-------------インドネシア ドライブ旅行記(目次)


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まずはWarungBagusの先へと続く道を歩き始めた。







前を歩くはポーター兼ガイドのバークレイおじさん。


お互い言葉が通じないので会話は一切なし。



まぁ、仮にバークレイさんが英語を話せたとしても、英語の会話は自分にとってけっこう苦痛なので、これはこれで良し。










事前情報で知ってはいたけど若者の登山ブーム、すごいねぇ。


今から2年ほど前に小説原作の「5cm」という青春コメディ映画がインドネシアで大ヒットし、 それのメインイベントがスメル山登山だったもんだから、今は空前の登山ブームの真っ最中だとか。

しかも、スメル山は映画の舞台そのものの山なので、すごい数の若者が押し寄せてきてるという次第。


逆に日本やヨーロッパの山みたいに中高年登山者はほとんど見かけない。


あ、俺がそうか。


それはともかく、「5cm」のPVを登山する前に見なくてよかった。というのも、この映画の中でスメル山はとんでもなく危険な山として描かれているのだ。









WarungBagusや管理事務所から5分ほどで登山口らしきゲートに到着した。(9:15)









特に入山チケットなどを確認されることもなく通過した。









ん? ここを左に行くの?

なるほど、これはポーターを雇っておいてよかった。










ここの分岐を右に。

分岐で一切迷わなくて良いので楽ちん。









なんか、えらい藪こぎさせられる道だな、と、思っていたら、どうやらショートカットコースだったらしい。









というわけで、しばらくしたら本来の道に合流した。

たしかにこちらは混んでるのでショートカットコースで正解。バークレイさん、やるじゃん。




そして、下山してくる若者たちはすれ違いざまにちゃんと挨拶してくれる。


この辺りは万国共通。


ただ、インドネシアでは登り優先みたいなルールが無いらしく、団体さんが下ってくるとこちらが待たされることが多かった。









あれ? 道中にこんな売店があるんだ。(10:00)









これはもしかして食料とか水とか持ってこなくてよかったパターンじゃないかね?


まだたいして疲れてはいなかったけど、バークレイさんの判断でここで一回目の休憩を軽く取ってから出発した。









バークレイおじさん、登山道を塞ぐ倒木や枯れ枝を全部ナタでバリバリ切り落としている。


えらいスパスパ切ってるのでナタの刃を触らせてもらったら、すごい綺麗に研がれていた。

「すごいねぇ」と日本語で褒めたら、雰囲気で言ってることが伝わったのか、おじさんも嬉しそうだった。











多少道悪なところもあるけど、基本は整備された登山道が続く。










再び売店休憩所が登場。









そして、また道悪区間。

(道悪でメモ撮影してるだけで、こういう場所がしょっちゅう登場するわけではない)









ちょっと意外だったきちんと整備された橋が登場。









しかし、橋の根本は崩れ落ちているので、うかつに近づくとヤバイ雰囲気。









またまた売店が登場。


30分に1箇所ぐらいの頻度であるんじゃなかろうか?


バークレイさんは手加減無しの良いペースで歩いていたので、我々が若者グループを抜かす一方で歩いていたが、道中で一回だけ現地の若者に抜かされた。彼ら は山慣れしてるのかな?








体力のない人だと、ここまでが1日の行程となるRanukubolo Lakeに到着した。(11:45)









日頃から雨が多いからか、テントを豪快にタープで覆うのがインドネシア流らしい。









ほ〜、かなりたくさんの人がテント張ってるね〜。


北アルプスの涸沢みたいな人気のテン場みたい。










売店兼避難小屋で一休み。









ちょうど避難小屋の中で休んでる時ににわか雨が振ってきたので、タイミングはばっちりだった。



そして、雨が小雨になったところで登山再開。








くぼんだ地形の底にある湖の周囲ということもあって急登からスタート。(12:30)


まずは標高差100mぐらいを一気に登らされた。









その後はゆるやかな傾斜の森林の中を歩いて行くことに。












再び雨が激しく降って来たので傘をさし、それだけだとズボンが濡れるのでゴミ袋をスカートみたいに腰から膝にあてて雨をしのいだ。(カッパを着るのが面倒 臭かった)


しっかし、インドネシアの若者って本当に休憩が好きだねぇ。


彼らはいたるところで休憩していて、おじさん(私)は「若者なんだから頑張って歩こうよ」と言いたくなってしまう。

まぁ、きっと登山慣れしてなくて最初からがむしゃらに飛ばしすぎてヘバッてるだけなんだろうけど。


そして、休憩中の若者たちは私を見ると、たいてい「Where are you from?」と声をかけてくるので、「Japan」と答えると、「コンニチワ」と片言の日本語で挨拶をしてくるのだった。




そして、この辺りからバークレイさんは明らかにペースダウンしてきた。


ポーターなのに意外に体力無いみたいだけど、もう歳なんだろうなぁと思いつつ、バークレイさんのペースで歩いて行く。








ようやく本日の宿泊地、Kalimati(カリマティ)のテン場に到着。









どこにテントを張ったらいいんだろうと思いつつ、バークレイさんの後ろについて歩いて行く。









そのまま広場へ出た。









あぁ、なるほど、この避難小屋がテン場の中心なんだね。(14:00)









