ケニアドライブ旅行記
その7
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12月30日(日)(3日目)





時差ボケもあって5時に起床。(日本時間午前11時)


外は真っ暗です。


昨日の夜に鳴り響いていた音楽もさすがに聞こえて来ません。


昨日ショッピングモールでサンドイッチを購入済みなのでこのまま出発できますがしたが、あまり早く出発しても夜明け前は治安の問題があるので、ホ テルの朝食を頂いてから出発することに決めました。


6時を回ると空が徐々に明るくなって鶏の鳴き声が聞こえ始め、それに加えて工事でも始まったのかエンジン音や何かを叩く音が聞こえて来ました。

なかなか賑やかな朝です。


なんか蒸し暑いなぁと思って温度計(旅用に買った小さな温度計)を見ると室温25度。

そりゃぁ暑いわけです。



少しぐらい早く行っても大丈夫かなとレストランに6時45分に顔を出すと、まだ準備中だった にもかかわらずちゃんと対応してくれました。








注文はチェックリスト方式。


これはわかりやすくて楽ちんです。









アメリカン・ブレックファーストといった感じで、なかなか美味しい朝食でございました。




では、早速出発しますか!(7:35)





ホテルの地下駐車場は鉄門に鍵がかけられているので安心です。

(ホテルのスタッフが開けてくれます)








こんな立体交差があるような立派なハイウェイでナイロビ市街を西に抜け、本日最初の目的地となるボゴリア湖国立保護区を目指します。

今日の区間は訪問する順番が逆走になったせいで途中までナビルートが無いので、地図を見て現在地だけを確認しながら走ることになります。








大きな地図で見る
とは言っても中継地点のナクルに続く道は主要幹線道路(A104号線)で一本道なので迷うことはなさそうですが。



願いも虚しく朝っぱらから雨が降ってきますが、ナクル方面は晴れていることを期待します。







ナイロビ郊外に出ると、やたらとガソリンスタンドを目にするようになりました。









100mに1軒ぐらいの割合で建ってます。


こんなに密集していて商売成り立つんでしょうか?



今後の食料調達計画の検証も兼ねて試しに大きめのガソリンスタンドに入ってみました。








お〜、懐かしいシビック!



ガソリンはまだ減ってないのでまっすぐキオスクに向かいます。









おおおお、ミートパイ売ってるじゃないですか!


これなら食料をたくさん日本から持ち込まなくても、さらに言うなら調理用のアルコールを1リットルも買わずに済んだんだと思いましたが、まぁそれは現地に来て 初めて分かる話し。

仕方が ないですね。









というわけで、お兄さんがちゃんと電子レンジで温めなおしてくれたミートパイをぱくつきながらナクル方面へと走っていきます。



ちなみに、久しぶりのミートパイでしたがここのは皮ばかり厚くてそこまで美味しくなくてがっかりでした。
(朝食食べた直後でそれほどお腹が空いてなかったのも評価が辛口になった理由かもしれません)



あと、路肩を逆走してくるバイクがやたらと多いのですが、これはOKなんでしょうかね?

ヘルメットは被ってたりかぶってなかったり。

二人乗りだったり3人乗りだったりすることが多いです。









いや、しっかし本当にガソリンスタンドだらけです。

何軒あるんだろう?







ナイロビからしばらくは道路がきちんと整備されてる区間が続いたのですが、一箇所すごい轍になってる場所もありました。

今のところ恐れていた「手抜き工事による穴ぼこ」はたまに登場するぐらいで問題ないみたいです。


さらに片側2車線道路なので、抜いたり抜かれたりは非常に楽で良いです。


これなら順調に駆け抜けられそうです。




ところで、制限速度って何kmなんでしょう?

