2013年スイストレッキング&ドライブ旅行記
その11
その10へ戻る

昨日停めたロープウェイ駅まで歩いて車を回収し、今度はグルント駅まで移動して駅前の有料駐車場に車を停め(駅前が工事中だったので、ここを探して停めるのも一苦労でした)、今回はちゃんとワンウェイ(片道)チケットを買ってメンリッヒェンMannlichen行きのゴンドラに乗り込みます。(12:20)

ちょいと旧式のゴンドラですね。
(ヨーロッパ最長だとか)

チケットと一緒にハッカ味のキャンディーをもらったのですが、どうやらここの広告スポンサーで付いてるみたいです。

スイス旅行気分をすっかり台無しにしてくれる日本語表記付きの中間駅。
ヨーロッパ最長と言われるだけあって、たっぷり30分強の空の旅です。
ゴンドラ自体が古いこともあってアクリルの窓はかなり傷ついていて、アイガー側の窓は開かないので景色は先ほどのフィルスト線のほうがよかったなぁという感じです。

メンリッヒェン展望台のトイレに行こうとしたら、その横にピクニックコーナー(食事持ち込みの人が食べるスペース)があって、こんな陰気臭い場所で絶対に食べたくないと思わせるような場所でした。

というわけで、私はゴンドラ駅の横にあったレストラン(兼ホテル、フィルストに泊まるかここに泊まるかで少し悩みました)で昼食を頂きました。
写真はスイスでたまに見かける折り畳み開きの自動ドアが珍しくて記念撮影したところです。
ここの少し先にあるクライネシャイデックで800円もしないメニューがこちらではなぜか2500円を超えるのでした。

傘に隠れてますが、左からアイガー、メンヒ、ユングフラウの「ユングフラウ三山」。
手前の緑の山がチュッゲン(2,521m)。
食事はいつものソーセージに変えてチキンフライにしてみました。

こちらはインターラーケン側の展望。

登って来たゴンドラ。
さて、クライネシャイデックまで歩きますか!(13:20)
地図を見て道が続いてるのはわかっていたのですが、どんなコースかも知らずにここまで来てしまいました。
後で調べたらとても人気のトレッキングコースでしたし、日本人ともたくさん会いましたし。

予想通りこのコースはチュッゲンの向こうにユングフラウ三山を眺めながら歩けます。

しばらく進むと、チュッゲンの山の東側を巻いて道は続いています。
終始素晴らしい眺めです。

花も相変わらず満開状態。

特にこのコースが素晴らしいのは、グリンデルワルトの街を見下ろすと空を飛んでる気分になることでした。
右上に見えている山がヴェッターホルン(Wetterhorn)、ちょうど富士山と同じぐらいの高さの標高3701mです。
そう言えば、この谷の周辺をスイス軍の空軍機(F/A-18)が何度も行き交ってました。

アイガー北壁と登山列車。(右下のオレンジ色)

日本人もそこそこ歩いてましたが、やはり多いのはヨーロピアンの観光客(トレッカーでもなく、普段着の人)でした。

右上ユンフフラウヨッホ展望台、左下登山列車。

ようやくクライネシャイデック駅が見えてきました。

メンリッヒェンからユングフラウ三山方向を見て、各駅はこんな配置になってます。
この日、どこを歩くか悩んだのですが(特にアイガーグレッチャー駅からアルピグレンにアイガー北壁直下を通って下る1番のルートが候補)、結局メンリッヒェンからクライネシャイデックに向かうルートを選んだのでした。
1番のルートを歩いた人の写真を見る限り、アイガーに近すぎてアイガー北壁をよく見渡せない気がしたのですが、実際はどんなもんなんでしょう?

こんな景色を眺めながら歩けたので、とりあえず今回はこのコースを選んで良かったんだと思います。

昨日乗った登山列車とユングフラウ。
絵になりますね〜。

いよいよクライネシャイデックの駅に近づいてきました。(14:50)
スイスでのトレッキングもそろそろ終了だと思うと寂しく感じます。

人混みでは相変わらず飛び交う日本語。
この達筆っぷりは日本人スタッフの仕業ですね。

韓国も頑張ってます。
目の玉が丸じゃなくて、上に白目の部分が見えているところがいかにも韓国っぽい感じがします。

さて、下りますか・・・
帰りの切符を買うのに手間取り、列車に乗るのがギリギリになって焦りました。
乗るのが遅かったことも有り座席はまったく選べず日本人団体客のまっただ中(一応アイガー側だけど通路側)に座らせてもらいました。

おおおお、アイガー北壁、大迫力!!
そして、なんだかんだと日本人団体さん達と仲良くなり、お互いに景色を眺めるために席を譲ったり譲られたり、携帯で写真をうまく撮るアシストをさせてもらったりしながら楽しく下りました。
大きな地図で見る
本日の歩行ログです。(右上バッハアルプゼー、左下クライネシャイデック駅)
さて、これからレンタカーを一旦返し、新しいレンタカーを借りるためにチューリッヒに戻ります。(15:50)
そして、車に乗りこむと前々から一度試してみようと思っていたことを実行してみます。

おお! Googleナビのオフライン使用、これ使えますね!
(一度WiFi環境でルートを下見してキャッシュさせてるだけです)

では、出発!

