-------------インドネシア ドライブ旅行記(目次)
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14日目(1月9日(金))
本日も朝5時に起床。
バルコニーで乾かしていた洗濯物などを取り込んでパッキングを済ませ出発の準備完了。

今日も猫が挨拶に来てくれた。
犬の方は相変わらず近寄っては来ないけど逃げて行かないぐらいには慣れてくれた。

昨日もらったカップラーメンにポットからお湯を注いだのだが、なんと半分ぐらいでお湯切れになってしまった。
そっか、昨日すごい数のお客さんが食堂に居たから、お湯をかなり使われてたんだ。
あぁ〜あ。
というわけで、受付テーブルにカップラーメン(の半分お湯入り、これじゃ粗大ごみ)は戻しておいた。
その後、ウイーレケさんが食堂に降りてきたので挨拶をしてからカップラーメンの顛末を話し、もう朝食は間に合わないのでそのまま出発と
あいなった。
というか、今日は海が荒れててまだ迎えの船が到着してないらしい。
まさか、昨日のダイビングみたいに外洋に出られなくなって欠航なんて話にならないよね?

なんて心配していたのだが、ピックアップ予定時刻の5分後に荒波に揉まれながら船がこちらに向かってくるのが見えてほっと一安心。
(手前に停泊している船の遥か向こうに写っている小さな船)

船は程なく到着リゾート前に到着した。

ここに到着した時と同じようにウイーレケさんが代金を船長のおじさんに支払い、荷物を積みこんでいざ出発。
船長は行きの船の若いお兄さんじゃなかったけど、
サポート役の子はカッパをあげたのと同じ子だった気がする。

さようなら、チチャッリゾート。
楽しかったよ〜。
さて、荒波の海へと船が進んだわけだが、船頭のおじさんの船裁きはなかなかのもので、大きな波に突っ込む前にはちゃんと減速してくれるし、右へ左へとうまいこと波を避けてくれるので、海が荒れてるにもかかわらず体が跳ねたり波をもろかぶりするようなこと
にはならなかった。
一回だけ船外機のエンジンが突然ストップして、カバーを外してチェックしたり叩いたりし始めた時には少しだけ不安になったけど。

本当からリゾートまで行きは30分以上かかったと思うのだが、帰りは10分ぐらいで陸地近くに来たので、途中のシラデン島かどこかで他の客でもピックアッ
プするんだろうと思いながら景色を眺めていた。
しかし、その陸地の小さな入江の奥のどん詰まりに到着すると私の荷持は問答無用で運びだされ、私もジェスチャーで降りるように指示された。

わけもわからず後ろを付いて歩いて行く。

どうやらここで待機するらしい。
スマホで現在地を確認したら、実はスラウェシ本島の西に張り出してる先端部分に上陸したみたいだった。
つまり、海が荒れていたので最短距離で走ってきた様子。
ということは、ここまで迎えの車が来るということか。
なるほど、上陸場所を臨機応変に対応するんだねぇ。
それで今日レンタカーを受け取る場所を街中の港に指定したのを断られたんだな。
(と、勝手に推測した)

たかってくる蚊を追い払いながら待つこと10分、ダイハツの黒いバンがやって来たので乗り込んだ。
船頭さんたちとはここでお別れ。
迎えが
スティーブンさんじゃなかったのがちょっと残念だったけど、帰りの送迎担当のおじさんもドライブ中にその辺を歩いている犬とか鶏とかをインドネシア語で何と呼ぶのかいろいろ教えて楽しませてくれた。

そう言えばスティーブンさんもサンバイザーのビニールをつけっぱなしにしてた気がする。
なんか意味があるのだろうか?(新車気分をいつまでも堪能するとか)
あと、このおじさんはとにかくクラクションが大好きで、どう考えても必要無さそうなシーンでも片っ端から鳴らしていたのだが、案の定歩行者から睨み返されていたので、い
くらクラクションが常に鳴り響くインドネシアと言えども、近くで鳴らされるのは不快なもんなんだなと思った。
あと、なぜか信号のない交差点を通過する時、手前で必ずハザードを炊いていた。
空いてる道なので後ろに車は居なかった気がするけど、後続車に減速することを伝えていたのかもしれない。

