
Kさんが「ここのパステウ、出来たてで美味しいんだよ」と、言うのですが、さすがにお断りしました。
というか、私がこれまで「揚げ物」と呼んでいた食べ物、パステウという名前なんですね!
ようやく知りました。
ガソリンスタンドでしょっちゅう買って食べていた話をしたら、「ダメだよ、そんなところで買ったら。いつ作ったものかわからないし、美味しくなかったでしょ。」とのこと。
仰るとおりでございました。
あぁ〜、ここのパステウ、食べたかったなぁ。

こちらは目の前の機械で搾ってくれるサトウキビジュースです。
もういい加減断ろうと思ったんですが、好奇心には勝てませんでした。
ちなみにKさんは飲んでません。
サトウキビから作られてるだけあって当たり前のように甘いのですが、レモンかパイナップルを絞ってもらって(おじさんが左手に持ってるのがレモンです)酸味を足して飲みます。
なかなか美味しかったです。
この後のシュラスコのことが気になってなければ、もっと楽しめたのですが・・・
さすがに食べ物はもう結構ということで、隣の植物を扱ってるコーナーに移動しました。
(曜日によっては市場全体が花を扱う日もあるようです)

これは盆栽ですかね?
ブラジルではけっこう人気があるらしいです。

花屋さんのところでとつぜん日本語で話しかけられてびっくりしたのですが、店員の女性の方が日系二世の方で、少しだけ日本語が話せるみたいでした。
せっかく話が通じるのであれこれ質問したんですが、ブラジルでは蘭の花が人気なんだそうです。
そして、彼女は一度も日本に行ったことがなく、今後も行くことは無いだろうとのこと。
もし、自分が同じような境遇だったら、どうしたんだろうなぁと人生に思いを馳せます。
と、ここでKさんが「そろそろ、お昼を食べに行きますか」と言うので、市場を後にして移動を開始しました。
道中でお互いの年齢の話になり、実はすごく歳が近いこと(Kさんが私の2歳年上)、そして結婚に関して似たような境遇にあることが判明し、今後の人生について大いに話が盛り上がりました。
健康に関してはお互い同意見だったんですが、結婚に関してはお互いに真逆の意見で、私は生涯アローンで構わないと思っていて、Kさんは今すぐにでも良い人が居たら再婚したいと思っており、Kさんが盛んに「結婚したほうがいいよ、寂しいでしょ」と薦めるので、「結婚したらこんな旅ができなくなっちゃうじゃないですか」と、お互いの主張が平行線をたどっている間に、、、

シュラスコのレストランに到着しました。(13:45)
ブラジルに来て初めてです、車の鍵をスタッフに預けるレストランなんて(笑)
(これでも中級のチェーン店なんだとか)

お酒を飲めないKさんに遠慮してスイカジュースを頼んだんですが、「せっかくブラジルに来たんだから、これも飲んでみたら?」と勧められて頼んだのが、カイピリーニャというサトウキビの蒸留酒(カシャッサ)をベースに、ライムジュースと砂糖、砕いた氷と一緒に混ぜたカクテルです。
砂糖の甘みとライムの酸味、そしてカシャッサの度数の高いアルコール、なかなか美味しいので調子に乗って飲んでいたら見事に酔っ払いました(笑)
そして、ボンジャルジンで仲良くなったサンドラさんが我々2人のツーショット写真を要望しているということで、従業員さんに2人の写真を撮ってもらい、Kさんがサンドラさんに送りました。(おじさん2人が仲良く飯食ってる写真なんて需要あるんですかね?)
私はシュラスコ初体験だったので知らなかったのですが食べ放題なんですよね〜。
というわけで、、、

料理を皿に盛りに行きます。
(これはたまたまお寿司とかが並んでいたのでメモ撮影)

同じく豆腐のメモ撮影。
(肝心のものを写真に撮りそこねましたが、ブラジルの郷土料理もたくさんあります)
というわけで、いよいよ始まりました。

表裏が赤と緑になってるこの紙を緑を上にして置いておくと、
「肉食べたい!」
というメッセージになり、店中の従業員がこれでもかと、次々に肉を持ってきてくれます。
逆に、
「お腹いっぱいで死にそうです!」
という時は、裏返して赤い面を上にして置けば、誰も肉を持ってきません。
この緑の札を見つける従業員のスキルもなかなかのもので、、、

