頂はガスに包まれていました。

幸いなことにテン場で予想していたよりも風は弱く、今すぐ下山しなければならない状態でもないので、このまま晴れるまで粘ってみることにします。


先客で老夫婦が一組、私の後から親子(子どもは小学生の男の子)が一組登ってきたのですが、二組ともガスった山頂に肩を落として降りて行ってしまったので、結局一人っきりの山頂になりました。


たとえこんな状況でも北岳山頂独り占めは良い気分です。





そして、やはり粘ってみるもんです。







突然ガスが取れ始め、なんと虹まで見られました。










スカっと晴れ渡りはしませんが、こういう山頂、大好きです。

(周囲のガスはカッ飛んでます。すごい迫力ですよ〜)







日本第二位の山頂、最高です!



惜しむらくは風が強いと予想して料理セットを持ってこなかったのですが、これだけ静かな山頂ならカレーセットを持ってきて、山頂で作って食べればよかったです。
そうすれば日没まで山頂で粘れましたし。


逆に言うと、そろそろ下ってテン場で料理を始めないと、まずい時間になってしまいました。


どんどん晴れ渡りそうな雰囲気なので、後ろ髪を引かれる思いで下り始めます。(16:00)



下りはじめてすぐに、同じく北岳山荘からの往復だというおじさんとすれ違いました。

この人がこの後の山頂の晴れ間を独り占めするんだと思うと、ちょっと羨ましいなぁって思ってしまいました。









北岳山荘への下りは、気を抜けない場所が多いので、慎重に下ります。


いかにも滑落しそうな場所に花束が置かれていたのが怖すぎなのと、こんな貴重な生態系の場所に下界の植物を持ち込むのはどうなんだという複雑な感情が入り交じります。








お盆でもまだまだ高山植物がけっこう咲いているもんなんですね〜。


記憶が正しければ登山をはじめてこの6年、北岳は皆勤賞なので来年もなんとかして登りたいと思います。








下っている途中でふと横を見たら、なんと富士山が顔を出していました。


こりゃぁ、間違いなく天気は回復傾向です。



北岳の夕日や朝日は経験上「スゴイ」ことが多いので楽しみです。




気分よく下っていたところ、下るに連れ風が強くなってきました。

どうも、北岳山荘のある中白根山との鞍部付近が風の通り道らしく、山荘付近を中心に強風が吹いているみたいです。

山頂に居るときは風がさほど吹いていなかったので、ツェルトも問題ないだろうと思っていたのですが、また心配になってきました。



さらに下って行くと、若い女の子が一人でカッパを着て北岳に向かって歩いてきます。

まさか今から一人で登るのかと心配になり、声をかけてみたところ、山小屋が暇なので周囲を散策しているだけとのこと。

最初、初心者山ガールかと思って声をかけたのですが、よく見ると服装からしてかなりの手練の様子。


「富士山が見えますね」


と、顔を出したばかりの富士山を紹介したら、「良いものを見させてもらいました」と、えらい喜んでくれました。



さらに下って行くとテントサイトが見えてきたので、デジイチのレンズを望遠鏡替わりにして自分のツェルトを確認します。







強風に晒され続けているみたいですが、無事のようです!









お! ガスが飛び始めましたね。









北岳を振り返ったところです。

山はまったく見えませんが、カッ飛ぶガスがかっちょいい〜!









なんて写真を撮っていたら、そのガスの中から先ほど山頂付近ですれ違ったおじさんが登場しました。(これはこれで真打登場シーンみたいでかっこよかったです)



えらい早い下山だなと思いつつ話を聞いてみたら、山頂に着いたときにガスっていたので、とっとと降りてきたとのこと。



なんと、もったいない!









ツェルトに戻るとすぐに夕飯の準備です。



北岳、やはりガスが取れてきましたね〜。



あと、1時間山頂で粘れたらなぁ〜。


(ツェルトの膨らみ具合で北岳山荘付近の相変わらずの風の凄さがわかるかと思います)


こんな風の中でもコツをつかめばアルコールストーブがちゃんと使えることも確認できました。



私のさらに奥にテントを張ってらっしゃったおじさんが声をかけてくれたので、少しお話ししました。


「今日もなんだかんだと天気が良くてよかったですね〜」


と、すっかりガスの取れた北岳の山頂付近を眺めながら感想を言ったら、


「いや〜、今日は全然ダメでした」


と、予想外の返事が返ってきました。


今日は農鳥から間ノ岳まで晴れてたし、そんなに天気悪かったっけ? と、思いながら事情を聞いてみると、この方、趣味が高じて富士山の写真集やカレンダーを出しているセミプロの方でした。


