あ!

カピバラの親子が看板通りの形で登場しました!
Capybara (Hydrochoerus hydrochaeris)
よく似た形状のアグーチとは大きさも素早さも全然違うので、これがカピバラだと遠くからすぐにわかりました。
うむ、この調子なら、蚊が多いのはともかく、日帰りで済まさなくて済みそうです。
写真は100m先ぐらいに居たところを望遠レンズで撮影していますが、カピバラはテレビで見るのんびりしたイメージよりも臆病な動物で、撮影後にゆっくりと車を前進させたら、そそくさと脇の側溝(道路脇の草むらの中に盛土のために土を掘った跡の水溜りがあります)に逃げていってしまいました。
あ、蚊がまだいた・・・(パチン!)

ここの橋(分岐の左側)は大きな石が置いてあって迂回路(右側)を使わせるようになってました。
橋にはほとんど必ず迂回路がついていて、写真のように迂回路に誘導される場合もありますし、逆に迂回路が水没して使えななかったり、どちらも使えるときもあります。
なので、橋が登場する度に状況を確認してどちらに進むか決めることになります。
あ、蚊がまだいた・・・(パチン!)

そして、一本道なのでまったく迷うこと無くサンドラさんに紹介してもらった「POUSO ALEGRE LODGE」の入り口に到着しました。

あれ? 閉まってる・・・
もしかして、閑散期で休業中なんですかね?
しかし、よく見てみると、先日の「Lagoa das Araras」と同じで、ゲートは紐で固定されているだけで鍵をかけられているわけではないみたいでした。
というわけで、紐を外して中に入らせてもらいます。
車を中に入れたら再び紐をかけるわけですが、そんなことをしていたら、また新たな蚊を数匹車の中に招き入れてしまったのでした。。。
ダーーーー! (パチン!、パチン!、パチン!)

この道を6kmほど走ったところに宿があるみたいです。
トランスパンタネイラロードからここまで離れている宿は珍しいタイプです。
あ、蚊がまだいた・・・(パチン!)

泥濘んでるから停めたわけじゃないんです。

たくさんの蝶たちが水飲みに集まってきていました。
ついでに蚊も集まってきたので車に退避。
さらに5匹ほど招き入れるの巻・・・
パチン! パチン! パチン! パチン! パチン!
うーむ、車内の蚊が一向に減らない・・・

写真だけ見るとさわやかな感じなんですが、なんせ気温が高い!
どうせ蚊がたくさん飛んでるので窓は開けられないのですが、エアコン全開でギリギリセーフといったところです。
あ、蚊がまだいた・・・(パチン!)
さて、この道にも木製の橋があるわけですが、周囲の水溜りをよく見てみると、、、

あ、ワニだ!
Yacare caiman (Caiman yacare)
こんな道端に居るもんなんですね〜。
あ、蚊がまだいた・・・(パチン!)

うっへ〜、これが橋から飛び出してる釘かぁ。
実際に目の当たりにすると恐怖感倍増です。
あ、蚊がまだいた・・・(パチン!)

大型のエリジロサギの仲間が魚を狙ってました。
Cocoi Heron (Ardea cocoi)
あれ、なんか流木が少し動いたような・・・
もしかして、、、、(双眼鏡で確認)

カピバラだ!(持ってきてよかった双眼鏡)
いやぁ、今回カピバラをそれほど見られなかったらどうしようと思っていたので、出会えて良かったです!
(湯川さんからカピバラですら出会え辛くなると聞いてました)

あ、少しだけ動いた(笑)

あ、あそこにも!
気が付かなかっただけで、実はけっこう居たんですね。

日光浴中のワニ。
半開きの口が愛嬌ありまくりです。
なんて、微笑ましく眺めていたのですが、ふと気が付くと私の車のすぐ後ろに大型のピックアップが待機していたので、慌てて車を橋の先まで進めて横に退けてドライバーさんに謝りました。
運転手のおじさんは(そんな観光客に)慣れてる感じで、特に気にする様子もなく私の車の横を素通りしていきました。
軽くクラクションでも鳴らしてくれれば気がついたのですが、いやはや、どのぐらい私の後ろで待っていたのでしょう?
というわけで、動物観察は後からでもできるので、一旦宿に顔を出してみることにしました。
これだけ動物が見られるのですから、本日宿泊すること自体はすでに決定です。