この辺りは南の島っぽくて景色が綺麗だなぁ。

送迎のおじさんとはスティーブンさんみたいに共通の話題があったわけでもなかったので、黙って景色を眺めながら助手席ドライブを楽しんだ。
その後空港に無事到着し、お金を支払おうとしたら2500円請求された。(行きは1500円だった)
陸路が長くなってるので理屈はわからないでもないが、事前に何も聞いてなかったので念のため電話でウイーレケさんに確認してもらったら1500円で良いと
いうことで落ち着いた。(もしかしたら、あとでウイーレケさんが建て替えてくれたのかも)
約束の時間よりも20分ほど早く到着したのでレンタカーを貸してくれる業者さんに電話したが繋がらなかったので、空港のレストラン街で朝ごはんを食べること
にした。
その前にバラクーダポイントリクエストなんかで予定よりも現金が少し足りない気味だったのでATMで引き落としておいた。
その後、2階のレストラン街に行き、フードコートの中に入るとすぐに女性スタッフが席に案内してくれた。
奥の方にたくさん空席があるのに、なぜかそれほど席が空いてない手前のテーブルにわざわざ座らされ、なんか変な感じがした。
まぁ、席はどこでもいいやとナシゴレンを注文。
というか、えらい値段が高いよ、これ。(500円)
さすが空港のレストラン・・・
しかも、注文してから待てども暮らせども全然出てこない上に、後から来た団体客も私の近くで唯一空いていた隣のテーブルに押し込まれて、入口付近のテーブルだけ大混雑状態になった。
せっかく20分早く到着したのに、気がついたらすでに待ち合わせ時間になってしまっていた。

ようやく出てきたナシゴレン。
とにかく、慌てて食べるしかない。
そして、空港という立地から悪い予感がしていた通り、味も今2つ・・・
さらに支払いをしようとしたら、「今担当者が居ないから待ってくれ」と待たされるはめに。。。
店の奥側にはレジがあって他のお客さんが支払いを済ませたりしていたので、担当者が居ないという意味がわからないと思いつつそのレジに行ってお金を払おうとすると、「店が違
うからここでは支払いできないよ」とのこと。
店が違う?
あ!そうか!
ここ、フードコート形式で手前から奥まで小さな飯屋が寄り集まってるんだ。
で、入口近くに立ってるやり手の呼び込みスタッフに捕まって、奥の店をチェックする間もなく手前の店のテーブルに座らせてたんだ・・・
なるほどねぇ、、、、って、やられた!
というわけで、焦り始めた私の雰囲気を察してスタッフが会計係を探しに行き、どこかで油を売っていたレジ係を連れ戻してきて、ようやく支払いができた。
待ち合わせ時間が過ぎてしまっているので早足で階段降りたところ、いきなり背後に居た男性から名前を呼ばれた。
振り返ると、そこにはすらっと身長の高い若い男性がにこやかな笑顔でこちらに近づいてくるところだった。
事前に顔写真を送っていたわけでもないのに、何で俺だとわかったんだろう?と思いつつ、若い男性スタッフと挨拶を交わし、早速レンタカーを停めてある駐車場の方へ歩いて移動した。

というわけで、これがスラウェシ島での相棒となるNewアバンザ。
ちなみに、貸してくれるのはレンタカー会社ではなく、ただの旅行代理店。
(スラウェシ島にレンタカー会社は調べた限りでは存在しなかった)
この車は彼が務めている旅行代理店の社用車で、ホームページに車を貸しますと書いてあったのでメールで問い合わせて貸してもらえることになっていたのだ。
当然レンタカー用の保険なんて入れないし、車も買って3ヶ月の新車らしく「もし、ぶつけたり傷つけたりしたら、きっちり弁償してね」と、事前に女性担当者からメールで言われていたので、ちょいと不安
だったのだ。
しかし、、、

