元々は最長8泊9日で北アルプスに篭るつもりで居たのですが、今年も太平洋高気圧の張り出しが弱く(ここ数年、そんな傾向ですね。去年の南アルプス縦走の晴天続きは奇跡みたいなもんでした)、週間天気予報を睨みながら出発のタイミングを見計らっていました。
食料も全日程分買い込んでしまいましたし気分的には引くに引けない状況ではあったのですが、なかなか晴天の予報が出ない上に、前線通過で100%雷雲が発生しそうな状況だったので、1日、2日、3日と出発日を遅らせ、ついに山に行く事は諦めました。

ちなみに土曜日は東京の天気は雨が振るほどには悪くなかったので、ご近所の房総半島を少し走って来ました。
気象庁の週間天気予報では沖縄地方と奄美大島が晴天続きになっていて、鹿児島の離島ツアーも少し考えたのですが、今から飛行機のチケットを取るのも無理だろうということでふと思いつきで小笠原の天気予報を調べてみたところ、こちらも晴天続きの予報になってます。幸い台風も新たに発生してないみたいなのでダイビングも大丈夫でしょう。さらに「おがさわら丸」の航海日程を調べてみると、タイミングの良いことに明日の朝東京出発のスケジュールになっていて、ホームページの5日前時点の情報だと行きも帰り(土曜日発)も残り僅かながらもチケットに空きがあるという状況になってました。
すぐに小笠原海運に電話をすると、両日ともチケットはまだあるとのこと。会社のオフィスまで今すぐ来てもらうか、ローソンのロッピーなどで手に入るということで、すぐにローソンに出かけてチケットを購入しに行くと、明日の行きのチケットがそもそもメニューに無かったので前売り券購入は諦めて一旦家に戻ってダイビングサービスと宿の予約だけ先に入れてしまいました。お盆ということもあり、両方共数軒断られたのですが、なんとかなりました。
その後、やはり前売り券を入手したかったので駅前のJTBオフィスまで出かけたのですが、すでに17時を回っているということで船のチケットの入手はできませんでした。(小笠原海運の営業時間が17時までだったのです)
小笠原に関しての情報をまったく持っていなかったので(以前小笠原に行ったのはダイビングライセンスを取って2年目の夏、今から15年前で、その時はほとんど観光せずにダイビングだけして帰ってきたのであまり島のことを覚えていないのでした)、駅前の大きな本屋さんに立ち寄ると、意外なことに小笠原のガイドブックなるものは全然売ってないのでした。
なんとか1冊だけ手に入れ、それを持って家に帰りました。
チケットも寸前で手に入りそうだし、ガイドブックもほとんど売ってないし、世界遺産と言えども人気が無いんだなぁ〜、とこの時は素朴に思ってました。
登山用にパッキングしていた荷物をすべてダイビング仕様に切り替え、ネットで少しだけ小笠原情報を調べてから就寝しました。
8月14日(火)

というわけで、船のチケットも持たずに重いダイビングギアを抱えてお盆の竹芝桟橋(浜松町)までやって来てしまいました。
出港1時間前に当日券の販売が始まったのでチケット売り場に顔を出すと(並ぶかと思って少し前に到着していたのですが、お盆の当日券を買うという行動をしているのは余裕で私一人でした)、行きのチケットは問題なく手に入ったのですが、帰りのチケットについて受付の女性が奥に居た男性責任者みたいな人を呼んできて、彼が言うには、
「一応帰りの便は満席ということになってますので、現地(父島)のオフィスで話を聞いてみてください」
とのこと。
いやいや、帰りのチケットも買わずに小笠原に行く事はできません。なんせ、1週間に1往復ぐらいのペースで運行する船なので、帰りの便を1つ逃したら、さらに1週間(次の便は8月24日(金)発25日(土)着)小笠原に取り残されることになります!
一瞬パニックになりかけたのですが、ふと、昨日ロッピーで帰りの便に関しては販売メニューに載っていたことを思い出し、荷持を待合広場に置いてすぐ近くのファミリーマートまで行き、こちらでチケットを買うことにしました。

