8月17日(水)
朝3時半に起床。
すぐに準備を済ませ、ヘッデンを頭に付けて出発です。(4:45)

昨日クマが出たばかりの道を早朝に登るわけですが、私よりも先にかなりの団体さんが登っていったみたいなので、まず問題ないでしょう。
ちょうど稜線の鞍部(仙水峠)に取り付いたところで日の出タイムとなりました。
仙水小屋や北沢峠から登ってきたであろうたくさんの人がすでに見物しています。

ほどなくして甲斐駒(左手前のでかい山)の向こうから太陽が登って来ました。
ここから見る甲斐駒は、これまた全然違うシルエットなんですね〜。
昨日、晴天を堪能した摩利支天は右のコブのようです。

こちらは、これから向かう鳳凰三山の一角、地蔵岳のオベリスク(天然の石柱)。
かなり小さく写っている尖りです。

さて、昨日ド派手に下ってしまったので本日は最初から急登ですが、頑張って行きましょう!(5:30)
登り始めてすぐのところに立派な三脚に大きなカメラで撮影していた年配の方が居たので声をかけたところ、「この先の展望の良い場所から甲斐駒を振り返ると絶景だよ」と教えてくれました。「そこに撮影に行かないのですか?」と質問したら、「もう体力が持たないので」と笑いながら答えてくれました。
では、そこまでは振り返らずに登りましょう!

登ること20分、潅木の高さも低くなってきましたし、そろそろこの辺ですかね?
では、振り返ってみましょうか。

お〜、甲斐駒ケ岳! すっごい迫力!
左が昨日カレーを食べていた駒津峰、右が摩利支天です。
そこから引き続きえっちらおっちら登っていくと、ご年配の方に追いつきました。
声をかけて毎度恒例の年齢確認をさせていただいたところ、72歳とのこと。
素晴らしい!

一旦追い抜かさせてもらい、私が先に進みます。
まずは駒津峰とほぼ同じ高さの栗沢山の山頂に到着。(6:25)
しかし、残念ながら朝からガスに覆われてしまっています。

昨日に引き続き、意図的に残した朝食のスパゲティを食べていたところ、さきほどの年配の方が到着したので、いろいろお話させてもらいました。
この方は人生の大先輩だけでなく、登山でも大先輩(登山歴うん十年)で、なんと今回を「人生最後の登山」にするつもりで歩いているのだとか。
そりゃまた、えらい寂しい話です。
登山をしているとたまに見かけるのですが、この方も小さなノートを持ち歩いていて、何時何分にどこを通過したかを緻密に記録されていました。
そして、パラパラと過去のページを捲り、
「う〜ん、栗沢山まで90分ですか。。。前回よりも10分余分にかかってしまいました・・・」
と、がっくりされておりましたが、コースタイム自体が90分ですから、十分立派だと思うんですけどね〜。
なんとなく一瞬ぐらいはガスが取れる気がして山頂で粘っていたら、「では、お先に失礼します」とその方は先に行かれたので、結局一人っきりの山頂になりました。
そして、数分後、、、

ほんのちょっとだけですが、ガスが吹き飛ばされました。
感動の瞬間です。

とりあえず納得したので私も先に進むことにします。(6:40)

稜線を歩いていると、たま〜にガスが取れるのですが、南アルプス方面はさっぱり見えません。
今歩いている早川尾根は南アルプスの眺望が素晴らしいのに「不人気で静かな道」との評判を聞いていて楽しみにしていたのですが、これではただの「人とすれ違わない不人気な道」です。

実際に歩いてみるとけっこう道の状態が悪く(大きな石が多い)、恒例のアップダウンが延々と続くのと、標高がやや低めな関係で夏の間は暑いから不人気なんだと思いました。(本日は風が冷たくて寒いぐらいですが)
あと付け加えると、ここら辺には鳳凰三山、北岳、仙丈甲斐駒と名峰だらけなので、敢えてここを1日使って歩く人は少ないのでしょう。(想像です)
とにかくガスっていて先が見えないので、アップダウンが無限に続くような錯覚に陥りました。
(先が見えたら見えたでうんざりするのでしょうけど)

