2013年スイストレッキング&ドライブ旅行記
その6
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8月14日(水) Day5
朝焼けショーを楽しむために早朝に外に出てみました。
ちなみに、そんなことをしてるのは私一人です。
ほとんどの人はビスホルンかヴァイスホルンアタックに向けてすでに出発したか、準備作業に追われているところです。

う〜ん、今日も素晴らしい天気! (6:10)

手前のビスホルンはかなりなだらかに見えますし、一人で登れるような山なら行ってみたいんですけどね〜。
いつかガイドを雇って登ってみようと思います。(氷河のクレバスとかあるので、ソロは禁止だと思います)

朝焼けが始まりました。

アニヴィエ谷(ジナル村がある谷)挟んで向こう側のダン ブランシュ Dent Blanche(4357m)に真っ赤な太陽光線が当たり始めました。

いや〜、今日も朝から良い物を見させていただきました。
幸せでございます。
さて、スイスに到着して以来毎日快便で(すみません、そんな話で)、毎朝起きて間もなくトイレに呼ばれております。
本日も良い感じに便意が来たのでトイレに入ると、バイオ分解(たしかドイツ製)のトイレで北岳山荘と同じ足でペダルを踏んでベルトコンベアーを動かすタイプのものになってました。
さすがにトイレにカメラを持ち込んでないので写真を撮ってないのですが、そこには使用方法としてペダルを5回踏むことと、それによってベルトコンベアーが動き「マキ◯ソ」が運ばれていく絵が描かれており、とてもおちゃめな感じでした。
あと、寝た時に呼吸数が落ちたらしく、軽い登山病(偏頭痛)にかかりました。
まぁ、この程度は日常生活でもあるレベルです。

朝食は座席指定になっていたのですが、どんなに探しても私の名前がありません。(7:00)
もしかしてと思いつつ、唯一「1名」表示になっていた名前(FeRsone Serniさん)を指さし、「これって私のことですか?」とスタッフに尋ねると、「そうだよ」とのこと。
うーむ、何をどう聞き間違えたらこんな名前になるんだろう・・・

まぁいいやと朝食タイム。
メニューはミューズリーにパンと飲み物(私は牛乳をチョイス)。
本日は下山といえども遠回りしてけっこう歩く予定だったので、たっぷり朝ごはんを頂きました。
さて、行きますか!(7:25)

まずは昨日最後に登った岩場を下っていきます。
足元が不安定なので慎重に下り、40分ほどでミロン峠への分岐に到着ました。

これが一般向け黄色看板。

こちらはスイス観光局基準で中上級者向けの黄色に白赤看板。
(日本で言うと北アルプスの危険な岩場の無いルートを歩く感覚)
そして、ここでは看板の表示が黄色から青に変わり、ここが初心者向けルートではないことを示しています。
事前に得ていた情報では道を示すサインは無いのでケルンを頼りに進む、、、と、出ていたのですが、、、

2012年にペンキサインを付け直したみたいです。

おかげで、まず迷うことは無いルートになってました。
(踏み分け跡はしっかりしてるので、ガスらない限りペンキサインが無くても迷うようなルートではないですが)

一度尾根から外れてカールの底へと下り、そこからポワントダルピデッタ(Pointed'Arpitettaz 3132m)の頂上へと伸びる稜線の鞍部(ミロン峠 (Col de Milon 2992m))へと登り返していきます。

歩く前は「自分の技量で青コースを行けるのかどうか」わからず緊張していたのですが、ここはペンキマークも豊富でそんなに心配するようなものではなかったです。
(日本ではあまり紹介されてないだけで、スイスでも本気でヤバイトレッキングコースはいっぱいあります)

最後は稜線にむかってグイグイ登っていきます。

あ、アルプスカモシカだ!
(最初はアイベックスかと思ってました)

へぇ〜、居るもんなんですね〜。
これでマーモットとカモシカを見たので、あとはアイベックスに出会いたいところです。

このコースは思っていたより簡単! って、途中まで思ってましたが、最後の鎖場の石が大理石みたいにな材質でツルツル滑り、登りですらえらい難儀しました。(今回履いていたサロモン製の靴がまったくグリップしないといのもあるのですが)
ここを下るときは要注意です。

ミロン峠に到着!(9:30)
これが青看板です。

ポワントダルピデッタ方面を眺めつつしばし休憩。(写ってる私の影で岩の稜線の大きさが伝わるかと思います)
山頂まではちょうど日本でいうところのキレットみたいになっていますがトレッキングコースはありません。
さて、行きますか!

峠からちょっと下った先はヤセ尾根になってます。
こちらに登ってくる登山者が2人小さく写ってるのが見えますでしょうか?

