ブラジルドライブ旅行記 14

目次








というわけで、部屋の中は暑いので、オープンデッキの食堂で風にあたりながらタブレットを使って本日の日記を書きます。


左側の明かりはドイツ人グループのテーブルに置かれていたロウソクです。



せっかくLED電灯があるんだからと手元を明るくしてみたところ、あっという間に周囲が虫だらけになり、さらにタブレット画面も虫が徘徊しまくって、おちおち画面タッチできない状態になったので、結局すぐに消しました。


タブレットも真っ暗闇で使うことを想定してないから、一番画面を暗くしても眩しいんですよね〜。


これには参りました。



というわけで、20時になったのですが、食事の準備は完了せず、いつ始まるんだろうなぁと思いながら待っていると、若い男性スタッフが何やら私を呼ぶので、何か食べさせてくれるのかと思って付いて行くと、、、











テーブルの下に居るカエルを見せてくれました。Rhinella granulosa




なるほど、和みましたよ。

空腹の足しにはなりませんでしたが。




まったくもって、この宿はこのカエル並にのんびりしてます。




まぁ、携帯もTVの電波も届かないこんな奥地で、蝋燭の灯でのんびりと過ごすのもたまには良いもんです。

(と、思うことにしました)










ようやく食事の準備が整いました。


当たり前のようにアルコールランプや薪による火力、ロウソクの光が活用されていて、これは素直に素敵だなぁと思いました。









おまちかねの夕食です。


本当にロウソクの光だけで食べてます。


皆に背を向けて外に向かって座っていたので、ロウソクに照らされている手元以外は真っ暗で何も見えません。

とても不思議な体験です。



そして、ロウソクの光程度だと虫がたいして集まってこないっていうのも、なるほどよく出来てるなぁと思いました。



もし、背後に座ってる話し声の大きいドイツ人グループが居なかったら、本当に真っ暗で静寂の中で時間を過ごすことになったと思います。



この宿、本当にご飯の味は良いんですよね。


ついつい食べ過ぎてしまいそうになります。



ただ、トマトなどの野菜なんかは日本のほうがはるかに質が高く、こちらのトマトは味が淡白(野性味溢れる味)で硬いです。

トマト自体は日本人移民がブラジルに持ち込んだみたいですが。







机にやって来たコガネムシくん。


写真を撮ろうとしたら、ちょうど飛び立とうとしたので、羽根を広げるシーンを撮影出来ました。









デザートもなかなか美味しいです。




いやぁ、ごちそうさまでした!





部屋に戻ると相変わらず暑かったので、窓を全開にして蚊取り線香を炊いて蚊の侵入を防ぐことにしました。


しかし、部屋の中に居てもすることがなく、ちっとも楽しくなかったので、散歩に出てみることにしました。





駐車場のあたりまで歩いて行くと、緑色の光が点滅しながら目の前をフワフワと通り過ぎていくのが見えました。





「あ、蛍だ」



エマス国立公園では光る蟻塚をシーズン違いで見られませんでしたが、こんな牧場地帯でホタルが見られるんですね〜。




飛んでるホタルを追っかけて歩いて行くと、2匹、3匹とホタルの数が増えてきました。




あれ、けっこういるんですかね? これ。






うわ!








けっこうどころじゃありませんでした、牧場一体ホタルの乱舞状態です!









こ・れ・は・すごい!!


目が暗闇に慣れれば慣れるほど遠くを飛ぶホタルも見えるようになってきたので、無数の星空と相まってすごい光景になってることがわかりました。



最初はまだ月明かりの影響が残っていて天の川は見えていなかったのですが、数時間後には天の川も登場したので、満天の星空と周り一面飛び交う無数のホタルのコラボレーションが楽しめました。



私一人が大喜びで牧場をほっつき歩いてるわけですが、特にホタルのことはガイドにも書いてませんでしたし、これってブラジルでは通常の景色なんですかね?



いやぁ、それにしても本当に良い物を見させていただきました!



なんだかんだと2時間近く外を歩いていた気がします。



さて、明日はCachoeira da Serra Azulに行くわけですが、これってよくよく考えてみれば、この旅行代理店のホームページの企画旅行まんまでした。


まぁ、無難なチョイスといったところなのでしょうか。


これ、ガイド付きで頼んだら1泊2日で8万円以上の値段になるのですが、それでエアコンと照明使えないツアーだったらお客さん怒るだろうなぁって思いながら牧場の真ん中で一人で笑ってました。

逆にこのページに書かれていたボンジャルジンの売り文句である「ボニートに比べて開発が進んでない良さがある」ってのは、まったくもってそのとおりだと思いました。


本当に素朴で良い場所です。


寝る前にもう一度一人で軽くホタル散歩を敢行してからシャワーを浴びました。(当然気合の水シャワー)

部屋の中が暑くても冷たいもんは冷たいから不思議なもんです。


ちなみに持参した温度計で室温を測ってみたら27度でした。まぁ、これならぎりぎり扇風機なしでも寝られそうです。


しかし、せっかく二組しかお客さん居ないんだから、泊まる部屋を離れた場所にしてくれればいいのに、、、というのも、隣の部屋のドイツ人グループの話し声がけっこう筒抜けなのです。