このぐらいガスが取れると、南アルプスが見渡せるんじゃないかと期待して足を止めるのですが、なかなか全貌を見せてはくれません。
そういえば、そんなにゆっくり歩いているつもりはないのですが、先ほどの年配の方になかなか追いつかないですね。
って、ことは私と同じかそれ以上のペースで歩いていることになります。(まさかこの区間で滑落したってことはないでしょうし)
「これが人生最後の登山」と言うにはもったいない感じがします。

アサヨ峰直下の手足を使わされる登りでようやく追いつきました。(写真には写っておりません)

というわけで、二人ほぼ同時に山頂に到着。(7:30)
写真は登頂を祝して標識にタッチしているところ。

山菜おこわ(先が長いのと、コモパンを全て食べきってしまったので今は半分だけ)を食べながら、再びお話をさせてもらいます。
この区間では前回よりも早く歩けたと喜んでいたのと、今回「早川尾根から北岳を眺めるのを楽しみにしていたのに・・・」と残念がっていたので、「まだまだ、登山を続けて、もう一度ここに来られてはどうですか?」と、誘ってみました。
「いや〜、もう限界ですから」と笑ってらっしゃいましたが、さて、どうされるのでしょう?
しばらくすると、反対側から歩いてきた30代前半ぐらいの若者2名が加わり、しばし4人で山談義。
ついでに、2人にこの先の道の状況を聞いてみると、
「いやぁ〜、アップダウンがキツくて大変でしたよ!」
と、聞きゃなきゃよかったという返事が返ってきました。
ご年配の方は「今日は早川小屋泊まりだから、ここでゆっくりします」とのことでしたので、私が先に出発します。
「いつかどこかの山で!」
と、いつもの別れの挨拶をし、笑顔で「はい」と返してくれたことがちょっと嬉しく思いつつ出発です。

う〜ん、ガスガス〜

そして、登山道は巨石だらけ〜

さらにアップダウ〜ン!
せめて快晴だったらなぁ〜。。。
(むちゃくちゃ暑いんでしょうけど)

ん? あれは鳳凰三山。(ガスが取れた瞬間に見えた景色)
いつの間にか大分近づいて来てたんですね。

樹林帯まで一度標高を下げたところで、ようやくまともに歩ける道に切り替わりました。

そこからしばらく下ったところで、早川小屋に到着。(9:20)
屋根の上で布団干しをしていたご主人に一言声をかけてトイレをお借りし、水を入れなおします。
(それほど冷たい水ではありませんでしたが、それまで水筒に入れている分よりは冷たかったので)
ご主人に明日の天気を確認してみると、「今日と変わらないみたいだよ」とのこと。
ということは、早朝の鳳凰三山は大丈夫ということですね。(今日も、日の出のタイミングで地蔵岳のオベリスクはちゃんと見えていましたし)
中岳避難小屋のYさんが言っていたとおり、下山日(明日)までは天気が持ちそうです。
素晴らしい!

早川小屋を出発した後、再び樹林帯を進みます。

まずは広河原峠に到着。
ここはそのまま素通り。

広河原から北沢峠へと続く南アルプス林道。
ここをロードスターで走るのが夢です。(基本マイカー通行禁止ですが、チャンスが無いわけではないことが去年判明しましたので)

樹間から顔を覗かせた地蔵岳のオベリスク。

回復傾向なんじゃないかと思っていた天気が急に悪化し、小雨が風に運ばれて飛んで来ました。
まだカッパを着るレベルではないので、そのまま先に進み続けます。

ご年配の方が「ここまでは空いてるよ」と教えてくれた鳳凰峠に到着。(10:55)
確かに鳳凰三山目的で広河原から登ってきた、もしくは広河原に降りるであろう登山者が居ました。

