-------------インドネシア ドライブ旅行記(目次)


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相変わらず単位のKMだけ書いてあって肝心の距離が書かれていない案内看板を眺めつつ、まずはクラバット村まで戻り、村の中心部で左折してトンダノ方面へ向かった。


そういえばスラウェシ島の看板は8割がた距離は書いてなかった気がする。









はみ出しタイヤのミニバス。

やる気満々である。


見た目はともかく、スラウェシ島はジャワ島に比べて皆さん運転がおとなしくてのんびり走れて良いんだけど、逆にペースが遅い車が多くて、これはこれでちょっと困ってしまう。


急いでない時だったら全然構わないんだけど、ただでさえボビーさんの長話に付き合っちゃって出発が遅れ気味なので、ちょっとだけ焦っているのでなおさらである。









山間部の道に突入した。









これで、ようやく前が空いた。









が、それだけじゃ終わらないのがインドネシア。









そして、すぐに前が詰まってしまった。

(いつ見ても人身売買の輸送シーンに見えてしまうのだが、これでも公共交通機関。荷台の人たちは楽しくおしゃべりをしていたりする)










ようやくトンダノ村に到着した。


ここもやたらと馬車が走っているのでメモ撮影。









タバコのポスターに選挙のポスター。(個人的に面白かったのでメモ撮影)









どこもかしこも馬車だらけ。









なんで大きな石が積んであるんだろうと不思議に思いながら、昼食を食べる場所を探しにそのままトンダノ湖方面へ向かった。









ここかな?









トンダノ湖で養殖している魚を食べさせる水上レストランがあるという情報を事前にネットから得ていて、昼飯はそこで食べようと探していたのだ。









どうやらここであってるらしい。









うわ、床が隙間だらけで、隙間から水面が覗いている。


ここで車の鍵を落としたら、、、と、考えるだけで背筋が寒くなる。











眺めの良い席に座り、若い男性の従業員に適当に料理を注文してから湖を眺めながら料理の到着を待った。


晴れてたら絵になる風景だったろうなぁ。


そういえばレストランで男性が接客対応に当たることは珍しいのだが、好奇心と恐怖心を隠さない女性と違って落ち着いた対応だったのが逆に新鮮だった。







メニューに英語表記もされていたので外人慣れしてただけかも。



たまたま団体客と同じタイミングで到着してしまったこともあって、彼らのほうが先に注文していたので、食事にありつくまでにえらい待たされた。








ようやく出てきたMujair_fish_fryとスイカジュース。500円なり。


Mujair_fishはアフリカ原産のティラピアのことで、今は世界中で食用として養殖されてるんだそうな。


淡水魚で養殖ということで実はまったく期待せずに食べたのだが、アジの開きによく似た味で、焼き方も上手で(たぶん炭火焼き)かなり美味しかった。


なるほどなぁ〜、こりゃ世界中で人気になるわけだわ。









味も良いし、養殖が容易だろうしね。

(メニューの下の方に書かれていたゴールデンフィッシュはコイのことかな?でも、若い男性従業員に聞いたら値段が安いティラピアのほうがオススメということで、今回はティラピアを注文した次第)



いやぁ、満足!


美味しかった。








では、大分遅くなっちゃったけど行きますか。









そう言えばティラピアの養殖以外にもいっぱい栽培されてるカンクン(空芯菜)の料理を頼むのを忘れてたな。









次の立ち寄り予定地はトモホンの西にある温泉地帯だったのでトンダノ市街には戻らずにショートカットルートで直接温泉を目指したら、さすがに悪路に入ってしまった。



これはちょっと攻めすぎたか?









ジャワ島のと比べると貧相ながらも村の入口を示すゲートがあった。


そして、いかにもクリスチャンな装飾が付いていた。









クリスチャンの村だから小さな村でも教会は必ずあるのはわかるのだが、、、









なぜ、1つの小さな村に2つも3つもあるんだろう?


ヨーロッパとかだと村に1つという感じなんだけど。


微妙に宗派が違ったりするのかな?











あぁ、これがスラウェシの観光ガイドで紹介されていたミナハサ式木造家屋か。









これは別のミナハサ住居。


こことは別の場所にある建築現場で一度完成させたものをたくさん並べて売り出し、買われた家は一度ばらして買主の土地まで運んできて再度組み立てるんだそうな。


なんという合理的な売り方。

なんせ、買う前に実物(出来具合)をたくさんの完成品の中から見比べられるわけだし。

そのうち日本でもそんな売り方になるのかも。







うわ、さらに道が荒れてきた。
(写真で伝わる以上に酷い悪路)









今度は狭い!









