ブラジルドライブ旅行記 46

目次










遠くのほうで積乱雲がスコールを降らせています。(20:30)


かなりピカピカ光ってて、これまで遭遇したもの以上にヤバそうな積乱雲です。


方角的にこれから向かう方向なんで、もしかしたら食らうかもしれません。



というか、なんで左に太陽が沈むんでしょう?


南半球だから東に沈むんでしたっけ?


(と、アホなことを考えてしまうぐらい頭が疲れておりましたが、今振り返ってみると、本人はサルバドールから南下してオウロ・プレットにから南西に向かう感覚で居たのです が、実際には道がゆるやかにカーブして西北西に向かって走り続けてるだけのことでした)






(4)のラブラス(Lavras)という街でガソリンを入れたかったのですが、そのかなり手前でEマークに届いてしまったので、仕方なしに小さなガソリンスタンドで給油しました。

690km走行、 48.8リットル、 107レアル。4800円 


燃費はこれまでで最高のリッター14km。このぐらい走るなら値段差次第ではガソリンのほうがお得だと思いましたが、サンパウロで車を返してしまうので、ここでエタノールに切り替えました。




ふと思ったんですが、今回は逆走(左車線走行)を一回もやらかしていないんですよね。


海外ドライブ自体に大分慣れたのかもしれません。


まぁ、スイスでは特にオープンカーのポルシェに乗ってる時に、特に路肩に停めて風景を眺めた直後の発進でロードスタードライブと勘違いしてやらかしそうになってたので、ブラジルでは同じような状況の時に「右・右・右」と念仏を唱えてから発進してるからってのもありますが。







そして、ラブラス(Lavras)の街を通過して行きます。


丘に集まった窓の明かりが綺麗ですね〜。








続いてサンパウロへと続く高速道路のBR381号線に入りました。








夜になったからか交通量が極端に少なかったので、良いペースで走ってる車を探して多少ペースが違っていても後ろにくっついて走っていきました。



そう言えば、オウロ・プレットからここまでレーダー取締機がひとつもありませんでした。



レーダー取締機は無いところにはまったく無いし、あるところは信じられないぐらいたくさんあります。設置頻度は州によって極端なぐらい違います。


丘陵地帯に延々と広がる牧場の景色も良かったし、レーダー取締機も皆無でしたし、何より交通量が少なかったので、265号線でオウロ・プレットに向かうコースはブラジルのドライブコースとしてかなりお勧めです。








さて、BR381号線なのですが道の状態は良いし、サービスエリアが新しくて立派なところもあったりしてなかなか良い感じです。(22:40)


トイレも清掃が行き届いていて綺麗だったので、ここで今日も車中泊になることを予測して歯磨きなどを済ませてしまいました。



中にはフォルクスワーゲンのディーラーつきサービスエリアなんてのもありました。

ブラジリアに行く日に探し回ったのはなんだったんだという感じです。



今日はまだ見かけてませんが、たまに宿泊施設付きのサービスエリアなんてのもあるので、今日はもうこんな時間なので、運良く見つけられればそこで寝れば良いし、無ければどこかのきれいなサービスエリアで車中泊でいいやと思い始めました。









雷多発地帯はギリギリ避けられました。







かなりピカピカ光っているので、真下に入ったら酷いことになってたでしょうね〜。









積乱雲の真下では無いですが、かなり雨の降ってる地帯に入りました。



道路に街灯は備え付けられてるんですが、電気はついていません。


しかし、写真の通り、キャッツアイがあるので怖くはありません。この辺がケニアと違うところです。




そして、ついに料金所が登場したのですが、料金は1.5レアル(68円)とサンパウロからボニートに向かった時に比べて10分の1の安値です。


これなら何箇所登場しても現金が想像以上に減らなくて済みそうです。



旅行中に読んでいたブラジル関連の本に高速道路の管理は民間に任せたと書いてありましたが、サンパウロから伸びる道路でも進む方向によってこんなに料金が違うもんなんですね。








このきれいなサービスエリア、同じデザインのバスがたくさん停まってました。











サンパウロの手前300kmぐらいから度々登場する急なカーブです。



これで100km制限はえらい危険だなぁと思っていたら、カーブが終わったところに100km制限の看板。


ということはカーブ区間中は何キロ制限だろうと思って次の急なカーブで確認したら60km制限でした。


そりゃ、そうかっていうぐらい急なカーブが続きます。


(帰国後に調べてみたところ、このBR381号線のサンパウロから490km地点(私は走ってませんが)はブラジルにおける交通事故の多さで堂々の2位につける区間で、この10kmの区間における年間の交通事故数は889件、負傷者数は273人、死者数は20人というすさまじい数字になってました。恐ろしや・・・)


