ブラジルドライブ旅行記 42

目次









バスと言えども運転は荒っぽく、ヘタな乗用車よりもよっぽど速いスピードで山間部を走りますし、少しでも遅いバスがいればガンガン追い越しをかけて行きます。



そして、案の定、脱輪したバスが路肩に停まったりしているのでした。



クワバラクワバラ。




あと、BR116号線は動物の気配が無く、轢かれた死体も見かけませんし、飛び出してくる動物もまったく居ないので、夜間走行では特に助かりました。








目標としていたゴベルナドール・バラダレス(Governador Valadares)という町の40km手前に24時間営業のガソリンスタンドがあったので、給油のために立ち寄りました。(0:40)



630km走行、45.4リットル、129レアル。(5800円) リッター13.8kmまで燃費が伸びました。




支払いと休憩を兼ねて車から降りた時にふと思いました、、、



いやぁ、今日はもう十分走ったでしょう!



もう12時回ってますし、これから街まで行って宿を探すのもなんだったので、ここで寝ることに決めました。


併設の軽食屋にはけっこう人が居ますし、治安が悪そうな雰囲気はまったくありません。


トイレで歯を磨き、車を目立たない奥の方に移動させてから予めタブレット端末に保存しておいたオウロ・プレットに関する情報を読んだりしてから椅子を倒しました。


そういえば今日は途中で1回しかトイレに行かなかったなぁ。


ひたすら走ってたんですね〜。



周囲を見渡すと、同じように車を停めて木と木の間にハンモックを吊るして、テントまで張って本格的に泊まり込みをしている若者グループが居ました。



まぁ、ここなら襲われることもないでしょう。


この旅始まって以来、初めての車中泊です。




おやすみさい。(12:50)







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本日の走行ログ 総走行距離 1029km






1月11日(土)15日目






5:40に起きしました。



まだ標高の高いところにいるからか、意外に寒い朝です。



Voyage号の運転席のシートはロードスターや飛行機のエコノミーシートに比べればかなり倒れるんですが、それでも首が痛くなりました。

持参の首枕を使えばよかったです。



ネット接続状況を確認するためにスマホで天気予報サイトを見てみたら、一度VIVOのページに飛ばされた後に急に高速接続で使えるようになりました。


昨日の遅さはいったいなんだったんでしょう?


しかし、どうせ快適に使えるようになるんだったら、こんな旅があと2日で終るタイミングじゃなくて、もっと早く使えるようになってくれたら良かったのに・・・


まぁ、いいや。



とりあえず明日サンパウロを案内してくれるKさんに到着予定時刻のメールを書いたり、本日観光するオウロ・プレットについてあれこれ調べたりしているうちに6時を過ぎたので、ぼちぼちと出発することにしました。



と、こんなところでボイスメモ端末の電池が切れてしまいました。



予備の電池と交換してみたところ、100円ショップで買って長いこと保管していた電池だったので、こちらも使えなくなっていたのでした。


仕方なく売店に行ってみました。



英語がほんの少ししか通じないので、ジェスチャーを駆使して、、、







なんとか単4電池を1本だけ入手することに成功しました。(1.25レアル、55円)









さて、本日のルートですが、Aの現在地からBのオウロ・プレットへ濃い青で示されてる最短距離で行く道を使わずに、ベロ・オリゾンテ(BeloHorizonte)という大きな街を通過する国道(BR)だけを使用するコースを選びました。

というのも、「地球の歩き方」にオウロ・プレットに行くにはベロ・オリゾンテまで飛行機で飛び、そこからバスで向かうのが一般的と書かれていたので、この「バスが走るであろう道」を使って行けば思わぬ悪路に悩まされることも無いだろうと判断したからです。


かなり遠回りですが、「急がばまわれ」、ですね。







日の出前に出発しました。(6:15)











へぇ〜、昨日の夜中に走っていた道はこんな景色だったんですね〜。


明るいと走りやすいですし、皆さんペースが速い!


昨日の夜は私が追い抜かす一方でしたが、今朝はかなりの確率で追い抜かされます。








きれいな朝焼けです。

「日の出の時間を教えてくれるアプリ」によると、すでに日の出の時間を越えていますが、丘陵地帯だと日が昇ってくるのはもう少し先ですね。











いやぁ、こんな道ならぜひロードスターで走りたいなぁ。












ようやく太陽が少し丘の窪みから顔を出しました。











ガソリンスタンドにたまに置かれている「CTF」ってなんだろう?と、思ってたんですが、この説明の絵からすると給油装置と支払い所の端末がネットで繋がってるよって意味なんですかね?










ゴベルナドルバラダレスからBR381号線に入りました。

番号からしてBR116号線よりマイナーな道路かなと予想してたんですが、ほとんどの車がこの道に入って来ました。



それにしても、早く太陽光線が当たらないかなぁ。











お〜、来たぁ!