ふぅ、よかった。ちゃんとメニューに残ってます。
では、購入っと、、、、
「申し訳ありません。このチケットは好評につき売り切れました」
ええええええ!!!
売り切れチケットをメニューに載せるなよ〜!売ってるもんだと勘違いしちゃったじゃん!
あああああ、小笠原旅行も無理だったか〜。
世の中、そんなに甘いもんじゃないんですね〜・・・・
雨降る中、トボトボと竹芝桟橋に戻る途中で、先ほど男性責任者の方が「一応父島で聞いてみてください」と意味深な答え方をしていたのを思い出し、再びチケット売り場に行き、どういう意味か確認してみることにしました。
再び受付の女性にコンビニでチケットが手に入らなかったことを告げて先ほどの男性責任者の方を呼んでもらうと、私があまりにも泣きそうな顔をしていたからか(実際に泣きそうな気分でした)、男性は私の顔を見るなり、
「あぁ、帰りのチケットですね。大丈夫ですよ、お売りできます」
と、事も無げに言うではないですか。
男性は女性スタッフにあれこれと指示を出し、チケットをプリントアウトしながら、
「キャンセルが出ましたんでね。はい、どうぞ」
と、チケットを机の上に置いてくれました。
拍子抜け感と安堵の気持ちと嬉しさが混ざりつつ、とりあえず支払い手続きを済ませ、男性スタッフにお礼を言ってからチケット売り場を後にしました。
このあと島に到着していろいろな人からチケット購入のドタバタ劇を聞かされ(もちろん私も話し)、どうも小笠原海運が独特な方法でチケットを売ってることが分かって来ました。
聞いた話や憶測が混じってるのでどこまであってるのかわからないのですが、どうやら私が想像するにこういうことみたいです。
(1)世界遺産に登録され、船が新造船に変わり、これまでダイバー、シュノーケラー、
ドルフィンホエールウォッチャー、釣り人、離島マニアぐらいしか行かなかった辺鄙な
島が急に人気観光地化した
(2)おがさわら丸の混雑度が跳ね上がり、特に雑魚寝スペースの2等船室が悲惨な状況に
なり、小笠原海運に一般観光客からクレームが殺到した。(特に今年の3月は連日満杯
状態だったとのこと)
(3)ついに2等船室の定員を3割減らす措置が今年の6月に取られ、寝る場所を固定させる
マットがゆったりな感覚で敷かれ、全員が快適に寝られるような措置が取られた。
(4)結果、おがさわら丸のチケットの予約は劇的に取りづらくなった
(5)唯一の交通手段である船の運行スケジュール上、小笠原旅行は最低6日間は必要で、
一般人が長期休暇が取りやすい正月、お盆、GWのチケットは発売開始日に事前に
オフィスに並んでいてすら取れないという状況だった。
(6)それは大小様々な旅行代理店がまとまった数を最初に抑えてしまっているかららしく、
今回島で出会った殆どの人が個人では手配できず旅行代理店経由で旅行代理店に
マージンを支払う形で宿泊とかもセットのツアーチケットを買わされていた。(それが
理由で今年は泣く泣く諦めた人も多いのだとか)
(7)おがさわら丸のキャンセルフィーは安く(1週間前までなら200円らしい)、出港寸前に
なると(たぶん旅行代理店から)大量のキャンセルが浴びせられることに。だから翌日
のチケットが簡単に手に入ったみたいです。そして、帰りの便も同様のことが起こる
だろうということで、島民優先で確保してあった分、もしくはダブルブッキング気味の
チケットを男性責任者が売ってくれたんじゃないかと想像してます。
ここを読むと定員削減はかなり議論を呼んだみたいですね。
島の観光業で働いている人たちも、小笠原海運が何を考え何をしたいのかさっぱり理解できない様子でした。(彼らはピーク時の観光客が減れば、それだけ収入に直結しますから)
まぁ、そんなわけで、私が「小笠原に当日券で来ました!」と話すと、チケット入手で苦労したみなさんは一様に驚くのでした。
(だからと言って、小笠原は繁忙期でも当日券で必ず行けるって思わないほうが良いと思いますよ。万が一キャンセルが出なかったらアウトですし)
私にとっては予約無しのお盆の過ごし方として、天気次第で登山、北海道(ドライブ)、九州(ドライブ)、小笠原(ダイビング)の4つの選択肢が持てたのは大きな収穫でした。

