2013年スイストレッキング&ドライブ旅行記
その9
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ここではじめてアイガー側(写ってる山はユングフラウ)に座り、その迫力に驚かされました。

クライネシャイデックからの眺めもご覧のとおり。
素晴らしい!

線路周辺をトレッキングしている人たちを見て、「しまった、往復チケットを買わずにこの辺を歩けばよかったのか」と思ったんですが後の祭りです。
(写真中央、暗部にユンフフラウヨッホ展望台があります。左がメンヒ、右がユングフラウ)

とりあえず列車の待ち合わせ時間中に昼飯を駆け込みます。
ここは700円〜800円と奇跡的に安く済みました。あとポテト(レシュティ)の量をおじさんに何度も「少なくして!」と主張して半分にしてもらいました。
後ろの山は左アイガー、右メンヒです。

食べ終わるとすぐに列車に乗り込みグリンデルワルトの村へと下っていきます。

おおおお、アイガー北壁(右上)、すげーーーーー迫力!!
早朝に宿からアイガーを眺めた時には「意外にこじんまりとした山だなぁ」って思っちゃったんですが、間近で見たら全然違いました。

うーむ、明日はこの辺を歩こうかなぁ。

グリンデルワルト駅はこれから登る人や別の街へ移動する人、今まさに到着した人でごった返してました。(14:45)

げげげ、またまた30度。
いやはや、毎日晴れているのは嬉しいんですが、えらい暑いです。(超贅沢)

村の中を車で5分ほど移動し、次のトレッキングの起点になるロープウェイ駅を目指します。

駐車場を探していると、突然頭上をロープウェイが通過、、、これか!?
なんか、空飛ぶ植木鉢みたい・・・(という第一印象)

グリンデルワルト、プフィングシュテックバーン(Grindelwald, Pfingsteggbahn)の駅です。
駅前の有料駐車場に車を停め、すぐにチケットを買ってロープウェイに乗り込みます。
ここはマイナーなので日本人は居ないだろうと踏んでいたので、唯一一緒に乗った他のお客さんが日本人の親子(母子)でびっくりしたのですが、彼女たちは ロープウェイで上がったところの展望レストラン目的だったらしく、その先には歩かないみたいでした。

ロープウェイに取り付けられている花の植木鉢越しにグリンデルワルトの村を見下ろします。

まずはプフィングシュテックの展望レストランに到着。(15:10)
ソリのせいで大分時間に余裕がなくなっちゃいましたが、ここから2時間で行って帰ってこれればOKです。(ネットにそう書かれてました)

えーっと、ベーレック小屋(Berghaus Baregg)まで、、、、片道1時間20分!!
コースタイム通りだったら間に合わないじゃん!
というわけで、1時間超えたら引き返すというルールで歩き始めます。

振り返ればご覧の景色、素晴らしい!

コースは氷河で削られた深い渓谷沿いに付けられていて、谷底までは軽く100m以上ありそうです。
右側はアイガーの東壁になります。
幸いコースは平、もしくは緩い登りなので、かなりのハイペースで歩いていきます。

アイガーの東壁からは滝も流れ落ちています。
すごい落差です。

しばらく歩くと、グリンデルワルト下氷河(Unterer Grindelwaldgletscher)とフィッシャーへルナー連峰が正面に姿を表しました。
左の黒い三角がクライン・フィッシャーホルン(3,895m)。中央の雪壁の上のピークがグロース・フィッシャーホルン(4,048m)。
ブラボーーーー!

再び振り返るとご覧の景色。
わお!
ぱっと見怖そうに見えますが、柵が付いてるのでそれほどでも無いです。

たまに急登区間もありますが、気合でハイペース維持のまま登っていきます。
今回は珍しく西洋人の方々を追い抜いて歩いております。
(まぁ、歩いているのが日帰りトレッカーばかりだからでしょうが)

やったー、目的地のベーレック小屋が見えてきた!
というわけで50分弱で到着。(16:00)

少しだけ時間に余裕ができたのでコーラタイム。
さすがにここには日本人は居ないだろうと思っていたのですが、意外にもそれらしき若い女性が一人来てました。

グリンデルワルト下氷河を眺めてから下山開始。
と、ここで先ほどの日本人らしきアジア系の若い女性から声をかけられました。
話しかけてきた言葉が韓国語っぽかったので「日本人ですよ」と、英語で返すと、「韓国人かと思いました」とのこと。
写真を撮って欲しいとのことで、氷河をバックに写真を撮ってあげます。
一人は珍しいなぁと思い、「アローン?」攻撃を繰り出してみると、「いいえ、友達と一緒に来てます」という返事。
まぁ、そりゃぁそうですよね。
友達はどこに居るのかと思いきや、この先のコースを歩いてるんだとか。
ここから先は青コースなので「友達は上級者なんですね」と、返すと、なんともあやふやな感じの返事が返ってきたので、上級者の意味が伝わらなかったのかなと思ったのですが、特にそのことは気にせず少し世間話をしてから「では先に行きます」と挨拶して下山を開始しました。