24時寸前にポウソアレグレ(Pouso Alegre)というパンタナールで宿泊したロッジと同じ名前の街のサービスエリアに入りました。


サンパウロまでは残り200km。


ここまで走っておけば今日は十分でしょう。



サービスエリアの片隅に車を停め、今日の分の日記を少しでも書いておこうと思ったのですが、さすがに疲れすぎて無理だったので、そのまま椅子を倒して寝てしまいました。



ブラジル旅行、最後の最後に車中泊で2連泊となりました。(0:00)



我ながら無茶な計画でした。








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本日の走行ログ 総走行距離 850km






1月12日(日)16日目
 (ブラジル滞在最終日)





雷のすごい音で目が覚め、薄目を開けると激しいスコールが降ってました。


まぁ、車の中にいれば何の問題もないので、気にせずそのまま寝てしまいました。



今回は体を横にして寝ていたので首も痛くならず快適に起床。(5:00)


やはり今日も朝は寒いです。



あれ?


メガネがない?



いや、昨日ここに到着するまで掛けてたし、、、


椅子の下かな?



普段から愛用している懐中電灯をポケットから取り出すと、こちらも電池切れ。



予備の単三電池を取り出して交換するも、まったく点きません。


うーむ、壊れたかな・・・。


ちょっと高いやつ(1万円弱)したやつなので、ショックです。

(帰国後に試しに叩いたら直りました。接触不良か何かだったようです)



それはともかく、と、椅子の下に手を入れて探りを入れてみると、メガネが落ちてました。



どうも、昨日ここに到着してから雷で一度目を覚ました以外の記憶が定かじゃないのですが、どうやら気を失うように寝てしまって、メガネは寝てるうちに椅子の下に落ちたみたいです。



サービスエリアなのでWifiが使えるかと思ってタブレットの電源を入れてみたら、バッテリー残量が17%しか残ってませんでした。


断線しかけの方の充電ケーブルを挿していたので充電されてなかったみたいです。



なんだかいろいろ冴えない朝です。



まだ朝食を食べるには早過ぎるし、今いるサービスエリアは綺麗で立派なタイプでもないので、とりあえず出発することにしました。(5:20)








なるほど、BR381号線に乗ってからも丘陵地帯が続いてたんですね〜。


どおりでカーブがキツイわけです。








サンパウロまで残り100km。



いよいよ、このドライブ旅行もゴールが近づいて来ました。



真夏だというのに外の気温は低く、料金所に居たダウンを着込んだ体格の良い若い女性スタッフが腕を組んだまま最小限の動作でお金の受け渡しをしているのが何ともユーモラスでした。









朝焼けが見えてきました。



サンパウロ観光は最悪雨でもいいかと思っていたのですが、今日も晴れますかね?








道路脇の丘陵地帯には小さな村々が見えています。

フランスの南部っぽい景色です。










走りながら探していた「綺麗で立派なサービスエリア」があったので、朝食目当てで立ち寄りました。
(6:45)


駐車場の一等地はどこかの旅行会社のバス専用に指定されていました。










トイレも清潔です。


2日連続で車中泊だったので、ここで頭だけ水で洗わせてもらいました。

(さすがに全身を拭くまではやりませんでした)








軽食コーナーで「No.5のコンボ」を注文したかったのですが、英語の「ファイブ」が伝わらないのはともかく、「5」を伝えるために手の指を全部広げてお姉さんに見せても、私が数字の5を伝えようとしているということがなかなか通じないのでした。

ポルトガル語の数字ぐらい覚えておけばよかったです。(5はシンコ)


コンボ(セット)だと付いてくる飲み物がコーラになっちゃうみたいなんですが、朝からコーラというのも何だったのでコーヒーにチェンジしてもらうとしたら、これまた伝えるのが難しくて一苦労でした。

紙とボールペンを貸してもらって筆談、というか絵を描いて伝えました。(写真に写ってる紙とボールペンがそれです)







というわけで、コンボNo.5です。


値段は17レアル(750円)と、普段食べていた揚げ物の数倍の値段ですが、さすがのクオリティです。


だいたいサービスエリアでは入り口で後精算用の「紙」を渡されるものなのですが、ここではバーコード付きのプラスチックプレートを渡されました。

なかなかハイテクな軽食屋さんです。



そういえば普通のコーヒーを頼んだつもりだったんですが、ブラジルではエスプレッソで出てくるんですね。

私はエスプレッソ好きなのでこれは嬉しかったです。




時間調整も兼ねてゆったりと朝食をいただいてから、ぼちぼち出発しました。







隣に停まったバンから大家族が続々と降りてきました。


いったい何人乗ってたんでしょう?