というわけで、ようやく心の不安が取り除かれ、「小笠原に行ってきます!」モードに入れました。

これが東京湾の海の色。
ボニンブルーの海が楽しみです。

では出発です!

ガントリークレーン、いつ見てもかっちょいい!

そっか、羽田空港の脇を通過するんですね〜。(昔八丈島なんかには何度も行ったことがあり、よく通る航路ですがあまり意識してませんでした)

東京から南南東方面に下っていきます。
25時間半の船旅です。(前は28時間でした)

先日訪れた海ほたる。

出港してすぐにお昼ごはん。
「島」って書かれているのを「鳥」って書かれているのと勘違いして、てっきり鶏肉料理だと思って注文したらステーキが出てきてしまいました。(注文はメニューが書かれた番号札で行うので、まったく気が付きませんでした)
まぁ、出発の景気付けということで。
ステーキの横に置かれている本はロードスター仲間のOさんから勧められた「覇者の驕り(上)」。分厚い本で上下2巻あるので、今回の船旅にうってつけということで持って来ました。
加えてさらにもう一冊持ってきていたのですが、さすがに全部読みきるのは不可能でした。
「覇者の驕り」、今会社勤めをしていて自動車(産業)にも興味がある人は絶対に読んでおいたほうが良い本ですよ。今下巻の最後の方まで読んだところですが、「なるほどなぁ〜」という史実がいっぱい詰まってましたし、自動車産業の2012年につながる話はすでに1970年ぐらいから始まってたんだなぁと気が付かされます。
主にフォードと日産が取り上げられています。「ダットサンの忘れえぬ七人 設立と発展に関わった男たち」とセットで読むと更に良いと思います)

三浦半島越しに望む富士山です。

快適になったらしい2等船室の様子。(NEOCAさんからもらったコメントで「そうなんだ、新造船だしね」ぐらいに思ってました)
あとスタビライザー(船底の羽)がついてるので外洋に出ても揺れは比較的少ないですし、エンジンの振動もよく抑えられている快適な船だと思います。
ソファーが確保できなかったので(乗ってる人間の数に比べてえらい少ないんです)、食堂に行ってドリンクバーを頼んでジュースを飲みながら本を読んでいたら、BGMが宇多田ヒカルのベストアルバムのエンドレスループ(しかもボリュームがでかい)だったので、本を読む環境としては劣悪でした。どう考えてもスタッフの趣味だと思うのですが・・・
さらに食堂の営業時間が思いの外短くて、ドリンクバーを活用する間もなくあっという間に追い出されてしまいました。
追い出された後は運良くソファーが確保できたので、そこで眠たくなるまで延々と本を読み続け、途中夕食も挟んだりしつつ23時頃眠りにつきました。
(それだけ頑張っても上巻を読みきれませんでした)
8月15日(水)
早く寝たこともあって朝4時半に起床。
誰一人いびきすらかいてない静かな2等船室です。

サイドデッキに出ると、ちょうど朝日が昇る寸前でした。

残念ながら水平線上には雲がかかっており、太陽はそこから顔を出しました。

さて、小笠原訪問初日はどんな一日になるでしょうか。

海はすっかり濃紺に変わっています。
これだけでも気分が否応なしに盛り上がります。
しかし、なんか進行方向に大きな積雲が・・・・

船にくっついて飛んでる鳥はウミネコかとおもいきや、カツオドリですかね。

うーむ、やはり積雲に突っ込みますか!
本格的にスコールが降ってきたので慌てて船内に戻りました。
しばらく後、定刻通り11時半に父島二見港に無事到着。(本を読みふけっていたので島を眺めたりとかはしませんでした)