ここでザックを降ろして残りの山菜おこわを食べていたら、ついに大粒の雨が降ってきたのですが、幸い大きな木の下で雨宿りができたので、まずは雨が小降りになるのを待ちます。
周囲の空を見渡すと、どうも鳳凰峠を中心とした稜線の鞍部にだけ雨が降り込んでいる気がしたので、鳳凰三山から下ってきた親子連れのお父さんに状況を尋ねてみたところ、予想通り「あちらは晴れてたんですよ」とのこと。
ちなみに、お父さんの後ろから付いて来ていた小学校3年生ぐらいの女の子のザックにはクライミング用のロープが括りつけられていて(滑落防止のアンザイレン用?)、格好も歩き方もすごい様になっていて「ほぅ」と感心してしまいました。
しばらく雨の様子を伺い、小康状態になったタイミングで出発します。

強風に吹かれて雨粒が横から飛んでくるので、雨脚が強くなったときには大きめの潅木のところで身を屈めて待ちます。
雨が小ぶりになったら、先に進むということを繰り返し(とっととカッパを着たほうが早いという話もありますが)、じわじわと地蔵岳へ登って行きます。

お! たしかに晴れてるみたいですね。
(レンズはどうせ水滴を拭きとっても再び濡れるので放ったらかし)

南アルプス方面を眺めたところです。
あちらの天候はすごい荒れてるのでしょうか?
本日の早月尾根は終始ガスっていましたが、酷い雨にやられなかっただけでもがラッキーだったのかもしれません。

よしよし、鳳凰三山側は晴れてますよ〜。

もうちょっとで森林限界ですね。

高嶺のピーク直下がちょっとした岩場になっていて、最後だけ手足を使う状態になっていました。

高嶺に到着したところで、北岳方面のガスが一瞬だけ取れました。(12:10)
感動しながら景色を眺めていたら、鳳凰三山の方から白人の若い男性が一人歩いてきたので、声をかけてお話ししました。
彼はカナダから4年前に日本(の女性)が大好きでに移り住んだというJさんという方なのですが、えらい日本語(関西弁)が流暢だったので、てっきり英語の教師でもしているのかと思いきや、「関西の小さなガス機器メーカーで働いています」という意外なプロフィールをお持ちでした。
つい先日、「日本の山に行きたいんデス!」と登山好きの知り合いに頼んだところ、いきなりテント担いだ状態で北岳に連れていかれ、その時はヘトヘトになったものの、大いに日本の登山が気に入り、今回取引先に納入したガス機器の点検出張の空き時間を利用して、日帰りで歩きに来たのだとか。(つまり、今回2回目の登山)
Jさんの日本での生活ぶりや「山の名前の漢字はメチャムズカシイデスネェ、これ、ナンデシタッケ?(→鳳凰山)」という話で盛り上がり、15分ほど話しところで、「あ!バスに間に合わなくナリマス!」と言い残して、、、

Jさんは鳳凰峠方面へと下って行かれました。

では、私もそろそろ地蔵岳に向かうとしますか。

鳳凰三山一帯は花崗岩質であると知ってはいましたが、ほんと地面が真っ白ですね〜。
植生も独特で、ここでしか見かけない花(タカネビランジ)もありました。
地蔵岳山頂手前の見晴らしの良い場所(赤抜沢ノ頭)で休んでいた2人の男性と少しお話しした後、山頂のオベリスクに向かいます。

お〜、これはかっちょいいです!
写真右下のところが賽の河原と命名されている場所でお地蔵さんがたくさん並んでいます。
(ここでは財布を落とさなかったので素通りしてしまいましたが)

ちょうおどオベリスクから親子が下って来たので、頂上まで登れるのか訪ねてみたところ、頂上まで行くにはロッククライミングの技術が必要とのこと。
(こちらのお嬢さんは「怖い怖い」と言いながら下って来ました。先ほどの颯爽と歩いて行った娘さんとは正反対ですが微笑ましかったです)

というわけで、私もまずは簡単に行けるところまで登ってみました。

たしかに、狭い岩の間に体を入れて、ほんの少しの手がかりを利用すれば、最後はロープが垂らされている岩を腕力で登れそうな感じなのですが、甲斐駒の山頂で1mのところからズリ落ちた自分の実力を顧みてやめておきました。(もしかしたら、取り付きやすいルートが別にあったかもしれません)
いずれにしろ、いつかちゃんとロッククライミングの教室にでも行って、基本的な技術を身につけておこうと思いました。

