2013年スイストレッキング&ドライブ旅行記
その12
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なんと、やって来たのは、カレラ911S(991)カブリオレ!



わお!!



担当者が間違えて911を持ってきたんじゃないかと思って恐る恐る確認してみると、運転してきたおじさんも「え?そうなの?」という感じで一度事務所に電話を入れて確認してくれ、「これを使っていいよ」とのこと。


新車の値段で言うと、日本で買ったら1500万円以上は軽くするスーパーカーです。
(フルオプションだと2000万だとか)


レンタカーフィーもボクスターの2倍以上。3日借りて1500kmも走ったらまっとうな海外旅行一回分吹っ飛ぶ勢いです。


スイスに入国して以来、メシ代や宿代、乗り物代でかなり散財してきましたが、これで一気にもとを取った気分です。というか、そんなお金の損得を通り越して、最新の911でスイスを走れるという夢の様な事実に舞い上がってしまいました。



そう言えば、ポルシェを借りる手続きをしてる時に、最初に電話連絡したところはボクスターですら表示されていた最低価格とはかけ離れた信じられない価格を出されたので「まけて!」とお願いしたら鼻で笑われる感じで「ノー」と言いつつ電話を切られてしまったのですが、ここに(代理店。メールで)お願いしたときは、走行距離と料金の質問をしたらすぐにショップと交渉して走行距離無制限条件に変更してくれ、それで料金もなんとか許せる範囲だったので、前のショップよりずいぶん感じが良いなぁと思いつつお願いしたのでした。


車を運んできたおじさんもおばさんも私をVIP扱いしてくれ(まぁ、そういうお客さんばかりなのでしょうね)、なんともまぁリッチマンな気分でございます(笑)



ホテルから出てくる人達も場違いな車の存在に驚き、それの持ち主らしい私に「いいねぇ」と声をかけてくれるので嬉し恥ずかし照れまくりです。



契約手続きや車の状態の確認はさすがに値段の高い車だけあって丁寧に行われました。



車の取扱について簡単に説明を受け、いよいよ荷物を車に積み込みます。








お〜、トランクスペースはぎりぎりのサイズでした。

危ない、危ない。

トランクは重力では閉まらず、手で押さないとダメな仕様でした。

旅行かばんが当たってるか当たってないかギリギリで、手で強引に押して締めてから一度トランクを開けてトランクの内側を確認した時には、おじさんも心配そうに一緒に見ていました。


運転席に座り、キー(電子キー)を差し込んで捻ってエンジンをスタートさせると、

「キュルルルバウーーーーーン!」

と元気なサウンドが周囲に響き、911のエンジンは目を覚まします。


(後で気がついたんですが、エンジンがかかるまでひねり続ける必要は無いみたいで、少しひねればエンジンがかかるまで勝手にセルモーターが回り続けます)



2人に見送られ、そーっと車を発進させます。



では、さっそく行ってみましょう!(9:30)






って、ただでさえ911を突然渡されて驚いてるのに、一方通行やら路面電車、自転車専用道に右左折禁止などルール満載道路なので緊張しまくりです。



昨日の夜、道を間違えて散々っぱらチューリッヒの街中をルノーメガーヌで走り回って練習しておいてよかったです。









なんとかかんとかチューリッヒの中心街を911で走っていきます。

なんて夢の様な話なんでしょう。








911の第一印象は「普通に乗用車のように走る」です。

乗り心地も硬くないし、そーっとアクセル踏めばそーっと加速するし、まるで普通乗用車のように街中を走れます。



あと、ポルシェマニアな方は先刻ご存知だと思いますが、アイドリングストップ機構にはびっくりしました。

マニュアルなのにエンストさせたかと思いましたよ。









当然のごとくカーナビ標準装備なので、道に迷うことは無いのですが、さすがに右左折禁止までは対応してないらしく、そのへんはグーグルナビのほうが優秀でした。(念の為、助手席にナビアプリを立ち上げっぱなしにしたまま置いておいたのですが、これが無ければアウトバーンの入口に辿りつけないところでした)


写真に写ってるように、三連メーターの右窓に交差点手前で地図を表示してくれるのには感動しました。









走るレーンを間違えて右方向に1周なんてこもとしましたが、なんとか、かんとかアウトバーンの入口に到着。


ここまで来ればこちらのもんです。










アウトバーンに入ってからのレーンチェンジの指示は完璧で、これは大変助かりました。





突然911を渡され、喜びやら緊張感いっぱいで上の空のまま走ってきてしまったので、一度サービスエリアに車を停めて深呼吸し、気持ちを落ち着けます。






あらためてシルエットを眺めてみますが、911も現代のスポーツカーらしいワイドアンドロープロポーションになってるんですね〜。

(ボクスターに乗るつもりだったので、911についてはRRのよく出来たスポーツカーだということぐらいしか知らない私です)




ひとしきり眺めてから車を発進させ、本線合流のところでアクセルを床まで踏んでみます。



間髪入れず、



クワアアアアアアアアアアアアアアアアアンンンン!!!!