すぐに港に出迎えに来ていたダイビングサービスのスタッフさんに挨拶してから宿の女将さんのところに行って、軽のバンで宿まで送ってもらいます。

今回宿泊する南国荘。(素泊まり1泊4200円なり)
お盆ということもあって数軒断られた後にようやく確保できた宿です。
いやしっかし、すごい暑さです。
日向に立っていると汗が吹き出してきます。
私は体質的に汗をあまりかかない方なのですが、この時はびっくりするぐらい汗をかきました。
(気温と言うよりは湿度と日差しの強さだと思います)

当然相部屋かと思ってましたが(小笠原は昔っから相部屋の宿が多いです)、一人部屋、というかプレハブ小屋でした。
ラッキー!
見た目はちょいと古くて傷んでますが、全体的に管理が行き届いている清潔な宿でした。自炊するならいろいろ揃っているのでオススメですよ。
そうこうしているうちにすぐにダイビングのピックアップ時間が迫ってきてしまい、昼飯を食べに行ってる時間すらないので、登山用に購入して今回おやつ用に持ってきていたパンを2つ食べて昼食にしました。

食べ終わると同時にダイビングサービスのバンが迎えに来て港まで送ってもらい、そのまま船に乗り込みます。(ここからSONY NEX-5Nの写真になります)
まずはチェックダイブ(ダイバーのスキルをチェックするダイビング、これによりこの後ハードなポイントに連れて行ってもらえるか、無難なポイントに留まるかが決まります)ということで、まずはまったりポイントになるみたいです。

一本目、ポイント名「日吉丸」。
いわゆる沈船ポイントです。
ご覧のとおりのボニンブルーの海。
いやぁ〜、こんな海は久しぶりです!
(みんカラをはじめたのは「ダイビングは伊豆で十分」って感じになった後だったので、初公開かもしれません。コスタリカもあんなんでしたし。って、そういえば屋久島で潜ったのを忘れてました。なんだかんだ、最近良い所で潜ってますね、私)

第二次世界大戦中に沈められた海軍徴用貨物船で、別の場所で空襲に遭い傷ついて二見港に戻る寸前に沈没したそうなので、死傷者の骸骨が船内に残っていたりとかはしません。

今じゃ魚の住処になってます。

船首部分には不発だった魚雷が刺さったままになってます。

透視度20mぐらいでしょうか。
素晴らしい眺めです。

船の舳先の部分だと思います。右上に写ってるのがアンカー。

こちらは船から離れた場所に沈んでいた飛行機のプロペラ。
(二見港湾内には零戦も沈んでるそうです)

何故私がナマコの糞を一生懸命撮影していたかは誰も分からなかったでしょう。
(もちろん、いつかナマコの糞そっくりなソフトクリームに出会った時の説明資料用です)

こちらが落とし主。

写真ではそれほど写ってませんが、魚がたくさん居てとても幸せなダイビングでした。
(魚が群れているときはたいてい動画モードで撮影していたもので)

海底に転がってたので抜け殻かと思ったら中身が入ってました。
(手のひらより大きい、おみやげ屋さんで売ってるような大きな貝です)

水温は意外に低くて、万が一のために持って来た5mmのウエットスーツで調度良いぐらいでした。
(24〜27度)
というわけで、一本目はまったりな感じの幸せなダイビングでございました。

2本目を潜る前に東京に戻るおがさわら丸のお見送りをするとのこと。(お盆シフトだから小笠原で停泊せずにさらに1往復するんですね)

