ブラジルドライブ旅行記 41

目次










料金所の近くにある(高速道路)警察署には必ず事故車や違反車(たぶん)などが保管されています。


しかし、なんで、どこの警察署もこんなにたくさん保管してるんでしょう?

(後でサンパウロのKさんに質問してみましたが、理由はわからないとのことでした)








料金所にて、日本では見かけないホンダのバイクをメモ撮影。





本日はなんだかんだ、7回ほど料金所を通過しました。








そして、本日何度目かの工事渋滞です。













物売りの子たちは渋滞の後ろまで売りながら歩いて行った後、再び折り返して渋滞の先頭まで歩いて移動することを繰り返しているみたいでした。


こんな場所で買う人いるのかな?、と、思ってたんですが、注意深く観察しているとたまにトレーラーの運ちゃんが買ってるみたいなんですよね。



しかし、BR116号線は本当に産業道路なんですねぇ。


走ってるのは7割方トレーラーです。


道路沿いにある店はトレーラー関係の店が多いですし、ガソリンスタンドもディーゼル用の軽油しか売ってない店もありましたし。








ポソエンス(Poções)という人口1万人ぐらいの街(と、思ってたんですが、後で調べてみたら人口5万人という意外に大きな街でした)の手前にポツンと車の修理工場が建っていたので、ここならバンパーを直してもらえるんじゃないかと考えて入ってみました。(15:20)



中の様子を伺ってみると、スタッフもたくさん雇ってるみたいですし、修理待ちの車もたくさん置いてあったので、ここはけっこう繁盛してるみたいです。



たまたま目の前に居た若いスタッフに、ブラジリアで買ったパーツを見せながら「とりあえず、この新品のパーツと外れかかってる真ん中のパーツが取付けられれば良いんだけど」と、ジェスチャーでお願いしてみたところ、若いスタッフはベテラン風のおじさんを呼んできてくれ、おじさんが車の様子を見てくれました。


そして、「これはちゃんと直さないと取り付けられないよ」という雰囲気の返事があり、、、、








あっという間にジャッキアップされました。(中が明るいのは、この建物の半分以上は屋根が無いからです)



床は土だらけだったのですが、躊躇なく寝転がって下を覗き込むおじさん、かっこ良すぎです。


そして、私を手招きで車の下に呼び、「ここが曲がってるからダメなんだよ」と、ジェスチャーで教えてくれました。








そして、クイアバの修理工場でもやっていたように、鉄の棒を使ってテコの原理でバンパーの骨組みの歪みを矯正して行きます。



バンパーの歪みを直したら、真ん中の外れかかっていたパーツは自然にハマってしまいました。


なるほど!という、かんじです。




矯正が終わったみたいだったので、ブラジリアで購入した新品のパーツを手渡すと、拳を使って、パンパンパンとハメてくれました。







お〜、これで完璧です!





修理が終わると、すぐにおじさんは何も言わずに他の車の方に歩いて行ってしまったので、追いかけて行って財布を取り出してお金を払う仕草をしてみたら、おじさんは「そんなのいらないよ」というジェスチャーで返事をしました。


感激して思わず握手してしまいました。



油まみれのごつい手がカッコ良かったです。



ブラジルの皆さん、本当にやさしいですね〜!








さて、これまで以上にバンプや穴に気をつけて走りますか。











夕方になるにつれ外は涼しくなり、窓を開けて走ると気持ちが良い気温まで下がってきました。











まだまだ馬が生活の足として活躍している地域が続いています。










いや、しっかし、相変わらず広大な景色ですねぇ。











ヴィトリア・ダ・コンキスタ(Vitória da Conquista)の街が見えてきました。








ちなみに、この時、ずいぶん走った気になってましたが、サルバドール(1)とサンパウロ(3)の位置関係で言うと、まだ(2)のところに居ます。



どんなけ遠いんだ!って感じです。








ヴィトリア・ダ・コンキスタはなかなか立派な街でした。


あと、さすがバイーア州の都市だけあって運転が荒いです(笑)










皆さん我先に前に進もうとするので、車線も何もあったもんじゃありません。











驚いたのが、BR116号線に面した店のほとんどが車関係の店だったということです。


先ほど、すばらしい修理屋さんに対応してもらえたので「ここの街まで直さずに走ればよかった!」とは思いませんでしたが、ブラジルの自動車関連の需要が凄まじいことを物語る風景です。