制限速度を示す看板が見当たらないのでさっぱりわかりません。

一応周りの車のスピードにあわせて80〜100kmぐらいで流しているんですが、抜いていく車も居ます。
(大分後に地元民に聞いたら、ハイウェイだと小型車は120kmまでOKだそうです)



交通標識が見当たらない上に、「ナクルまで何キロ」みたいな看板も全然見当たりません。

スマホで現在値を表示させてなかったらナクルに向かってることすらわからないので、不安になったでしょうね〜。



というわけで、マサイ・マラに向かうために用意していたナビルートをたどっていたせいで早速道を間違えました。

早めに気がついてよかったです。








Uターンして戻るときにようやく発見した行き先看板。

あるところにはあるみたいです。








へ〜、牛の毛皮を売ってますね〜。












片側1車線道路になりました。


皆さん遅い車をガンガン追い抜かしながら走ります。




しばらく走っていて気がついたのですが、ケニアなりの追い越しルールがあります。

前の車を追い抜かしたいと思っている車は、対向車が来ていて追い抜かせないタイミングでもとりあえず右ウインカーを出しっぱなしにしておきます。そう しないと、後続の車がまとめ抜 きを仕掛けてくるので危ないんです。

私は最初これに気が付かず、遅いトラックの後ろを走っていていざ自分が抜こうとするタイミングで後ろを走っている車に追い越しかけられて(それがまた加速 の遅いバスだったりすると最悪なのです)自分が追い抜かすタイミングを逸することがしばしばでした。


ちなみに、前の車が右ウインカーを出しながら走っている理由は以下の4つ。


1つ目は上記の通り、対向車が居なくなったら抜きたいと思って待ってるんだから俺の右には出るな

2つ目はバンプの低い所とか穴ぼこ回避のために車を右に寄せるつもりだから今は抜くな

3つ目は今対向車が来てるから抜くな(トラックやバスなどがこれで知らせてくれます)

4つ目はこの後右折するつもりだから抜くな


いずれにしろ、直線で対向車が来ていないような状況でも、前の車が右ウインカーを出している時に追い越しをかけてはダメです。


車によっては「抜いても大丈夫だよ」というタイミングで左ウインカーを出してくれる事もあるのですが(さらに親切な人は減速しながら左に寄せてく れる)、追い越した後にハザードで挨拶するとパッシングで返事を返してくれる車(南アフリカルール)は少なかったです。










ナイロビの北西に広がる標高の高いエリアは事前の予習によるとお茶や花の栽培地帯です。


美しい景色が広がっています。(晴れてないのが残念)

逆にアフリカだと思ってサバンナを期待していると拍子抜けすると思います。








A104号線を快調に走っていきます。



昨日はナイロビ市内でならし運転、2日目の今日はマサイマラへの悪路にチャレンジせずにA104号線メインで走るってのは正解だったかもしれません。

だいぶん海外ドライブの感覚も掴んできましたし、良い感じです。










検問です。


見てるとマタツはかなりの確率で止めらるみたいですが、乗用車はスルー状態です。
(帰国後になんとなく理由がわかりました。そのとおりだと思います。それで皆さんチェックを受ける前にビックリマークの 三角表示板を前後に2つずつ目立つ場所に置いてるのかもしれません)









おおおお!

これがグレートリフトバレーですか!(またの名を大地溝帯)


人類生誕の歴史を調べるようになって以来、いつか絶対に見に行こうと決めていた景色なので感無量です。

写真じゃ何がなんだかって感じですが、実物は超巨大で迫力満点です。

今走ってる辺りの谷底までの標高差は1000mぐらい。グレート・リフト・バレー自体の総延長は約7000kmという、日本列島が長いとか言ってる場合 じゃないスケールです。
(まぁ、日本も海域を含めると北東から南西へ3000kmあるんですが)






グレートリフトバレーを左手に見ながらぐんぐん登っていきます。


窓を開けたまま走るとけっこう寒いのですが、スマホのナビソフトによると現在の標高は2700m、RAV4に付いてる車外温度計によると気温11度です。

いつの間にやら北アルプスのちょっとした山と変わらない標高まで上がってました。

恐るべきスケールです。






どこかで車を停めてゆっくり眺めてみたかったのですが、景色の良いところにはおみやげ屋さんが並んでいて、停めたら速攻で物売りに囲まれそうです。


しかも、後ろには今しがた抜いたばかりのトラックとかバスがたくさんついてきていたので、なんとなく停められないまま走り続けてしまいました。

今思えば、一度ぐらい車を停めて眺めておけばよかったです。








写真じゃすごさを記録できないのですが、その雄大さに本当に感動しました。

ブラボー!