先ほどの場所からすぐに宿に到着したのですが、付近には庭掃除をしている混血系の若い子が一人いるぐらいで、まったく人の気配を感じません。(10:00)
建物の周囲を一周回って受付を探したのですが、見当たらなかったので若い子に尋ねてみました。
案の定英語はまったく通じなかったのですが、裏口みたいな場所から中庭に案内され、そこで50歳ぐらいの女性スタッフに引き継ぎされました。その女性が対応してくれるのかと思いきや、彼女は部屋の奥へ誰かを呼びに行きました。
なんか誰も戻ってこないのですが、要件は通じてるっぽいので、そのまま待ちました。
蚊を払いながら5分ほど待っていると、建物の中から年の頃は60ぐらいの上半身裸のおじさんが出てきて流暢な英語で挨拶してくれました。
英語が通じることに安堵しつつ、本日泊まりたい旨を伝えると、「部屋ならほとんど全部空いてるよ」という返事が返ってきて笑ってしまいました。
閑散期なんだろうとは思ってましたが、本当にお客さんが来ないんですね〜。
世界遺産なのに・・・
「1泊3食付きで260レアル(11440円)だけど、いい?」
と、確認されたので、
「もちろん」
と、即答。
おじさんの名前はルイースさん。
まずは食堂を案内してくれたのですが、ジュース販売用の冷蔵庫の中に商品がほとんど入ってません。
まぁ、お客さんが居ないんだから、そんなもんなんでしょう。(後で確認したら、ちゃんと補充してくれてました)
お金は後払い方式で、ジュースや水を飲んだら、横に置いてあるノートに名前と「正」の字(海外だと縦棒4本、横棒1本)で書いてくれとのこと。
ルイースさんから、「蛇が居るんだけど、見る?」と、突然尋ねられたのですが、何のことかわからないまま、
「はい」
と、答えたら、ルイースさんが食堂の片隅に置いてあったポリバケツを取り出して歩き始めたので、そのまま二人で外に出ます。
ルイースおじさんに勧められるがままに、そのポリバケツの中を覗き込むと、、、

小さな蛇が入ってました。
かなり活発にクネクネ動いていて、やる気満々です。
「これは猛毒を持っていてとても危険な蛇なんだ」
とのこと。
なるほど。

撮影用に地面に放してくれました。
ルイースおじさん曰くBothrops属のヘビで、たぶんBothrops mattogrossensisだとのこと。
ファイティングポーズを取って、尻尾を威嚇用に震わせてます。
「これに噛まれたら、まず命の保証はできないよ」、とのことで、写真だとわかりにくいですが頭は完全にマムシと同じ三角形、毒蛇そのものの見た目をしてます。
「後で宿から遠く離れた場所に放してくるつもりだよ」
と、言いながら、慣れた手つきで樹の枝を使って蛇をポリバケツの中に戻します。
無益な殺生はしないんですね〜。
ポリバケツを食堂に戻すと、今度は宿泊する部屋へと案内してくれました。
「これが作り始め、作り途中、そして完成形」
と、言いながら軒先裏を指さすルイースおじさん。

なるほど(笑)。
カマドドリか何かの鳥の巣ですかね。

頭上から鳴き声が聞こえると同時にルイースおじさんがすぐに指さした先には黄色い鳥が居ました。
名前も聞いたのですが、メモってなかったので忘れてしまいました。
Saffron Finch (Sicalis flaveola)あたりですかね?

部屋は7部屋ぐらいあるのでしょうか。
私が泊まるのであろう部屋の前に到着して立ち止まると、二人の周囲にはすでに50匹ぐらいの蚊が飛び交ってます。
「この季節は蚊が多くてねぇ」
と、言いながらおじさんは首からぶら下げていたタオルを振り回して蚊を追い払います。
そして、二人で素早く部屋に入ってドアを閉めます。
なるほど、こうすれば良いのですね!

その場でベッドメイキングをするルイースおじさん。
部屋にエアコンは付いておらず、扇風機のみです。
予想通り携帯の電波は届かず、Wifi環境もありませんが、まぁ、これでも扇風機がある分だけボンジャルジンの宿よりはマシです。
荷物を部屋に運び入れ、昼食の時間までまだ少しあるので、散歩に出かけることにしました。
ルイースおじさんにおすすめのコースを教えてもらい、さっそく歩き始めました。
庭掃除をしていたお兄さんを見かけた時に、そういえばと思い出し、朝、宿でもらってきたパンをお兄さんにプレゼントしました。(バナナは自分で食べちゃいました)
喜んでくれたみたいで何よりです。
では、張り切って行ってみましょう!

宿周囲の牧場で(たぶん)飼われているレア。
Greater Rhea (Rhea americana)

クロハラトキ(Buff-necked Ibis、Theristicus caudatus)

大きな鳥が目の前で飛ぶと迫力がありますね〜。

しばらく見とれておりました。

あれがルイースおじさんが言ってた、牧場の柵を越える橋ですね。

横から見るとこんな感じになってます。
向こう側にははしごがかかってなかったので、飛び降りることになります。
しかし、3つ目の橋は飛び降りたら最後、とても這い上がれる高さじゃなかったので、その橋のところで引き返しました。
いやぁ、しっかし暑い!
汗でDeet(蚊避け成分)が流れちゃって全然効かないらしく、さっきからガンガン刺されまくってる気がします。
特にDEETを塗ってないTシャツの肩のところを集中的にやられている予感がします。
こんなことならケニアの時に購入したスコーロンのシャツを持ってこればよかったです。(マラリアの心配もそれほどないということで日本に置いて来てしまいました)
最初のうちは気にしていちいち追い払ったり叩き殺したりしてましたが、そのうち蚊に刺されるのに慣れてきて、放ったらかしになりました。

牧場の牛達。

そして馬たち。
特にこの馬は人間に興味津々な様子。

というわけで、「良い子良い子」をしておきました。
しまった、こんなに人懐っこい馬がいるんだったら、ブラシを持って来れば良かったです。
その19へつづく