本日の走行・歩行ログ




周囲には野良犬(たぶん)が一匹居て、いきなり吠えられたのだが、バークレイさんが叱り飛ばして追い払ってくれた。


どうやら人間のことは信用しきって無いようで、常に一定距離を保ちながら、残飯なんかを拝借して生き延びている様子。








バークレイさんが小屋の一角を備え付けの箒で掃除してくれ、「ここを使いなよ」とジェスチャーで勧めてくれた。


テントを持ってきているので別に小屋を使う必要も無いのだが、せっかくなので使ってみることにした。



その後、バークレイさんが辛うじて英語が話せるガイドを連れてきて彼を通訳にして明日のスケジュールについて確認してくれた。


しかし、このガイドの英語も怪しい感じで、それを見かねた同室の英語が堪能な登山者が通訳を買って出てくれて助かった。


事前に人の旅行記なんかで調べた限りだと、ご来光に間に合わせるためには夜中0時出発 が普通らしいが、明日は登山道が混みそうなので11時半に出たいというこちらの希望に対して、「あなたのペースなら2時でも十分、それで心配なら1時出発に したい」とのことだったので、それを信じて1時出発に決定した。(ちなみに標準のコースタイムは4時間、日の出は5時半過ぎなので、1時出発はギリギ リな気がするのだが、本当に大丈夫なのだろうか?)


さて、通訳を買って出てくれた英語を話せる同室の若い男性はズルコニーさんという方で、友人(同じく若い男性)と従兄弟(女性)と彼の息子の4人で登山に 来たとのこと。
てっきり家族で来てるのかと思いきや、全然違ったんだね。(奥さんは家に居て、ここまですら来なかったとか)


明日は山頂アタックするのかと尋ねたら、山頂まで行くのは大変だから全員ここで引き返して明日は下山するとのこと。

なるほど、トレッキング感覚なのかね?


そう言えば、さっき彼に「山頂までどのぐらいかかるのかな?」と尋ねたら、「2時間ぐらいじゃない?」と答えてて「そんなにすぐに着くのか!」と驚いたん だけど、ありゃ、適当に答えたんだな。まぁ、いいや。(インドネシア人は「出来ません」とか「知りません」と答えることはせずに、出来なくても「出来 る」、知らなくても「知ってる」と答える習慣があるので、仕事ではトラブルの元になると行きの飛行機の中で読んだ本に書いてあったのを思い出した)


そして、彼らのグループには小さな子どもも混じっていて夜もワイワイ騒ぎそうな雰囲気だったので、結局自分は避難小屋から出て外でテントを張ることに決め た。








雨の降り続ける中テントを張った。


後はすることもないので、タブレット端末に入ってるキンドル本(インドネシア関連)を読みながら、まったり時間を過ごすことに。










ここの小屋でも食べ物やら飲水を売ってるので(途中何度かボッカさんに会いました)、水を余分に担いでくる必要はなかった。


登山ブームになって、どんどん便利になってるみたい。


これならほぼ北アルプスとおなじ感覚で行けますな。(たぶんここまで至れり尽くせりなのはスメル山のみと思われるけど)






実は今回秘密兵器としてガソリンが使えるバーナーを購入して持ってきていて、スパゲティやらカレーなんかも持ち込んでいたのだが、せっかくならと夕飯は山小屋飯 を頼んでみることにした。(ガソリンは途中のガソリンスタンドで調達済み)



揚げ物2つとカップラーメンで300円なり。









ちなみに、お湯はスタッフが占拠してる部屋の片隅で火を起こして沸かされている。

(これ以外にもガイドやポーターが占拠してる部屋もあったので、実質登山者が使える部屋は2つぐらいだったと思う。日本の避難小屋と同じで早い者勝ちルー ル。そしてほとんどの若者がテント持参で来ているので、避難小屋自体の混雑度は雨天であってもそれほどではなかった)







テン場にトイレは無いらしいので、少し登ったところの灌木の影でこっそりいたすらしい。


周囲一体ティッシュだらけですごいことになっていた。

これは早急に簡易トイレを設置されることを希望する。








というか、テン場全体がゴミだらけで(もっと言えば登山道も)、まるでゴミ捨て場の中にテントを張ってるような気分になった。


これは早いとこ手を打たないと取り返しの付かないことになっちゃいそう。

インドネシア政府、なんとかして!



テン場でも日本人のおじさんに興味津々な人が多く、よく声をかけられた。

ぱっと見た感じ外人らしき人はほぼゼロなので、本当に珍しいらしい。




そして、テン場は若者が騒いでいて騒々しい。

これだとズルコニーさんグループの居た部屋もテン場もそんなに変わらないか。



再びテントに戻ってキンドル本を読んでいたら、だんだん気温が下がってきて寒くなってきた。

しまった、カッパを着ないで歩いてきたから長袖シャツを少し濡らしちゃったかな。

しかたがないので長袖シャツを脱いでダウンを着こみ、シュラフに潜り込んだ。




しっかし、雨がずっと降り続けてるけど明日は晴れるかなぁ?(天気予報では一応晴れ予想)


あと、隣のテントの若者グループ、そろそろ騒ぐのやめてくれないかなぁ。


まぁ、いいや、1時出発だしそろそろ寝るか。


紅白歌合戦、どんな感じで盛り上がってるんだろう?


おやすみなさい。(19時)





つづく