と、お尻を沈めながらフル加速。




こりゃすごい!

脳みそと内蔵が後ろに置いてけぼりにさせられます(笑) (0→100km加速4秒台)








加速力体感はこのぐらいにして、あとは流れに任せてゆったり走っていきます。



アウトバーンの段差も「タン!」と気持よく否し、スポーツカー然とした硬さは一切感じさせません。



シートの形状も絶妙で(レカロって自動車の椅子部門をポルシェに売却したんですよね)まったく疲れ知らずです。



あと、カーナビの渋滞迂回機能がなかなか優秀で、スイス旅行初日にハマったアンデルマットの信号渋滞を避けるためにちゃんと下道に下ろしてくれました。







下道に降りてからはアクセルを踏みたい気分を抑えつつ、流れに任せて時速60kmぐらいで走っていきます。

(前にキャンピングカーが居たんですよね)








もう、このへんまで来ると絶景続きです。










そして、いよいよ本日最初の峠道へと入っていきます。



スイスには峠道がたくさんあるので、この2日間の各地の天気予報や衛星画像を見ながら、晴れ間をたくさん引きそうな順番で巡っていくことにしています。


やってることは日本での晴天追いかけドライブとまったく一緒です。









まずはスステン峠 Sustenpass(2224m)に向かいます。(11:00)









皆さんスポーツカー好きですね〜。

まぁ、走りたくなるような道が山ほどあるから人口も多いし、クルマ文化が普通に根付いているんでしょう。









遠くに峠の山々が見えてきました。









どんな峠道なんでしょうね?

ワクワクします。









お! 赤NC。









だんだん標高が上がってきました。








悪天時や冬季はこのゲートが閉じるのでしょう。









さーて、来ましたよ〜!

この辺りになると交通量が(何故か)ぐっと減るので、前に車が居ない状態に調整しつつポルシェらしい走りで走っていきます。



911カレラSの感想についてはスイス旅行記とは別に書きます。


一言だけ書くと、「快適性と操縦性が高次元で両立している素晴らしい車」です。




ここからは景色記録用に写真だけを掲載。







ヤッホーその1









周囲の景色堪能中。



こういった静かな場所から発進するときも、エンジンをかけると


「キュルルルルバウーーーーーーン!」


と、すごい咆哮を奏でるので、ちょいと申し訳なく思います。







ヤッホーその2









ヤッホーその3









ヤッホーその4









ヤッホーその5









展望駐車場から走ってきた道を振り返ってヤッホーその6









スステン峠に到着しました。

手前の991は他の方の車です。


この後だんだんわかって来たのですが、スイスはポルシェ911だらけです。


なんせ世界の億万長者の10人に一人はスイスに住んでいて、人口800万人弱に対して億万長者が56万人(クレディ・スイス調べ)、10数人に一人が億万長者というとんでもない金持ち国なのです。

国際競争力ランキング5年連続世界1位 (日本は9位)

幸せな国ランキング世界2位。(日本は43位)

平均寿命ランキング世界3位 (日本は1位)


あと、税制や価格政策などの関係でポルシェはスイスで買うと日本で買うほど高く無いという話も聞きました。



いやはや、世界にはいろいろな国があるもんです。








スステン峠少し超えたところの眺めはご覧のとおり。

本当に素晴らしい眺めでございます。









我が911も記念撮影。









さーて、下りますか!









ヤッホーその7









本当にスイスは氷河だらけなんですね〜。









景色の良さそうなレストスペースでは必ず停まって小休止。









ヤッホーその8









ヤッホーその9









ヤッホーその10









ヤッホーその11









ヤッホーその12









ヤッホーその13









すっかり峠から降りてしまいましたが、景色が良いのは相変わらず。








いやぁ〜、オープンカーで良かったです!


ミニとかベンツSLK、ゴルフのコンバーチブルのレンタカーだったらそこまで高くないので、スイスで走るのなら次の機会もぜひオープンカーにしようと心に決めました。




その13へつづく