もう少しアップで。(先ほどの人とは違う人です)
何やら左下を覗きこんでます。
きっと、絶景が広がっているのか何かが居るんでしょう。
(私の場所からは何を見ているのかは見えず)

こりゃまた正面に大氷河、左右は切れ落ちていて気分爽快な下り道です!
切れ落ちる角度と高さがそれほどれも無いので怖くはないですよ。道幅は狭いところだと靴1足分になりますが。
では、先ほどの登山者が見ていたあたりを観てみますか。

あ! アルプスアイベックスの親子!(鹿じゃないですよ。ウシ科ヤギ属)

これでスイスで会いたかった動物全てに会えました。
この先でマーモットも数回見かけたのですが、レンズ交換してる隙に逃げられてしまい写真を撮れませんでした。

一度ヤセ尾根から外れて川底に下り、橋で反対側へ渡ります。(橋の上から峠を見上げたところ)

そこから少し登り返したところがアルピテッタ小屋(Cab d'Arpitetta 2786m)です。(10:55)
トラキュイ小屋からここまで歩き応えのある距離であれば、ここでもう一泊しても良かったんですけどね〜。
ちなみに、ここは夕飯の提供はなく自炊が必要なんだそうです。
なんか美味しそうな匂いするなぁと思っていたら、管理人のおじいさんが「君が今日最初の訪問者だよ。スープ出来てるよ、食べてく?」と声をかけてくれたので、

頂いちゃいました。(オニオンスープ)
もちろん有料でしたけど(笑) (6フラン、700円弱)
ここの小屋は美味しい水が汲み放題だったので、昨日小屋で1000円もする水を買う必要は全くなかったのでした・・・
娘さんが日本に行ったことがあるという管理人のおじいさんと軽く世間話をして時間を過ごしてから出発。(11:30)

小屋正面の氷河を横に見ながら下っていきます。

いやぁ〜、下りで楽だし、景色も良いから楽しいですね〜。

このコースは何本もの川を越えていきます。

当初の計画では写真奥の谷底の川まで一度下って、そこから別の小屋まで数時間かけて登り返す計画だったのですが、(天気予報を参考に)やめといてよかったです。(笑)

振り返ったところです。
いや〜、今日も晴れてくれてよかった!

息を切らせながら登ってくるトレッカー(こちらのコースは小屋で昼食目的のライトトレッカーばかりで、息の切れ方とペースの遅さは日本人中高年登山者と一緒で安心しました)と「ボンジュール」と笑顔ですれ違いながら下っていきます。
一組、母(60前後)息子(30前後)のペアが登って来て、そういう親孝行したかったなぁってつくづく思いました。

お! あれ(左下)がアルピテッタ湖(Lac d'Arpitetta 2230m)ですね。

到着! 綺麗ですね〜!(12:50)
ちょっと風が吹いてましたが、かなりきれいな鏡状態で眺めることが出来ました。
ここ目的でジナル村から上がってくる人が多いらしく、予想以上に賑わっていました。

湖から谷の壁に沿って一気に川底へと下っていきます。

このコースはジナル村と反対側に向かって下るのでショートカットコースを使用しようと思っていたのですが、そのコースは青コースな上にアルピテッタ小屋のおじいさん曰く現在通行止めだそうです。
(しかも表示されているコースタイムを見たら、時間短縮にならないみたいです)

というわけで、逃げていくマーモットを眺めながらぐるっと遠回りして下り、橋で川の反対側に渡ります。

ここからジナル村までは林道歩き。
お腹が空いたので行きのANA北京便でもらったカステイラとおつまみをぱくつきつつ歩いていきます。

ジナル村が見えてきました。
このへんまで来るとファミリー連れがのんびりピクニックしていたりして、「写真撮ってくれませんか?」なんて頼まれたりします。
そのファミリーのお父さんに「上の世界はどうでした?」と尋ねられたので、「すばらしかったですよ!」と答えたらすごく羨ましがられました。
たしかに上の世界の入り口(例えばアルピテッタ湖 標高2248m)まで標高差600m、高尾山でケーブルカーとか使わない登山で標高差400mなので、1.5倍ありますからね。小さい子を連れていると厳しいのでしょう。
(とは言え、標高差1600m超えのトラキュイ小屋に小学生ぐらいの子、けっこう居ましたが)

ふぅ、到着!(14:25)
アルピテッタ小屋から早足で歩いて3時間かかりました。
一番村の南の外れの駐車場にしておいてよかったです。(下山時に歩く距離が一番短いので)
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本日の歩行ログです。
その7へつづく