オベリスクを下ったところで空が晴れてきたので、見上げたところです。

せっかく晴れたので、ちょっと離れたところから眺めてみます。
やはりかっちょいいですね〜。

行動食のソイジョイと水(中身は正真正銘本物の南アルプス(早川小屋)の天然水)を頂きつつ、この先の行程について考えます。
というのも、塩見岳の頂上で「山小屋水マニア」な方が言っていた、「南御室小屋の水が南アルプスで一番旨い!」という話が(ちょっと眉唾ながらも)脳裏に浮かんだのと、その時同時に彼が言っていた「鳳凰小屋は混んでるし、小屋の親父さんがおっかない人で、よく登山者が叱り飛ばされていますよ」という話を思い出したからです。
行動食を食べながらあれこれ考えてみたのですが、今、この天気の下で鳳凰三山の残り二山を越えて「明日は下山のみ」としてしまうより、「明日までは天気が持つよ」とYさんから聞いたのを信じて、当初の計画通り本日は一旦鳳凰小屋まで下り、明日の早朝に日の出を楽しみながら残り二山を越えることに決めました。
まぁ、山小屋で理由もなく突然怒られることも無いでしょうし。
では、行きますか!(14:10)

鳳凰小屋に向けて稜線から外れ、深い砂に覆われた登山道を下って行きます。
砂がとても深く、一歩下るとボーナスで0.5歩足さされる感じで、膝への負担も少なく、とても快適な下りです。
明日は別ルートで残り二山に向かうつもりだったので、この砂による登りの大変さは食らわないはず、というか、深い砂地じゃないことを祈りながら下って行きます。

この晴れ間を狙って鳳凰小屋から登ってきたであろう人々とすれ違ったときに、
「水前寺清子の歌じゃないんだから!」
と、聞こえてきて、思わず吹き出してしまいそうになりました。

最初はボーナス付きの砂地をニコニコしながら下っていたのですが、樹林帯に入ってからもどんどん下るので、今度は明日登る標高差が心配になって笑顔がすっかり消えた頃・・・

鳳凰小屋に到着しました。(14:35)
小屋の入り口のベンチに座っていた50代ぐらいの精悍な顔つきのおじさんに
「おぅ、いい色に焼けてるな!」
と、声をかけられ、その方が例のご主人さんだとすぐに気が付きました。
「はい、光(テカリ)から歩いてきました」
と、返事をしたら、
「そぉか。そりゃぁ、ご苦労だったな」
と、笑顔で労ってくれたので、やはり理由もなく怒られるわけではないんだと、内心で勝手に一安心。
ご主人の横に居た長髪でイケメンな若いスタッフさんが、
「今日で何日目ですか?」
と、尋ねてきたので、
「今日が10日目で、明日が下山日です」
と、答えたところ
「そうですか。普通それぐらいかかりますよね。前に9日目でここに到着したおばあさんが居たんですよ」
という驚きの話を聞かせてくれました。
初日に加加森山でひっくり返って撤退を考えたことはひとまず棚にあげて、
「私もやろうと思えば、今日中に鳳凰三山回って下山できましたよ」
と、つい意地を張って大人気ない主張をしてしまったのですが、そのおばあさんは海外の名だたる高峰の長期遠征もこなすような「スーパー謎のおばあさん」(スタッフ曰く)なのだそうで、そもそも私とは全然レベルが違いました。
その若いイケメンスタッフさんにテン場の場所と状況を確認し、ひとまずツェルトを張るために移動します。
広いテン場だったのですが、ちょいと気を使ってすでに張られていたテントの横に並ぶように張らせてもらいました。(別に「綺麗に並べて張るように」と誰かに言われたわけでも無いのですが)
すると、その隣のテントの主の方と地蔵岳山頂手前で出会った2人の男性が近づいてきて興味津々な顔をしながら、「ツェルトを張るところを見学させてください」と言うではないですか。
さすがに10日目なのでツェルト張りも慣れたもんではあるのですが、ここでストックが倒れたりしてミスるとカッチョ悪すぎるので、さも「私は慣れていますよ」ということを手さばきで装いつつ、しかし内心では緊張しつつ、ツェルトを張ります。