やはり晴天の丘陵地帯ドライブは良いですねぇ!



なんて、調子よく走っていたら、下りカーブの底に取り締まり機が設置されてました。


いやぁ、こんな意地悪なところにも設置してるんですね〜。


普段の制限速度は80kmに設定されてますが、カーブだけ60kmになってることもあるので、スピード標識は注意して見てないといけません。





その後、ちょいと小腹が減ったので、ガソリンスタンドに立ち寄って、持参のプロテインを飲んでから売店を物色すると、、、








ミートパイっぽいものが売っていたので買ってみました。(7:20)



どれどれ。



あれ?


いや、これ、本当にミートパイじゃないですか! (4レアル、180円)

鶏肉が入っていて、なかなか美味しいです。



いやぁ、久しぶりにミートパイを食べましたよ。


幸せ〜。


ブラジル全土で売っててくれればよかったのに。





さて、行きますか。








ブラジルは山間部や起伏が少ないのでトンネル掘ったり、削ったりしないで地面の上にそのまま道路を作っていることがほとんどなんですが、たまーにこんな場所もあります。


土が赤いので間から覗く青空とのコントラストが綺麗です。










丘陵地帯が延々と続きます。











果てしなく続きます。











これで、もう少し交通量が少ないとさらに嬉しいんですけどねぇ。









しかし、何で土曜日の朝っぱらからこんな地方都市間を結ぶマイナーな道路に車がたくさん走ってるんでしょうね?



(それは単純に私がこの先にある大きな街(ベロ・オリゾンテ)の規模を知らないから、そう思ってただけなんですが)









コロネルファブリシアノ(Coronel Fabriciano)の街に入りました。


正面の丘陵密集家屋、何度見ても「おぉ〜、すごーい!」と声を上げてしまいます。












これは運送にかかる税金を徴収する施設でしょうか?

トレーラーだけ右側の施設に入って行ってました。


ブラジルでは州によって税制が違うので、州によって異なる通行税と燃料代などのコストを天秤にかけて、場合によっては州をまるごと遠回りするルートをあえて選ぶことも日常茶飯事なんだそうです。

地方分権の強化なんて言葉もありますが、州の行政が強すぎて税制も異なると、そんなことになるんだなぁと思いながらブラジル関係の本を読んでました。









引き続き丘陵地帯を走っていきます。












トレーラーが先頭を走る遅い車列に捕まりました。


こりゃぁ登坂車線でも無いと追い抜けそうにありません。




諦めて走っていたら対向車線のバイクが片腕を上下に振って「スピード落とせ」のサインを送ってきました。



続く他の車もパッシングをしてきたので、こりゃぁ事故だなと確信しました。











あぁ〜、これですか。


まぁ、運転席も原型をとどめてますし、このぐらいの事故ならドライバーも怪我したぐらいで済んでるでしょう。








機関車の写真を撮りそこねたんですが、とても長い貨物列車が道路に平行して走ってました。











待ちに待った追い越しが登場したので前に出ました。


これでしばらくは快適なペースで走れます。









さて、遅い車をごぼう抜きしてペースが上がったのは良いのですが、丘陵地帯のきついカーブではVoyage号のフラットなシートが体を支えてくれないので、特に左カーブの時が大変でした。
(右カーブはドアにもたれかかっちゃえば良いので)


そこで、左腕を窓の外に出して、ドアを外側から抱え込むような形で体を支えておりました。



ロードスターで(特にNAの良さを説明するときに)「性能を使い切る喜び」なんて言ったりしますが、あれは車のトータルバランスが良くて初めて言える話なんだなぁとつくづく思うVoyage号でのドライブなのでした。








ん? これも取締機ですかね?


これまで見かけなかったタイプです。










丘陵地帯の村の風景を記録撮影。











久しぶりに木の生えているところを走りました。



路肩に車を寄せて追いぬかさせてくれた優しいトレーラーの運転手に、いつもはハザードでお礼をするのですが、試しに窓から腕を出してサムズアップのジェスチャーを送ってみたら、ちゃんと通じてパッシングでお礼をしてくれました。


なるほど、ブラジルの文化はどこまで行っても「サムズアップ(親指立て)」なんですね〜。








というわけで、何台も抜かして走ってきたわけですが、ベロ・オリゾンテに近づくにつれて交通量が増えてきたので、少し抜かさせてもらったところで到着時間が早くなるってことも無いことにようやく気が付きました。










いやぁ、すごい交通量です。











対向車線の「オーバーサイズ」トレーラー、すごい長さでした。











登坂車線でとりあえず前に出てみましたが、、、、











まぁ、こうなりますよね〜。









その43へつづく