なんと、まさに昨日バイクに突っ込まれ、大きなキズを付けられてしまったんだとのこと。
思わず、「やったーーーー!」と、声を出して喜んでしまったのだが、ふと我に返ると、えらい失礼なことを言ってしまっていたので、あわてて自分の素直な気持ちを
伝えて言い訳しておいた。(言い訳になったかどうかは別だが)
ちなみに、終始強気で値引き交渉にもほとんどびくともしなかったメールの交渉相手の女性はホームページに顔写真が掲載されている方で、会社の経営者だそうな。
この会社のホームページにはレンタカーの項目なんかもあって運転手無しで安
く借りられると掲載されているが、実態としてはこれらの車は存在しないらしく、この新車のアバンザをエイビスの倍ぐらいの値段(下手したら日本で借りる
より高い値段)で借りることになっていた。
空港で対応してくれている男性スタッフは女性社長と違って当たりがソフトで話しやすかったので、改めて値引き交渉をしてみたのだが、「そういった取引関係の一切合切はボス
(例の女性経営者)が一人で決めてるから、僕には何の権限もないんだよね〜」とのこと。
そりゃそうだよね。
(※実際は彼女とのメール交渉で一円も負けてもらえなかったわけではなく、最初6500円×3だったのを、3日目は朝返すんだから2日分の料金に負けてく
れとお願いして(借りてる時間は48時間以内、AVISインドネシアはそういうルール)、最終的に6000円×3には負けてくれてはいたのを私的にはまだ
足りないと感じていて、さらに土壇場で直接交渉で負けてもらおうと企んでいたのだった)
あとは、AVISからは一切提示を求められなかった免許証をチェックされ(のんびりとしたおじさん、もしくはインドネシア限定の話)、キャノン屋さんでこしらえたパスポートのコピーを渡し
てからお金を支払って手続は完了。
後は緊急時のためにお互いの電話番号を交換し、試しに電話がかかるかチェックをした。
OK、完璧。

では、新型アバンザ君、よろしく!
スマホを運転席にセットし(すでに台座が取り付けてあったので超楽ちん)、ドライブレコーダーも取り付けて出発準備も完了。

走行距離は1万キロ以下。
さすが!
ガソリンも満タンじゃないけどちゃんと入ってる。(あたりまえだよね)
出発しようとしたところで男性スタッフが空港近くの自宅近くまで乗せて行ってほしいと言うので助手席に乗ってもらってから車を走らせた。
って、なんだこれ!?

新旧違うと言えども同じアバンザなのに、えらい運転感覚が違うじゃないか。
旧型と比べるとハンドルだけ重くて他がすべて軽くなってる。(しっかり感を出したかったのだろうか?)
個体差とかのレベルじゃないよ、これ。
うーむ、これは運転感覚に慣れるまで少し時間がかかりそう。
というわけで、ギクシャクした運転を隠せないまま兄さんを乗せて車を走らせた。
お兄さんが「タンココ(次の目的地)に行くのにどこで曲がったらい
いかわかる?」と質問してきたので、「あそこの看板の交差点で左折ですよね?」と答えたら、「よく知ってるねぇ。あれ?スラウェシには何回も来てる
んだっけ?」と、真顔で尋ねられた。
実は先ほど送迎のおじさんに教えてもらっていたという種明かしをしてから、お兄さんを道路脇に下ろし、握手をしてお別れした。
では、タンココに向けてスラウェシ島ドライブに行ってみよう!

空港周辺の景色。
おーーー、なかなかいい眺めじゃん!

おっと、巨大な水溜りが!
やばいか?と、思ったけど大したことなかった。

快調、快調!

なんだろう、ジャワ島とくらべて空いてるし全体的に景色も良い気がする。

こりゃいいや!

スティーブンも言ってたけど、周囲の車もジャワ島みたいな殺気立った感じも無いし、実に楽しく走れる。
もし、最初っからスラウェシ島をドライブしていたら、インドネシアドライブの印象もずいぶん違っただろうなぁ。

クラバット村を通過。

街中も綺麗だし、道路は平和そのもの。

続いてGirian, Bitung村を通過。

ここからいよいよ山間部の道に突入した。

お〜、普通に良いワインディングロードじゃん。
ロードスターで走りたいぐらいの良い景色だね〜。

景色が良かったので車から降りてメモ撮影。
そう言えば走り初めの時から気になって仕方が無かったんだけどダッシュボードに置いてある芳香剤がフロントウインドウに映りこんで目障りだったので、両面テープで固定されているのを強引に外してグロー
ブボックスに閉まってしまった。
まぁ、一回外したぐらいだったら大丈夫だよね。

いや〜、気分いいねぇ。

道路の案内看板は単位のKmだけ書いてあって肝心の数字が書かれていないところが相変わらずのインドネシアクオリティ。
(
赤緑色盲の私は、実は数字が書かれてるんじゃないかと真剣に見入ってしまったよ)

ありゃ、ちょっと雲が増えてきたかな?