日本語で音声ガイドしてくれるし、ランナバウトの対応も完璧です。
こりゃいい感じ!

列車と並走しつつインターラーケンを目指します。

世界の車窓からの音楽が脳内に流れます。
音楽が流れない方はこちらをどうぞ。

インターラーケンからはアウトバーンみたいに整備された道が続いているので、これなら楽にチューリッヒに戻れそうです。

良い眺めですね〜。

Googleナビはトンネルの中でも追随します。

こんなに曲がりくねっていても大丈夫。
と、思ったら操作を誤って(GoogleMapから起動していたのに間違えて)「Googleナビアプリ」を立ちあげてしまったら一度ネット環境に繋がないと二度と使えなくなっちゃったので、やはり常時接続が前提の仕様のようです。
逆に言えば、操作を間違えなければ1日ぐらいの行程だったらオフライン状態で使い続けられます。ただし経由地を追加したりみたいな高度な操作は(たぶんネット接続時でも)無理なようです。

4号線、オーベレルーフィベルク辺りの景色です。

たまにちょっとした渋滞に巻き込まれつつも順調に走っていきます。

レンタカーでフォードが候補にあがり、「なんでスイスでフォード?」って思ってたんですが、立派なディーラーもあるんですね〜。
(アメリカでしか売れないと思い込んでいる)
でも、よくよく思い出してみればフォーカスってヨーロッパ生まれですし、ヨーロッパでは人気があるんですよね。

あのトラック、タイヤ何個付いてるんでしょう?
なんて、気楽に走っていたら最後の最後に痛恨の分岐選択ミス!

環状道路を使って空港方面に向かうつもりがチューリッヒの中心街に連れて行かれてしまい、すさまじい渋滞に突っ込みました。(18:00)
アウトバーンなのでUターンすることもできず、出口も全然ありません。
これには参りました。
本日宿泊するホテルのチェックイン時間から逆算するとまだ2時間ほど余裕が有るはずだったのですが、それもみるみる減っていきます。
その後も賭けに出た分岐がことごとく裏目に出てしまい、結局街の中心部まで渋滞にハマったまま行ってしまいました。
日本の自然渋滞と違ってこちらの渋滞の終端は街の信号だったりするので、これがまぁ進まない進まない。
こんな時はラジオでも聞いて気分を紛らわそうかとオーディオの電源を入れると、たまにエラー表示を出していたセンターモニターの表示が時計からナビに切り替わりました。
なんと、うんともすんとも言わなかったナビはオーディオ連動だったのでした。
あーーーー、もっと早く気がついていれば、分岐選択ミスなんてしなかったのに・・・、ラジオや音楽を聞かない性格なのが仇になりました。

早速ナビに空港行きのガイドをさせてみると、Uターンしてアウトバーンに乗り直して環状線を目指すのではなく、おもいっきり街中を通過して空港に向かうコースを指し示しました。
画面を見るとどうやらリアルタイムで渋滞情報は拾ってるみたいなので、その上でそのコースを使えというのなら、それを信用するしかありません。
ただ、このままだと空港に到着した時間がホテルのチェックイン最終時刻になっちゃうので、空港から電話を入れるなりしないとダメですね。
(そう言えば、気温はすでに35度)

ナビの支持に従い、そのままチューリッヒの中心部に突っ込みます。
ナビの渋滞情報が正確なら、この先の交差点を左に曲がれば空いてるはずなのですが、、、

よし、ナビの情報通り!
でかした!

ナビのお陰で街中をスイスイと抜けていきます。(路面電車の通過待ち中)

へぇ〜、トロリーバスが走ってるんですね〜。

最後はアウトバーンに乗り一気に空港近くへ。

だいたい700km弱走って37リットル給油。
リッター19km、恐るべし燃費です。
調べたらメガーヌはリッター22kmぐらい走るみたいですね。
かなりびっくりしました。

無事に空港に到着し、車を返却しました。(19:40)
ルノーメガーヌ、とても良い車でしたよ。
空港からホテルに遅れる連絡で電話をかけると、「私はもう帰宅するから外の電子ロッカーに鍵を入れておくから、そこから取り出して入ってくれる?」とのこと。