次々にお肉を持ってやってきます。
そうそう、これこれ、これを一度やってみたかったんです。
肉を切ってもらう時は、手元の小さなトングで掴んで下に落ちないように支えます。
お肉は部位ごとにわかれていて、Kさんが「これは美味しいよ」、「これはダメ」とアドバイスをしてくれますので、それを参考に断ったり、頂いたりしました。
ちなみに、Kさん曰く、「ブラジルの肉は美味しくないよ。なんせ牧場の草が少なくて牛が走っちゃうから脂が落ちちゃうんだよね。」とのことで、さらに続けて「その点、ウルグアイやアルゼンチンの肉は美味い!。ついこないだも出張で貯まったマイレージでウルグアイに肉を食べに行って来ちゃったよ」、なんて、話をしてくれました。
(参考:「激安!!ブラジル産のお肉、実はブラジル人は絶対に食べない!?」なんて記事もありますが、実際はここまで極端じゃないですよ)
まぁ、確かに脂身が少なくて固めの肉ではあるのですが、もう若くない私にはちょうど良い味なのでした。
ちなみにKさんは日本で暮らしている親に会うために2年に一度は来日していて、その時によく渋谷のシュラスコ料理の店に行くんだとか。(たぶんここ。私も先日行きました)
日本に行ってわざわざシュラスコ料理を食べる理由を尋ねたら、オージービーフのシュラスコってのが珍しいんだそうです。
なるほど。
Kさんはリングイッサという巨大な丸めたソーセージを頼んでましたが、私は強烈な見た目からお断りしました。
ブラジルでバーベキューをする時は、何がなくともこれがないと始まらないんだとか。
バーベキューと言えば、Kさんがボンジャルジンから帰宅した後に、友達に「ボンジャルジンで知り合った日本人が日曜日にサンパウロに来るんだよ」という話をしたところ、「じゃぁ、ブラジル式バーベキューでおもてなししよう」という話になりかかったんだそうですが、それをすると、一切観光できなくなるぐらい食い倒れの時間を過ごすことになるらしいので、仕方なく中止にしたんだそうです。
恐るべし、ブラジル(笑)
Kさんが「あれ?ファロッファ食べないの?」と、自分の皿に盛ってある黄色い粉みたいなものを指さして尋ねてきたので、「それ、美味しいんですか?」と、尋ね返してみたところ、「ブラジル人は何にでもこれをかけて食べるんだよ。日本人にとってのお米みたいなもんだよ」
と、言うので、、、

さっそくチャレンジしてみました。
キャッサバ粉を味をつけて油で炒めたものだそうです。
なるほど、これは美味しいです。
すると、Kさんが「え? じゃぁ、ボンジャルジンのファロッファ食べなかったの?」と、言うので、「はい、知らなかったもので」と、答えたら、「あら〜、それはもったいない。あそこのファロッファはものすごく美味しいって参加者の間で話題になってたのに」とのこと。
フォロッファは場所によって味はかなり違うらしく、美味しいところは本当に美味しいんだとか。
そりゃぁ、もったいないことをしてしまいました。
(ちなみに、渋谷のファロッファは「そこそこ」、でした。サラダにまぶして食べると美味しいですよ)
あとは、好奇心に任せてヤギの肉にもチャレンジしてみました。
ハーブを使ってはいましたが、やはり癖のある味です。
アフリカの遊牧民の間では牛肉がもっともランクが高くて貴重で(貨幣の代わりになるぐらい)、ヒツジがその次、ヤギが最下級だったはずなんですが、なるほどって感じです。

締めはブラジル定番のデザート、クレミ・デ・パパイヤ。
パパイヤとアイスクリームをシェーク状に混ぜたものに、リキュールを足した大人のデザートです。
これまた美味しい!
いやぁ、食べた、食べた! もう、無理です!!
そして、ここでも一銭も払わせてもらえず、ご馳走になってしまったのでした。