バイクやトラックバス(荷台に人が乗るタイプ)がたまに走ってるぐらいで、実に気持ちよく走れる。

案内看板に従い国道から離れてタンココ方面に向けてさらに狭い道へ入った。

インドネシアに来て初めてドライブが楽しいと思ったよ(笑)。

ヤッホー!

いやぁ、スラウェシ島でも無理やりレンタカー借りてよかった!

あ、ここがタンココロッジか。(予約を入れていた宿)
タンココには数軒の宿があり、スティーブンさんの勧めでここに決めたけど、Booking.comはおろかGoogleマップにも登録されてないし、いったいどこにあるんだろうと思ってたけ
ど簡単に見つかってよかった。
(Googleナビの目的地はタンココ・バトゥアングス自然保護区の入口付近にあるタンココレンジャーホームステイにセットしてあった)
タンココロッジの存在自体は他の日本人のブログを読んで事前に知ってはいたけど、そのページの情報によるとスティーブンさんが言うほど部屋の設備が良い訳じゃなさそうだったし、値段も他に比べて少し
高いのでちょっと悩んだんだけど、スティーブンさんが強く勧めたのには地元民なりの理由があるんだろうと、ここに決めた次第である。

敷地に入るとすぐに建物の中から私と同じ年ぐらいの男性が迎えに出てきてくれたので、その弾性がメールで予約のやり取りをしていたボビー(宿の主)かと思ったら彼は自分のことをジャックと名乗った。
前に読んだブログにボビーさんの弟さんがここで働いてると書いてあったので弟さんかと思ったら、ジャックさんはボビーさんの友人で、今ボビーさんが他のお客さんを迎えに行くためにマナ
ドに出かけているので彼が私のガイドを担当してくれるとのことだった。
ちなみに、小さな村だけあって、ボビーさんの奥さんはジャックさんの従姉妹という複雑な関係になっていたりもする。そして、件の弟さんは後からボビーさんに聞いたら「ここをとっとと辞め
てダイビングのガイドになっちゃったよ」とのことだった。

あれ、なんか意外に部屋が綺麗で良いじゃん。
そっか、ブログの情報は古くて、スティーブンさんが言ってたことが正解だったんだ。
やっぱり、彼の勧めを信じてよかった。
ちなみにエアコンは使うか使わないかで宿泊料金が1000円違うらしい。
うーむ、エアコンに1000円か・・・、どうしようかなぁ・・・
まぁ、いいや、後で決めよう。(と、言いつつこの時は「たぶん使わないよ」と答えていた)
あと、トイレにアリがたくさん居たけど、まぁ、これぐらいはオッケーかな。
ちなみにジャックさんの英語は非常に聞き取りやすく、宿の設備のことや、この後のスケジュールについて一つ一つ丁寧に説明してくれるのがとても好印象だった。

部屋を確認するとすぐにボビーさんの奥さんが昼飯を用意してくれてランチタイムとなった。
(三食込みの滞在型リゾートスタイル)
あぁ、こんなに美味しい飯にありつけるんなら、無理して空港で美味しくもないナシゴレンを食べなきゃ良かったよ。
食べ終わってからジャックさんと打ち合わせをして本日の行程の確認や見たい動物のリクエストをさせてもらったのだが、最初の好印象から変わらずジャックさんは真剣な表情でこちらの要望をちゃんと聞いてくれた。
見たい動物のリクエストの1つとして他人のブログを読んで私もぜひ見たいと思っていたカワセミ(セレベスカワセミ Sulawesi_Dwarf_Kingfisher)
を要望してみたのだが、「それは超プレッシャーだねぇ」と言いつつも、ガイドがよく使う「保証できないよ」というセリフではなくて「ベストを尽くすよ」と言う辺り、実に頼もしい感じだ。
他にもいくつか見たい動物(鳥類)をリクエストをさせてもらい、2日分の行程が決まった。
今すぐ出発で構わないということだったので、すぐに準備を済ませた。
つづく