さーて、全速力で下りますか!
行きは登りで50分弱だったので、帰りは40分台で歩きたいところです。
しばらく歩いていると、つづら折れのところで背後から誰かが小走りに走ってくるのが視界の片隅に入り足を止めて確認します。
すると、先ほどの韓国人女性が走って追いかけてくるではないですか。
どうしたのかと思いきや、発声一番「私、本当は一人なの!」とのこと。
なんでも友達と一緒にスイスに来たものの、ユーロパス(値段の高い周遊きっぷ)を無くしてしまい、それ以降は友達と別れてグリンデルワルトに一人で長期滞在してるんだとか。
氷河と小屋をバックにもう1枚写真を撮って欲しくて走って追いかけてきたとのこと。
先程渡されたのはデジイチだったのですが、今回渡されたのは初代ギャラクシーノートで液晶は思いっきり割れてます。
どうやらおっちょこちょいさんのようです。
写真を撮ってあげ、その後もしばらく一緒に話しながら歩きます。
私は急いでるのでペースを上げたいのですが、彼女が居るので全速力で歩くわけにもいきません。
話の流れで本日のこの後の予定を聞かれ、谷の向こう正面の山の上に宿を取っていて、ゴンドラの最終時間に間に合わせるよう急いでいることをそれとなく伝えると、 「じゃぁ、私のことはいいから先に行って」という話になったので、彼女に別れを告げてペースを上げました。
旅の記念にと思い、振り返って彼女の写真を撮らせてもらうと、、、

投げキッスのポーズをしてくれました。
イマドキの若い子ですね〜。おじさんには真似できません。
(したら気持ち悪いか)

帰りも景色を楽しみつつ駆け下っていきます。

プフィングシュテックに到着。(17:00)
しかし、20分に1本しか無いロープウェイをギリギリで逃してしまい、急いでいた意味はあまりありませんでした。
これでゴンドラの最終時刻までの余裕がまったく無くなってしまい、今晩停めっぱなしにしておく駐車場探しをどうしようかと頭を抱えてしまったのですが、ロープウェイのグリンデルワルト駅のおじさんに事情を話しつつ駐車場の場所を尋ねたら、ここに停めっぱなしにしてくれで良いよとのこと。
(フィルストに向かうゴンドラ駅周辺には駐車場は無いんだそうです)
というわけで、ありがたく車を停めっぱなしにさせてもらい、荷物をパッキングしなおしてゴンドラ駅に急ぎます。

ロープウェイ駅から歩くこと10分、First Aerial Cablewayのゴンドラ駅に到着。(17:35)
チケット売りのお姉さんが今日の帰り時刻の心配をしてくれたのですが、上に宿を取っていることを説明。
さっそく6人乗りのゴンドラに乗り込みます。

すっげーーーーーー!
ゴンドラって自分が登る山の景色しか見られなくて、案外眺望は楽しめないものなのですが、ここの場合は向かいの山がアイガー等の4000m級の山々なのですごい景色が広がってます。
ちょうど右がアイガー、その左が先ほど歩いたグリンデルワルト下氷河の渓谷です。

もう少しワイドで。
一番右がアイガー、その左横の谷が先ほど歩いた場所です。さらにその左の谷(写真中央)がグリンデルワルト上氷河(ObererGrindelwaldgletscher)です。

このゴンドラがすごいのは、2つほど中間駅があることです。

2つ目の中間駅(シュレックフェルトSchreckfeld)では方向転換もしてました。
25分ほどの空の散歩を楽しみ、フィルスト駅(First)に到着。(18:00)
大きな地図で見る
本日の行動ログです。
左下ユングフラウヨッホ、中央右ベーレック小屋、右上フィルストです。

駅を降りるなり、ヤギが出迎えてくれました。
(写真の子は甘えっ子で体をすり寄せてきました)
日本人のカップルが居たので、てっきり「やはり日本人は標高の高いホテルが好きだなぁ」って思ったら、これから最終のゴンドラで下山する人たちでした。

ゴンドラ駅横にあるBerggasthaus Firstに到着。
ここが本日の宿です。(95スイスフラン、1万円弱)
ゴルナグラートに味をしめてやって来ました。
どこにホテルのレセプションがあるかわからず、レストランの片付けをしていた従業員に案内してもらいました。
(ゴンドラの営業が終了したのでレストランも営業終了)

こちらがレストランの会計も兼ねてるレセプション。
お金はすでに日本語観光案内所で払ってあったので、鍵を受け取り建物の中を案内してもらいます。
(これがけっこう複雑な構造になってます)
明日の朝食は8時スタートということだったので、私だけなんとか7時半スタートにしてもらえるよう頼んでおきました。
本当は7時スタートでも遅いぐらいなんですが、まぁ、仕方がありません。

山小屋スタイルでドミトリーなのですが、立地の割には意外に人気が無いらしく部屋は貸し切り状態でしたし他に泊まってるのは西洋の方ばかりでした。
地球の歩き方で調べてここに来たので日本人だらけかと想像していたのですが、日本人向け観光案内所でも「シャワー共用ですけどいいですか?」って確認されましたし、日本人はドミトリー形式や共同シャワーってのは許せないんでしょうね〜。

ホテルからの眺めはご覧のとおり。
最高ですよ〜!

そして夕食。
野菜たっぷりなのは嬉しいのですが、お味の方は・・・ゴルナグラートと比べるのは酷かもしれません。

窓からの景色は(パラソルなければさらに)最高なんですけどね。

ドミトリーだと充電場所の取り合いになるのが困るのですが、だいたい貸切状態ばかりなので今のところ毎日満充電にできています。
アンドロイド端末3台にGPSロガーが1台。
どんなけ電子端末を持ち歩いてるんだって話ですが(笑)
あとはタブレットで明日歩くコースや天気、明後日以降の計画を検討し、日本人には不人気の共同シャワーで体をさっぱりさせ、布団に潜り込んで眠りにつきました。
その10へつづく