引き返すかどうするか悩むところだけど、とりあえず行けるだけ行ってみよう。









ふぅ、なんとかまともに舗装されてる道路に到着したよ。











これは地熱発電所かな?
(GoogleMapにも登録されていない)








というわけで、なんとか国道に戻ってきた。



と、とりあえず安心したのだが、今度は目的地であるラヘンドン(Lahendong)という名前の源泉地帯が見つけられなくて困ってしまった。








仕方なしに、この天気じゃ立ち寄ってもしょうがないかと思っていたリノウ湖に来てみた。


湖見物は有料ということだったので250円を支払い(もらったチケットを持って湖の畔の休憩施設に行くと、紅茶かコーヒーを一杯無料で飲めるらしい)、ついでにスタッフにラヘンド ンの場所を訪ねてみたら、皆さん存在は知っているものの場所をうまく説明出来ない様子。


タブレットでGoogleマップを開いて場所を指し示してくれと頼んだのだが、普段から地図を見慣れてないからか、はたまた英語が通じてなかったからか、指し示してもらえなかった。


というか、こんな天気なのに次々に観光客(インドネシア人)がやって来ていて、その度にスタッフはチケットを売る対応をしなきゃならないので、ラヘンドンの行き方を私に説明してる場合 じゃないのである。

なんか迷惑かけてるしどうしたもんかと思っていたら、バイクに乗った別の若い男性スタッフがやって来て、今まで対応してくれていたスタッフから事情を聞くなり「じゃぁ、ラヘン ドンまで案内してあげるからついてきなよ」と言いながらバイクに跨った。


「ありがとう、でも、ちょっとだけ待って!」








と言い残して、せめてリノウ湖の写真だけでもとメモ撮影しておいた。

(ちなみに、ここは晴れてたらこんな感じで素晴らしい眺めなのである)


撮影すると車に走って戻ってすぐにエンジンをかけた。


この際、紅茶は潔く諦めよう!









いやぁ、皆さん本当に優しい!



というわけで、お兄さんの先導でトモホンに続く国道まで一旦戻り、2kmほどトモホンに向かって走ったところでお兄さんが左側を指差すので見てみると、大源泉地帯が視界に飛び込んできた。

なるほど、ここにあったのか。


ラヘンドン源泉地帯は日本で言うところのいわゆる地獄地帯である。


スタッフのお兄さんがラヘンドン手前の民家に車を停めて良いと教えてくれたのでそこに車を停めさせてもらい、お兄さんの後に続いて源泉地帯に歩いて入っていった。


土手を越えて行くと源泉地帯の入り口のところにちょっとした小屋があり、そこに50代ぐらいの女性が2人ほど居て管理をしているようだった。


お兄さんが女性と少し話をしてから「150円だよ」と入場料を教えてくれたので、女性に入場料を支払い、そのままお兄さんが源泉地帯へ入っていったので付いていった。







お〜、これかぁ。


中には遊歩道が整備されていて、そこを少し歩いたところでお兄さんが振り返り、「OK?」と確認してきたので、「ありがとう。本当に助かったよ」と答えな がら、ほんのちょっとだけどチップを払っておいた。

彼はチップなんかもらえると思ってなかったからか、少し驚きながらも喜んで受け取ってくれたのでよかった。







あとは誰も居ない源泉地帯を一人で探索してみた。









いわゆる一般的な地獄地帯で、日本に住んでいればあちらこちらで見られる光景ではある。









というわけで、本命のお楽しみはこちらの温泉。


もちろんインドネシアスタイル。







各部屋の中には湯船が備え付けられており、写真の通りお湯が抜かれた状態になっているので、左のパイプを排水口に差し込んで、蛇口をひねればお湯がドバドバと出てきて貯められるようになっていた。

ちなみに、最初これのやり方がわからず、パイプを差さないでお湯を注ぎ込んで放置したら、5分待ってもまったく貯まらなかったのだった。


つまり、毎回毎回お湯を総入れ替えするスタイルなのである。


お湯を溜め始めると同時に一度車まで戻って温泉セットを持ってきた。


こんな方式を採用しているからには蛇口をひねれば10分ぐらいで貯まるのかとおもいきや、実際にやってみると、(正しく排水口を塞いだ後も)案外時間がかかりそうな雰囲気だった。

しかも、こんなタイミングでスコールが降ってきたので、温泉手前の小さな東屋で雨宿りを余儀なくされた。


先客が2組居て、1グループは中学生の女の子グループ。あとは男性1人が私が使おうとした部屋の隣の部屋を使っていた。


中学生の女の子グループの子達が三々五々温泉小屋から出てきて私が雨宿りしてる東屋にやって来たのだが、案の定外人のおっさんに興味津々な様子で、こちらをチラチラ見てくる。


そのうち、一番勇気のある子が話しかけてきて、それに私が何か答える度に彼女たちは大騒ぎになり、その後も歌ったり踊ったりと、ノリについていけないおじさんにとってはかなり 辛い展開になったが、東屋の外は大雨なので出るに出られなかった。







お湯がある程度貯まったところで、東屋から逃げるようにして湯船に飛び込んだ。


お湯は見ての通り硫黄臭(硫化水素臭)のする白濁湯で日本のそれとまったく変わらない感じ。


欲を言えば、もうちょっと湯音が高ければ最高なんだけどなぁ。(肌感覚で言うと38度くらいか)


それよりも温泉小屋に窓がついてないのが問題で、すでに日没が迫っていたのとスコールを降らせるような雲に空が覆われてることもあって、部屋の中が真っ暗になって きた。


お隣さんはすでに帰ったようなのでドアを開けて外の光を取り込みたいのだが、まだ女の子グループが居残っていたらマズイ展開になってしまうので試すことすらできなかった。


というわけで、閉所恐怖症の人だったら1分も入ってられないんじゃないかという暗い湯船に浸かっていた。


でも、インドネシアスタイルの温泉に入れた事自体はとても満足だった。

硫黄臭(硫化水素臭)は個人的に大好きだし。


最後はパイプを引き抜いてお湯を捨てれば入浴完了。



うむ、気持ちよかった!