日本の中央を走る山脈と一緒でグレートリフトバレーが雲の発生源になってます。

東にインド洋、西にビクトリア湖があるので、グレート・リフト・バレーの両サイドは曇ることが多いようです。

逆に谷底は雨を降らせた後の乾燥した空気が流れ込むらしいので、ここから先は晴れてるんじゃないかと期待してたんですが、実際そのとおりのようでした。



本来なら乾季に入って、グレートリフトバレーの西側(マサイマラの辺り)も晴れるはずなんですが、今年はまだそういう大気の流れになってないみたいです。












やっとまともな案内看板が登場したのでナクルまであと何キロだろうと思って凝視したのですが、肝心なところが欠けていました。

さすがケニア!(笑)


とりあえず45km以上あることだけは確かです。



そういえば道端にジャッカルの死体が転がってました。

それ以外はまったく見かけないところをみると、畑地帯の野生動物はすっかり居なくなってしまったんでしょうか。






こんな街すら無いところにも立派なガソリンスタンドがありますね。



そう言えば、スマホの充電は問題ないと思ってましたが、ナビアプリを立ちあげっぱなしにしてると充電が全然追いつかず、バッテリーが満タンになるまでかなり時間がかかりそうです。









トラックを改造したバスです。

世の中いろんな乗り物があるもんですね〜。









またもや検問。

けっこう多いみたいです。

しかし、相変わらずマタツは呼び止められてますが、こちらはスルーです。



そういえば、マタツは日本で使われている中古のハイエースを流用してるからか、たまに「JR」とか「HIS」とかの見慣れた企業ブランドシールがそのまま 貼ってあったりするので、ケニアで見ると一瞬「え!?」ってなります。







こちらは時速90kmで走ってるんですが、後ろからおっかけてくる(オンボロ)バスをちっとも振りきれません。


しかも、最終的に追い抜かされました。


皆さん速い速い。






ちょこっと晴れ間が見えてきたので、この旅初めての車を降りての風景撮影。


広大な畑や牧草地帯のど真ん中で気分が良いです。









こんな幹線道路脇で放牧してるんですね〜。

日本で言えば高速道路の脇で放し飼いしてるようなもんです。









乗用車やバンは日本車が圧倒的なシェアを奪ってましたが、大型トラックでは日本製だけじゃなくベンツやMAN(独)、FAW(中国)などいろいろな国のトラックが 走ってまし た。









料金所かな?と思ったのですが、今は使われてないみたいでした。










先ほどのゲートを超えた所にトラックがたくさん停まってました。
運転手の休憩スペースなんですかね?








再び検問。

ここの検問では減速せずに突破できないように地面にトゲトゲのバーが置いてあり、1台ずつしか通過できないようになってました。

対向車がいる場合は譲り合って通過する ことになります。

こんなの踏んだら一発でパンクです。


くわばら、くわばら。







なんだろうと思って一生懸命読んだら、なかなか重たい内容の看板でした。









しばらくグレートリフトバレーの縁にそって北上しながら走って来ましたが、ここからいよいよ底に下っていくようです。


正面に見えているのはグレートリフトバレーの底に点在する湖の一つ、ナイバシャ湖です。

このグレートリフトバレーと点在する塩湖が2011年(つい最近)に世界遺産に登録されたのです が、帰国して調べるまで知りませんでした。

まぁ、世界遺産に登録されてようがされていまいがこうして訪れているわけですが。




上の写真にあるとおり景色が素晴らしいだけでなく、反対車線には登坂車線が整備されてますし、下りも追い越しOKになってるのでとても気分よく走れます。



もう、最高です。




道の状態も良いですが、今のところ路上にパンクしたタイヤの破片が転がってないのは非常に心強いです。







下っている途中で生月島みたいな景観があったのでメモ撮影。
(規模はこちらのほうが断然小さいです)



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