ケニアドライブ旅行記
その32
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到着した時に1名だけ居た登山客の食べ残しに集まってきたムクドリの仲間。(Waller's Starling (Onychognathus walleri))
昨日ミントスハットの中から飛び出してきた鳥です。


カラスみたいな行動をする鳥だなぁと思って見てたんですが、実際これの近種の鳥はケニア社会に溶け込み、よく人に慣れるみたいです。











あと、ロックハイラックスもその辺を徘徊していましたが、こちらは前情報と違って人馴れしてるってことはありませんでした。











こちらも小屋の周りにたくさん居るMoorland Chat。(Cercomela sordida

日本のスズメよりも寄ってきます。










ちょっとガスが湧いて来ましたが、それもまた良いアクセント。


この絶景を眺めながら小屋の中から椅子を引っ張り出してきて、座って眺めております。



見ててちっとも飽きないですね〜。

不思議と山の中では長時間ボーっとしてられるんですよね。



一番高く見えている大きな岩山がネリオン(左)とバチアンピーク(右)、その左の低い三角形の岩山が我々が登ったレナナピークです。

こうして見比べると位置の関係もあって2峰よりもずいぶん低く感じます。(実際200mほど低いわけですが)




日が照ってるからか案外暖かいのも良いです。

というか、むしろ少し暑いぐらいです。









しばらくして、昼飯時になったのでコモパンを焼いて昼食。


あと、アルファ米の五目ご飯も持ってきたので、少しでも重量を減らすためにそれも食べることにしました。











なんて、思っていたらエリックが気を利かせてラーメンを作ってきてくれました。

私の荷物が減らないのが難点ですが、ありがたくいただかせて頂きました。



ケニア味ですが日本のものに比べると随分あっさり味ですが、なかなかいけます。(日本で言うと塩味に近いです)



食べ終わったお皿をエリックに返すときに、ついでにお釣りを受け取ろうと管理人さんに声をかけたらまだ準備できてないと言うので、そういえばと思いついて改めて財布を確認すると100KShがあったので、先程のとあわせて1100KSh払えば500KShのお釣りに なるのでそれでどうか?と尋ねたら、それならOKということでようやくお釣りを受け取れました。







ジェロームさん達も到着。(11:00)


特に二人から話を聞いてなかったのですが、彼らもチョゴリア・シリモンルートを歩く計画だったみたいです。


というか、ジェロームさんのほうが完全にノックアウト状態で頭を抱えて辛そうです。


この後、ジェロームさんから「ダイアモックス(Diamox)持ってませんか?」と尋ねられたんですが、アスピリンぐらいしか持ってないんで すよね。(ダイアモックスは高山病の薬)



後から二人のガイドさんが他のお客さんに聞いて回って探してました。








二人がテントを張り終わった頃にはすっかり山頂がガスに覆われておりました。











昨日みたいにパラパラっと降って終了かと思ったら、今日は思いっきり雨が降って来ました。(14:00)


今歩いている人は大変だと思います。

興味深いのはポーターさんたちが皆さん傘を使ってることです。

カッパより傘の方が安いからかもしれませんし、降っても長い時間降らないからかもしれませんし、道が歩きやすいからかもしれませんが、私個人も登山で傘は「 あり」だと思ってます。



気温が急激に下がり、雨宿りで小屋に逃げ込んだところエリックがやって来て、「こんな雨だし小屋のベッドで寝たら?」と再び誘ってきたんですが、「雨でも問題な いし、たぶんこの後晴れるから大丈夫」と答えておきました。

それよりも、出発前の天気予報だと明日は今日より天気が悪くなるかもとエリックに伝えたら「じゃぁ、明日は8時に出発しよう」と、少し予定を早めてくれたみたいでした。(9時出発の予 定だったのでしょうか?)


こういう臨機応変な対応は助かります。



さらに先程ラーメンをごちそうになった時に思いついた作戦を実行に移します。

エリックに「カレーライスをご馳走したいんだけど、食べる?」と尋ねてみたら、「喜んで!」とのこと。

これで、私の昼飯を食べそこねた分を相殺できるし、エリックもきっと喜んでくれるでしょうし一石二鳥です(笑)



登山3日目ということもあって大分打ち解けてきたからか、「ココア頂戴」とおねだりもしてくるようになりました。

(私が美味しそうに飲んでるのを見て羨ましく思っていたみたいです)







そして、私の予想通り1時間ほどで雨は止みました。(15:00)


カカメガフォレストで泊まった時にあまりに降りすぎるとテントの底から浸水することが判明していたので、こんなもんで済んでよかったです。



この時間になって軽い頭痛が始まったんですが、2〜3時間後には治ってました。


やはり酸素不足気味ではあるみたいですが、軽症で良かったです。










15時を過ぎたあたりから続々と登山者たちが登って来ました。

(写真は到着するなりぶっ倒れた男性、てっきり高山病かと思ったのですが、このパーティーは1泊2日でシリモンルートを往復するんだと話しているのを後で小耳 に挟みました。ガイドとコックも雇われていると言うよりは友達同士の関係らしく、傍から見ていてちょっと不思議なパーティでした)











その後もガスがだんだん取れて行く様を喜んで眺めています。









ブラボー。

けっこう晴れ上がりました。再び過ごしやすい気温になります。











さすがシリモンルート、けっこうな人数の登山者が登って来ていましたが、エリック曰くピーク時はこんなもんじゃ無いとのこと。

酷い時は100名以上の登山者がこの小屋に押しかけ、ベッドで寝られない人はキャンプせざるを得ない状況になるんだとか。(乾季ど真ん中の2月がピークだそうで す)

そうは言っても秋の涸沢はそんなもんじゃないので、私からしたら大した話ではないのですが。




そんな登山客の中に一人35歳ぐらいのアジア人女性が居たので、格好からして日本人かもと思って声をかけたら中国の方でした。

この方がこれまた英語がネイティブなんじゃないかというぐらい流暢で、最初に「コンニチワ!」と唯一知ってるらしい日本語を使った後はすべて流れるような英語で話しかけられてしまい、こちらから声をかけた手前必死に聞いていたのですが、ヒアリングに困ってしまいました。








各パーティにコックとポーターが付いているので、これだけのパーティが登ってくると調理場は大混雑になります。


私も片隅で夕飯を作ることにしましたが、昨日みたいなアット・ホームな雰囲気は無く、なんか鉄火場に素人が紛れ込んだみたいで、肩身が狭い感じです。









食堂スペースでエリックと食事を取りました。エリックにはカレーを、私は昼に食べ損ねたフリーズドライの五目ご飯を食べました。


エリックにとって日本のカレーは「美味しいけどスパイシー」ということだったので、少し辛かったのかもしれません。(そう言えばケニア料理で辛いものはなかった 気がします)


他のパーティの皆さんにはちゃんとした料理が出されていたんですが、高山病を発症しているからかほとんど口を付けずに残している人も多く居ました。

実に、、、実にもったいない!(笑)


食事後は懐中電灯の灯りで本を読んだりロンプラで今後の計画を立てたりして、皆さんがベッドルームに三々五々移って行くタイミングで私もテントに移動してシュラフに潜り込みました。



その後、高山病対策で水を飲み過ぎたことで、寝る前、夜中、早朝とトイレに行くハメに。



その度に空を眺めてみたんですが、今晩はガスがうっすら出ているからか、未だに満天の星空は拝めず。



昨日のミントスハットと変わらない標高なんですが(4200m)、特に問題なく快適に眠れました。




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