もう0時になろうとしてるんですけどね〜。



暇つぶしに今日の川遊びの時に撮影したビデオを見なおしてみたんですけど、やっぱり綺麗ですね〜。



本当に素晴らしいところに来ました。


今日一日、とても大満足です。




では、おやすみなさい。





















大きな地図で見る
本日の走行ログ 総走行距離 233km






1月3日(金)7日目





夜中3時頃起きだして、軽く外を散歩してみました。


月も完全に沈んで真っ暗になり、さらに素敵な満天の星空とホタルのコラボレーションになってました。



聞こえてくるのは虫の音と牛の鳴き声のみ。


気温は先程よりさらに下がって25度。


だいぶん、快適に過ごせるようになりました。



いやぁ〜、相変わらず素敵な場所ですね〜。




再び軽く就寝してから日の出ちょっと前の6時頃にLagoa das Ararasに向けて出発しました。









到着と同時に朝日が昇ってきました。


朝っぱらからここに来ているのは私一人だけのようです。











ぱっと見、アラーラ(コンゴウインコ)は見つけられなかったのですが、無数のインコが辺に飛び交っていて、今まさに塒から出ていこうとしているところのようでした。











この椰子の木にもたくさん停まってます。

昨日はこの木にアラーラが停まってました。











インコだけじゃなくて、いろいろな鳥がたくさん見られるのは昨日の夕方と変わらずです。
Guira Cuckoo (Guira guira)









ここは鳥好きな人にはたまらない場所だと思います。











超望遠でアップで撮影。 (The Anhinga 、Anhinga anhinga),


これだけの光量の中、ブレずに撮影出来た自分、偉い!(自画自賛)




さて、宿に戻りますか。







相変わらず牛達は道路が好きらしく、無闇矢鱈と道路の上で和んでおります。

毎回ここを通過する度にどいてもらってます。









目の赤いSouthern Lapwing (Vanellus chilensis)













空を舞うインコの群れ。





というわけで、宿に戻ってきました。








朝食は8時スタートらしいので、オープンデッキの食堂でブラジル関連の本を読みながら時間を過ごすことにしました。


昨日の夜もそうだったのですが、ドイツ人団体客の話し声が少々うるさいのが残念。

どんなお客さんと鉢合わせるかは運だから、こればかりはしょうがないですね。





8時になって朝食の準備が整ったみたいだったので、さっそくお皿に盛ります。








相変わらず美味しいです。


量をセーブしたいのですが、ついつい食べ過ぎてしまいました。



さて、本日は「Cachoeira da Serra Azul」という滝に行きたいわけですが、昨日親切な旅行代理店のおばさんに行き方を教えてもらってあるので、あとは準備を済ませて出発するだけです。


なんて、思っていたら受付のお姉さんがバウチャーを持ってやって来ました。


なるほど、こちらもちゃんとお金を払わないとダメなようです。(50レアル、2200円)



ついでに行き方を教えてくれたのですが、どうも昨日聞いた説明と違うような・・・


といことで、地図を紙に書いて「こうじゃないですか?」と逆質問してみたら、「それであってる」とのこと。


昨日、事前におばさんに聞いておいてよかったです。



ここで2日間の精算を先に済ませておくことにしました。


宿泊、昼食、3アクティビティで合計354レアル。(15500円)


そこそこの出費になりましたが、ボニートで同じことをするよりははるかに安い値段だったと思います。




さて、出発しますか!(9:00)



というところで、突然女性スタッフから呼び止められました。



呼び止めた後に受付の奥に行ってしまったので、何か渡されるのかなと思いつつ待っていると、、、







なんと、昨晩カエルを紹介してくれた若い男性スタッフがガイド役で着いてきてくれるとのことでした。



最初は50レアルの中にそういうサービスも含まれてるんだろうと思いましたが、よくよく考えてみるとそんなわけもなく、たぶんポルトガル語が一切話せない私を気遣って、女性スタッフが気を利かせてくれたんだろうなぁと思います。


実際、現地に行ってからはわからないことだらけで、彼が居ないとどうにもならないシーンは何度もありました。



そして、この若い男性スタッフはジェイゴーさんという名前で、英語は片言でOK、「何歳ですか?」という質問が通じなかったぐらいのレベルです。


笑顔を常に絶やさない明るい青年です。








動物の名前は当然ながら詳しく、「あれはシリアーマ(Seriema)」と、即座に教えてくれます。
Red-legged Seriema (Cariama cristata)









メイン道路に入り、ボンジャルジンの中心部を抜けたところで、こんな場所がありました。



なるほど、ここなら気楽に魚と水遊びができますね。



ちなみにボンジャルジンから先は未舗装路になりました。








ジェイゴーさんが見つけてくれた道路脇の木に隠れて居たフサオマキザル (Tufted capuchin、Cebus apella)


さっすが〜、よく見つけられましたね。



他にも蛇を見つけてくれたらしいのですが、私が見た時にはすでに道路脇に逃げ込んだ後でした。










車1台分の幅しか無い橋を渡ります。


渡る前に一旦停止して対向車が居ないか確認しなければなりません。




「そういえば魔法瓶に入れた水をトランクに入れっぱなしにしていたなぁ」と思っていたところ、ジェイゴーさんが水のペットボトルを二本持ってきていて、「飲む?」と差し出してくれたので、てっきり一本くれるのかと思ったら、私が少し飲んだ後にジェイゴーさんも同じボトルで飲んでいたので、一口だけ分けてくれたみたいでした。


やさしいですね〜。









その15へつづく