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1月4日(水)
5時過ぎに起きてコモパンを焼いて軽く朝食を済ませます。
左に写っているのは懐中電灯。(なんせ消灯時間なので)
散らかっているパンフレットは宿泊しているどなたかが昨晩検討に使ったものだと思います。
予定通り5時半に出発。
今日も頭上を雲がカッ飛んでますね〜。
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サンタエレナの街の中心部に一方通行で三角形に走る区間があるのですが、毎回ここでどこから脱出するのか迷って間違えます。
そして、最後の最後まであさっての方向に少し走ってから、本来の方向に向かったのでした。
(下手に表示の遅れるチャイパッドに頼ったのが間違いでした。景色を覚えて記憶を頼りにすべきでした、、、、って、方向音痴の言い訳ですが)
えーっと、ここを右ですね。
しっかし、すごい雨ですね〜。本当によく降ります。
そして、たぶん西側(太平洋側)は今日も晴れてるんでしょう。
太平洋側が晴れやすいってのは日本も同じなのですが、太陽がカリブ海(日本で言うところの日本海側)から昇って、太平洋に沈むというのが個人的にはなんとも不思議な感覚になります。(太平洋でも場所によっては普通に沈みますが、個人的には朝日が太平洋、夕陽が日本海なんですよね)
あと、この辺りは四輪バギーで走っている人が多いです。日本で言うところのスクーター感覚なのでしょうか。
つい先程は四駆のピックアップトラック、四輪バギー、オフロードバイクの順番で対向車が走ってきて、さすがダート地帯だなぁと感心しました。
この道は昨日適当に走った区間の一本でもあるのですが、この周辺では一番整備状況が進んでいる道のようです。
交通量もそれなりにありますし、観光客向けのインフォメーションセンターもいくつかありましたし、北の方からサンタエレナに下って入ってくる時は、皆さんこの道を使うんでしょう。
車だけじゃなく牧場へ移動中の牛の群れともすれ違いました。
皆さんでかいカゴを抱えてますね。
ニカラグアとかから農場に出稼ぎに来ている人達なんではないだろうかと勝手に想像してしまいました。
けっこうたくさんの方がカゴを持って歩いていました。
サンタエレナから離れれば次第に晴れるんだろうと高を括っていたのですが、甘かったようです。
遠くの空に晴れ間も見えてこないので、だんだん不安になって来ました。
どうやら今日は昨日や一昨日よりも雲が多めに発生しているみたいです。
この辺りは晴れていたら綺麗な景色なんでしょうね〜。
う〜む、こりゃぁ、もしかしたらテノリオ火山のあたりも天気は全然ダメかもしれません。
もし、大雨が続くようだったら、テノリオ火山はパスしてパロベルデに早めに入ってゆっくりするというのもありだと思い始めました。
穴ぼこ区間が始まって参ったなぁっと思っていたのですが、、、
その後舗装路に切り替わりました。
サンタエレナから1時間程でティララン(Tilaran)の街に入りました。(6:40)
そこそこの規模の街のようです。
この街からテノリオ火山方面へショートカットする道があるのですが、ここはあえてパンアメリカンハイウェイ(1号線)方面に遠回りで向かうことにします。
予想通り! やはり1号線に向かう道は快走路でした。
しかも、遠くの方の空が明るくなってます。
(太平洋側に向かっているので、当たり前といえば当たり前なのですが)
お〜、晴れ間が見えてきた!
最後は牧場の中のストレートを駆け抜け、1号線に合流しました。
1号線に出た所の交差点の少し南側(目的地と反対方向)にガソリンスタンドがあったので満タンにしてもらいます。
いやぁ〜、豪快に窓ガラスを洗ってくれますね!
おじさんが何か言ってるなぁと思ったら、ジェスチャーでハンドルをくるくる回す動作をしていたので、窓を閉めます。
ザバーっと、窓ガラスだけじゃなくボンネットにも水をかけてくれました。
(窓ガラスの拭き上げはもちろんワイパーで、ボンネットは濡れっぱなしになります)
173km走って、11753コロン(1833円)でした。
1号線を少しだけ北へ走ってからすぐに6号線に入ります。
景色は素晴らしいのですが、走る方角はカリブ海方面。
やはり前方の雲が気になります。
う〜む、ただ単にドライブするだけなら「絶景、絶景!」で終わるところですが、あの雲に隠れている山の中をこれから歩くとなると話は別です。
だいぶん前に見た週間天気予報では本日(1月4日)は「Windy」って表示が出ていましたが、なるほど風がすごいです。(常に風速10〜15mぐらい)
コスタリカでは今のところだいぶん前に確認した週間天気予報が見事に当たってます。地形的に気象条件が読みやすいのでしょうか。
あ〜、だんだん雲に覆われてきた〜・・・
お腹が空いたのでコモパンをひとつ。
う〜む、雨はまだ降ってないですが、こりゃぁ晴れ間を望むのは絶望的です。
ビハグア(Bijagua)の街に入ったら、ホースレンタルなんてのがありました。
馬って借りられるんですね!