こんな感じで島中のダイビングショップの船やドルフィン・ウォッチングをしているような観光に使われている船が15分ぐらいおがさわら丸を追いかけてお見送りをするんです。(写真には全部写ってませんが10数隻ほど)
ダイビングショップの船はガイドさんとかが海に飛び込むのが恒例になっていたので、
「今日も飛び込むんですか?」
と、ガイドさんに尋ねたら、
「何を言ってるんですか、あなたも飛び込むんですよ」
と、笑顔で返されました。
どうやら15年の間にお客さんも飛び込むルールに変わったみたいです。(もちろん任意です)
というか、前回訪れたときは訪問中におがさわら丸の出港イベントが無かったのと、私が船に乗ったときは殆どの人が同様に船に乗ったので(殆どの人が6日の小笠原旅行、13日の旅行はなかなか厳しいです)、ガイドさんぐらいしか島に残ってなかったからそう感じたんでしょうね。

というわけで、飛び込みましたよ。(これは帰りの時に写した写真)

そして2本目のポイントへ。
一本目で耳抜きができなくて潜れなかった人がひとり居たので、再びチェックダイブをするのだとか・・・・

またもや沈船ポイント。(ポイント名、バラ沈。名前の通り、バラバラになった沈船です)

体長30cmぐらいのオオモンカエルアンコウ。(どこに目と口があるかわかりますか?)
こんな暗いところで撮影するときは露出調整をしたいところですが、例のボタン使用不能制限があるので「初心者向け自動モード」に入れて露出補正機能そのものを封印してます。(そうしないと、不意に露出補正ボタンが押しっぱなしになって、-3.0EV固定とかになっちゃうので)

いや〜、しっかし、2本目も魚がたくさん群れていて幸せです。(群れさえいれば伊豆でも幸せという話なわけですが、透視度が良いので見える群れのサイズが違いますし、何より青い海は無条件に良い気分になります)

巨大なウミウシ。(小笠原カラーのニシキウミウシ)

わりとマクロメインで紹介してくれるショップさんでした。

私はといえばヨスジフエダイの群れなんかを眺めて和んでました。
というわけで、本日のダイビングが終了しました。
ムービーだとこんな感じです。(良いシーンが多かったのでいつもの3倍の長さになってます)
耳抜きが出来なかった方は結局2本目も潜れなかったのですが、明日はケータ(わりと上級者向けポイント)に連れってもらえるとのことで一安心。
さて、日が沈むまでにまだまだ時間がありますので島内観光でもしますか!
早速レンタバイク屋に出向いたのですが、予約をしてなかったので余裕で断られました。
小笠原にレンタルバイクを扱ってる店は2軒あるのですが、、、

もう一軒の方で何とか4日間借りることが出来ました、ラッキー!

早速島内ツーリング開始です。

スクーターに乗って走ると「南の島に来たなぁ〜」という感じがします。
(島での移動手段は沖縄本島とか八丈島クラスじゃなければ大抵スクーターなので)

植生も独特で(なんせ世界遺産にまで登録された固有種満載の東洋のガラパゴスですからね)、流すように走るだけでかなり楽しいです。

夕方ともなると小笠原と言えどもそれなりに涼しいので、こんなジャングルみたいな景色ですが半袖半ズボンでものすごく気持ちよく走れます。

島内の地図看板がほとんどの交差点に設置されているので、それで現在値を確認しつつ適当に気の向くまま走っていきます。

へぇ〜、こんな場所があったんですね〜。
(15年前は民宿と港を往復してばかりいたのと、もっと素朴なイメージだったんですよ)

川にはボラなどの汽水域の魚が沢山泳いでました。

小笠原固有種のタコノキ。

島の東側を走る夜明道路。民家の全くない山岳道路で、名前の通り夜明の時に走ると絶景なのでしょう。

国立天文台の直径20mの電波望遠鏡。
小笠原は日本で一番星が綺麗に見える場所なんだとか。なんせ一番近い都市から1000km離れてますからね。

旭平展望台。
たぶん、その名前からして朝日が拝める場所だと思うので、明日の早朝に再訪することにしました。(近くには夜明山なんて山もあります)
ちなみに一時期左向こうに見えている兄島に空港を作って父島に橋をかける計画もあったそうですが、そんなことにならなくてよかったです。

