ケニアドライブ旅行記
その13
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立派な板根とライチュウさん。
(板根との大きさ比較のために入ってもらいました)









蝶が見たいとリクエストを出していたので昆虫好きと思われたのかこんな小さなイトトンボも発見して案内してくれます。
(さすがに種名とかはわからなかったみたいですが)

もちろん昆虫は大好きなので、こういう紹介は大歓迎です。









動物としては初登場の レッドテイルドモンキー。
red-tailed monkey (Cercopithecus ascanius)









サイチョウ科の大型の鳥でハシダカサイチョウ。Black-and-white-casqued Hornbill
Bycanistes subcylindricus

大きな鳥なので迫力満点です。










木によってはこんな感じで名前を紹介する看板が付いていたので、なかなか親切な国立保護区だと思いました。









鬱蒼とした森の中につる植物がぶら下がってます。









その木本性つる植物(Liana)に関する解説です。

一応私も植物学出身で研究室の教授は樹冠(キャノピー、上の案内書きにも単語が出てきてます)を専門にされていた方なので、この辺の専門用語は一応つい ていけたので興味深く読みました。









またまた絞め殺しの木。(ホストツリーが無くなってしまった跡)










尻尾が見えているのはアビシニアコロブス (Abyssinian Black-and-white Colobus)
Colobus guereza

この国立保護区の名物となっている猿です。








樹上で暮らす猿はたいていそうなのですが、飛び回る上に常に枝葉に隠れちゃってるので、なかなかよく観察出来ません。


この猿は毛皮目的で乱獲されたらしく準絶滅危惧種なんだそうです。










ハシダカサイチョウのペア。


とまぁ、こんな感じで一つ目のショートウォークが完了しました。



意外に分岐が多くて途中で地図を広げて今どこにいるのかライチュウさんに確認したのですが、地図上では現在地がどこになるのか大雑把にしかわからないみた いでした。

正直一人で入って行ったら途中で迷子になっていたかもしれません。


(場所によってはちゃんと案内看板が出ているので、メインロードを外れて無理をしなければ大丈夫だとは思います)









さて、お次はブヤングヒル(BUYANGU HILL)という展望台に登るコースになります。(11:00)


今朝、加藤さん達が日の出を見に行っていた場所で、その話を聞いた時に加藤さんから「明日はあそこで初日の出が見られますね!」と言われて、ぜひ見に行こうと思っていた場所でした。


下見に調度良い感じです。









ガジュマルみたいな大きな絞め殺しの木です。





コースはHill(丘)ということでゆるやかに登っていきます。


しかし、ライチュウさんの歩くペースがなかなか早く、息が上がるぎりぎり手前まで行きました。








小さなキノコです。(なんか夜に光りそうですね、これ)


写真のとは別のものですがサルノコシカケそっくりのキノコを紹介されたので、「日本ではこの手のキノコはサルノコシカケと呼ばれていて、猿が椅子にしているように見えるからそ の名前がついたんですよ」と説明したらえらくウケてました。


さらに野生のジンジャーを紹介してくれ、その葉っぱを一枚ちぎって私の顔の前に差し出してくれたのでパクっと口で咥えたら、


「違う!違う!、臭い、臭い!」


と、慌てて訂正されて恥ずかしい思いをしてしまいました。


確かにジンジャーの臭いでございましたよ。







ここでようやく蝶の写真が撮れました。普通種でforest brownieとライチュウさんが言ってた気がしますが、そういう名前の蝶は居ないので、単に「森林によく居る茶色い蝶」って説明してくれたのかもしれま せん。(Euphaedra kakamegae あたりですかね)


蝶はもちろんこれまでに何回か見かけていたのですが、逃げ足が早くて写真に撮れなかったのです。


というか、思っていたほど蝶がわんさか飛んでるわけじゃないみたいです。400種類は生息しているという話なので間違いなく種類は多いのですが個体数が多 いわけでは無いみたいでした。

まぁ、私の場合は比較対象が南米のイグアスになっちゃうので、よほど蝶が乱舞してないと「すごい!」とはならないので すが。









丘の頂上にある展望台にやって来ました。


カカメガの森を見下ろすすばらしい眺めです。


グレートリフトバレーが出現する前はこんなジャングルがアフリカ中に広がっていたんでしょうね〜。


ジャングルに留まったチンパンジーやゴリラ、サバンナに出て行った人間の祖先。そんなことに思いを馳せます。

(私はサバンナで人間が二足歩行したというのには懐疑的で、進化のどこかで一度水に入ってるだろうと信じております)










ちょうどここに日本で言うところのアオスジアゲハによく似た蝶が飛んでいてライチュウさんが見つけて案内してくれました。(Papilio phorcas Cramer

ライチュウさんも蝶が居ないか一生懸命探していてくれていたみたいです。








青いのと緑のと微妙に色違いの2種類が居るみたいに見えます。
(それが別種なのか同種なのか、あるいはバリエーションなのかはわかりませんが)



このショートコースはこの展望台がハイライト、かつ唯一の目的地でもあるので、ゆっくり時間を過ごすことになります。



10分ほどぼーっと景色を眺めた後、私の方から「行きましょうか」と声をかけて下ることにしました。



明日初日の出を見にここに来ることを伝えると、「ちょうど反対側に下るから、その時に車でどこまで来れるか案内できますよ」とのこと。

気の利く方です。



下りはじめたタイミングで白人の中年カップルが息を切らせながら登って来ました。

はじめて他の観光客に会いました。




ちなみに反対側に下る道は急坂なので階段が整備されてます。

すっ転ばないようにライチュウさんが少し私の方を気にしながら下ってくれました。








今まで見かけなかったような木が生えてるなぁと思ったら、ここは崖が崩壊しかかっているので人の手で植樹したんだとか。


この植樹している辺りまで車で上がってこられるということで、明日はキャンプサイトからここまで車で走ってきて、5分も登れば展望台に辿り着けそうです。

これは加藤さんからも事前にアドバイスを受けていましたが、実際にどんな道なのか見られてよかったです。

実際、最後はかなりの悪路になるので、無理をしないで少し下に車を停めることに決めました。




これでショートコースが2つ終わりました。(11:30)



