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シキーレスの街に戻ってきた所でちょうど12時になったので、昼飯をどうしようか考え始めました。


残りの行程を考えると、これ以上ここでぐずぐずしているわけにはいかないので、ささっと済ませたいところです。


車上ねらいに目を付けられないように、あえて白バイの警察官が立っている側に停めてから車を降りて駐車違反で注意されないかどうか顔色を伺ってみます。


特に注意される様子もなかったので、そのまま歩き始めました。




目の前にお客さんで賑わっているカフェテリア形式の食堂があったので入ってみました。








列に並んで順番を待っていると、容器に入れてもらって持ち帰っているお客さんが居たので、私もその容器を指さして持ち帰り希望であることを伝えました。


ご飯は白米(一番手前、炒めたご飯とかもありますし、豆を加えない人も居ます)でガジョピント風にしてもらい、鶏肉と野菜を付け加えてカサード(定食)にしました。どうせ口頭で注文はできないのだからと口を真一文字に閉じたまま、指差しで注文していたら、「あなた、しゃべれないの?」と、英語とジェスチャーで質問されてしまったので、慌てて(英語で)「いや、スペイン語が話せないので」と答えたら、「あぁ、そうなの」と言われ、「変な人ねぇ」という顔をされました。









容器を渡されるときに「水平に保つのよ」とジェスチャー込みで注意を受けました。確かに汁っぽいものも入ってますし、容器は蓋がきちんとされていないので傾けたらまずそうです。(2150コロン、330円なり)



では、昼食も手に入りましたし、行きますか!







ほぉ〜、立体交差なんてあるんですね〜。
(下を走っているのが先程サラピキ方面からシキーレスまで走ってきた32号線)








シキーレスから10号線でカルタゴ(Cartago)方面に向かいます。










シキーレスを離れると、景色の良い快走路になりました。



ぜひ、ロードスターで走りたい道です。(気温はかなり高いのですが)











キャンプ場なんかもあるんですね。









走るに連れ標高が上がってきました。



右前方はブラウリオカリージョ(Braulio Carrillo)かイラス火山(Volcan Irazu)あたりだと思います。







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こんな感じで、交通量の多そうな首都サンホセを迂回するように南へ向かう計画です。









そういえば、あちらこちらで見かける電線にぶら下げられた靴、何の意味があるのでしょう?


(後で調べてみたら願掛け説、そこで殺人があった説、マフィアの縄張り説、麻薬の密売人の目印説とか学生のいたずら説とかいろいろあるみたいです)









遅いペースカーに前を蓋されてのんびりと走っていると、今日は朝からヘイナ君の説明を聞きすぎて、「You didit?」とか「ハカマー(鳥の名前)」、「クークー、ククッククー♪(鳥の鳴き声の真似)」とか、ヘイナ君の特徴的なイントネーションのフレーズが脳内で再生され始めます。


しまいには、この歌(CrowdedHouseの『Don't Dream It's Over』)を思い出してしまったがために、サビの部分が脳内で延々と無限ループしてました。



ヘナーゥ、ヘィーナーウ♪







特徴的な景観の村ですね〜。


こんな景色は今まで見たことがありません。






さて、走れども走れども昼食を食べるのに調度良さそうな展望台とかレストコーナーが見当たらなかったので、空腹にしびれを切らして脇道に入りました。









道路脇に車を停めて、サッカーグラウンドを眺めながらの昼食タイムです。(13:15)



予想通りかなり量が多かったので、半分だけ食べて残りは夕飯として食べることにしました。










相変わらず道幅一杯一杯のトレーラーの圧迫感がスゴイです。


さらに、トレーラーを先頭にしてかなりの行列を作っていたりするのですが、そういえばまだトレーラーには蓋をされていない気がします。



このあと2号線で大きな峠を超えていくのですが、その時には巻き込まれるのでしょうか?








