その26
その25へ戻る
1月4日(金)(8日目)
4時45分に起床。
5時にテントの外に出て昨日の朝にマック君がやっていたのと同じ方法で息を吹きかけつつ鎮火した火種から炎を起こして火をつけまし
た。(別に寒いというわけでもないので、単に気分です)
あと、本日は午前中にゲームドライブした後、午後からケニア山登山に向かうので、それ用にパッキングをし直しました。
その後朝食の準備をしていると、ロシア人のご夫婦もテントから出てきて朝食の準備を始めました。
これで静かに行動する必要がなくなったので気が楽です。
ちなみにご夫婦かと思っていたのですが、よく見たら3人組でした。どういうグループなのかは彼らと最後まで話さなかったのでよくわかりませんでしたが。
私が朝食を準備したり食べたりしている間、巡回でやってきたジェームスさんは焚き火が気に入ったのか、そばに立って暖を取りつつ歯を磨いたり川を眺めたりしてました。
だいたい準備ができた所でジェームスさんに声をかけると、「今朝巡回してる時にライオンを見たから、その場所に案内してあげるよ」と言うので、急遽本日も レンジャーさんの案内でドライブすることになりました。
まったくもってありがたい話です。
では、出発!(6:00)
まだ日の出前なので夜行性のうさぎなんかが飛び出してきます。
昨日と同じ様にジェームスさんの指差す方向に向けて走っていきます。
なんせ、先ほど見かけたというのでかなり期待していたわけですが、、、、
まぁ、相手も(特に朝方は活発に)移動するわけで、そうそう簡単に出会うことはできませんでした。
というわけで、超ショートなガイド付きゲームドライブはこれにて終了。(6:30)
(ちょっとぐらいチップを渡そうと思ったんですが、そんな隙すら与えずにジェームスさんは巡回に行ってしまいました)
そして日の出と同時に再びセルフゲームドライブに出発。
毎度ぎりぎりまで近寄らないと、まったくもって退いてくれないフサホロホロチョウ。
どのぐらい退いてくれないかはこちらでどうぞ。
(いじめてるわけじゃないですよ)
小腹が減ったのでコモパンを頂きます。
お、足跡だ!
と、思ったんですが、ジョンさんですら見失うような無数の足跡を素人の私が追いきれるわけもなく、結局諦めてしまいました。
その後は昨日ジョンさんが教えてくれたライオンやヒョウが狩りをするために登る高台を中心に巡回して行きます。
(スマホに走行ログを残してあるので、それを辿っていきます)
数が多いと聞いていた割にはボゴリア湖に続いて今回2回目のホロホロチョウ(Helmeted Guineafowl / Numida meleagris)
しかも単独の個体です。
山の中腹を移動していくキリンの群れ。
そしてオリックス。
という感じでいろいろ見て回り、昨日ヒョウの親子に出会ったソーセージツリーにも立ち寄ってみることにしました。
ポイントのすぐ近くにサファリカーが1台停まって乗ってる人たちが何かを観察していたので、これはもしかしたらと思いつつサファリカーに近づいていきます。
その時、乗ってる人達が何を見ているのか探すのに気を取られていて、道路に転がっていた長さ1mほどの木の枝を発見するのが遅れて右の前後輪で踏んでしまいました。
その直後、、、
「シュ!シュ!シュ!シュ!」
という嫌な音が車の外から聞こえてきます。
これはもしや・・・・
車のスピードを変えると、明らかに音の鳴る間隔も比例して変わります。
やってしまいましたよ、、、こんなところで。。。
というわけで、ブルーな気分になりつつ先にサファリカーのすぐ後ろまで行ってからとりあえず乗ってる人が何を見ていたのか確認しようとしたのですが、私が到着する寸前でサファリカーが走り去ってしまったの
で質問することすらできず、自分一人で探そうにもタイヤ付近から聞こえてくる
「シュー!」という音が気になってそれどころじゃありません。
結局つい先程通過した分岐まで一度バックで戻って他の車の通行の迷惑にならないところに車を停めて(って、他のサファリカーなんて30分に1回会うか会わないかの頻度なんですが)、空気が漏れているタイヤを確認します。
あぁぁぁぁ、パンクしてますね、、、、、
前輪で木の枝をへし折って、後輪がそれを踏んでパンクしたみたいです。
2013年度、早くも2回目です。。。
じゃぁ、タイヤ交換でもしますか。