つまり、今日は「富士山がいまひとつよく見えなかった、売り物になるような写真が撮れなかった」という意味だそうです。

ちなみに、今回の撮影登山の目的は「北岳の花畑と富士山をセットで撮る」ことで、それは北岳山荘にすでに3日間滞在しているにも関わらずまだ達成されていないのだそうです。
(常に前進し続けないと気が済まない私には絶対に無理な登山スタイルです)


ちょうど、今回の縦走に持ってきた2冊目の本が「富士見の謎」という本だったので、私にとってはかなりタイムリーな話題になりました。

(しかし、この本、富士山眺望最遠の地を求めたドキュメンタリーかと思って買ったのですが、内容は全然違っていて、著者の成果自慢本になっていました。ちょっと残念)








おじさんとの話が一段落ついたところで、カレーを作って、食べよう・・・・


と、したところでおじさんがニコニコしながら自身が撮影された富士山の写真をたくさん持ってこちらにやって来ました。


おじさんにお断りを入れて、立ったままカレーを食べながら写真を拝見させて頂きます。(写真はおじさんが次々に見せてくれながら解説してくれるので、食べながらで大丈夫でした)


ふむ、たしかにこりゃスゴイって写真ばかりでした。さすがでございます。


(ただ、実際に写真を買う側に人気があるのは冬山に数日篭って撮ったようなマニアックなショットではなく、誰でも行ける裾野付近から普通に写した安定構図の富士山だったりするんだとおっしゃってました)



ちょうどカレーを食べ終わったぐらいのタイミングで富士山が綺麗に顔を出したので、おじさんも撮影のためにいそいそと自分のテントに戻られました。



撮影し終えたおじさんに、「良い写真とれましたか?」と尋ねたところ、「まぁ、ぼちぼちですね」という返事が返ってきました。






ぼちぼちの富士山です。
(たぶん、こんなショットだったのだと想像して撮影)









あ〜、山頂でカレー食べたかったなぁ〜。








お! そろそろ夕焼けショーが始まりますね!




おじさんに声をかけると、「夕焼けには別に興味がない」とのことなので、私は冷たい強風対策の防寒着を着込んでからカメラとレンズを抱えて山荘の裏に移動します。








さて、本日はどんな夕日を見せてくれるのでしょうか?



と、悠長に構えていたらガスの位置が稜線に比べて高く、いきなり太陽がガスの中に沈み始めました。








というわけで、こんな夕日でございました。




しかし、お楽しみはまだまだこれから。




ちょうど、先程すれ違った若い女の子も来ていたので、一緒に撮影します。

(ここで彼女が初心者山ガールではなく、私より登山歴が長いベテランさんだとわかりました。今回は母親と二人で白根三山縦走中とのこと。逆にカメラは初心者っぽかったので、夕日がちゃんと撮れるように露出補正の仕方を教えて差し上げました。というか、ペンタックスのコンデジ酷すぎ! あのメニューじゃ、気軽に露出補正ができません。というか、知らない人にはさせないというスタンスなのですね)




それはともかく、目の前ではスペクタクルなショーが展開されています。







光り輝く雲。









それを眺める登山者達。









どんどん光の様を変えていく光景を眺めながら、「今日も良い夕日だったなぁ」と思いながら、振り返ったところでびっくり!









太陽の後光が、反対側の空に巨大な光の帯を作っていました。



こんな現象、生まれて初めて見ました。



そして、そんなタイミングを見計らったかのように満月が登って来ました。
(アップしていませんが、この数枚前のショットには満月は写っていません)







富士山のアップ。
(おじさん、きっと撮りまくってるんでしょうね〜)









こうなると、東の富士山方面と西の夕焼け方面を何度も往復しなければなりません。











鳥の形をした雲。









ぐんぐん登っていく満月。









本当に「一生の思い出に残る級」の日没でした。



北岳とは「日の出・日没の相性が良い」のですが、今回の縦走中にここまでの日没にお目にかかれるとは思っていませんでした。











本当に大満足です。





では、寝るとしますか。




って、強風でツェルトのナイロンが豪快にはためいて、ツェルトの中で頭を叩かれる!




(あと、風の音でよく聞こえなかったのですが、奥のテントからおじさんが歌を歌ってる声がかすかに聞こえてきていました)








では、おやすみなさい。

(満月と富士山)








登り累計 1865m
下り累計 1550m
移動距離 14km




つづく