コスタリカでは大型トラックはアメリカ製、中型は日本製、小型は韓国製が多いようです。











ヘナーゥ、ヘィーナーウ♪
(まだ脳内再生が続いてます)









正面の山間部はガスをまとってます。









あ。鳶柱だ。
(飛んでるのがトンビかどうかはわかりませんが)









トゥリアルバ(Turrialba)の街に入りました。(人口7万人のコスタリカとしては大きい方の都市です)(13:30)



チャイパッドをちゃんと見てなくて、一度曲がるべき交差点を行き過ぎてからUターンで戻りました。








標高1000m、近くにトゥリアルバ火山(3340m)があって絶賛噴火中(噴煙を上げているレベル?)らしかったのですが、そうとは気が付かずに通りすぎてしまいました。










正面の山々が大分近づいて来ました。


どうやら山腹は牧草地帯になっているみたいです。









周囲も丘陵牧草地帯になってきました。



気温も含めて、まるで真夏の阿蘇を走っているみたいです。









大きな桶を持って歩いているのは農業従事者の方々でしょうか。








あ、エスクードのタクシーだ。


最初の頃は珍しがって写真を撮ってましたが、そのうち珍しくもなんともないことに気がつきました。


というぐらい、エスクードは普通に走ってました。



ジムニー含めてコスタリカでのスズキのシェアは相当なもんだと思います。(スイフトは全然見かけませんでしたが)








この辺りの牧場で取れる牛乳から作るチーズが名産品なんだそうです。(帰国後に知ったので、知らずに通り過ぎました)









いやぁ〜、すごい景色ですね〜。


「コスタリカでこんな景色に出会うとは!」シリーズの中の1枚です。









その後も気持ちの良い快走路が延々と続きます。









正面はコーヒー畑でしょうか?


ちなみにミラーに映っている後ろから煽ってきている車は四駆のトラックです。

制限速度で走っていると、しょっちゅう道を譲らなければなりません。








どこまでも続く畑の中を走っていきます。









正面に牧場に切り開かれた山間部が迫って来ました。


大迫力の光景です。









カルタゴ手前のパライソの街に入りました。









線路の下をくぐるというのはコスタリカでは珍しい体験です。(線路自体がほとんど無いので)









お! 信号だ!









どうやらカルタゴの街に入ったようです。(14:30)
交差点には売り子さんが居たりして、信号待ちの車相手に営業してます。


ここはかつて首都があった場所で40万人住んでいるだけあって、かなりの規模です。









南アフリカに引き続き、コスタリカにも街の規模に合わせた教会が必ず1つはあります。









ラ・セルバで無くした傘を買うためにスーパーに立ち寄りました。




大きなモールで、いろいろ売っているのですが、なかなか傘が見当たりません。
(こちらの人は傘なんて使わないのでしょうか?)









中国から輸入したような雑貨ばかりを扱っている店(日本で言うところのディスカウント系ホームセンター)がモールの中にあったので、店内に入って若い女性の従業員に傘がないか尋ねたら、親切に売り場まで連れていってくれました。



これでようやく傘を見つけられたわけですが、コスタリカでは傘が高い!(1000円〜2000円ぐらい) そして巨大で重い!


これではトレッキング中に気軽に持ち歩けません。



他には無いかと尋ねてみたら、小さな女の子向けのかわいらしい傘が2500コロン($5)で売られていたので、私が持ってもギリギリ恥ずかしくない絵柄を選んで購入しました。

(どう考えても版権取ってないであろうサンリオとかディズニーもののデザインだったり、アジア女性のドレス姿みたいな謎のデザインまであって、どれをチョイスしてもこっ恥ずかしいという状態でかなり悩みました)








こんなところで日本の100円ショップは優秀だな〜と再確認した次第です。
(結局買ったのはトイ○トーリー風の傘です)





傘が手に入って一安心といったところでアイスクリーム屋さんが目に入ったので、食べて見ることにしました。

店員さんにドルが使えるかどうか確認してみたところ、ここでは使えないとのこと。

ちょうど傘を買ったらドルもコロンも小銭がほとんどなくなってしまったので、モール内のATMで引き落とすことにしました。



この後、コロンをどのぐらい使うか検討もつかなかったので、とりあえず15000コロン(2300円)引き落としておきました。

(観光地ではドルがたいてい使えるという前情報があったのです)







アイス屋さんでは英語が通じないので悪戦苦闘しつつバニラを注文。(990コロン、150円)

ATMから出てきたばかりの10000コロンで支払ってお釣りはチップなどで使うつもりだったので、できる限り細かくしてもらいました。




味の方はまったく期待していなかったのですが、これが濃い目で普通に美味しくて驚きました。(ハーゲンダッツみたいな感じ)




さて、傘も購入できましたし、行きますか!