って、昨日ヒョウの親子がウロウロしていた辺りですし、さっきサファリカーが見ていたのがヒョウの親子だったかもしれませんし、ジョンさん曰く川
近く(ここ)のブッシュでライオンは昼寝するらしいですし、今は周囲にサファリカーが1台も視界に入らない状況なので手早く交換せねば。
とは言え、まぁ、運悪くライオンに襲われたり、ヒョウに襲われたりすることもあるみたいですが、実はこんなに探しても会えない動物に突然襲われるわけがないとも思っていたので、車の外に居てもそれほど怖くはなかったのですが。
むしろこんなシーンに出会ってみたいものです。
(カラハリの本でもありましたが、ライオンの中には車のタイヤに興味を示す個体もいるみたいですね)
早速タイヤ交換作業に取り掛かります。つい先日一度交換して(もらって)いるので必要な道具はすぐに揃ったまでは良かったんですが(ロックナット
アダプターが想像と違う場所に仕舞われていて焦りましたが)、いざ作業してみるとどうにもジャッキの高さが足りず、ジャッキが伸びきった状態なのにス
ペアタイヤがなかなか填められなかったときはちょっと焦りました。
ジャッキ本体が砂で沈むというのもあったかもしれませんし、そもそも地面が平らじゃないので位置が悪かったのかもしれません。
あとよく考えたら先日の時もこのジャッキは使われなかったんでした、
それでも、5分ほどでタイヤ交換完了。
気がついたらスコーロンの上着が植物の種だらけになっていたのですが、それは後でなんとかすることにしました。
ふぅ、やれやれです。
さて、スペアタイヤがなくなっちゃいましたしゲームドライブはこれにて終了ですね。
一応すぐ近くまで来ていたので、昨日ヒョウの親子が居たソーセージツリーだけは顔を出してみることにします。
ん〜、さすがに今日は居ないですね〜。
残念。
では、イシオロの街でパンク修理してからケニア山方面に移動しますか!
というわけで、寄り道もせず、メインロードを使用してまっすぐゲートに移動します。
ゲートに到着して退場手続きをしていると、「イシオロまで乗せてってくれませんか?」と尋ねてきた男性が居たので、今日は朝からジェームスさんを乗せるために助手席を片付けていたこ
ともあったので快諾しました。
さようなら、サンブル国立保護区。(8:15)
とても楽しかったです!
こちらはデビッドさんです。
なんとびっくり、ジョンさんの従兄弟だとか。
(ジョンさんから連絡を受けて私が本日イシオロ方面に向かうのを知っていて、ゲートで待っていたのかもしれません)
今まで写真を撮ってなかったんですが、サンブルに暮らす遊牧民族の家です。
移動を前提にした簡素な作りです。
せっかくなので、デビッドさんにあれこれ質問しながら走っていきます。
薪を頭に乗せた民族衣装の方はトゥルカナ族の方。
普通の格好をしているのはサンブル族の方々だとか。
ちなみに、デビッドさんはすでに結婚して4人の子どもが居るそうです。
私が「4人も!」と驚いていたら、「弟は7人子どもが居るんだよ」とのこと。
いやはや、独身を謳歌してる私には想像もできない世界です。
「僕の娘がメル(ケニア山の麓にあるこのエリアでは比較的大きな街であとで通過します)の専門学校に行ってるんだよ〜」なんて、
世
間話をしながら走っていきます。
鹿飛び出し注意の看板、、、ですが、アフリカに鹿はほとんど居ないはずなので、この場合はレイヨウ飛び出し注意ってところでしょうか。
(このデザインの看板は後にも先にもここでしか見ませんでした)
車と並走して飛んでいる白い鳥はキャトルイグレット(アマサギ)だそうです。
Cattle Egret (Bubulcus ibis)
デビッドさん曰く、イシオロの街で暮らしているのはソマリ族、メルー族、少しだけサンブル族、そして、この辺を歩いてるのはだいたいトゥルカナ族の方々。
民族間紛争のことを思い出し、この辺りは危険なのかと質問してみたところ、「日没後から日の出まではかなり危ないよ。昨日ジョンにも6時までにちゃんとサンブルに戻ってくるんだぞと僕は
言っておいたんだけどね」と、昨日私達がバッファロースプリングスに移動していたこともご存知だった様子。ゲートでジョンさんが仲良く話していたのがデビッドさんだったのかもしれません。
そして、デビッドさんもジョンさん並みにあちらこちらに電話しますし、かかってきます。
そんな中、コール音が鳴ってるのになぜか取らないなぁと思っていたら、「電話鳴ってるよ、君のでしょ?」と言われてようやく自分の携帯が鳴っていること
