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4月29日(日)





3時45分に起床。








ぴったし4時に出発。


日の出が4時38分頃らしいので、これでも遅いぐらいです。



気温10度前後とえらい寒いです。

NA用に登山ギアから下ろした完全防備体制なのでオープン走行でも大丈夫でしたが。



そして、大畑の桜はまったく咲いてませんでした。(咲いていてもまだ暗かったので楽しめなかったとは思いますが)







というわけで、大間に到着した時にはすでに太陽が少し昇っていました。


黄砂によるモヤに隠れながら昇ってきたので、太陽が顔を出すのと大間に到着するのがほぼ同時だったのです。













船と太陽。












船と太陽、2艘バージョン。












船と太陽、3艘バージョン。



これ、惑星直列並に貴重なタイミングなんですよ!









って、本州最北端で我ながら何をやってるんだという感じです。












そうそう、大間には安宿とかキャンプ場があるんでしたよね!


ここに泊まろうと思いつつ、毎回存在を忘れています。
(そもそも、今回はテントすら持ってきていないのですが)



いつか、ここに泊まってみたいなぁ。





さて、行きますか!




まずは大間から海峡ラインで南下。


この道も本当に良い道です。

なんか整備が進んできたからか竜泊ラインを彷彿とさせるようなつづら折れの上り坂なんかもありました。









天気予報から今日の午前中は大丈夫だろうと思っていた黄砂が思いの外早く飛んできたみたいで、せっかくの仏ヶ浦も空が真っ白になっちゃいました。


ここでふとthreetroyさんが下北半島に向かっているはずだということを思い出しました。



こんなブログを上げて注意を呼びかけたりなんかしてますが、もしかしてthreetroyさんって「黄砂を呼ぶ男」なんじゃないかと思い始めました。




一応明日は黄砂が去る予報になっているんですが、もし明日も黄砂にやられたら、これはthreetroyさんのせいで間違いないです。









空の黄砂も気になりましたが、足元にムラサキウニがたくさん居るのもすごい気になりました。












駐車場から仏ヶ浦までの道中は花が沢山咲いていて綺麗でした。












そういえば、海峡ラインの南区間をまだ走ったことがなかったのでした。


ここ、絶景ロードだったんですね!

(しかも、ほとんど誰も走ってない)










わお、落石が転がってます!


後から走るであろうthreetroyさんのために手で拾ってどけておきましたよ。

(まず私の車が通れなかったというのもありますが)





そして、ここから少し走ったところに猿の群れが居ました。下北の猿と言えば、世界北限の生息域に暮らす猿なんですよね。


撮影しようと車を止めたら蜘蛛の子を散らすように逃げていき、一匹が威嚇するかのように鳴いてました。ヤクザルのような余裕を見せてもらいたいものです。





脇ノ沢港を10時50分に出港するフェリーの予約を取っていたのですが、7時30分に港に到着してしまったので、どこかで時間を潰すことにします。








海岸線を走ってみたのですが、黄砂のせいでごらんの景色、、、


threetroyさんがそろそろ下北入りした頃ですかね?









九艘泊(くそどまり)方面にも足を伸ばしてみましたが、途中の道中が素晴らしい景色だった以外は特に見所がなかったので、すぐに戻ってきてしまいました。


先に九艘泊に関するこの記事を読んでいたら随分見方が違ったんでしょうね〜。





まだまだ時間があるので、野猿公苑なる場所に行って見ることにします。(8:15)





幸い、早朝から営業していてくれたので、入り口でチケットを買い(200円)中に入って行くと、、、、








係員のおじさんが猿に餌をあげているところでした。




おじさんに声をかけていろいろ質問してみたら、いろいろ詳しく教えてくれました。
(他にほとんどお客さんがいなかったというのもあるのですが、ほとんどおじさん独占状態でした。というか、このおじさん、お話好きな方なんだと思います)




猿の生態からここでの出生率、生存率、死亡後の取り扱い、下北のニホンザルと人間との関わり(北限に生息するということで保護の対象なのですが、近年逆に増えすぎて農作物に被害が出るようになってしまったそうです。どう数をコントロールするかが問題で、罠には簡単にかからないので犬を導入したのだとか。(脇ノ沢と大畑でシェパード2匹ずつ)などなど。


そんな話を興味深く聞いていると、背後で動物が騒ぐ音が聞こえてきたので振り返ってみたら、カラスと鳶が何やら餌をめぐって争っていました。


二人で様子を見に行くと、二匹は飛び去り、そこには、、、(以下3枚ほど、食事中の方、もしくは心臓の弱い方は飛ばしてください)