日本では絶対に車検を通せなさそうなデコレーションですね。
害虫駆除の会社のようです)


さて、ここからしばらく大きな街は無いのでスタンドに入って給油しておくことにしました。



給油の結果、317キロ走って23.3リットル入ったのでリッター13.6km走ったことになります。空力特性や車重で不利な四駆なのにそこそこ燃費が良くて驚きました。(昔、先輩が乗っていたパジェロミニの方が燃費が悪かったような気がします)ガソリンの値段は14800コロン(2264円)、ということはリッター100円弱ぐらいでしょうか。


ジムニーシエラの燃料タンクは40リットルだったはずなので、これなら1回の給油で500km近く走れる計算になります。これで今夜から始まる僻地走行のガソリン補給の算段が付きました。


本日は早め早めの行動を心がけていたこともあり、もしかしたら明日到着予定の目的地に今日中に到着できるんじゃないかと思い始めてきました。








2号線、通称パンアメリカンハイウェイに入りました。(15:20)

たまたまですが、大きな国旗がはためいていたりして、なんか歴史ある道に入ったという感覚になります。








パンアメリカンハイウェイはアメリカ大陸を南北に繋ぐ道(途中、治安の悪い地域で一部途切れていますが)で、2年前にアルゼンチンでも少しだけ走った道です。

上の図で言うと、本来のパンアメリカンハイウェイはブエノスアイレスまでみたいで、ウシュアイアまで伸びる道が建設されてパンアメリカンハイウェイに指定されたのは近年のことみたいですね。










お〜、信号が風で揺れてる!









北米でもそうですが、コスタリカでもかつての日本製スポーティーカーをよく見かけます。


なんでこんなに走っているのか前から気になっていたのですが、こんな記事がネットに掲載されてかなり納得しました。(ご興味のある方はどうぞ)

短命に終わったアメリカの「ジャパニーズ・チューニングカー」ブーム メディアが書かない“日本ガラパゴス系カルチャー” 輸出失敗の真相












2号線でも普通に馬が歩いてるんですね〜。










かなりの交通量なので流れに身を任せて走っていきます。









お〜、気合の入ったジムニー。


パンアメリカンハイウェイでも砂利道(工事中?)とかが普通にあって、もっと整備の行き届いた幹線道かと思っていましたが、そうでもないようです。








追い越し禁止車線ですが、我慢のできない方は構わずに抜いていくみたいです。









この写真だけ見せられて「日本の国道風景です」って言われたら普通に信じちゃいます。


走ってる車も標識も日本と変わりませんし風車なんかも日本にたくさん出来たので、外国感が感じられません。







相変わらずトレーラーがギリギリの車幅で突っ込んでくるので、かなりおっかないです。

あと、バスも日本じゃ考えられないようなすごいスピードで突っ込んできます。









登り続けているうちに急に空が晴れ渡ってきました。


ついでに標高がかなり上がってきたからか気温がぐんぐん下がってきました。



サンイシドロ(San Isidoro)まで77kmってことは、今16時ですから17時過ぎぐらいには通過できそうです。

う〜ん、順調!








左側にタラマンカ山脈の3000mオーバーの山々がそびえているはずなのですが、ガスに隠れちゃっているからか、まったく見えません。











ガス地帯に突入して一段と気温が下がり、小雨も降って来ました。

なんかすごいところ走っている気分満点です。











写真だと遠くまで普通に写ってますが、かなり視界が悪いです。



ここを走っている時に急に我慢出来ない睡魔に襲われ、休憩できそうなところに車を停めて少しだけ休むつもりが、小1時間ほど眠りに落ちてしまいました。まだ少し時差ボケが残っていたようです。




そして、あまりに寒くて目が覚めました。


いったいどのぐらいの標高のところを走ってるんでしょう?

(と、帰国後に調べてみてびっくり、マックス3300mでした。どおりで3000m級の山々が雲に隠れつつも水平方向に見えていたわけで、最高地点付近で寝ていたので、寒くて目覚めるわけです)



つづく