ここからテノリオ火山方面に向かう道に入ります。
やはり未舗装路です。
石が尖っているのでパンクしないかとヒヤヒヤしながら15分ほど走って、テノリオ国立公園の管理事務所に到着しました。
管理事務所は8時にオープンのはずですから、ぴったしの時間に到着出来ました。
管理事務所に顔を出すとコスタリカ在住らしき家族連れの方が入場手続きをしてました。
レンジャーさんと何やら楽しげに会話をされているのですが、スペイン語なのでさっぱりわかりません。
その家族連れグループが出発して私の番になったので、紙に入園の必要事項を記入しつつレンジャーさんにお金を支払います。
(5000コロン、750円)。
ここでもクレジットカード払いが出来なかったので、またもやコロンが減ってしまいました。
観光地ではけっこうドルやクレジットカードが使えるって聞いてたんですけどね〜、、、
領収チケットを渡されたので、
「地図をいただけますか?」と頼んでみたところ、
「地図? ちょっと待ってね」
と、別のスタッフさんを呼んで
「マッパ!(mapa)」
と、声をかけていたので、たぶん地図(マップ)をオーダーしてくれたんだろうと勝手に判断して、そのまま事務所内で待ちます。
すぐに地図を持ってきてくれるのかとおもいきや、3分ほど待ってもそのスタッフさんが地図を持って現れなかったので、彼が入っていった部屋に顔を出すと、ちょうどwindowsPCを立ち上げているところでした。
どうやら地図の取置きがなくなり、PCから直接印刷するみたいです。
状況が把握できたので、一度駐車場に戻ってトレッキング用にパッキングをしなおし、ザックを抱えて再び事務所に顔を出しました。
しかし、事務所にはレンジャーさんも居ないし地図が届けられている気配もなかったので、先ほどのPCルームに移動してPCの横に置いてあるプリンターから 吐き出されていた地図を1枚いただきました。
A4縦の用紙の上下に同じ地図が印刷されていて、どうやら中央で切り取らなければならないみたいだったのですが、付近にハサミも何も無かったのでそのまま手にとって事務所に移動すると、レンジャーさんがすでに戻ってきていて、手元にはすでに上下2分割されたA5サイズの地図が置いてありました。
「こりゃいかん」と思って再びPCルームに戻ってプリントアウトされている地図の上に勝手に持ってきた地図をそっと置き、再びレンジャーさんのところに移動して地図を受け取りました。
地図には特に温泉などは記載されていなかったので、
「温泉(ホットスプリング)ってどこにあるんですか?」
と、地図を見せながら質問したのですが、どうにも話が通じないので、服を脱いで湯船をまたいで、風呂桶に肘を付いて恍惚の表情を浮かべるというところまでフルコースでジェスチャーでやってみたらなんとか通じたらしく、地図の一箇所を指さし、「ここだよ」と教えてくれました。
テノリオ火山のトレイルは三角形状になっていて、時間が許せば1周回って帰ってこれるのですが、レンジャーさんいわく三角形の一辺の道が現在通行禁止なので、事実上往復して戻ってくるしか無いよとのこと。
(という説明がスペイン語でなされたので、ニュアンスで理解しました)
では、早速出発です! (8:15)
よく整備されたアップダウンも無い道がしばらく続くみたいだったので、かなりのアップペースで歩きます。
かなり苔むして着生植物も多いことから、ここも熱帯雲霧林エリアなんだと思います。(実際、テノリオ火山自体はサンタエレナから北に移動した場所にあるので、カリブ海から吹いた湿った空気が・・・、の部分は同じなんだろうと思いました)
滝まで500mって看板が出てます。
出発してから20分ほどで滝に向かう道との分岐に到着しました。
基本温泉がメインの目的で14時にパロベルデ着ということで急いではいましたが、ここまでかかった時間からまだ余裕はありそうだったので、滝を見に行ってみることにしました。
うわ〜、かなり道がぬかるんでます。
(うまく木の根を伝って泥に足を突っ込まないように行きます)
帰りの苦労が思いやられるぐらいの急坂を下っていきます。
かなり下ったところで、遠くから水しぶきの音が聞こえ始めて徐々にボリュームが大きくなり、まずは川に到着しました。
そこからしばらく川の横に続く道を遡って行くと、、、
滝が登場しました。
先客は先ほどの家族連れかと思ったら、工事をしている人達でした。
そして、、、
青くない!