3つ目は蝶にたくさん会えるということでちょっと楽しみです。







さっそく色鮮やかな蝶が目に飛び込んできます。(Amauris niaviusあたりでしょうか)

(本当に大型で目をみはるような美しい蝶は高いところをすごいスピードで飛んでいってしまうのでまったく写真に撮れませんでしたが感動しました)









この鳥は鳴き声がとても特徴的で綺麗でした。
Brown-capped Weaver (Ploceus insignis)








お〜、たくさん居ますね!

先ほどのPapilio phorcas CramerやらPapilio interjectana、それにオナガフタオチョウ Green-veined Emperor (Charaxes candiope) など数種類居ます。








って、これはもしや・・・・

ライチュウさんは特に説明してくれませんでしたが、どうやらこれは動物(たぶんヒヒ)の糞に集まっているみたいです。


小学生の頃、名和昆虫博物館でモルフォチョウの光り輝く羽を眺めていたら、学芸員のおじさんが「モルフォチョウは動物の糞に集まってくるから、現地でう◯こしておびき寄せて捕まえるんだよ。もちろん捕まえたらすぐに腹部を切り落としちゃうんだけどね」と、衝撃的な話をしてくれたのを思い出しました。


動物の糞にはモルフォチョウだけでなくいろんな蝶が集まるんですね〜。








食事に夢中なのか私が撮影のために近づいても飛び立つ気配がありません。


ところがライチュウさんが「じゃぁ行きましょうか」と立ち上がって歩きはじめた途端、綺麗に一斉に飛び立ち、それが天国みたいな光景だったのですがカメラの 電源を落としてしまった後だったので、そのシーンを撮影することができませんでした。


ちょっともったいなかったのでライチュウさんに頼んで出発するのをしばらく待ってもらい、再び糞に集まった所で私がライチュウさんの真似をして突然立ち上がったり、歩いたり、手で蝶を扇いだりいろいろ 試したんですが、私がやるとなぜか数匹しか飛んでくれないんですよね、これが。。。



というわけで、帰りにもここに立ち寄るでしょうから諦めて先に進むことにしました。








開けたところに出ました。

足元がかなり泥濘んで水たまりもたくさんあったので、どうやら湿地のようです。









この標識のところにオレンジの蝶がたくさん居て、近づくとパっと飛び立ち、なかなかすばらしい光景になりました。








うまく写せんませんでしたがこんな感じです。










再び湿地帯に入ります。


かなり気温が上がったからかライチュウさんも上着を脱いでます。









続いて樹林帯の中に入ります。

泥濘んでいたり倒木が多くて歩きにくい道が続きます。

今日歩いた中ではなかなかハードなコースです。



そういえば加藤さんグループの参加者の方が昨日の夕方に酷いスコールが降ったと言っていたことを思い出し、ライチュウさんに今日もスコールが降るかどうか確認 してみたところ、「たぶん降ると思いますよ」とのこと。


「雨はやだなぁ」と感想を言うと、「でも、そうやって毎日雨がふらないとこれだけの植物は育ちませんから」ともっともな回 答が返ってきました。











というわけで、3つめのショートコースの目的地となるイシウク滝(Isiukhu falls)に到着しました。(12:15)


横幅30m、高さ5mぐらいの滝といったところでしょうか。(目測で書いてます)

なかなか見事な景観です。











どうやらここでゆっくりするらしく、ライチュウさんは石に腰掛けました。


というか、その石に座って眺めるのがベストポジションのような気がするのですが、石の大きさが一人用でライチュウさんのすぐ横に座るわけにもいかず、私はその後ろからライチュ ウさん越しに滝を眺めておりました。


ちょっと小腹が減ったのでザックに入れておいた(一回溶けた)キットカットを取り出し、ライチュウさんにも1つさし上げて二人で食べます。
(ちなみにライチュウさんは手ぶらで歩いてるので、かれこれ3時間近く飲まず食わずでした。私は先ほどの展望台で少し水を飲んでましたが)



ここからは来た道を戻るコースとそれとは別のコースがあって選べるとのことだったので、せっかくなので別コースをチョイスしました。

蝶のポイントは後で自分一人で行けばOKですし。




この滝付近でも大きな美しい蝶を何回か見かけたのですが、すべて写真に撮りそこねました。

残念。








どうやら保護区の外に出て集落の中を移動するみたいです。









広大なサトウキビ畑が広がってました。









へぇ〜、なかなか近代的な民家ですね。









と、思ったらこんなクラシカルな建物もありました。









「ピクチャー!ピクチャー!」と叫びながら飛び出してきた子どもたち。









なので、頼まれたとおりにカメラを向けるとこの表情とポーズ。


撮られ慣れているわけじゃないみたいです。

ポラロイドだったらその場でプレゼントできるんですけどね〜。

次回から覚えていたら持って行こうかな。



ちなみにライチュウさんはこの村の方々と顔見知りらしく(近くに住んでるらしいので当然ですね)、すれ違ういろいろな人達 やこの子 たちと仲良く交流されてました。

現地の言葉で話すのでどんな話をしているのかはさっぱりわかりませんでしたが。



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