帰国後に調べてみたところ、ヴィトリア・ダ・コンキスタの人口は30万人、標高1000m前後の土地を利用した伝統あるコーヒー栽培に加えて、ここも新たなビジネスで急発展している都市の一つなんだそうです。









フォルクスワーゲンのディーラーがあるだけでも、「すごい街だなぁ」って私は思ってしまいます。



というわけで、なんでも揃っていそうな街でしたが、特に用事があるわけでもなかったので、そのまま通過しました。









おっと! トレーラーのタイヤの破片。



そういえば、しばらく丘陵地帯ばかりを走っていたので、久しぶりに地平線を見た気がします。



しかし、なんでこの道は80km制限なんでしょう?


100km制限でも良い気はします。




なんて考えながら走っていたら、しばらく走ったところで渋滞に捕まり、ま〜た、工事渋滞かぁ、、、と、思ったら、今回は全然進みません。



大分待たされてから先頭まで走ってみてわかったのですが、工事渋滞してるところで故障して動かなくなってしまったトレーラーがあり、ただでさえ通り抜けづらい箇所がさらに細くなってしまって、どちらの車線も我先にそこを通過しようとしてお見合いになっていたようでした。








おかげで、対向車線も数キロに渡って2列3列に膨らんで並んで詰まっていて、酷い有様になってました。


なので、こちらは路肩を走って抜けていきます。









この光景はブラジルの風物詩ですね。










さて、そろそろ日が沈んでしまいそうです。(18:00)



サルバドールから1000km近く走ってるんなら今すぐにでも休みたい気分なんですが、残念ながらまだその半分ぐらいしか走れていません。



暗い中を走ると景色は楽しめないし、治安も悪いし、交通事故も怖いので嫌なのですが、こればかりは致し方ありません。



せめて、今日中にあと300kmほどは走っておかなければ・・・・



とにかくこの道は交通量が多すぎるのがネックですね。



道路自体はよく整備されていて穴が突然開いてるなんてことは皆無なんですが、交通量のせいでどうしてもペースが遅くなってしまいます。




いやぁ、それにしても、今日も右太ももの付け根が痛くなってきました。


一昨日と同じように着座姿勢を無視してシートの位置を目一杯後ろに下げたら痛みは収まったんですが、今度は腰が痛くなってきました。


どうもフォルクスワーゲン(ブラジルの安い車)のシートは私の体に合わないようです。



そして、暗くなるに連れ周囲の車の運転の荒さが増してきました。



互いに時速100km近いスピードで走ってる世界で、対向車が来てるのに「反対車線側の路側帯」を使って追い越していく車なんて初めて見ましたよ。


突然路側帯が無くなったらどうするんでしょうねぇ。




夕方とはいえ、なんか涼しいなぁと思って、スマホのアプリで標高を確認したら、800m近いところを走っていたので納得しました。




さきほどの渋滞を抜けてからしばらく走ったところで小さな街に入りました。



路肩に「ポザーダ(民宿)」の看板を持ったお兄さんが立っていて、走ってくる車相手に看板をアピールして客引きをしていました。


ブラジルに来て10日間以上経ちましたが、こんなに張り切って商売している宿は初めて見ましたよ。


むしろ、毎回「宿は無いかいな」とこちらが探さなきゃ見つからないぐらいなんですから。




さて、お腹もすきましたし、そろそろ食事休憩でも取りますか。



ガソリンスタンド併設の軽食屋に入り、これまでの経験を元にピザと鶏のもも肉を注文しました。

さらにコーラと水も注文して全部で11レアル。(495円)(18:20)


水を注文するとき、いままで英語で「ウォーター」ってお願いしてたんですが、ポルトガル語の耳コピーで「アグーアミネラル」ってお願いしてみたら、間違いなく水が出てくることがわかりました。


もうちょっと早く試せばよかったです。







この、無表情のまま最低限の動作だけで働く若い女性スタッフ、精算の時に見せてくれた笑顔がチャーミングで意外性抜群でした。











これまでの集大成みたいなメニューです。


予想通り、ピザも鳥のもも肉も普通に美味しかったです。


これで私の中で揚げ物の評価は一番下に落ちてしまいました。




いやぁ、それにしても、このタイミングで休憩取っておいて良かったです。

大分リフレッシュ出来ました。



ここの食堂では無料Wifiが使えたので、今日の宿をどうするか軽く検討したのですが、あと300km近く走ることを考えると何時に宿に到着できるのか検討もつかなかったので、結局どこにも予約はせずに出発しました。










とりあえずは(4)のゴベルナドール・バラダレスという街ぐらいまで頑張るつもりです。










街灯も何もない真っ暗な道を走っていきます。



丘陵地帯の中を走っているらしく、アップダウンとカーブが続いています。



途中通過した村で初めて見るタイプのレーダー取締機があったのですが、前を走ってた車につられてそれほど減速せずに通過しちゃったんですが、大丈夫なんですかね?