に気が付きました。
慌てて出てみると、今日からガイドをお願いしているエリックからでした。
こちらはイシオロでパンク修理をしなきゃならないことを伝え、エリックがどこに
居るのか尋ねてみると、「もう着いてる」とのこと。
「では、ちょっとお待たせします」と伝えて電話を切りました。
特に待ち合わせ時間を決めていたわけではなく、14時頃に到着するとガイド紹介会社に伝えていたのですが、それよりかなり早くナイロビから来てくれるとは、ポレポレ文化のケニアにあって、
なかなか優秀なガイドさんのようです。
そうこうしているうちにギザギザ検問が登場。
前のトラックは牛を運んでいるわけではなく、人を運ぶトラックです。あんなトラックでエチオピアとの国境まで2日から4日かけて移動するんだそうな。
というわけで、イシオロの街に到着しました。
ブルドーザーが路上で故障したらしく、なんとか退けようとキャタピラの下に枕木をかませて必死に退かそうとしてました。
こりゃぁ、さすがに大変そうです。
パンク修理をするよりも先にデビッドさんを下ろしてあげようと思っていたのですが、修理に付き合ってくれるとのこと。
ありがたくパンク修理店を案内してもらいました。
やって来たのはガソリンスタンド。
その一角がタイヤ修理コーナーになってました。
たしかに、ガソリンスタンドの看板に「タイヤリペア」と案内が出てます。
小さな穴が3箇所空いてました。
タイヤをホイールから外さずにインサートニードルで全部済ませるみたいです。
パンク修理は2回目なので「本当に治るんだろうか?」みたいな不安感は一切ありません。
作業をしてもらっている間、私はスコーロンにこびりついた植物の種をひたすら落としてました。
あっという間にパンク修理は完了し、料金は300KSh×3で900KSh。
なるほど、元旦の修理の時は同じ内容で600KShでしたから、外人価格で倍取られていたようです。(しかも、チップまで払っていたという、、、まぁ、あの時
は満足したのでそれは良いのですが)
今回はデビッドさんが商談してくれたから現地人価格だったんだと思います。
デビッドさんはガソリンスタンドの近所に家があるということでここでお別れです。(わざわざ連絡先を紙に書いてくれて「次に来るときは連絡ちょうだいよ」と嬉しいことを言ってく
れました)
パンク修理したガソリンスタンドではレギュラーガソリンが品切れだったので、別のガソリンスタンドで4000KSh分入れてもらいました。
走った距離数(411km)から逆算して満タン近くになる予定でしたが、1メモリ分ぐらい届きませんでした。どうやら国立保護区内をノロノロと走っていたので
燃費が1〜2割ぐらい落ちていたみたいです。
横に停まっていたマタツの運転手さんから突然、「あんた中国人?」と声をかけられ、「日本人ですよ」と答えると、「グーーーーッド!ようこそ
ケニアへ」と大声で言われ、ここでも日本人ウケが良いことを実感しました。(たぶん、皆さん道路をきちんと整備したことをものすごく感謝しているんだと想像し
ます)
では、早速出発!(9:15)
再び街外れのギザギザ検問を通過。
板の長さが足りないからか、石まで使ってますね。
お〜、すばらしい眺め! 右奥の方にケニア山も見えています。
ついに山頂を拝むことができました。
道も走りやすいし、交通量も少ないし、対向車線を突っ込んでくる車も居ません。
ジャパンクオリティのこの道、最高!
先ほど名前を教えてもらったキャトルイグレット。
この日はあちらこちらで飛んでました。
(けっこう車のスピードに合わせて並んで飛んでくれるので、ついつい眺めてしまいます)
ちょいと小腹が減ったので、ここでコモパンを頂きます。
ケニア山、かっこいいなぁ!
って、なんかリアガラスに4000って書かれてるんですが。。。
たぶん給油時に4000KSh分頼んだのをメモったんだと思います。
さすがケニア文化。
現地点の標高が1120m、ということは約4000m上に山頂があるんですね。
(ケニア山の標高は5,199mでケニア最高峰。アフリカ大陸でもタンザニアのキリマンジャロにつぎ第2位の高さを誇ります)
帰国するまで知らなかったのですが世界遺産にも登録されております。
絶景の中を引き続き気分よく走っていきます。
いよいよ登り坂が見えて来ました。
ここから標高を上げていきます。
一昨日下った長い坂を登り返していきます。
その27へ