動物の骨が転がっていました。


骨の形と食べられずに残っていた部位から「猿の骨盤と大腿骨あたりですかね?」と質問すると、「そうだね」とのこと。


「でも、変だなぁ、どこから持ってきたんだろう?」


と、おじさんがひとりごとをつぶやきながら周囲を探すと、そこに掘り返された穴がありました。


おじさん曰く、どうやら狐か何かが死体を埋めていた穴を掘り返し上半身は持っていったみたいです。

そして、残った下半身をカラスと鳶がついばんでいたということです。


これらの猿は駆除の対象としてトラップにかかった猿だったり、野猿公苑周辺に生息している猿が餌目当てにオリに入り込んで噛み殺され(猿は他の群れからの侵入者には容赦しませんし、檻に入ることはできても出られない仕組みなので、係員が発見した時にはたいてい噛み殺された後なのだとか)なんだそうです。こうしたサルたちの死骸は後で大学などの研究機関からの骨格標本用素材の提供要求に応えるため、一時的に埋めてあるんだそうです。

飼育されている猿が死んだ場合は火葬して荼毘に付されており、園内に墓もありました。

(今年の冬は雪が多くて小猿の越冬率は低かったんだとか)










檻に入っているサルたちはひとつの群れを形成していて、こちらは群れのボスと1歳の小猿。


小猿は酷い皮膚病に侵されていて、係員さんいわく「すぐに死ぬんだろうなぁと思ってたんだけど、生き延びたんだよね」とのこと。


これまた不思議な事に、この小猿、ボスに可愛がられてるみたいです。


常にボスの側に居て、ボスも移動するときはこの小猿を抱いていたりしました。


優しいボスなんだなぁと思ったら、さにあらず。








手前ボス猿、奥の黒っぽい猿はつい先日ボスの前で餌を先に食べたか何かで怒りを買い、噛まれまくった挙句に泥の側溝に落とされた哀れな雄猿。


足の肉は抉れて肉が見えていました。


ここ数日間群れの誰からも相手にされず(むしろこういう場合はボスと一緒に攻撃を受けるらしいです)、餌も食べずにずっと隅っこに座って傷をおった箇所を舐めているんだとか。



場合によってはそのまま衰弱死して生き延びられないのかもしれません。









こちらは昨日生まれたばかりの小猿。


今年第一号の出産で、これから出産ラッシュが始まるんだとか。

(例年なら4月中旬ぐらいに出産ラッシュを迎えるらしいのですが、今年は雪融けが遅く、出産も遅れ気味なんだそうです)




餌は地元の人が農産物をあれこれ持ってきてくれたりするんだそうです。さすが脇ノ沢、贈り物文化の村ですね。(実際はそれでも足りなくて、一人200円頂集しているわけですが)


地元の人から農産物を分けてもらってる関係上、餌にジャガイモが数日続いたりすると、さすがに食欲旺盛な猿でも飽きるらしく、最後は石みたいにして弄んだりするんだとか。


そういえば、ジャガイモじゃないですが本物の石を転がして弄ぶ遊びが一部の猿で行われていましたので、これもジャガイモ与えすぎの影響なんですかね?(笑)



というわけで、話の尽きないおじさんのおかげで1時間以上も楽しませてもらいました。









野猿公苑のすぐ横が道の駅なので、南部せんべいを購入して軽く空腹を満たします。












フェリーの乗船時間までまだ少し時間があったので、軽く海峡ラインを一往復します。












ありゃ、さらに落石してますね。

ちゃんとどけておきましたよ、threetroyさん。












ヤッホー!





というわけで、出港の30分前に脇ノ沢港にやって来ました。









ん? 紺色のZ4Mが停まってますね?

(昨日、メールでこのフェリーに乗ることはお伝えしておりましたが、、、)










乗船手続きを終えて駐車場に戻ると、threetroyさんが私の車の前でiPhoneを弄ってました。



たまたま(?)近くを通りかかったので、わざわざ見送りに来てくれたのだとか。



そして、やはり赤い糸は感じないのでした。



それよりも、「threetroyさん、もしかして黄砂呼んでません?」と質問をしてみたら、


「やっぱり?、ボクもそう思ってた(笑)!!」


とのこと。




あ〜、こりゃぁ、明日もダメそうですよ、、、









というわけで、黄砂を呼び寄せる秘術を獲得したthreetroyさんは大間方面へと駆けて行ったのでした。
(できれば黄砂も本州最北端に連れて行ってもらいたいもんです)











そして、私は船上の人に。
(向こうからやってきた1便はバスなんかも乗っててほぼ満載状態だったんですが、2便は空いてるんですね)











南部せんべいを食べながら去りゆく下北半島を眺めます。












鯛島灯台の向こうに見えるのは津軽半島。


鯛島周辺は、対馬海流の影響により、暖海性生物と寒流性生物が混生しているんだそうです。
海中公園に指定されているらしいんですが、潜れるチャンスってあるんですかね?