(大丈夫でした)










バイーア州からミナスジェライス州に入り、「リオデジャネイロまで1000km」という看板が出た辺で雨が降ってきました。




トレーラーが何台か列をつくってゆっくり走っていたので、全部追い抜かして先頭に立とうと思って直線区間に入ったところで対向車線に出たら、トレーラーが一緒に加速し始めたので、こちらもアクセルを床まで踏んで追い越しをかけていきます。


加速してきたトレーラーは明らかにこちらの追い越しを妨害してる感じなのですが、乗用車のほうが加速力があるので抜けるだろうと判断してそのまま追い越し車線を走っていきます。


そうこうしているうちに前を走る次のトレーラーに追いついてしまい、トレーラー同士の車間が無くなって戻れなくなってしまったので、そのまま次のトレーラーも勢いで追い越していきます。


長い距離を加速して走ってきたので、次のトレーラーは早めに追い抜けたのですが、その前を走るトレーラーとの車間が思いの外狭かったので結局戻れず、3台目のトレーラーもセットで追い越すはめになってしまいました。



残るトレーラーはこれ1台、なんとか全部一気に抜けるかな・・・




しかし、追い越しをかけた時は遥か遠くに見えていた対向車のライトがだんだん近づいてきていて、こちらに警告をするかのようにライトをハイビームに切り替えてきました。



こちらも追い越しを完了して走行車線に戻りたいのはやまやまなのですが、悲しいかなリッターカーのVoyage号はアクセルを床まで踏んでもたいして加速しないのです。



うーーーーん、これはもしかしたら間に合わないかも・・・




対向車が来ているのに強引に追い抜いていった車達がなんとかなっていたように、今回も対向車が路肩に降りてくれることを祈りつつ、チキンレースのようにアクセルを踏み続けます。



あと5秒で正面衝突しそうというまさにその時、なんと抜かされてる側の3台目のトレーラーが路肩に降りてくれました。



これ幸いと私も走行車線に戻った2秒後に、超巨大なトレーラーが対向車線を駆け抜けて行きました。




いやぁ、死ぬかと思いました!




追い越しをかけるときは、かなり後ろからタイミング合わせて予め加速しておいて、加速競争で邪魔されないようにスパッと抜かないと危ないですね!!

(まぁ、後にも先にも追い越しを露骨に邪魔されたのはこの時だけですが)




その後BR251号線との分岐を過ぎてからは山間部に入ったらしく、カーブやアップダウンがさらにきつくなりました。


周囲は岩肌や大きな木々がライトに照らされていて、これまでと全然違う風景が広がっているみたいでした。(暗いのでまったく見えません)


これがロードスターで走ってるんなら最高のシチュエーションなんですが、なんせVoyage号ですからね〜。




あと、一気に交通量が減りました。


特にトレーラーはほとんど見かけなくなりました。


運転手さんはすでに宿泊モードに入っているのでしょう。



ガラガラになった道路を15分に1回ぐらいの頻度で登場する遅いスピードで走ってる乗用車を追い抜かしながら走っていきます。



その中に一台だけVoyage号を追い抜かしていった車が居ました。


夜は先導車が居てくれると何かと安心なので対象となる車を探していたのですが、残念ながらペースが速すぎて付いていけませんでした。


この車以外は遅すぎて、先導車に出来なかったんですよね〜。





というわけで、ひたすら一人で走り続けます。








さらに何度かスコールを食らったりもしたんですが、カーブなんかでは反射板付きのキャッツアイが埋め込まれているので助かりました。




トレーラーが減って快適に走れるようになったのは嬉しいのですが、その代わり、昼間はそれほど走っていなかった長距離バスをたくさん見かけるようになりました。









その42へつづく