西日に向かって下っていきます。(久しぶりのHDR撮影、ちょっとやりすぎました)

竜飛岬バリのつづら折れの下り道。(同じくHDR撮影)
こんなかんじで、脇道も含めてだいたい一周しました。時間にして1時間強。(道路を寄り道無く周遊して1週15kmぐらいでしょうか)
やはりレンタカーを借りるには小さな島だと思います。(でも、ロードスターで走りたいなぁ〜って、不安定なスクーターでコーナーを抜けながらずーっと思ってました)
そろそろ日が沈む時間だなと思い、15年前にも(歩いて)訪問したウェザーステーションに登ってみることにしました。
最大勾配10%のつづら折れの上り坂なのですが、前を走っていた女性が運転する遅いスクーターを直線区間で追い越そうとしたら、パワーウェイトレシオで負けたというか、エンジンの美味しい回転数のところに持って行くことが出来ず、逆にジリジリと引き離されるという寂しい体験をしました。

なんとか夕日に間に合いました。(ギリギリでした)

おおおお、今日は水平線に沈みますね!

ちゃんとグリーンフラッシュも見られました。
って、書いてますが、ここで周囲の皆さんが大騒ぎしていた言葉を覚えて、民宿に戻った後にネットで調べてそういう現象が存在していることを知りました。

日が沈むと同時に皆さんは「終わった、終わった〜」と帰って行かれるのですが、私はその後も30分ほど夕焼けを楽しみ(全体の10%ぐらいの人ですかね、楽しんでたのは)、暗くなってから麓に降り始めました。

下る途中で眺めた父島の美しい夜景です。

「新ガメ入荷!」という(父島はウミガメの産卵場所でもあるのである意味シュールな)看板に釣られて居酒屋に入りました。
右がカメの刺身、左がメカジキの刺身です。
ウミガメはカラシ醤油ということもありますが、馬刺しに似た味がします。

こちらは大きなスパムおにぎり。
どれもこれも美味しかったです。

宿の女将さんに教えてもらったコンビニに立ち寄りました。

7時から24時まで営業していて、食材含めて大抵のものが手に入ります。
(もちろん15年前にこんな便利なものはありませんでした)

トマト100円って、都内のスーパーと値段も変わらないですね。
というわけで、旅先でのソフトクリームの代わりにハーゲンダッツ(もちろんバニラ味)と冷たいお茶を購入してから宿に戻りました。

自分の決断が正しかったかどうか天気予報を確認しましたが、やはり小笠原に来て正解だったようです。(写真右上は槍ヶ岳の天気の記録。しかも18日は落雷による死亡事故まで発生してましたね)

宿に置いてあった観光案内ガイドを使って明日以降の計画を立てて予約を入れます。
どんなガイドブックやネット上の情報よりもこれが一番役に立ちました。島内のサービスが全部網羅されている上に各サービスの「売り」も書かれているので選びやすかったです。ただ、残念ながら父島まで来ないと見ることは出来ないんじゃないかと思います。
滞在日すべてダイビングするだけなら考えることもなかったのですが、今回は1日空きを入れて父島観光もしてみようということにしてました。
ちなみにここで予約を入れたのは、2日目夜のナイトツアー、3日目のトレッキングツアー(ガイドが居ないと行けない場所があるのです)、3日目夜のナイトシーカヤックです。
あと4日目(昼過ぎ出港日)の午前中はダイビング1本と南島ツアーのコンビネーションにしてあります。
なかなかギュウギュウのスケジュールになりました。
夜は本を読んだり星を眺めたりして(街中からでも街灯の影に行けば普通に天の川が見られます)時間を過ごし、24時前には寝ました。
つづく