南部せんべい食べながらデッキで風に吹かれていたら、操舵室からクルーのおじさんが飛び出してきて、



「イルカ!イルカ!」



と、叫びながら遠くを指差します。


フェリーのパンフやポスターにイルカの写真が載っていたので普通に見られるんだと思ってましたが、後で聞いたら、この時期はそれほど見られる確率は高くなく、今年もこれが2度目の出現なんだとか。どおりでおじさんが慌てて飛び出してきたわけです。

ちなみに、イルカの観測状況はこちら。私が乗ったのは29日の2便です。



やがて、艦内放送も流れてデッキに人が上がって来ました。


(私は最初からデッキに居たので、ベストポジションに居ました。ラッキー)






とは言え、けっこう遠いので撮影も一苦労。(超望遠は車のトランクの中なんです)



イルカが一度潜ってから、次にどこから顔を出すのかさっぱり予想がつかないんですよね。










そういう意味では、唯一とも言えるチャンスを捉えたこのショットは奇跡の1枚だと思います。
(自画自賛)


というのも、フェリーが速いからかイルカが全速で泳いでなかったかわかりませんが、せっかく興味を持って遊びに来てくれたのに振りきっちゃったんですよね。












脇ノ沢港から1時間かけて津軽半島の蟹田港に到着しました。


(写真はイルカを見た証明バッチ。私が最後の一人(一台)だったので、「いいや、2つあげちゃう!」という謎のセリフとともに2つも頂いてしまいました・・・・)





蟹田から県道12号線で西に向かったのですが、これがまたすごい交通量で、東北(青森)らしからぬドライブになりました。



ちょっとぐらい南にずらした道を走ればよかったんですかね?









十三湖高原の道の駅で昼食。


(このミニ海鮮丼はウニ少しとサーモン1切れにエビ、イカだけしか乗ってないというある意味衝撃的な海鮮丼でした(笑) 目的はしじみ汁だったから良かったんですが)












さらにソフトクリームを頂きます。

購入する寸前に「NISSEI」のロゴが目に入ったのですが時すでに遅し。











こんなに交通量の多い竜泊ライン、初めて見ました。


あまりの交通量だったので、Uターンして竜飛岬はスルーしようかとも思ったのですが、(高い金を払って)フェリー使って津軽半島に来たのに行かないという決断ができず、結局走り続けてしまいました。




クライマックスだけはタイミングを合わせて、前に車が居ない状態で駆け上がりました。







なんとびっくり、眺瞰台のあたりはガスってました。

さすが竜飛岬。












ほぼ満車状態の竜飛岬の駐車場に車を停めます。


(そう言えば、その昔NBでゴールデンウィークにここに来た時、もっとすごい駐車台数で駐車待ちしたことがあったのを思い出し、これでもマシなんだと思いました)











いつもの鳥観察隊の方々がいらしてます。












平滝沼の桜、2日後には満開になったんだと黒ノ助さんのブログで知りました。











threetroyさんから出された宿題に応えて砂浜から海を望みます。












えぇ、フェイクですとも!(笑)



(実はこんなところでスタックするんじゃないかと内心ヒヤヒヤしていたのですが)









その後は津軽中部広域農道(通称:やまなみロード)を南下。












さらに去年のゴールデンウィークに発見して大いに気に入った農免農道を走っていきます。












いや〜、気分が良いですね〜!






って、途中までは喜んでいたのですが、、、










ん? 雪解け水が増えてきたぞ・・・












うわーーーーーーー!












ぬわーーーーーーーーーー!



というわけで、泥だらけになってしまいました。








白神爺。さんの家に到着する前に給油とセットで水洗いで軽く洗車いたしました。









大きな地図で見る
本日の走行記録です。











そして、白神爺。さんの案内ですばらしい温泉に。

(写真は道中に見たダイヤモンド岩木山寸前の状態)











今回もお二人のおかげで楽しく健康的な夜を過ごさせて頂きました。



本当にありがとうございました。




つづく