切符を購入してチューリッヒ駅方面に行きそうな列車(たぶんどれに乗ってもチューリッヒ駅を通過すると思われます)に乗り込みます。

さすが列車の国、東京駅並の線路数ですね〜。
最後の列車の旅を優雅に楽しみたいところなんですが、余裕の満員電車でドア付近に立たされてます。
車掌さんのアナウンスがボソボソとドイツ語でしゃべっていてさっぱり聞こえないので、スマホGPSの現在位置表示が大変役に立ちました。

無事にチューリッヒ駅に到着。(20:07)

さすがヨーロッパの駅、風情がありますね〜。

ホテルに向かう道中にて。
自転車が車の真ん前に停まっていてびっくりしました。
後で自転車専用道がちゃんと整備されていることに気が付きましたが、すごい優遇されてるんですね。
あと、皆さん当たり前のようにヘルメットを着用してます。

ショートカット目的で狭い路地を抜けていきます。
ホテルは駅近くのところに抑えたのですが、荷物が無駄に多いのでそうしておいてよかったです。

バス停にもこんなに立派な券売機が設置されていて、(たぶん列車やバスの)切符を買うことができます。

ホテルに到着! (20:25)
(右側のビジネスホテルです、素泊まり1泊13000円なり)
大きな地図で見る
本日の走行ログです。

電話で教えてもらった通りの方法で部屋の鍵をゲット。
って、今度は建物自体がオートロックになっており、中に入ることができません。。。
どうするんだ、これ? と、途方に暮れていると、他の宿泊者(西洋人の年配のご夫婦)が歩いてきてドアの開け方を教えてくれました。
鍵についてたプラスチックの札にICチップが入っていて、それをIC読み取り装置(これがまたわかりにくい!)の部分にかざすと鍵が開く仕組みになってました。
奥様も「私も最初はわからなかったのよ」と笑いながらおっしゃってましたが、こりゃぁ知ってないと絶対にわかりません。

手動ドアのエレベーターです。

部屋はこんな感じ。
間接照明マジックで高級そうに見えますが、実際のところ広さを除けば東京の6000円ぐらいのビジネスホテル(田舎なら4000円しないホテル)と大差ないです。
あと、今日なんかこんなに暑いのにエアコンが付いてないのにはびっくりしました。

とりあえずホテル近くのピザ屋で夕飯を頂きます。
お客さんは私一人だったので、路面電車が行き交う道路を眺める良い席を確保したつもりだったのですが、、、

後から来た夫婦が「よりによってそこか!」という場所(店の外の席で私の視界を塞ぐ場所)に座ったため、すべてが台無しになりました・・・
ピザと炭酸水で3000円なり。

いいですね〜、路面電車!
スイスでは車よりも歩行者優先なので、私も横断歩道なんかでは車が止まってくれることを期待して渡っちゃうのですが(逆に運転中は横断歩道を渡る歩行者に注意)、そう言えば路面電車は止まってくれないということを忘れていて、背後から音もなくやって来た路面電車に轢かれそうになりました。
部屋に戻ってからは扇風機の風にあたりながら明日以降の計画を立て、コインランドリー(これは嬉しい事に無料)で衣類を洗濯したりシャワーを浴びてから、左右に3回転しても大丈夫そうな大きなベッドで眠りにつきました。
8月17日(土) Day8
のんびりと7時過ぎに起床。
ホテルにレンタカーが届けられるのは9時なので、朝食を買いにチューリッヒ駅に向かいます。

右がチューリッヒ駅です。

駅構内のパン屋さんでパンを購入。
これはさすがに1000円以下で済みました。

チューリッヒ駅の真ん前で釣りを楽しむおじいさん。
ホテルに戻ってから買ってきたパンをぱくつき、パッキングを済ませて8時半にチェックアウトしてしまいます。
いつレンタカーが届いても良いように、30分前からホテル前に待機していたわけですが、待てども暮らせども車がやって来ません。
ちなみに、帰国するまでの3日間借りた車は、なんとポルシェボクスターです。
ポルシェでスイスの峠道を走る、昔からの夢だったんですよね。
なので、航空券がマイレージ褒章で安く済んだのをいいことに思い切って申し込んだのですが、エージェント会社を通じての予約手続きに2週間以上かかったこともあって、果たしてちゃんと手続きが完了してホテルに9時までに持ってきてもらえるのかどうか少し心配・・・
一度ポルシェが目の前を駆け抜けていき、来たか!と立ち上がったのですが、それはよく見たら911でした。
いよいよ9時になり、こりゃぁ確認の電話を入れないとダメかと思ったまさにその時、背後からポルシェサウンドが聞こえてきて、振り向くとちょうど私の真横をポルシェが低音だけど控えめのエンジンサウンドを鳴らしながらホテルの駐車スペースに滑りこんでくるところでした。
助手席に座っている女性が私に手を振ってくれているので、たぶんこの車なのでしょう。
って、え!?
これ、、、、

911カレラS!?
その12へつづく