なんとか、無事に張れました。
2人組の男性は会社の同僚同士で、元々は山スキー仲間、山スキーも登山も年上の方が後輩を山に引き釣りこんだのだそうな。
後輩の方にこれまで歩いた(連れて行ってもらった)登山コースを訪ねてみたところ、餓鬼岳から燕への縦走とか北アルプスの烏帽子から船窪あたりの(私にとっては人生最悪コースの1つ)えらいマニアックな区間ばかりだそうで、本人は他の(楽勝絶景コースを知らないみたいだったので)ちょっと不憫に思いつつ笑ってしまいました。
それでも、登山にハマってるみたいなので、それはそれで良いのでしょう。
今回も北アのマニアックなところに行く予定だったのを、寸前の天気を見て変更して、こちらに逃げてきたのだそうです。
この話を聞いて、いかに自分が最高の天気を引当て続けているかを再認識しました。
話が終わった後、トイレを借りようと小屋の方に行くと、ご主人さんが、
「そこの川で体でも洗ってきたらどうだ。あの石の向こうに行けば登山道から見えないからさ。俺たちも風呂を沸かさない日はあそこで体を洗ってるんだよ。」
と、突然言われ、頭ぐらいは洗おうと思っていたので、「はい、そうします」と返事をしつつ、さすがに10日目で体がかなり臭っているのかと、他の人から離れたところでこっそり腕の匂いなんかを確認してしまいました。
あとで別の清潔感あふれる登山者も同じ事をご主人に言われていたので、「サービス」として、そんな声かけをしているのだと一人で納得。
いや、実際は自分の鼻が麻痺しているだけで、かなり臭っているんだとは思いますが、それは自然の摂理なので仕方が無いのです。
先にトイレをお借りしたあと、タオルを持ってご主人に教えてもらった岩陰まで歩いて行く途中で、熱心に花の写真をデジイチで撮影している若い男の子と少し話をしました。そう言えば、今回は花の写真はほとんど撮ってませんねぇ。というか、最近は「花畑」には興味がありますが、「花そのもの」にはそれほど関心を示していない気がします。
川を越えて岩の陰まで進んだところで念のため登山道からこちらが見えていないか目視確認し、青空のもと完璧に全裸になってからタオルを使って沢の水で全身を拭きました。
もちろん、ここには人妻も居ませんし、居たら通報されます。
というか、沢の水はさすがに冷たい!!
下山直後なら体が火照っていたので気持ちよかったでしょうが、これでは荒行の世界です。
ですが、拭き終わった後はサッパリさわやかさんでした。
ふと思い出して日焼けしすぎた首の皮を確認してみたところ、すでに乾燥(死滅)しきっていて、普通にポロポロとめくれる状態になってました。
小屋に戻って先ほどのイケメンスタッフさんに声をかけて、明日登る観音岳へのショートカットルートへの入り方と頂上までに要する時間を確認しました。
(入り口は先程体を拭いた地点の近くに置いてあったアルミの梯子でした。そうかな?とは思っていたのですが、本当にそうだと聞いて確認しておいてよかったと思いました)
ちなみに彼は山小屋のスタッフというよりも渋谷かどこかで「芸術の世界で食べていきたいんです」というセリフが似合いそうな風貌だったのですが、よくよく話を聞いてみると、すごい野生児な方でした。さすが、山小屋のスタッフをしているだけはありますし、人は見かけによらないものです。
後、小屋のご主人さんに持ってきた2冊目の本(富士見の謎)を置いていってもよいか確認した所、「ぜひ」という返事だったので、これでさらに荷物が軽くなりました。

ツェルトに戻って最後のカレーを食べ(不思議と飽きることなく、毎日食べるのを楽しみにしておりました)、明日の下山に向けての準備を始めます。
(パッキングの配置を下山後に使うものを考慮して入れ替えるだけですが)
小屋の前に居た若い女性スタッフさんに明日の天気を確認してみると、
「午前中はもちますよ」
とのこと。
明日はまさに昼に下山完了予定なので、その予報通りであればパーフェクトです。
では、日の出を楽しみに寝るとしますか!
おやすみなさい。

登り累計 1510m
下り累計 1275m
移動距離 10km
つづく