そして、荷物が積みきらなかったからか、牽引車が取り付けられてました。


なるほど、こういう時に牽引フックが活躍するわけなんですね!




朝食を食べたらもよおしたので、清潔なトイレで朝の用事を済ませておくことにしました。








すると、突然若者がたくさん入ってきて便器ではなく洗面台に並び始めました。



外に出ると、専用駐車場にバスが停まってました。


どうやら夜通し走ってきたのであろう長距離バスの乗客たちがサンパウロに到着する前に身だしなみを整えるためにトイレに殺到したみたいです。


昨日の夜に見かけた同じデザインのバスがたくさん停まっていた綺麗なサービスエリアのことなんかとあわせて考えると、時々登場するやたらと綺麗で立派なサービスエリアは長距離バス会社が直接運営しているのかもしれませんね。


そう考えると、指定会社のバスだけ一等地に駐車できるようになっていた理由も納得がいきます。







というわけで、Voyage号のラストランが始まりました。



BR381号線は景色も良いし料金も安いし、新しくてきれいなサービスエリアがあるのは素晴らしいのですが、唯一の難点は頻繁に登場するカーブがキツくて60km制限になってることです。








大分サンパウロに近づきましたが、まだまだ丘陵地帯が続きますね〜。



かれこれ2週間ばかりブラジルで走ってる車を観察していたんですが、ブラジルには最初にフォルクスワーゲンとフィアット、GMが進出し(これらの会社は古い車が走ってます)、続いてフォード、フランス勢、トヨタ、ホンダ、ニッサン、韓国勢あたりが出てきたんですかね?


後で調べてみたらだいたいあってましたが、トヨタは商用部門だけはかなり早くからブラジル進出を果たしていたようです。
ホンダのバイクの進出は1976年、マナウス経済特区に新工場も建設し、年間の生産台数は200万台、ブラジルでのシェアは驚きの77%とのことでした。どおりでホンダのバイクばかり見かけたわけです。



さらに、これからは中国勢もシェアを伸ばしてきそうです。
(参考:福田汽車と米カミンズ、ブラジルの商用車市場に参入







電光掲示板に「雨、いつもより慎重に走ってください」って出ています。(って、帰国後に翻訳してみてわかりました)

実際には雨も止んで道路も乾いていたんですが。










カーブにあった小型の取締機。


ただし、皆さん減速してなかったので、もしかしたら機能してないのかもしれません。

それか、サンパウロの平日は渋滞緩和のためにナンバープレートの下一桁の奇数と偶数で走行規制をしているらしいので、それ用かもしれません。











さーて、サンパウロの市街に近づいてきました。

GoogleMapナビ様、よろしくおねがいしますよ〜。











お〜、こんなわかりにくい分岐もちゃんとガイドしてくれますよ。(右に曲がる道が二本、ナビ無しで走っていたら、どちらが正解かは瞬間的にはわかりません)



GoogleMapナビ様様です。











「ブラジルに着いた初日は迷いまくったんだよなぁ」、と、GoogleMapナビを使いこなして走れるようになった自分を誇らしく思いました。(超自画自賛モード)











ここなんかも分離帯で阻まれた平行して走る4本の道路のうち、左から2本目に予め入ってないと、左に曲がることが出来ません。


初日はそんなことがいちいちわからなくて、常に明後日の方向に行ってしまっていたのでした。




とは言え、GoogleMapナビ様と言えどもすべて完璧に道路が登録されているわけではないので、特に下道に入ると山勘で分岐を選ばなければならないシチューエーションが2度、3度登場し、3回とも正解を引く確率は実に1/8、というわけで確率には勝てずに一度だけ明後日の方向に進んでしまいました。


まぁ、それでもネットにつながってるGoogleMapナビはすぐにリルートして正しい道に誘導してくれたわけで、何の問題もなかったわけですが。









その47へつづく