土手の上、左の建物が管理人さんが居る小屋。

たしかここで軽食ぐらいは食べられた気がする。








車を停めてさせてもらっていた民家まで戻ったら、先ほどの女の子たちが雨宿りしていたので記念に写真を撮らせてもらった。


ちなみに、スラウェシは美人の産地として有名らしく、ミナハサ(このエリア)はその中心地だそうな。マナドは戦前メナドとよばれていて(大分昔ダイビング雑誌でもメナドと書かれていた気がする)、メナード化粧品の語源にもなってるんだとか。


というわけで、将来の美人さんたちにお別れを告げて宿に向かった。







車を走らせていると、あっという間に暗くなってしまったのだが、真っ暗になる前にトモホンに到着した。


ところで、あれ(写真中央右)は鉄腕アトムなのか?

(たぶん英雄か伝説の人物なんだとは思うが)










スラウェシ島にしては珍しく渋滞している道路をのろのろ進みながら何気なくオーディオの電源を入れたらUSBメモリーから音楽が流れているらしかったので、適当に弄って選曲をしてみたら、 AKB48の曲が入っていて笑ってしまった。(おじさんでもそのくらいはわかる)

そう言えばジャカルタ48ってのもあるから、AKBも人気があるのかな?








ここトモホンは高原に広がる花の街だそうだ。


天気が良ければお花畑なんかを見に行ってみたかったなぁ。









レンタカーを借りた時と同じガソリン残量(目盛)で返すために本当はもうちょっと早めにガソリンを満タンにしておきたかったんだけど、すっかり入れ忘れていたのでここで満タンにした。(2000円なり)


空港まで残り25kmしか無いから、明らかに入れすぎたな。


ガソリン安いから、まぁいいや。









Googleナビのお陰で狭い路地の奥にある宿に迷わず到着した。(Happy_Flower_Resort)


フロントの若い男の子の対応が素晴らしく丁寧で気分が良い。


ここに到着するまでに良いレストランが見つからず夕食を食べそこねてしまっていたので、そのフロントの男の子に食べる場所を尋ねたら、こんな雨なので出前を頼むように勧めてくれた。


なるほど、もう出かけたくないし、そりゃいいや。


というわけで、彼が持ってきたメニューの中から、この旅で最後になるかもしれない「ナシゴレン」を注文しておいた。


そして、この気の利く若いスタッフは私がぴったりのお金を払えるかどうかを予め確認してくれ、お店にお釣りの準備まで手配しておいてくれたのであった。


至れり尽くせりである。


さて、後は部屋でゆっくり過ごすか。








へぇ〜、良い部屋じゃん!


しかもHappy_Flower_Resortという名前からわかるとおり、敷地内には立派な英国式ガーデンがあって、ここは本来ならばそれらを楽しみながら高原リゾート生活を楽しむための宿らしかった。


私は明日の朝一で空港に向かわなければならず、宿の使い方としては勿体無い限りなのである。


値段は朝食付きで4000円と、これまでの宿に比べてちょいと高めなのだが、最終日ぐらいちゃんと休みたかったのと、宿の立地からして周辺の火山の噴火が拝めるかもと 少し期待してここを予約したのだった。(噴火も何も大雨なのでそれどころじゃないんだけど)








出前を頼んでいたナシゴレンが到着した。


料理は食堂に運ばれ、スプーンやフォーク、写真には写ってないけど冷えた水は受付の男の子が頼まなくても用意してくれた。


この素晴らしい対応、ブラジルのクイアバの宿を思い出した。




というか、このナシゴレン、今まで食べた中で一番美味い!!



途中で良かれと思ってチリソースを足しちゃったんだけど、美味しいナシゴレンの時は入れないほうがいいみたいだった。

(チリソースが勝ってしまう)


いやぁ、もったいないことをしたなぁ。



ナシゴレンを食べていたら宿の主らしき人が食堂にやって来たので、明日の朝に行こうと思っていた市場(いちば)の場所と営業開始時間を確認しておいた。


主によると観光ガイドに書かれている通り6時オープンであってるらしい。

それなら市場を見学してから空港に向かうというスケジュールで問題無さそうである。


後は降り続けるスコールを利用して車の泥を軽く洗い落とし(普通のレンタカーじゃないので最低限のマナーとして)、これ以上調べることも無いので旅行記を書いたら最終パッキングを済ませて速攻でベッドに潜り込んだ。





本日の歩行・走行ログ



つづく