(いや、前情報で雨が降ると川が濁って台無しになるって話は知っていたので、半分予想しながら急坂を下ってきたわけですが、改めてこの光景を見ると、かなり降ってきた分やはりショックでした)
こちらは管理事務所に置いてあった写真です。
一番左の写真がこの滝の写真なのですが、川の水量が程々で日光が当たれば、あんなに神秘的な色合いになるのです。
(温泉成分によるものです)
工事中のおじさんに滝を指さし、「残念」という感じのジェスチャーで感想を伝えてみたところ、道に迷ったと思われたのか、無表情のまま「これ以上道はないぞ、戻れ」という感じで後方を指さされてしまいました。
というわけで、トボトボと戻ります。
というか、急坂をえっちらおっちら登ります。
しかも、最後のぬかるみ地帯で迂闊にも深い泥に足を突っ込んでしまい、靴が泥だらけになってしまいました。。。
再び分岐まで戻って来ました。
とりあえず、あと1kmぐらい歩けば良いみたいです。
これなら楽勝です。
分岐から先は先ほどの滝へ下る道とは違ってマットのようなものも敷かれていて、歩きやすい道が続いているみたいでした。
このタープテントは、たぶん滝の工事現場で働いている方々の住居なんじゃないかと思います。
展望台に到着しましたが、ガスで何も見えません。
晴れていたらテノリオ川を見下ろしたり、テノリオ火山を見上げることも出来たのでしょうか?
その後少しだけ勾配を登りはじめ、本格的なトレイルっぽくなってきたところで、、、
テノリオ川が登場しました。(トレイルはテノリオ川に沿って伸びています)
晴れていれば、もうちょっと青白かったんでしょうね〜。
これでも十分神秘的ですけど。
また、いつかリベンジしてみたいものです。
あ、温泉が湧いてますね。
でも、入るなってサインが出てます。(柵が壊されてますが)
再奥付近までやって来ました。(9:10)
橋で川を渡るみたいです。
このあたりは青くないんですね。
さらに渡ります。
こちらの川は少し青いのですが、橋の手摺がワイヤー1本でスリル満点です。
いかにも火山温泉地帯の川って感じの色ですね〜。
(手を突っ込んでみたら、温かくはなかったです)
先行していた家族連れとここですれ違ったのですが、私はてっきり温泉に水着でも着て先に入っているはずだから、それで温泉の場所を見つけられるだろうぐらいに考えていたのですが、どうやら違ったみたいです。
「温泉ってどこにあるんですか?」
と、質問してみたところ、英語が通じなかったからかもしれませんが、
「温泉、何のこと? 知らないなぁ」
という感じの返事が返って来て驚きました。
どうやら、ここに来る人の10人中10人が温泉目当てってわけでは無いみたいです。
(むしろマイナーなのでしょうか?)
とりあえずここから先は進めないみたいなので、引き返します。
あ〜、ここが2つの川が合流して色づき始める地点ですね。
(火山成分が溶け込んだ2つの川が混ざって化学反応起こして青白くなるみたいです)
源泉はいくつかあるみたいです。
どこが入って良い場所かよくわからなかったのですが、せっかくなので、入浴してみました。
お尻の下からちょっと熱めのお湯が吹き上がり、冷たすぎない川の流れと混じってなかなか良い湯加減です。
流れに弄ばれながらお湯を楽しんでいると、目の前の木の枝にリスが現れました。
これぞ野湯!って感じの温泉で大変満足しました。
さ〜て、戻りますか!(9:50)
雨がぱらついてきたのでカッパを着込みます。
(傘があればなぁ〜)
ん? けっこう人が登ってきますね。
テノリオ火山は昨日のアランさんとの会話からマイナーな場所かと思ってましたが、意外に人気があるみたいで、こんな天気なのにどんどん人が登ってきます。
ちなみに、私はカッパ着てザック背負ってウエストポーチまでして、さらに首からデジイチをぶら下げるという重装備なのですが、皆さんはTシャツに短パンのみの手ぶら状態。
どう考えても私が場違いなルックスです。
管理事務所手前の小さな川を渡る所で泥だらけになった靴を洗いました。(ゴアテックスなので、ゴシゴシ洗えます)
温泉から30分ほどで管理事務所まで戻って来ました。(10:20)
私が出発する時は2台しか停まってなかった駐車場が、こんなことになってました。
カッパを脱いで後部座席に広げて干してから、さっそくパロベルデに向けて出発します。
つづく