続いてリベルダージ(Liberdade)と呼ばれている東洋人街に連れてきてもらいました。(15:30)
(かつては世界最大規模の日本人街で、今は韓国人や中国人もたくさん住んでるので東洋人街に改名)
Kさん自身はここに住んではいないのですが、「日本人は身内だけで固まっちゃうんだよねぇ」としみじみと言います。

いや、しっかし混んでますねぇ。
Kさん曰く、リベルダージは地元の人に大人気の観光地なんだとか。
ここでは路駐が基本なので、空いてる場所に車を停めて、二人で歩き始めます。
てっきり日本人やアジア人ばかりが歩いてるのかと思ってたんですが、むしろ白人や混血の方のほうが多いぐらいでした。
もちろん、今までに見たことのない密度でアジア系の顔立ちの人とすれ違うわけで、その辺はさすがって感じです。

最初Kさんから、焼きそばの麺を製麺から卸しまでやってるという話を聞いて、「ブラジルで焼きそばなんて需要あるんですかね?」って内心で思っていたのですが、ご覧のとおり大人気でした。
いやはや、びっくりです。

こちらは地図屋さん。
ブラジル旅行の初日にこの店を見かけたら間違いなく買ってたと思うのですが、実際に中身を見せてもらったら、「買わなくて正解!」って思いました。
こんな大雑把な地図じゃぁ、ぜったいに迷子になります(笑)

PCソフト屋さん。
中国人がたくさん来るようになって違法商売も増えたんだとか。

ん? これは鉢巻ですかね?

あ、鳥居だ。

うーむ、鳥居に落書きとは、日本ではあり得ない光景ですね〜。
残念です。

MP3屋さん(笑)

その名も大阪橋。

こちらは日本庭園だそうです。
もう、入る前から「絶対違うだろう!」って雰囲気満点なんですが、好奇心の赴くままに入ってみました。

うーむ、やっぱりこう仕上げましたか。

そして、竹やぶを抜けていくと、そこには、、、、

紅葉の紅葉(もちろんフェイク)がお出迎えしてくれます。
季節なんて関係ありません。(笑)

ん? あれは・・・

お好み焼きにシュラスコ、、、日本庭園もへったくれもあったもんじゃありません(笑)
ダメですよ、ブラジルの皆さん、日本庭園ってこんなんじゃないですからね!
って、内心で思いながら後にしたのでした。

路上のセンス屋さん。

招き猫はあちらこちらで売ってました。
続いて日本食材を扱ってるスーパーへ入っていきます。

Kさんも輸入に関わっているジャポニカ米です。(ジャポニカ米と言っても完全な短粒種ではなく、こちらで定番の長粒種とかけあわせて開発したものもあります)
一番人気はMOMIJI(Kさんが扱っている商品)、続いてGIN(ぎん)。
Omiyague(おみやげ)はブラジル国内産、MOMIJIはアルゼンチン産、弥勒米はウルグアイ産なんだそうです。
なるほどなぁ、ってかんじです。
ちなみに、日本のお米って海外ではそれほど人気がないんですよね。
(外国のお米と比べて日本のお米の味をどう思う? 海外の反応)

生鮮野菜にお寿司。
やはり巻寿司が多いみたいです。

この辺りは日本で売ってるものをそのまま持ってきているようです。

まるで日本のスーパーと見紛うばかりの光景です。

なるほど、スーパーにこれだけの品揃えがあるから東洋人街に住むってのは、わかる気がします。

両方共キッコーマンの醤油ですが、右が日本産、左は(確か)シンガポール産なんだそうです。

焼酎と日本酒コーナー。

Kさんが旅行時に必ず持ち歩くという日本のカレーコーナー。
(ボンジャルジン旅行の時にも持ってきてたそうです)

本当になんでも揃うんですねぇ。

これまたKさんが扱っている江戸前という名前の「韓国産」の焼き海苔。
いやはや、すごい品揃えで恐れいりました。
その49へつづく